2024/08/17 のログ
ご案内:「『数ある事務所』」にナナさんが現れました。
ご案内:「『数ある事務所』」に能守重高さんが現れました。
ナナ > 「ようこそ事務所へ~
エルピスの事も知ってるみたいだしゆっくり寛いで。」

いくつか袋を持って扉を開く
電気をつけ、まずはエアコンの温度を少し落として冷風を回す
少しマシになったと言ってもまだまだ暑い

「メッセージで見たけど料理に必要なら調味料とか材料とか有る物使っていいからね。
あ、でもなんか変なメカが有ったらあんまり触らない方が良いよ。」

レーザーが出たり他の調理器具まとめてミンチになったりするかもしれない
危険なものは片付けてくれているはずだがイーリスのアイデアの産物がたまぁに転がっていたりする

一応の注意事項を客人に伝えてから冷えた水を一気飲み

能守重高 > 「どうもです。シズメさんは撫でて貰ったり、ハグをしてもらった仲です。
 深い意味はなく普通の友人関係になった関係ですね。」

牽引式のミニコンテナを引いてやってきた。
スーツケースのコンテナ版みたいな代物である。
入り口にそれを置いて購入なりしてきた食材や調味料を持ってきたのでそれらを中に搬入していく。
事務所には確かシズメさん(エルピス)とナナさんとまだ会ったことがないイーリスさんがいるらしい。
つまり試食用といっても3人分を作ればよいのでそこそこの量になってしまった。

ミニコンテナは空になったので折り畳んでしまうとそれを中に入ってすぐのところに置いた。

「調味料が割と日本じゃ売っていないのがあるので、3人分ですし持ってきました。
 作り置き用にタッパーも持ってきましたのでナナさんには私が帰った後に
 シズメさんとイーリスさんに食べさせてあげてください。味付けは甘い、中間、本場の味と出来ますがどうします?」

基本的な調理器具ある、安心。必要なものは全て持ってきたがあるものは使わさせていただこう。

いそいそとエプロンを付けてまず何から作ろうかとリスト表を取り出し眺めながら。
注意事項を聞いたので はい、とだけ返事をし。食材やらを洗ったりして手慣れた様子で準備を済ませた。

ナナ > 「え、そんなことしたのエルピス…まぁ大丈夫か。うん。」

普通の友人と聞くまでは可愛い顔をした男の子の友人を女の子にしなければいけないかと思った
イーリスと言うものが有りながらそんな不埒な事はしないだろう
何となく探りは入れてみるつもりだけれど

今事務所にはナナを合わせて2人きり
イーリスとエルピスはどこかに出かけているのだろう

「日本で売ってないのとか本格的だねぇ。
なら折角だし本場の味で!多少の癖位なら美味しく食べれるからしっかり作っちゃって!」

程よく調整された味も良いけれどせっかくなら本場の味を知ってみたい
やっても死なない範囲ならチャレンジ精神に従うのだ

何をどうするのかもよく分からないナナは手伝いになるかもわからないので背中越しに調理過程を眺めている

「にしてもそんなに気にしなくて良かったのに。
普通にお店に連れてっただけだよ?私。」

偶に話しかけたりしながら

能守重高 > 「ナナさんも目撃されていると思うんですが、前に氷柱割で犬がいたと思いますけどあれ私です。
 あの姿でシズメさんと会った時に気づいてもらえなくて撫でて貰ったり顎の下を擽られたり。」

昨日何ならドッキリのように暴露して驚いてもらいました。
姿をかえられることを仄かに匂わせるような呟きを彼女に伝えて。

先程事務所の冷房をつけていたようなので二人は不在なのだなと察した。
まあ、変な事はしない何なら調理器具と食材のみで置いていくのはタッパーセット。

「ココナッツの実はその辺のスーパーにはありませんよ。
 ガラムマサラとかXO醤とか専門店レベルですもん。あ、では躊躇ない仕上がりにします。パクチーも入れておきますね」

ことっと一つ皮が分厚いココナッツの実をテーブルに置いた。
フィジー料理のロロを作るまで全く触らないので割と珍しい実を彼女の目の前に置いた。
捨てる場所がないココナッツの実、くりぬいた後乾かして器にしたり、なか側は束子にしたりと。

