設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。
参加者(0):ROM(1)
Time:17:09:46 更新
ご案内:「風紀委員会本庁 - 使われていない部屋」から青霧在さんが去りました。
■青霧在 > 再度あふれ出そうとしていたマグマが、引いていく。
否、意志を持ったように脈打ち、違う何かへと変わっていく。
腫れた頬の拍動がより強く感じられる。
覚束なかった足取りは確かなものになり、勝手に室外へと向いていた。
覚悟は決まっていた。必ず捕らえるのは決定事項であった。
にもかかわらず、それ以上の何かが体を突き動かしている。
未知の感覚に支配されるまま、対策本部へと戻った。
……余程酷く腫れていたらしい。
俺の顔を見た女子委員が悲鳴をあげる。
そのまま医務室に押し込まれ、回復魔法をかけられて注意を受けた。
■青霧在 > 「暗い牢獄から、二度と出て来れないようにしてやる……!!」
■青霧在 > 「………必ず、必ずだ」
上体を起こし、膝を立てる。
再度歯ぎしりの音を聞きながら、思ったままの言葉を紡ぐ。
「必ず捕らえる。必ず止めてやる」
歓楽街と商店街、二度も止め損なった。
次は必ず止める。
「俺の命に代えても、必ずだ」
「カタストロア、貴様を」
■青霧在 > あの日の商店街、あの男子学生に耳を傾けていれば。
様子が変わった佐々木伊織を呼び止めていれば。
いっそのこと、制圧してしまえば。
「何が……あり得ないだ……」
あの日の自分を殴りに行きたい。
取り押さえろ、その男子学生を逃がすな、と。
佐々木伊織は、
カタストロアを止めようとしていたと報告を受けている。
それなら、止めてやれたはずだ。
あの日の商店街で、終わらせることだって。
■青霧在 > 「………」
ぐらぐらと揺れる思考、それに伴い凪ぐ感情。
視界に映るのは白い天井。
一瞬病室かと思ったが、気を失った訳ではないらしい。
自分で自分を殴ったのだと。
頬に手を当てて思い出す。
脈拍を強く感じる頬から手を放し、大の字で床に転がる。
内なるマグマは、まだ枯れず。
ただ、この形容不能と思っていた感情の正体は理解出来た。
怒りだ。自分への。
■青霧在 > 「クソッタレ……!」
自分の歯軋りの音を思い出した。
そういえばこんな音だったな。
耐性のない学生があれほどの凶行を何度も目撃すれば、ただの肉であってもトラウマを抱くだろう。
自分で重傷を負わせた相手が突然目の前に現れれば、当然挙動不審にもなるだろう。
その相手に自分の個人情報を知られれば、あまりの失言に血が引くこともあるだろう。
自分の内にあるもう一つの人格が大犯罪者だとすれば
そして、それを止めたいと思っているのであれば―――
覚悟の果てに、打ち明けようともするだろう。
「クソがァ!!!」
拳を振りかぶり、打ち抜く。
打ち抜かれた拳は頭部を捉え、強烈な打撃で吹き飛ばす。
きりもみ回転の様相で吹き飛ぶ人体。
回転を伴う倒れ込みが床に衝突し、鈍い音が室内に響いた。
■青霧在 > 脳裏であの日の邂逅が再生される。
まるで走馬灯。
思い出したくない速度感で流れゆくのは、男子学生―――佐々木伊織の一挙手一投足。
精肉店の前で蹲る姿。
妙に距離を置こうとする態度。
会話の途中で突然悪化する顔色。
何かを言い出そうとする姿勢。
そして、二重人格を疑ってしまう変わりよう。
「……そが……」
最悪な伏線回収だ。
気付かぬうちに言葉が零れ落ちる。
■青霧在 > 見覚えのある顔だった。
記憶に新しい顔だった。
忘れられない顔だった。
畜産課二年生佐々木伊織は、あの日商店街で出会った男子学生だった。
不気味なまでにすんなりと飲み込めた。
拒絶も不理解もなく、理解と納得があった。
