2024/07/31 のログ
ご案内:「落第街【伽藍地区】」に赫さんが現れました。
■赫 > 本日は依頼を遂行する日である!!…が、そもそも人にモノを教えた経験なんてほぼ無い訳で。
(いやぁ、対人戦闘の経験を積ませる、っつっても何をどう教えりゃいいんだろうなぁ)
大いに悩みどころだ。報酬は自ら後払いで良いと言ったとはいえ、それに見合う仕事が出来るかどうか。
何時もの如く、細い鎖で抜けない仕様の4本の刀を腰に提げつつ、ぼんやりと待つ。
「取り敢えず、待ち合わせ場所は連絡したし、最悪俺が迎えに行きゃいいかねぇ。」
単独でおそらくスラムに依頼に来た事を考えると、戦闘能力は普通に高そうだが。
おそらくだが、異能メインでそっちが攻守ともに優秀…と、思っている。情報何も無いけど!
ご案内:「落第街【伽藍地区】」にメアさんが現れました。
■メア > とことこ、小さな歩きでやってくる少女が1人
待ち合わせ場所を入力したスマホとにらめっこをしながら歩いている
「ん、いた……」
特徴的な四本の刀は遠くから見ても分かりやすい
青年に近付き、気付いてもらえばぺこりと頭を下げる
「せんせぇ、こんばんは……」
疲れた様子も争った様子もない
無事に到着できたのは見てわかる筈
■赫 > 「お、来たなーメアちゃん。無事に来れて何よりってな。」
疲れた様子も無ければ、道中何かと戦ってきた形跡も同じく無し。ふむ。
(つーか、先生呼びがやっぱ慣れないんだけど!!…くぅぅ、我慢するしかねぇ!)
少女は大事な依頼人なので、そこはこちらがムズムズするのを我慢すればいいだけだ。
ともあれ、少女へと気さくに軽く右手をひらひらと振って挨拶を交わせば。
「さて…と。改めて依頼内容の確認しとくけどさ。対人戦闘経験を積みたいって事でいいんだよな?」
軽く腕組みをしつつ、改めて依頼内容を確認する。もし、追加か変更があれば勿論聞くつもりだ。
単純に、少年が他者に教授した経験がほぼゼロなので、色々と判断材料にしたいのもある。
■メア > 「うん、なんにも…なかった……」
時間ぴったりに到着できたので少し満足気…ではある
先生呼びは前回から変わらず、青年がムズムズするのには気づいていない
「ん、負けちゃったから…強くなりたい……」
暗い瞳なりにやる気は満点
悔しさを糧に成長を望んでいる
「人と戦った事…あんまり、ないから……
せんせぇ、よろしく…おねがします…」
■赫 > 「なら良かったわ。最悪俺が迎えに行こうかと思ってたけど。」
と、笑顔で軽薄な様子はそのままに、内心で「やっぱタダ者じゃねぇなぁこの娘も」としみじみ。
だが、彼女の暗い瞳とそこに宿るやる気!みたいなのはビンビン感じるのだ。
(あかん、胃が痛くなってきたわ…期待に応えられるかねぇ?俺)
胃薬が欲しいです。ともあれ、少女の言葉に頷いてから腕組みを解いて一息。
左腰に提げた刀の1本。その柄に左手を乗せつつ苦笑い気味に口を開いて。
「んー、取り敢えず俺って人に何かを教えた経験サッパリでさ?教えて貰った事は散々あっけど。
だから、俺がメアちゃんに教えられるのは言葉より実践…って感じなのよ?」
つまり…実戦形式である。分かり易いと言えば分かり易い。
要するに、学ぶより慣れろ!の精神だ。ある意味でスパルタに近い。
「ルールは…そうだな。メアちゃんは使える手は何でもアリで。俺に一撃入れたらそっちの勝ち。
…あ、一応は死なない程度にしてくれると有り難いけど、まぁそこは頑張るわ。」
下手したら死の危険性もありそうだからなぁ、と思う。少女の力は未知数だけども。
「で、俺の方は抜刀無しで、メアちゃんに降参させれば勝ち…かなぁ。どうよ?」
ルール形式の戦いとかもあんまりした事無いので、これでいいか分からんけど。
■メア > 思わぬところで胃痛を与えているなんてつゆ知らず
対人能力向上のためのせんせぇ
あの先生が勧めた人なのだからと不安の欠片も抱いていない
