2024/07/04 のログ
■シャンティ > 「……」
自分が、剥ぎ取られていく
虚も、実も、様々に
しまっていたものが、掘り出される
これ以上、なにをしようというのか
けれど――
「……いま、さら……それ、聞く?」
もう散々に掘り起こされ、蹂躙された
今更、何が追加されても地獄は覆りもしない
それに
そうまでして、掘り起こそうとする
その想いに……光を見た
■ノーフェイス >
いつかの話。
墓荒らしと死者の話。
闇の沈んだどん底で、ひとつの問いが発された。
"どん、な……興行――を?"
始まりだった。
ふたりの個人が揃って、それは、集団ではないけれど、違反部活という体を得た。
夜に吼えるもの。
遠く吼える共鳴。
■ノーフェイス >
「悪ふざけをしようよ」
余人から、そうとしか見えなくたっていい。
薄暗い情念を、なにより熱く燃やして。
「いっしょに」
■シャンティ > 「……」
悪ふざけ
余人には理解できない、荒唐無稽
他人には通用しない、見せかけ
それは――
「あ、は……」
熱が、灯る
「あは、あはは、ふふ、うふふ……あ、ははははは」
笑う
子どものように無邪気に
天使のように無垢に
「あぁ――それは」
笑いながら、女は天を仰ぐ
「なんて、素敵……なの、か、しら……」
■ノーフェイス >
響き渡る笑い声を、産声をとらえるのは。
らしくない、強い期待かもしれない。
乗り越えるべき試練を見出した彼女への。
「素敵なヤツにするんだよ」
敗けたら無様に転ける勝負。
全力を超えなきゃ届かない。
「虚構が現実に劣るだなんて、キミにだけは言わせないから」
嫉妬や羨望が熱だというのなら。
それと踊り続けて果てる人生を。
「……遅れに遅れて登場だなんて、出来すぎてるくらいの座組だ」
なれば永劫、仰ぎ続けるさだめとしても。
世に輝きは尽きまじと吼えてみればよい。
「シャンティ……」
■ノーフェイス >
「覚悟は?」
■シャンティ > 「あぁ――」
くすくすと、笑う
「たと、え……人に、唾棄……され、たと、して、も……
幕、を……あげ、れば……こち、らの、もの……」
そうして、自分たちは立ち上がった
「あ、は……偽物、を……本物、に……する、くら、い……
普通、で、しょう……?」
けらけらと、くすくすと笑う
そう
そうやって、本物になって去っていった者たちがいる
どうせ悪ふざけだ
足掻いてやれば良い
藻掻いてやれば良い
「……ふふ」
――覚悟
「のせ、られて、しま、った、けど」
自分で踏み出したわけではないのかも識れない
「けど。悪ふざけ、なんて――
やら、ない……わけ、ない、の。
それ、は……とっく、に……きま、って、る……」
■ノーフェイス >
「意思をもって幕をあげれば。
舞台に上がれば、もう逃げられない――」
覚悟があるなら、あとは歩み続けるだけだ。
示すべきは、結果のみ。
きっかけなんて――なんだっていい。
悪ふざけは、なにより本気でなければならない。
「燃え尽きるには火が必要だ。
必要なら、ボクからいくらでも持ってけよ」
言葉通り、売るほどある。
彼女のなかに、確かに芽生えたそれが絶えぬよう。
そう、ここにいる――ふたり。独りにはさせなかった。
これからきっと忙しくなる。
「散るためには―――」
花形とは、よく言ったものだ。
ご案内:「学生通りのどこか」からノーフェイスさんが去りました。
■シャンティ > さあ
遠からんものは音に聞け
近くばよって目にも見よ
これより再び幕が上がる
天に登るか
地に堕ちるか
いずれやいずれ
見やるが良い
それでは今日は
これにて 閉幕
ご案内:「学生通りのどこか」からシャンティさんが去りました。