それと同時に、抑えがたいマグマのような熱が腹の底から込み上げてきた。
形容不能の熱を抱え、俺は言葉を失った。
あらゆる思考が溢れては押し流され、言語化不可能な情報量を抱え込む。
『少し席を外します』
そうしてその場を離れたのが一時間前なのか、一分前なのか。
全く分からない。
人目に付かない場所に移動した理由も、よく分からない。
物に当たるでも、大声を出すでもない。
ふらふらと照明の真下に立ち尽くし、俯くばかりだ。
■青霧在 > 学生街に出現したカタストロアが奇妙な行動を見せたと報告があった。
一つの口から二人分の言葉を吐き、一人芝居のように会話を始めたというのだ。
カタストロアともう一人、カタストロアを静止するような言動の誰か。
『いやぁ、薬が効いてきまして…』
『気分が優れない時って吐き気が落ち着くとすっかり良くなりますよねえ』
まるで多重人格による主導権の奪い合い。
カタストロアと何者かによる人格の奪い合い。
その最中、カタストロアの口からとある名前が飛び出したというのだ。
『佐々木伊織!畜産課二年生の佐々木伊織について調べてください!』
現地の風紀委員による通信を受け、その素性調査が行われる。
―――俺は元々、カタストロアの正体にはそれほど興味が無かった。
その凶行を止めることさえ出来れば、何でもよかった。
あの日奴を止められなかった責任を果たすのに、正体なんて関係なかったのだ。
『見せて、貰えますか』
佐々木伊織の素性が明らかになった時。
自分でも気付かぬうちに、その素顔を見たくなった。
この時、見るべきだったのかどうかは、まだ結論が出せていない。
■青霧在 > 軽い音と共に扉が閉まる。
ここは空室。新年度に向けて整備が進む一室だ。
清掃は行き届き、人感センサーも機能したままである。
「……」
意識はしっかりしている。あの怪我も完治済みだ。
多少の寝不足は否めないが、それ程のものでない。
ただ、足取りだけが覚束ない。
『僕も畜産科の男ですからね、肩を貸してもらわないと歩けないような―――』
商店街の邂逅でのやり取り。
あの男子学生の言葉が脳裏で再生される。
甲種不明犯、カタストロア。
かの怪人に纏わる新情報が入った。
ご案内:「風紀委員会本庁 - 使われていない部屋」に青霧在さんが現れました。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁 青霧在の執務室」から青霧在さんが去りました。
■青霧在 > 「来る訳がないか…」
当たり前だ。
来る訳がない。
そんな当然に一息吐き、立ち上がる。
じっとしていては、思考が巡らない。
少し歩いて来ようと、執務室を出た。
―――戻って来た青霧の手には、小袋が乗っていた。
中身は、言うまでもない。
■青霧在 > 「『また会おう』か……」
あの日あの場所に居た委員が言っていた。
あの怪人は、俺に『また会おう』と言ったと。
同僚が言っていた。
もしかすると、また狙われるかもしれない。
「まさかな」
仮に狙われているとするならば、むしろ好都合だ。
言い訳をするようだが、あの日の俺は無防備もいい所だった。
何の備えも策も無かった。
狙ってくれるのならば、待ち構えることだって出来る。
「……考えるだけ無駄だな」
やはり、可能性は低い。
同僚の一部は万が一にでもと考えているようだが……
「……もっと有意義なことを考えよう」
視線をスクリーンから斜め下に逸らす。
そこにあるのは、チョコの山。
「………今年も神代に頼むか?」
昨年チョコを押し付けた後輩を思い浮かべながら、
深いため息を吐く。
「どうしたもんか」
ガラっと開いた扉から、チョコ大好き人間が「チョコをよこせ!」と押し入って来ないかと。
それこそ非現実的なことを考えながら、再度天井を仰いだ。