「うん、それがいい……動かした、方が…分かりやすい…」
こくりと頷く
メアの能力の性質上、実際に動いたほうが覚えは良くなる
「分かった、何でもあり……死なない様、まるくする…」
考え、人が絶対に死なない様考え注意する
まるくする、の意味についてはすぐに分かるかもしれない
「ん、成長するまで…降参しない……!」
■赫 > 「オーライ、んじゃあボチボチやりますかぁ。一つお手柔らかに…なんて、それじゃ意味ねぇよなぁ。」
まぁ、最悪死ななければそれでいいわ、の気持ち。切り替えつつ無造作に左手を腰の後ろへと持っていく。
4本の刀の内、唯一特殊な力を一切持たない刀…【雪月花】の柄に左手を添えて。
「――じゃ、いっちょやろうかメアちゃん。がっかりされない程度には頑張るぜ~?」
緊張感皆無、といった軽い笑顔を浮かべながら、鞘ごと刀を腰後ろから引き抜いた。
そのまま、左手に鞘に収まったままの刀を提げつつ自然体で少女を眺めつつ。
(さーてと。鬼が出るか蛇が出るか何が出るか…)
メアちゃんに、空いた右手で「お先にどうぞ」のジェスチャーをして、実践開始だ。
■メア > 「がんばり、ます……」
とことこ離れ、立ち止まる
視線はしっかりと青年に向けられていて、構えは無し
「いき、ます…」
そう言うと、メア自身は何も動かずメアの足元の陰から黒一色の槍が飛び出す
鳩尾に向けて迫る槍は先端が丸くなっていたが、薄暗い中で黒一色ではよく見えないかもしれない
■赫 > (うっわ、見え辛…っ!!)
少年から真っ先に出た脳内感想はそれだ。夜目が利くのか攻撃の軌跡は見えているらしい。
そのまま、棒立ちになっている少年のみぞおちに先端が丸くなってはいるが、黒槍が着弾し――…
「いやぁ、やり辛いなこりゃ…。」
先ほどまでと全く変わらぬ調子で呟きながら、まるで黒槍の勢いに押されるように。
少年の体がふわり、と左方向に揺れて紙一重で黒槍の直撃を回避した。
例えるなら、風圧に負けて弾きだされる木の葉みたいな…そんな避け方だった。
「よーし、じゃあ俺からも行くぞ~。」
と、わざと宣言しながら、散歩するような足取りで少女へと接近する。
さて、この無防備な接近に彼女はどう出るか?迎撃?防御?攻撃を仕掛ける?
■メア > 「むぅ…」
当たったと思ったが躱された
上手くいなされたのかもしれない
外れた槍は影の中へと戻り、次の手を考える
「ちかづいちゃ、やだ……!」
ドロリとした影の中から黒い手が左右一つずつ現れ、近付くのを拒むように薙ぎ払った
その間もメア自身は殆ど動く様子は無い
■赫 > (メアちゃん自身は生身そのまま。あくまで異能主体か…と、なると試したいのは。)
彼女の状況判断力…というか即応性。こっちの動きにどう対応するか、どう動くか。
一定の距離まで接近した直後、影の中から出現した黒い左右一対の手。
薙ぎ払うように振るわれるそれを、トンッ、と低い軌道の跳躍で矢張り紙一重で交わす。
(うわー、一発でも喰らったら食べた飯をリバースしそう…だなっ…と!)
跳躍の勢いのまま空中で旋回し、左手に持った刀を鞘に納めたまま少女の頭上から振り下ろす!!
一つ、”確認したい事”があるので、わざと”殺気”を込めた一撃だ。
■メア > メア自身、動かないのは意図したものではない
異能の制御に集中すればするほど体を動かすまで意識が回せられない
応用力とポテンシャルの高い異能だからこそ通用するやり方ではあった
細かく動き攻撃が当たらない事に不満はあるが焦りはない
このままどこかで当たるまでやればいい、そう考えていたが…
「っ!」
跳躍からの振り下ろし、見えている分防御も間に合う
だが、ふと感じる殺気…殺意に小さくメアの体は震え…
ファランクスの如くメアを中心として守る様に黒い槍がいくつも飛び出す
その槍先は最初の一撃と違いとても鋭利な物
■赫 > (ハッハッハ、やっぱ敵意や殺気に敏感――ってあかーん!?)
