2024/11/29 のログ
ご案内:「Free3 未開拓地区 封鎖ゲート前」に黒羽 瑠音さんが現れました。
ご案内:「Free3 未開拓地区 封鎖ゲート前」に鶴博 波都さんが現れました。
■黒羽 瑠音 >
「うぉーーー!!!」
気合を入れる、 あ、勿論目的地からちょっと離れてです、うん、邪魔にならないようにね。
さて、私が今回此処に来た理由ですが、此処は最近スマホに学園から送られてきた通達… 。
『汚染区画について』を読んでやってきたんです、というか未開拓地区自体実は初めて来たんだよね。
「ふぅー、はぁー」
未開拓地区と言っても、今回向かう場所へのルートはしっかりと整備されていたりして。
慌ただしく出入りする人達の横を、ちょっとおっかなびっくり通ってきたのは秘密です。
「… よし、頑張るぞ」
頑張れー、私、ともういっちょ気合を入れていよいよゲート前へと足を踏み入れる。
まずはこう、上手い所知っている人を見つけられればいいんだけど。
私でも、手伝えることがあるといいんだけどなぁ… 。
■鶴博 波都 >
封鎖ゲート前。隔離区域の外と内を分ける物々しい防壁の前を腕章を付けた人々が慌ただしく行き交う。
多くの委員が連携を取りながら、厳重に封鎖状態を維持しているのだろう。
とは言え全ての人間が腕章を付けている訳ではなく、瑠音同様有志と思わしき学生も少なくはない。
ゲート付近に引かれている路には輸送列車と思わしき緑色の装甲車両が鎮座していて、
後続にずらりと繋がれた貨物車両からはひっきりなしに物資が運び出されている。
(6日間寝なかったのは初めてですね──)
その人ごみの中から、見覚えのある鉄道委員──赤いミディアムショートの鶴博 波都が姿を見せる。
顔色は悪く、服はよれており、髪もぼさぼさだ。
「こんにちは。えっと、有志の方ですか? でしたら────瑠音ちゃん?」
手続き所に案内しようとした所で、目のまえにいるものが以前鉄道委員の棟を尋ね、知り合った後輩と気付く。
気付くまでにそれなりに時間が掛かった辺りも含めて、強い疲労が見て取れる。
■黒羽 瑠音 >
見た感じ、私みたいに飛び入りで協力してる子も少なく無いみたい。
ちょっとだけ安心したかな、何て考えていると、でーん!と構える車両が目についた。
おぉ、凄い… 噂には聞いていたけど、ああいうのって鉄道委員の管轄なんだったよね?
すごいなぁ… かっこいいかも… ちょっと乗ってみたいな。
「はっ!?」
いけないいけない、そんな事を考えている暇じゃないんだった。
お手伝いに来たんだもの、そういうのは後々!と思っていたら声をかけられた。
少し、というか大分疲れた声の… 何だか休みの日に調子にのって徹夜でゲームした日の翌日の私みたいな。
「… あれ、はとちゃんさん?」
―― ――― ――――
ごそごそごそ、とバッグの中を漁りながら、じーっ、と再度見つめて。
「えっと、お手伝いにきたんです、けど
はとちゃんさん、もしかしてずっと働き詰めじゃないですか?」
ドキドキが吹っ飛んで、目の前の先輩への心配が胸に去来する。
いや、こんな状況じゃ誰かが無理をしないといけないのかもしれないけれど。
お世話になった先輩だからやっぱり心配になっちゃうよね?
■鶴博 波都 >
「はとちゃんで大丈夫ですよ、瑠音ちゃん。お久しぶりです。」
疲れ切った顔で無理やり笑顔を作ってみる。
ずうっと汚染区画の封鎖に追われていたのもあって、
瑠音ちゃんの顔が遠い昔に見たような懐かしさすら感じた。
「うん。6日ぐらい寝ていないです。
とりあえず、有志の方を管理している受付がありますから、そこまで一緒に行きましょう。」
要救助者と区別のつかない疲弊具合。
全身を引き摺る様に歩きながら、案内しようと先導する。
「通達にも書いてあると思いますが、こっちで簡単な説明と、お仕事を……。」
■黒羽 瑠音 >
「はい、久しぶりです!鉄道委員の人もやっぱり駆り出されてたんですね
あ、もしかしてこの車両にも乗ってたりした―― じゃなーい!」
じゃないんです、取りあえずカバンから取り出した水分補給用のぽかり(水筒入り)を構えて… 。
うん、その受付にも後で行くかもですが、まず優先すべきは… 。
「はとちゃん、先輩っ」
えい、とほっぺに向けてひえひえのポカリ入り水筒を押し付けようとします、ちょっと無遠慮だけど許して欲しい。
こういう時って、ちょっとくらい実力行使しないと止まってくれない人が多いから… !というか今6徹っていった?
