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Time:02:29:41 更新
ご案内:「『数ある事務所』鍛錬室 」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「『数ある事務所』鍛錬室 」からエルピス・シズメさんが去りました。
■Dr.イーリス > 克服方法に、ふと、《神話型魔術生成AI》を思い出す。
補助……つまり神話の武具なしで《神話型魔術生成AI》を起動するのは無理。
しかし神話の武具なんて、早々手に入らない。
「《神話型魔術生成AI》にヒントがあるかもしれません。あれは、神話の武具という補助なしでは起動しませんからね。しかし、実は神話のデータと魔術生成AIを使って、《神話型魔術生成AI》を稼働神話の武具のレプリカを作成しているところなのですよ。レプリカで《神話型魔術生成》の起動ができるのは既に検証済みです。この例に当てはめるのなら、予め補助を用意しておけば幻想型を扱う上での消耗を抑えられるかもしれません」
《神話型魔術生成AI》の例にあてはめただけで具体案が今すぐ思いつくわけではない。
でも何らかのヒントになれば、とエルピスさんに伝えた。
ちょうど、イーリスはイーリスでそもそも神話の武具が手に入らないという《神話型魔術生成AI》の難点を克服しようとしていたところだった故。
「はい。今回のテストでとても良いデータも取れましたし、今後の成長に活かせる事でしょう。それでは、上に行きましょうか」
そうして、エルピスさんと共に鍛錬室を後にする。
後片づけなどは、《試作型メカニカル・サイキッカーMk-Ⅳ》と《ジャンク・アーミー》が行った。
■エルピス・シズメ >
「うん。ありがとう。」
飲み物を受け取って、イーリスの賞賛を素直に受け取る。
上手くは行ったが、まだまだ課題点は多い。
理論上は想像力の届く限り無限に近い手札の生成ともなり得るが、
0から要素を構成し、同調と維持を行う為か魔力が目減りして行く。
イーリスの技術に当てはめるのならば、
補助なしで《神話型魔術生成AI》を都度ゼロから構築して行使するようなもの。
人格・自我が呑まれかけたり、消耗が激しくなるのは道理である。
「異能だけにも頼れないからね。
……もうちょっと頑張りたいけど、今日の所はこれで切り上げかな。
夕ご飯の支度もあるし……戻ろっか、イーリス。」
■Dr.イーリス > 模擬戦を刮目。
まほうで《虹の奇跡のイーリス》に登場した《白い王子様》になっているだけあって、声色や雰囲気もまた普段のエルピスさんとは異なる。
だいすきなエルピスさんが素敵な王子様になっているのは、やはりとても惹かれてしまうもの。
それはそれとして、エルピスさんのまほうのデータも分析。
《白い王子様》は無数に迫りくる銃弾を弾き、瞬時に《ジャンク・アーミー》へと肉薄。
《ジャンク・アーミー》の胸部に、細剣が突き刺さる。
人型メカはマシンガンを地面に落とし、傷口から電気を発しながら横たわった。
「えるぴすさん、お見事ですよ! 目にも止まらぬ剣捌き!」
イーリスは目を輝かせて笑みを浮かべながら、ぱちぱちと手を叩く。
横たわった《ジャンク・アーミー》は、《試作型メカニカル・サイキッカーMk-Ⅳ》により担がれていく。後で修理する予定。
「お疲れ様です。飲みもの、どうぞですよ」
元の姿に戻るエルピスさんに駆け寄って、スポーツドリンクが入ったペットボトルを差し出した。
「計測していると、やはり魔力の消耗が大きくはありますね……。人格の飲まれやすさもありますし、克服しなければいけない課題がいくつかありますね……」
イーリスの手前、虚空に映るモニターを見てそう口にする。
■白い王子のエルピス >
呼吸を整え実戦開始。
銃弾を細剣で弾くパラード。
「刮目し……この剣の下、改心せよ!」
普段とは違う声色と雰囲気。
銃弾を弾いてからはするりと間合いを詰めて毛先が届く距離まで踏み込み、
ジャンクアーミーに細剣による突きを繰り出す。
「失礼ッ!」
フレッシュ、リポスト、クー ドロア。
即座に反撃に転じ、ジャンクアーミーを細剣によって串刺しにする。