「時間短縮のために…≪影分身8人分≫して調理を始めます」

いや、これからまともにやると3時間とかかかるので重高は異能のアレンジ術を駆使して
姿が素早く8人に増えた。各々食材を切ったり、フライパンで炒めたり、
鍋を沸かしたりと凄まじい光景が彼女の目の前に広がった。

「「「「「「「「作りたてを食べて貰いたいので。あとせっかくのお礼は料理一回やってみたかったです」」」」」」」」

分身分が声揃えて彼女に言葉を返す何とも渾沌な光景。

ナナ > 「犬姿…あーなるほどなるほど、そういう事か。」

犬の姿に対して抱っこしたり撫でたりなら無罪だった
エルピス信じてたよ…と心の中で謝っておく

「無いね、ここら辺だと特にそんなのが売ってるの見た事ないや。
逆の意味で変な物なら色々売ってるんだけどなぁ、もうちょっと皆食事に興味持ってほしいよ。」

スパイスの類も醤の類も売ってないしこの島に来て初めて見た
どこで仕入れてきたんだろう、とは気になるけれどそこは置いといて

なんか増えた

「分裂した…異世界人というか重高ちゃんほんとに人間?」

凄まじい速さでそう見えるとかではなく8人分の人出として活用できる状態で増えている
犬に変身したり分裂したり、異世界とはいえ普通の人の技にも見えない

能守重高 > 「昨日は灰色狼でしたね。もふもふされていかれました」

昨日の暴露するまで人の言葉を喋らず犬の演技をし続けていた。
まあ 不審な事は一切しなかったり彼は彼女がいるのがわかったし。
私に対しても特段怪しいことはしませんでしたと言いたい。

「ココナッツミルクとゼリーは美味しいので後で使いますが。
 変なものが分からないですね、異邦人街には異世界の物が色々とありましたけど見慣れたものだらけで」

スパイス類と醤の類は一部異邦人街で手に入れて、他は島外からちょっと前に購入したり送ってもらったもの。
元が島外で暮らしていたのでどのみち作る料理は諸外国料理となった訳だ。

「「「「「「「「人間ではないですね! 後で答えますよ」」」」」」」」

分身はただの早さがあれば出来る芸当。
影分身は遥か昔にいたとされる忍者が使ったとされる技の一つ。
影もある気配もある8人が各々作業をしており、1人ずつ違う料理を作っているのだ。
調理空間から香る香りはもう東南アジアなスパイシーな鼻を擽る飯テロな感じになってきた。

犬になったりは…魔術かなと。質疑には調理後落ち着くからそれまで答えることが難しい。

『バターチキンカレー できました』

8人いるうちの1人がカレーを皿によそい、残りは冷えたらタッパーにできるようにしてから
ではではと手を小さく振って姿が掻き消えた、残り7人はいる。

ナナ > 「狼かぁ、エルピスよくモフモフしたなぁ。」

確か落第街で会ったとか
落第街で狼を前にして逃げたり襲ったりしない辺りエルピスなんだなぁと思う
野生動物は案外危険なのになぁとは思うけれど

「ココナッツミルクってよく聞くけど実際美味しいのかって知らないんだよね、だから楽しみ。
変なものはそりゃ変なものだよ。風紀委員の人とかに見られるとめんどくさぁい事になる奴。」

基本的に犯罪行為が横行している街なので、異邦人街よりも治安は悪いと思う
異世界から来た人達の方が行儀がいいとかどうかと思うのだが現実は非情だった

「うわーすっごい、目の前で合唱されてるみたい。
まぁ話のネタになるしきいとこっかな。

あ、完成した!」

見れば見る程異質である
はたから見れば8人に分裂してそれぞれ働いている
技とか技術の範囲を超えてる気がする
しかもそれを料理に使っているのがまた何とも…

でも美味しそうな料理が出来ればそちら優先
バターチキンカレー、魅惑の香りを放つ料理の完成

「テーブルに運ぶくらいはしとくね~」

流石にそれぐらいはとちまちま配膳を
お皿とコップやスプーンにお箸など、自分と今は7人になってるけれど1人に戻ると仮定してその分用意しておく

能守重高 > 「首輪していましたし。していなかったら保護されたりすると聞いたので。勇気ありますよ彼。」

殆どスラムと落第街の教会付近で遭遇していた。
落第街にいるはずのないオオカミってあり得ない光景だったと思うが
首輪をしているつまり飼われていると彼は判断していたらしい。