「行くべきは受付じゃなくて、保健室… は流石に遠いか、えーと、救護用テントとかあるんでしたよね?」
そのままきゅっとはとちゃん先輩の手を掴みにかかる、笑顔も明らかに疲れた感じだし… 。
まぁ私も割と人の事言えない時はあるけれど、流石にこんな先輩を置いて受付何て行けないよ。
「流石に寝ないと死んじゃいますって! …いや、こういうのって大抵比喩なんですけど
6徹とか比喩じゃなくなりますって、過労死ラインってやつですよ!多分」
■鶴博 波都 >
「ひゃひっ」
ひえたポカリによるひんやりアタック。
変な声をあげて止まります。6轍の言葉は聞き間違いではないようで、
見た目からだと分からないけれど、ちょっと尋常じゃない様子。
「あります。ゲート外の事故用だと、あっちの方です。
ゲート内で受けた負傷は、ゲート外で対応できませんからね。」
半分ぐらいは反射の回答。何度も聞かれているのだろう。
ゲート外での仮設救護施設の方角を視線と指で指し示す。
体調不良者やゲート外活動で起きた怪我などを救護するためのテント。
「それでも、人手が必要ですから。
もう少しで休めると思っていたら、6度夜を超えてまし……。」
疲労と言うものは、指摘や自覚されると強く体感するもの。
常人の範疇外の徹夜と緊張がほどけ、泥が液体になって溶ける様にへたり込むj。
実際に溶けた訳ではないが、その様に比喩できてしまいそうなへたり込み具合。
「たしかに、ちょっと休んだ方が良さそうです……。」
■黒羽 瑠音 >
「ひゃい」
釣られて此方も変な声、反応がかわいい、なんて考える余裕はちょっとだけありました。
そしてきびきびと帰ってくる答え、あぁもう、反射的な反応ってやつだぁ、凄いなぁ。
感心はするけど、それはそれとしてこのまま放っておいたら本当に倒れるまで働いてそうで。
「じゃああっちに行けばいいんですね、私の登録何て後でいいですからまずは… っとと」
へたりこむはとちゃんさん、へにゃりという擬音が聞こえてきそうだ。
「熱とかも測った方がいいかもですね、確か、心因性発熱… だっけ
あんまり働き過ぎると病気じゃなくても熱が出る事もあるらしいですし」
ぴた、と手のひらではとちゃんさんの額に触れつつ、熱を感じてみる。
まぁ之だけ働いているはとちゃんさんだ、きっとテントの人も事情を話せば直ぐに空けてくれるはず。
「ほんと、皆頑張ってますねー、此処に来る途中も随分整備されてましたし
何と言うか、それを学生が中心でやってるっていうのも私としては不思議な気分ですけど
―― あ、ちょっと首の方に手回してくれますか?」
さて、そういうわけではとちゃんさんを連れていく必要がある訳だけど――うん。
そのままへたりこんでいるはとちゃんさんの脇と膝下に手を回し、全力で気合を入れながら持ち上げる。
「どぉっりゃっしょぉーー!!」
最近結構体力もついてきた所で、だからちょっとは運搬とかも手伝えるかも、と思って来たところもあるんだけど… 。
まさかまずする事が先輩を抱き上げる事とは思わなかったなぁ。
いやでも、へたりこんでるのを無理に起こしたくないし、距離もそんなに遠くない。
―― いける!!! 重さを本格的に感じてくる前に、テントへとえっちらおっちら歩いていって。
係の人に簡単に説明して隅の方のベッドを使わせて貰おう。
■鶴博 波都 >
「ごめいわくをおかけします、瑠音ちゃん。
みんなが頑張っているおかげで現状は完全封鎖が成立していますから──。」
六日間の徹夜には、本人の鉄の意志以外にもちょっとしたカラクリがある。
【物資確保】の異能に含まれる、必要な物資を喪うことなく必ず確保出来る力。
それは、いかなる状況下においても物資確保にまつわる分掌を成立させる。
それこそ、本人のポテンシャルを多少オーバーして引き出してでも。
もう一つは、実質的な輜重兵科としての振る舞いによるタクティクス。
兵科運用のための行軍。長期活動や徹夜による負荷を軽減しながら運輸を行う為の立ち回り。