流暢な剣捌きはエルピス・シズメのものではなく、王子様のイマージュ由来と判断できる。
一瞬のもとに斬り伏せれば、元のエルピス・シズメに戻る。
「うん……やっぱり、疲れるね。」
短く、一方的な戦闘でもおいても軽度の疲労と魔力の消耗が見える。
異能による継承と変身と違い、土台となるイメージからまるごと〝まほう〟で再現しているからだろうか。
とにかく、長続きさせようとすると不安定になる変身能力らしい。
■Dr.イーリス > 「『エルピス』さんも大変だった事が想像できますね……。今はこの辺りも指定保護区域です。事務所だけではなくて、周辺の建物も電気が扱いやすくなるよう整備が進められていたりもしますね」
指定保護区域が済みやすくなるよう電気や水道を整えるのも《フェイルド・スチューデント組》のお仕事。
治安を守る風紀委員会だけではなく生活委員会も含まれているのは、そういった事が所以。
事務所の発電機を点検したり、またイーリスは事務所の書類や倉庫などを調べていた事があった。
故エルピスさんは、少なくとも虹の奇蹟ではないエルピスさんよりは機械に明るかったのだろう、というのはなんとなく察している。
「分かりました。それでは、軽く実戦形式という事で《ジャンク・アーミー》起動です!」
訓練用《ジャンク・アーミー》の一体が起動して走り出し、エルピスさんから三十メートル程離れた位置に立つ。
量産型という事で一体一体はあまり強くない。構えるマシンガンの弾丸もゴム弾だ。ただし、銃弾の速度と同じ速さで発射されるのでゴム弾でも当たったらそれなりに痛い。
「《虹の奇跡のイーリス》に登場する王子様のえるぴすさん、とてもかっこいいです……。素敵です……!」
本当に、童話の世界から出てきたかのような王子様。
女の子のような顔立ちのエルピスさんには、王子様の姿がとても美しくて、似合っていて、かっこいい。
とても見惚れてしまう素敵な王子様……。
王子様なエルピスさんの準備が整うのを待つ。
そして整ったのを確認した後で、模擬戦開始のカウントダウンを始める。
「カウント3、2、1……模擬戦開始です!」
模擬戦開始と共に、ジャンク・アーミーはマシンガンをエルピスさんに乱射する。
無数のゴム弾がエルピスさんに襲い掛かる。
■白い王子のエルピス >
「落第街で安全な電気を使うのは、大変だからね……
エルピスも旧い民生品の発電機でやりくりしていたみたい。」
今はイーリスの手によって高度な発電装置が配備されているため必要とはしていないが、
故エルピスの記憶を辿ると発電機と四苦八苦しながらどうにか発電機から電力を通していた記憶がある。
……振り返ってみるとなんとなく、故エルピスの方が機械に明るかった印象。
この文明の光も、必要に迫られての技術だったのだろうか。と、思案する。
「ありがとう。イマージュが固まらないと中々形に出来ないから……よかった。
……それで、そうだね。とても消耗が激しいし、思考や自我にも作用が出る。
効率はだいぶわるい…………と思う。ちょっと実戦形式で試してみるから、ジャンクアーミーの起動をお願い。」
そう言って、ひとつの幻想型のまほうを使う。
羽付き帽子に細剣を携えた、童話に出てくる白い王子様ルックのエルピス。
ベースデザインとしては、童話の方の虹の奇跡のイーリスに出てくるものにそこそこ近い。
■Dr.イーリス > 「今は電気と魔力を動力としている私の技術も、元を辿れば電気のみが動力でしたからね。電気がなければ技術の発展どころか兆しすらなかったかもしれませんし、今も魔力だけでは私のメカは動きませんからね。私が屍骸の“王”にやられたあの夏から……この事務所の発電機にはとても助けられたものですよ」
電気がぶんめいのひかり。無論の事ながら、それはイーリスの技術にも当てはまる。
エルピスさんとイーリスの電気に纏わる縁は、事務所の発電機にもある。あの頃は、発電を補う装置が置かれている地下ラボなんてなかった上、事務所の外にある別のラボにも他者に拡散するかもしれない呪いの影響で帰れない状況だった。
そんな中で、事務所の発電機はイーリスにとってはまさしく“ぶんめいのひかり”のように救われた。