「甘くておいしい水みたいなものですよ。ゼリーは甘いですけど
 それって薬とかですか?薬物とか言う割とやばい何か達?」

変なものとは薬も配合を変更したら毒になる様に、
それはヤバい奴ですかと尋ねる。異世界出身者だが闇落ちしていなくてよかった。

『ビリヤ二 できました』
『ナシ・ゴレン できました』
『ホゲ できました簡単ですよ』
『ガドガド できました』
『鶏肉使ったフォー できました』
『バクテー できました』
『ロロ できましたが 熱いので気を付けてください』
「明日のおやつのココナッツの実をくり抜いて、ミルクとゼリー作りますね
 すぐに終わりますよ、割って出てきた水がミルクですし、ゼリーは白い部分をくり抜いて器に盛り合わせるだけです」

怒涛に終わった。数は暴力です。物量で押し切る脳筋調理。
あれだけいた8人だかはもう本当の1人を除いていなくなっていた。

ミルクとゼリーは事務所にあった器を使わさせてもらった。
全て冷えたと思い次第、帰るまでにタッパーに保存して事務所にある冷蔵庫をパンパンにする勢いで詰めるはず。

エプロンを綺麗に折り畳み椅子にかけてから、
手を洗い彼女が配膳しただろうテーブルへと戻るはず。

「お待たせしました。本場の味に仕上がった諸外国料理の一部です。お召し上がりください」

毒見必要なら目の前で作っていたから仕込む間もなかったけど試食するつもりです。

ナナ > 「勇気と言うか優しいというか…
重高ちゃんも気を付けた方が良いよ、落第街で首輪無しの狼なんて食材か害獣扱いだから。
首輪してても関係なく肉屋は包丁振り回してくるからその時はちゃんと撃退してね?」

エルピスでない元気な男の子なら逃げるのが普通
腕に自信があればとりあえず殴ってみるとかが一般的だろうか
落第街ではおおよそ常識が悪い意味で通用しない

「ミルクって言うくらいだし結構濃いのかな。
そうそう、違法薬物違法な所持品。その他諸々この街は違法だらけだよ。

もし変なキャンディとか貰ったら渡してきた相手の口にねじ込むと良いよ。」

実体験である辺りたちが悪い
治安が悪い程色々と都合がいい事も有るので最悪と言うわけではないのだが

「凄いよ重高ちゃん。7品の内鶏肉以外何も分かんなかった。」

次々と出来上がる料理、ナナは殆ど理解してなかった
なので純粋に美味しそうとしか感想が湧かなかったのだ

パンパンになった冷蔵庫
明日も楽しめるのでこれには大満足
そしてついに今日のお食事が始まる

「わぁい、それじゃ頂まぁす。」


手を合わせてから食べ始める
先ずはナシ・ゴレン等のご飯物から
毒見なんて挟む余地もなくまっすぐ自分の口へ
ちょっとスパイシーであまり馴染みのない味、それでも…

「辛めで美味しい!」

気に入った様子

能守重高 > 「はい。ただもう狼にはならないので…。
 式神作りにアレンジして変化しただけなので、
 動きとかは模写できるんですけど戦闘能力が狼を越えませんでしたね。
 包丁を振りまわす肉屋はそれ本当に肉屋ですか?」

違う肉屋ではないでしょうか。えーひぇーとか言ってドン引きした。
立ち振る舞いが年頃より低めになりつつあるのでどうすれば大人びた風になれるのかは…わからなかった!
落第街はまだプライベートでは数えられる程度しか来ていません。

「わりと濃いと思います…。
 違法だらけでよく住んでいますね…。
 常識が通用しないんですか、ただで貰ったらそれは渡してきた相手の口にねじ込む 覚えました!」

ねじ込んでいいらしい。
捨てるつもりだったが反射的にねじ込めばいいのか。

(おおうふむふむ また重高おぼえた)

「いえいえー ロロ以外は頑張って探せば常世でも食べられるはずです」

後で詰められるタッパー人数分。
冷蔵庫は後でパンパンにするのだ。
よそわれなかった分が詰められるので量は多い。
試食会と称したお礼も兼ねた食事会を始めよう。

「あい。いただきます?」

何故か語尾が疑問形になる、手を合わせる習慣がないので首を傾げた。
延びはしないが麺料理のフォーから食べ始める。
うどんとは違った米を使った麺で味付けもアジア系。一寸もちもちする食感を味わう。

ずっずっと啜れない重高だった。

ナナ > 「式神って陰陽師のあれ?
異世界にも陰陽師居たの?と言うかあれって魔法なの?