加えて、多忙な運行をこなすための日常的な鉄道委員としてのスキル。
──瑠音の言葉で正気に引き戻されたことで、その作用が一旦途切れた。
「そうみたいですね。あとは緊張や過労、異能や魔術の過剰行使でも熱を出して、休んでるかたもいま……すっ!?」
気合と共に持ち上げられるはとちゃんの身体。
過度なオーバーワークにより痩せこけて抵抗力もない少女の身体は、思いのほか簡単に持ち上がる。
途中、運ぶ感触が変わる。意識が完全に途切れたらしく、力が抜けたらしい。
意識のないはとちゃんを運ぶ事になる。
係の人に説明すればすんなりとベットを空けて貰える。
緊張や過労で担ぎ込まれるそれなりによくあることらしい──ゲートの『外』の救護室がある理由とも言える。
ベットに転がされたあたりで、ゆっくりと目を開く。
睡眠ではなく気絶だった様だ。
「あれ、知ってる天井……。」
とぼけたように喋る。
冗談なのか、頭が回ってないのか、記憶が飛んでいるのかいまいち区別がつかない。
■黒羽 瑠音 >
「持ちつ持たれつって奴です、此処は一つ、ばーんとかけちゃってください!」
正直な所、6徹の疲れなんてのは私には想像もつかない。
だけどはとちゃんさんが出来てるって事は、つまりは『やれてしまう』人って事だ。
私の経験上―― そういう、ちょっと特殊な状態でも平気な人は…いや平気じゃないけど見る限り。
兎も角、それでも動けてしまう人には、ちょっと無理にでも働き掛けないといけないと思う。
焔城先生も方向性は違うけど似たようなところあったからなぁ… 。
「はとちゃんさん?はとちゃんさん… い、意識ィ~~!」
運んでいる最中にぐんっ、と腕にかかる感覚が変わる、というかはとちゃんさんかるーい。
ちょっと羨まし… くは流石に無いよね、絶対疲れてるからだし之、寧ろ心配度がアップしたよ。
「はい、はい… ありがとうございます!あ、後お湯と… はい、えっと、多分お腹もすいてると思いますし… 」
係の人にお願いして、色々と便宜を図ってもらいつつごろんとはとちゃんさんをベッドに寝かせて。
あ、起きた… ふぅ… 一時はどうなる事かと… 。
「おーきーたー… よかったぁ、もう、ビックリしましたよぉ
… えへへ、おはよーございます、はいどうぞ」
ぺち、とまずは気付け代わりに額に冷却シートを張らせてもらいつつ、こぽこぽと紙コップにポカリを注いでいく。
そしてそのままはとちゃんさんに差し出すだろう、ちなみにポカリはレモン入りです。
■鶴博 波都 >
鶴博 波都は『やれてしまう』人間だった。
日常の中に居るから通勤ラッシュや年末年始の多忙運行だけに留まっていたが、
このものを非日常に持ち出すと『やれてしまう』。無理にでも止めて、ようやく止まった。
「おはようございます。瑠音ちゃん。
えへへ、ごめんなさい。なんだか安心しちゃってつい意識が……」
誤魔化す様に笑ってみせる。
罪悪感と感謝の意の両方が混じって、複雑な笑顔。
どうしたらいいのか分からないので、笑ってごまかしている所もちょっとありそう。
冷却シートは熱の感覚を和らがせる。
体温計で計ってみれば当然の様に高熱が出ている。39.8。
心因性か過労か免疫力の低下かどれかは分からない。全てかもしれない。
差し出されたレモン風味のポカリ。
甘酸っぱい美味しい液体を飲むのは久しぶりらしく、美味しそうだ。
「ひさしぶりにこういうのを飲んだ気がします。
今までは甘ったるかったりぱさっぱさの、栄養だけある糧食と飲料ばかりでしたから。」
食事情も栄養のみのコスパを突き詰めたものだったらしい。
馴染みのある味を美味しそうに飲む。
「それで……瑠音ちゃんもお手伝いに来たんですよね。
雑務支援、救護活動、物資運搬、清掃活動……中の方に入ると調査や戦闘、
あとは外に出れない罹災者の支援などがあった気がしますから、改めてきいてくださいね。」
「私が言えたことじゃないですけど。無理しちゃだめですよ、なんて。」