槍衾の如く、彼女を中心に展開する黒槍群。しかも最初の一撃と違って”鋭い”。
振り下ろした一撃と黒槍が空中で激突し、火花が一瞬散りながら少年の体が槍の勢いに押されて後ろに軽く吹っ飛ぶ。
「…殺気や敵意に敏感って事は――だ。つまり…。」
着地と同時に、左手に持った刀をくるくると回しながら再び接近する。
さっきと同じく歩く速度はのんびりしており――
(んじゃあ、逆に敵意も殺気も全く無い攻撃は”読める”んかね?)
先ほどと違い、一切の敵意も殺気も、存在感も足音すら消え去る程の消失感。
確かに”そこに居る”のに”居ない”と、錯覚しそうな存在感の無さで接近し――再び左手の刀を一振り。
今度は彼女の足元を狙った横薙ぎ。その一閃には”何の感情も込められていない”。さっきと対照的だ。
■メア > 「だいじょうぶ……びっくりしただけ…」
独り言
ブツブツとそう繰り返す
槍は影の中に消え、深呼吸
「ん、へいき……」
落ち着きを取り戻し、再び青年に目を向ける
視界では捉えていたが見失いそうな程に存在感がない
気配がない、良く見えない
そんな相手に対して取る最善策は?
「なぎ、はらう…!」
良そうな所に全部攻撃してみればいい
黒い両の手が組まれ、さらに大きな一つの拳になる
そしてそのまま青年がいた筈の方向を横殴りの形で薙ぎ払う
雑と言えば雑だが、悪手ではないかもしれない
■赫 > 「難しいと思うけど、戦いで平常心つーか、自分のペースを保つのは大事だと思うぞー。」
アドバイス…なんて偉そうな事言えないけど。気を抜いたら格好悪く俺がぶっ飛ばされますからな!
まぁ、でも直ぐに落ち着きを取り戻せたのは偉い!相手のペースに吞まれたらあかんのだよ。
自分のペースを保ちつつ、いかに自分のペースに相手を引き込むか、自分が主導権を握るか…ってのが大事だと思います。
「――って、そうくるかーーー!!!」
反射的に刀を縦に、己の体の側面に構えつつ、ギリギリのタイミングで真上に跳躍!
ジッ!!と、黒い拳の一部と刀の鞘の一部が激しく擦れて激しい火花が咲いた。
そして、その反動で更に上に弾かれるように身を飛ばして少女の頭上に再び飛び上がりながら――
「――ったく、俺が教えられる事なんてあんま無い気がしますなぁ!!」
右手が、もう一振りの腰後ろの刀を鞘ごと引き抜いて二刀流…もとい二鞘流。
身を捻って切り揉み回転しながら、両手の刀を構えて落下しつつ。
「―せぇ…のぉっ!!」
先ほどの空中からの一撃と違い、自らの回転力と両手の刀の鞘で黒槍の迎撃を見越した鋭い双撃を放たんと。
■メア > 「ん、がんばる…!」
平常心を保つ、今まさにできていなかった指摘を素直に受け取る
精神的な理由なのだから慣れや経験で改善は出来るはず
やっぱり彼に依頼を出してよかったと再認識
「いた……!」
雑ではあったが効果は上々
火花と手応えをもって正確に居場所を把握する
「ふん…!」
落ち着いて迎撃、槍ではなく黒い膜の様なものを頭上に広げる
先程は殺気で気付かなかったが青年は最初から今まで抜刀をしていない
ならばあれは全て斬撃ではなく打撃になる
べたべたとした感触の幕は打ち下ろされた双激をぬちゃっ、と受け止める
完食はタールや粘液に近いそれは触れた刀の鞘から菌糸が伸びる様に武器を絡め取ろうとする
■赫 > (うっわ、学習能力高くない!?俺の立つ瀬が全く無いんだけど!?)