うん、肉屋のおじさん。この街でお店を開けるってある程度やばい人じゃないと無理なんだよね。」

確か日本古来のおまじないぐらいに思っていた
あれは魔法の類だったのかもしれない

落第街で店舗を運営できるという事はそれなりの実力者である事を意味している
つまりはそういう事である、因みに人肉が混入した例は今の所聞いた事がない

「濃いんだ…なんか甘そう?

違法だからこそ色々緩いからね、腕に自信があるなら普通の街より過ごしやすかったりするよ・
そうそう、変なもの食べさせてくるなら自分がたべれるものじゃないとね。」

暴力が正義な街なので暴力に自信があれば割と快適
ただしそのしわ寄せは弱者に向くのでいい環境かと言われればかなりNOである
事情持ちが隠れるのには最適解とも言えるかもしれないが

「ホゲとガドガド、あとそのロロが特に一切聞いた事ないかな。
だから割と楽しみだったんだよね~」

全体的にスパイスが日本料理より強めで刺激が強い
確かにこれは好き嫌いが分かれる、因みにナナは美味しく頂ける側だった
普通の麺と食感の違うフォー、これは麺類という事も有ってするする食べられる
食感が面白いというか気持ちいい

ホゲやカドカドもメインはサラダなので美味しさは残しつつお口をさっぱりしてくれる

能守重高 > 「そうです、陰陽師ですね 魔女とか魔法使いの使い魔と似たような感じの、
 東洋魔術系統では式神と呼びますね、私のいた世界では割といましたし、ファンタジーな生き物もいました

 にくやのおじさんこわい。落第街でにくかえなくなつた」

日本古来の術師は伝説になった人も数多いる。
それらを再現しようとしたがちょっと無理なので一人前に出来るようなったのは鳥類だけ。
獣とか人形とかは特に人形は難しすぎて諦めている。

あと落第街こわいで覚えてしまった。プルプルと震える小動物のように顔色が青白くなったがすぐに戻った。
人肉の味はちょっと重高は分からないので何とも反応がなかった。

「きわめて最初の私はよくいましたね、スラム街。
 すぐに拾われて傭兵になり…最終的に学生になっているのですが。
 何も知らなかっただけによくいたと思っています。げにおそろしい」

ひえ。両手を頬に当ててひぇーと小さな悲鳴を上げていた。
嘘はつけないが隠し事だらけのこの身、選択肢を間違えていたら恐らくは。

「ホゲはブータン料理、ガドガドはインドネシア料理。
 ロロはフィジー料理のこっちでいうとクリーム煮ですね。
 ココナッツで味付けをしたのと、ロロっていう言葉がココナッツの意味なので。
 ココナッツがないと成立しないんです。逆にココナッツで煮込めばロロになるという。」

先程割って中をくり抜いて茶色い部分しかないココナッツの割れた実をテーブルに転がす。

ナナ > 「異世界と自分の世界でそういう似た所を見つけるとぞっとするよね。

そう?お客には割と優しいおじさんだよ。この前もおまけしてくれたし。」

なぜ世界が違うのにそんな類似点があるのか、とか
魔法ですら初歩的なのに陰陽術なんて齧る気もないがそれでも疑問は残る

おじさんが優しかったのは女で綺麗だからと理解している
目の前の少女も可愛らしいのでサービスしてくれるのになぁなんて思ったり

「はは、なら私もイーリスに拾われた身だけど重高ちゃんと同じだね。
お互いこうしてのんびりご飯食べれるのは運が良かったと思うよ?」

傭兵になってから学生ってどういう道を辿ったのか少し気になる
自伝でも書いたら人気が出そう

「色んな所の料理が有るよね、フィジーとか聞いた事もなかった。
これがロロ……いざ!」

ココナッツがコロコロ転がる
ロロを一口、所謂クリームシチューとは違う
けど美味しい!