「分かりました。必要になりましたら、私の中に流れる魔力を使ってください。《パンドラ・コアMk-Ⅱ》は私の愛と一緒に生成された魔力もえるぴすさんに送っている事になりますので、その時にも活用できるかもしれませんね」
イーリスの《パンドラ・コアMk-Ⅱ》がエルピスさんへの恋心で生成される魔力、それにも電気が混じっている事にはなるだろう。
「なるほどです、オズの魔法使いに出てくるエメラルドの都もイメージしていたのですね。とても幻想的なエメラルドの街、そこにエメラルド田村さんとのイメージが合わさった〝まほう〟……とても素敵です」
そう口にして目を細めた。
ちなみに、電気のまほうを試した時は照明を消していたけど、エメラルドのまほうを試す時は照明をつけている。
「幻想型……物語の人物を継承して変身するまほうでしたよね……。魔力の消費が激しいのですよね……」
■エルピス・シズメ >
「えへへ。イマージュの補強は強いみたい。
〝文明〟って属性でくくられていることも多いみたいだけど……電気でイメージしてる。」
〝まほう〟は術理よりもイマージュによる所が大きい。
エルピスの中での強固なイメージとして、電気のまほう:イーリスとして扱っているらしい。
「イーリスがいるだけで補強になる気もするけど……
……〝大きな電気のまほうを使う時は、効率の良いリソースいになるかも。」
肯定の意味で頷く。
ただ、それほど〝大きなまほう〟のイマージュを会得出来てない。
「うん。その時の想い出と……最近読んだオズの魔法使いかな。
あのおとぎ話に出てくるエメラルドの都とあわせて……こういうものを編み出せた感じ。」
エメラルド田村さんのイメージも強いけれど、明確な形となったのは童話のオズの魔法使いとの混合。
旅の果てにエメラルドの都に着いた一行のイメージと、幻想的なエメラルドの街のイメージ。
出会いと旅路と、オズの魔法使いの童話によって産まれたひとつのまほう。
「問題は……幻想型だけど……」
童話や物語そのもののイメージを継承して身体に落とし込む、〝エルピスの異能に非常に近しいまほう〟。
以前使った時は魔力切れを起こしてお姫様だったり魔法少年のペイルライダーだったり。
いちばん扱いが難しく、感情の影響も受けやすいまほう。
こなせきれていない目下の課題でもある。
■Dr.イーリス > 「ファミマ様の海底神殿での電気の魔力……と言えば、私の魔力ではないですか!? 私の魔力のイメージで電気の〝まほう〟を扱えるようになったなんて、凄く嬉しいです……」
嬉し気に、ちょっと頬を赤らめてはにかんでみせる。
イーリスの魔力には電気が含まれている。これは、イーリスが科学技術と魔術、異能技術を扱った改造人間であり、つまり魔力と電気がこの体に流れているが故。
そんなイーリスの魔力が、エルピスさんの〝まほう〟のイメージとなっているのがすごくすごく嬉しい。
ただ、イーリスの電気を含む魔力は派手なものではなく、体内の人工臓器や《体内超高性能コンピューター・イリジウム》やその他の機械などを動かすためのもの。
「文明は、電気により格段に進歩しましたからね。なるほどです。そういう事でしたら、私の魔力をえるぴすさんに流せば、イメージの補強になったりしませんか?」
そんな疑問を口にして、首をひねった。
続けて、エルピスさんはエメラルドの石柱を地面から生やした。
その光景にイーリスは、ちょっと驚いてしまう。
「エメラルドを出現させる〝まほう〟ですね!? 私、最近は異能開発にも力を入れてしますけど、エメラルド田村さんもちょうどエメラルドに関する異能の適正があったりしたのですよ。そのエメラルド田村さんと親しくなったところから、イメージした〝まほう〟になるでしょうか」
■エルピス・シズメ >
イーリスの不安を感知することはなく、〝まほう〟の行使を続ける。
デザインされた実在存在……と言う意味では、イーリスの懸念や不安は間違っていない。
ただ、解析まで必要かどうかは別の話。少なくとも、今じゃない。
「えーと……夏の時のファミリーマリアンヌ様の時。
あの時の電気の魔力のイメージが強いのかな。他にも神話と文明に強都するシンボル、と言うのもあるけれど……」