まぁ不抜の三流剣士だから仕方ないよな…って、自分を慰めたい。虚しい。
こちらの攻撃に対応して、槍ではなく膜で”包み込んで絡めとる”算段か。
ぬちゃっ!とした感触に”打撃”は通らず、しかもそのまま武器が奪われそうになる。
少女からすれば、こちらの武器を一度に2本奪えて有利に立てるだろう。
少年は成す術無く、両手の刀を手放しつつ地面へと着地――…
「うん、メアちゃんすげぇな!…でも、それはそれ、これはこれ。油断大敵。」
片足でまず着地しつつ、次の瞬間にもう片方の足で強く地面を打ち付けて。
衝撃が地面を伝播し、少女の足元を掬って転倒させようとする。
別に異能でも魔術でもない。風紀時代の訓練と育ての祖父に叩き込まれた技術と身体能力の一環だ。
■メア > 「ん…!」
絡んだ、そう判断し一先ず武器は半分になったと小さな安堵
しかし奪ったはいいが元々両刀ずつ使えば状況は変わらないのでは?
一旦影の中に刀を引きずりこんでおく
「ゆだん…?わっ、わ……」
足元が揺さぶられる
地面だから、なんて油断と言うより思い込みがあったのか尻もちをつく形で転んでしまう
お尻に小さなダメージだが、うまくやったと思った矢先でこれは中々に恥ずかしい結果である
メアの暗い目に燃えていたやる気の炎は今は怒りに燃えていた
■赫 > 刀が2本とも影の中に引きずり込まれる光景は見えていたが、無視して彼女が転倒した直後には既に接近していた。
―やる気があろうが怒りに燃えようが、その隙を見逃すほど甘ちゃんじゃあない。
音も気配も無く間合いを詰めて、彼女が影で迎撃行動に移るより前に手刀を突きつけようとする。
しかも、途中で『チョキ』の指に変化させて狙いは彼女の”両目”である…きちんと寸止めするつもりだが。
まだ少女は降参を宣言していないし、彼女の身体能力はあくまで見た目相応。
問題は、彼女の異能の展開の速度だ。こちらが手刀を突きつける方が速いか、彼女が迎撃する方が速いか。
■メア > 「っ…!」
尻もちをついて、気が付けば目の前に青年の指先が止まっていた
寸止めされているこの状況
だれがどう見ても結果は決まっている
そして少女自身も納得していた
「降参、です……」
そう口にする
■赫 > 「――うん、俺の勝ち…って、メアちゃん普通に強ぇじゃん。マジで冷や冷やしたわ。」
多分、経験とか場数を踏んだら俺なんかあっという間に追い越されちまうなぁ!と、ケラケラ笑って。
そのまま、チョキの指をパーに変えつつ彼女に手を差し出す形。握り返してくれたら起こして立ち上がらせようと。
「取り敢えず、メアちゃんの強さは分かったけど弱点…つーか課題も少し見えた気がするな。」
一応、依頼でもあるので彼女と戦って気になった点はきちんと挙げておきたい。
「まず、多分だけどメアちゃんの影の力はかなり集中が必要ぽいと見た。
実際、あんまり動いて無かったしなメアちゃん自身は。だから、集中を乱されるとマズそうだ。」
異能のスペックが落ちたり逆に暴走したりする危険性がある。
彼女に感情を出来るだけ抑え込め、と言うつもりはない。
感情はそのままに、集中を保てるように頑張る!…と、言ってもハードルは地味に高い。
「あと、殺気とか敵意とか悪意とか…んーと、負の感情?にかなり敏感な気がする。
それが悪いとは全然言わないけど、条件反射みたいにそっちに気を取られると別方向から足元を掬われるかも?」
と、指を2本立てて、なるべく簡潔に彼女に説明をしてみたい。
■メア > 「…でも、まけた……」
しかも最後は訳も分からないうちに負けてしまった
悔しいが、結果が全て
手を取り立ち上がり、影の中から刀を2本引きずり出す
「弱点……ん、集中がいる…」
応用の効く異能だけに使う上で集中は最低限必須になり、メアにとってはその最低限がまだまだ重りではある
棒立ちなのもそれが一番集中できるからであり、先程の様に本体位に意図せず攻撃されればかなり脆い
「それ、は………がんばる…」
向けられる殺意等への反射についてはかなり難しくは有る
けれど、そこを指摘されれば努力はするとしかまだ答えられない