「なんかちょっと甘い、不思議な味だね?」

美味しく頂く
けど今日一番の不思議はこの料理達を和装少女が作った事である
そこが多分一番のギャップだと思う

能守重高 > 「んー特に似ててもそうなんだと感心して終わってますね。
 お客には優しくても包丁を振り回す一面もあるおじさん。」

世界は違っても極めると似るのではと思っている。
魔法は術式がちょっと違うので教わった師が陰陽師だったから
その系統に行っただけで違いを知ったうえで何もしない。
あと魔法はある一定ラインを越えると媒体不要になるのは言わないでおこう。

おじさんこわいでおぼえてしまった。彼女がどう思っていようが、
肉はきちんとした所で買うつもりだ今後も。

「うん。私のは語ると長いし、ね。
 運が悪かったら今頃どうなっていたのやら」

いや経歴が生まれてからすぐに波乱万丈すぎる。
種族が人じゃないから生まれてからすぐが平穏ではなかった。
自伝?文才がないから無理でしょう、自信がない。

「常世島に来るまでの間 全世界大体回ったからだと思う。
 フィジーは南半球にある島々だよ、割と日系人がいるの。
 どうぞどうぞ熱いから気を付けてね」

タヒチ料理の方が日本人には食べやすかったかなぁ?
マグロの刺身使うし。野菜も国内野菜で代用できるし。
次回あればタヒチのポワソン・クリュを作ろう。

「うん、甘い。甘く仕上がってよかった。
 レシピも置いていくからイーリスさんとかシズメさんに食べさせるのもアレンジできるよ」

まだまだ作れる突っつけば違う国の料理も作れる。
見た目が和装なのに作った料理は海外。不思議いっぱい。

ナナ > 「えーなんか怖くない?形式も呼び方も同じなんてなんか大いなる存在とか感じちゃうなぁ。
そうそう、重高ちゃんだって可愛い女の子に見えて人外の異世界からのお客さん。
私も奇麗な美少女に見せかけたほぼ怪物、人には色んな側面が有るんだよ。」

最近そういう大いなる存在について考える機会が多い
なぜか?そういうのと遭遇したから何となく

綺麗と美少女で意味が被っていると思うがただの美少女ではないという自己評価からわざとそう言った

「自伝とか出してみたら?
結構この島でも波乱万丈だし売れると思うよ。」

でたらとりあえず買って読んでみたい
出したら色んな所から良くない誘いが来そうだから言ってみただけだけど

「こっちの世界の全部?凄いじゃん重高ちゃん!」

全世界旅行、ちょっとあこがれる響き
異世界から来た少女という評価が全世界を巡った少女にランクアップした

「2人にはとりあえずそのまま食べさせて、そこでいったん様子見かな。
2人の細かい好みまでは分かんないしこれは個人で煮詰めてくタイプだ、多分。」

レシピを見てもうまくアレンジできるか分からない
ベースを食べて塩とか砂糖の調整は個人でしてもらう、多分それが一番美味しい

「美味しいのは勿論だけど面白かったね、重高ちゃんのお礼としては結構以外だったけど最高だったよ♪」

ありがとね~と笑顔を浮かべる
尚試食として皿に出した分は殆どナナが食べきった

能守重高 > 「あー私のいた世界 神様が普通にいたよ。
 こっちの世界じゃ逆にいなくて 普通いないんだって認識したの。
 怪物は誰もが心に飼っているのではなくて?難しい事わかんない」

日本語習得レベルがN3であるので日常会話はついていける。
難しい話題になると分かった顔をして分かっていない事が遥かに多い。
んーんーと唸って考えるも早々に放棄した。

