2024/07/04 のログ
シャンティ > 「……」

自分が、剥ぎ取られていく
虚も、実も、様々に

しまっていたものが、掘り出される

これ以上、なにをしようというのか

けれど――

「……いま、さら……それ、聞く?」

もう散々に掘り起こされ、蹂躙された
今更、何が追加されても地獄は覆りもしない

それに
そうまでして、掘り起こそうとする
その想いに……光を見た

ノーフェイス >  
いつかの話。

墓荒らしと死者の話。

闇の沈んだどん底で、ひとつの問いが発された。

"どん、な……興行――を?"

始まりだった。
ふたりの個人が揃って、それは、集団ではないけれど、違反部活という体を得た。

夜に吼えるもの。

遠く吼える共鳴。

ノーフェイス >  
 
  
「悪ふざけをしようよ」

余人から、そうとしか見えなくたっていい。
薄暗い情念を、なにより熱く燃やして。

「いっしょに」
 
 
 

シャンティ > 「……」

悪ふざけ
余人には理解できない、荒唐無稽
他人には通用しない、見せかけ

それは――

「あ、は……」

が、灯る

「あは、あはは、ふふ、うふふ……あ、ははははは」

笑う
子どものように無邪気に
天使のように無垢に

「あぁ――それは」

笑いながら、女は(そら)を仰ぐ

「なんて、素敵……なの、か、しら……」

ノーフェイス >  
響き渡る笑い声を、産声をとらえるのは。
らしくない、強い期待かもしれない。
乗り越えるべき試練を見出した彼女への。

「素敵なヤツにするんだよ」

敗けたら無様に転ける勝負。
全力を超えなきゃ届かない。

虚構(・・)が現実に劣るだなんて、キミにだけは言わせないから」

嫉妬や羨望が熱だというのなら。
それと踊り続けて果てる人生を。

「……遅れに遅れて登場だなんて、出来すぎてるくらいの座組(シナリオ)だ」

なれば永劫、仰ぎ続けるさだめとしても。
世に輝きは尽きまじと吼えてみればよい。

「シャンティ……」

ノーフェイス >  
 
 
「覚悟は?」
 
 
 

シャンティ > 「あぁ――」

くすくすと、笑う

「たと、え……人に、唾棄……され、たと、して、も……
 幕、を……あげ、れば……こち、らの、もの……」

そうして、自分たちは立ち上がった

「あ、は……偽物、を……本物、に……する、くら、い……
 普通、で、しょう……?」

けらけらと、くすくすと笑う

そう
そうやって、本物になって去っていった者たちがいる

どうせ悪ふざけだ
足掻いてやれば良い
藻掻いてやれば良い

「……ふふ」

――覚悟

「のせ、られて、しま、った、けど」

自分で踏み出したわけではないのかも識れない

「けど。悪ふざけ、なんて――
 やら、ない……わけ、ない、の。
 それ、は……とっく、に……きま、って、る……」

ノーフェイス >  
「意思をもって幕をあげれば。
 舞台に上がれば、もう逃げられない――」

覚悟があるなら、あとは歩み続けるだけだ。
示すべきは、結果のみ。
きっかけなんて――なんだっていい。
悪ふざけは、なにより本気でなければならない。

「燃え尽きるには火が必要だ。
 必要なら、ボクからいくらでも持ってけよ」

言葉通り、売るほどある。
彼女のなかに、確かに芽生えたそれが絶えぬよう。
そう、ここにいる――ふたり。独りにはさせなかった。
これからきっと忙しくなる。

「散るためには―――」

花形(・・)とは、よく言ったものだ。

ご案内:「学生通りのどこか」からノーフェイスさんが去りました。
シャンティ > さあ
遠からんものは音に聞け
近くばよって目にも見よ

これより再び幕が上がる

天に登るか
地に堕ちるか

いずれやいずれ
見やるが良い

それでは今日は
これにて 閉幕

ご案内:「学生通りのどこか」からシャンティさんが去りました。