神話や童話の天の象徴として、あるいは人間の文明:灯りの象徴として。
この二つの架け橋となる電気は、エルピスの認識する〝まほう〟においては肝要なもの。
その起点となったのは、ナナとイーリスと共に体験したひと夏の想い出。
「あとは……こういうものとか。
ここまでは、負荷は無いんだけど……。」
鍛錬室の地面に、エメラルドの石柱が生えてくる。
魔法的な宝石なので、見た目よりも硬いが砕くと消える。
石属性異能者が扱うような、土石や金属生成による防護や攻撃に近しいものがある。
何故エメラルドかと言えば、オズの魔法使いの童話とイーリスに近しい者のエメラルド田村の存在が浮かぶか。
■Dr.イーリス > 「そうですね、分析や解析、進めていきましょうか」
エルピスさんの〝まほう〟を扱える魔力も、“成果物”により形作られたもの……という事になるだろうか。
もし〝まほう〟の分析に《囚う心》の解析まで必要となったなら、どうするか考えなければいけない……。
〝まほう〟を分析して得たデータは全てエルピスさんに見せるものなので、それに伴い《囚う心》を解析したデータもエルピスさんに見せる事となってしまう……。場合によっては、エルピスさんが《囚う心》の過酷な真実を知ってしまう事にもなるのだろうか……。
エルピスさんが傷つく道を選べない……。ひとまず、〝まほう〟を伸ばす上で《囚う心》の解析が必要になった時に考える事にしよう。
はにかむエルピスさんのお礼に、柔らかく目を細めて微笑みながら、こくんと頷いた。
計測した結果、エルピスさんが放出する電気は、紛れもなく物理的な電気で、紛れもなく魔術。
「お見事です、えるぴすさん。今のところ、光を出す程度にとどまっていますね。えるぴすさんの電気を出す〝まほう〟は、どういったイメージから得たものでしょうか?」
きょとんと小首を傾げた。
■エルピス・シズメ >
「組み合わさるというより……
……ううん。分析が必要かも。」
イメージが引っ張られている。
あるいは僕自身にその様な指向性が与えられている。
そのようにも感じる所が多く、感覚だけでは結論が出せない。
計測や分析を続ける必要がありそう、と、口にした。エルピス・シズメが産まれた理由はやや特殊だ。
「うん。……いつもありがとね、イーリス。」
はにかみながら実験開始。
ほぼ暗闇の鍛錬室に、光り輝く電気が電飾の紐のように舞う。
物理的にも、魔術的にも電気として計測されている。
一方、電気に付随する光属性や熱属性としては観測されていない。
反面、物理的な電子の動きは観測された。
「うん……上手く行っているね。
攻撃への転用には出力が足りなそうだけど……」
■Dr.イーリス > 「えるぴすさんの異能と重なる部分があるというのと、あと色んな経験を追体験したイフの姿になれるえるぴすさんの異能と組み合わせることで効力が発揮する〝まほう〟の効力もある、という事になってくるでしょうか」
エルピスさんは、例えばイーリスを継いだ虹の奇蹟になれる。虹の奇蹟には、イーリスの経験やそれに伴う感情などもあるので、それも〝まほう〟に活かされるのだろうか、という疑問。
そうなれば、イーリスの体験がある程度エルピスさんの〝まほう〟のお役に立てて嬉しくも感じてくる。
「使う人がいないので、〝まほう〟は手探りみたいなところはありますよね。私もお手伝いしますから、えるぴすさんが望むまま〝まほう〟の開拓していきましょう」
そう言って、イーリスはにこっと笑みを浮かべてみせる。
「私も、えるぴすさんが安心して〝まほう〟の実力を伸ばしていけるようがんばりますね」
エルピスさんが〝まほう〟を特訓する際に、万が一にも負の方面にいかないよう、イーリスがいっぱいエルピスさんを愛したり応援したり、時には元気づけたりしたい。そうして、エルピスさんが気持ちよく〝まほう〟を伸ばしていければ、イーリスもうれしい。
エルピスさんんお親指と人差し指の間が光る。
電気だ。
「電気で光らせる〝まほう〟ですね。では、効力が分かりやすくなるよう、照明を消しますね」
鍛錬室の照明が消えて、真っ暗闇となる。
明かりは、えるぴすくんが放っている電気、計測器やモニターなどの光のみ。