「今書くと日本語じゃないね。
 日本語レベルN1になったら考えるよ、今じゃ無理」

出たとして今書いたら日本語じゃない。
普段のメールだって頑張って一部翻訳アプリ使っている。
書いたとして暗号文になるしかない、普段も暗号めいているのに。

「戦場になっているところ限定だけど大体行ったかな。
 最低限の言語も覚えているんだけど、使わねば忘れるからそれはそれでさみしい。」

全世界一周旅行ってたまに聞くけど
確かあれ飛行機乗り継ぎの一方通行だから条件付きで出来るはず。
幾らかかるかって?安くて…ン十万円。

「ん、じゃあこれとこれと…8枚分。
 レシピの調味料は代用きくからアレンジは出来るん。
 甘口も行けるし本場の味で火を噴いたり。がんばってお姉ちゃん」

レシピ8料理分を彼女に差し出す。頑張って日本語で書いたレシピだ。

「次回あったらマグロを使った料理作るね…
 夏は刺身が怖いから作らなかったけど!喜んでいただけてうれちい。」

いえいえーとつられて笑みを浮かべた。
試食として食べきってくれた彼女を見て作った甲斐があったと思う。

ナナ > 「それなら朗報、この世界にも神様居るみたいだよ。
重高ちゃんの思ってる神様かどうかは分かんないけど。

そういう心理学的な話しなら良かったんだけどね。」

分かんないならそれでもいいんだよ~と思わず頭を撫でたくなる
推定年上なのだがどうしてもこう…末っ子感みたいなのを感じてしまう


「なら日本語になれたら考えよっか。
その時は私も居たら一口噛んじゃおっかな。」

権利とか収益的な意味で、なんて

「態々戦場に?危ないのが好きなの?

重高ちゃん、残念ながらどれだけ辛い料理食べても火は噴けないんだ…」

異世界は知らないけどね、と付け足す
レシピ帳、日本語が苦手と言っていたのにどれも奇麗に日本語で書かれている
普段は大事にしまっておこう

「お刺身良いねぇ、夏はさっぱりしたもの食べたくなるし重高ちゃんの捌きに期待しちゃお。

…やっぱ重高ちゃん日本語今のままでいいよ~ほんとに~」

うれちい、が結構刺さった
今度こそ頭を撫でる、うりうり
料理が美味しいのも勿論こんなに可愛い子に作ってもらえたと思うとより美味しい
最大の調味料は愛情と言うのも馬鹿にできない

能守重高 > 「全知全能の神様って形普通じゃないと思う。
 でも日本はやおろずのかみさまらしいから、トイレの神様は偉いらしい。

 んーんー心理学じゃなかったかまだまだあ」

撫でてもいいんだよ 気にしないから。
見た目と中身が違うはずなのに最近外見に引っ張られて末っ子みたいになってきている。なぜなぜ?

「言語学で赤点になりかけているのに慣れるのかなあ?
 文才ってどうやったら育つのかなあ?噛む?どこを?」

難しいことは分からない、なんかその辺むにゃむにゃ唸ってる。

「傭兵だったから戦場渡り歩いていたんだよ。
 年頃になったからってんーとね常世島に来たの。
 え、料理食べたら火を噴くアニメとか見てきたのに現実では吹かないの!?」

あれは嘘だったらしい。吹かないんだそっか。
レシピは無事に彼女に渡った、そろそろ冷えたかなあ、と鍋とかを身に席を立つ。

「夏の刺身は怖いって聞いたの。虫がつくとかね。
 夏を過ぎたらいいんではと思ったから秋ごろにまた出来たらいいなあなんて。
 そうかな?上達ダメなの?」

舌足らずもなっているような。なんでだろうな。
あと日本語は習得に10年かかるらしいので難しい言語なんだ。
撫でられてえへーと笑顔になった。そうしてタッパーに詰めたり
蓋をしてぎゅぎゅうと冷蔵庫をパンパンにしてから、身支度を整え始めて。

「あ、料理作り始めた時に人間じゃないって言った気がするけど、
 お姉ちゃんにも言っておくね、ドラゴンだよ、わたし。秘密にしてね?」

よいせと畳んでいたミニコンテナを組み立てて持ってきた調味料だけは持ち帰ることにして詰めていく。
余ったジャスミン米はメールにも伝えていたが置いていく。チャーハンで使うといいんだこの米。

「じゃあまたね ななおねえちゃん。」

ミニコンテナを引いて歩いて帰宅していったという。

ご案内:「『数ある事務所』」からナナさんが去りました。
ご案内:「『数ある事務所』」から能守重高さんが去りました。