2024/06/28 のログ
■黒條 紬 >
「それ大丈夫って言わない気がしますけどー?
ま、今回の件みたいに、自分を傷つけるようなことはやめてくださいねっ。
凛霞さんも、私も、他の人達もきっと心配しますから」
少し低めのトーン。
しかし、深刻過ぎない程度には声色に軽やかさを残して、紬はそう伝えた。
――気の所為なら、良いんですけどねぇ。なんか、心配なんですよねぇ、この人。
テンタクロウについて語る彼女の顔。声色。
何となく胸の内に引っかかるものを、今は一端捨て置くこととしたのであった。
「いや、なんですか。その、最悪で最低限なプロフィール。
そんなの、端っこも端っこ、表面も表面じゃないですかっ。
っていうか、何で凛霞さんが最初に来るんですか……。
確かにきっかけは凛霞さんでしたけど、
今日私は、凛霞さんの妹さんと話をしに来たつもりはありませんよ」
真っ直ぐな声色で、紬は言葉を紡いでいく。
「テンタクロウ事件に巻き込まれた、
風紀委員の同僚にして同級生――伊都波 悠薇の様子を見に来たんですよ。
……ま、でも悠薇さんが一筋縄でいかないのは、よーく分かりました。
もうちょっと隣に居て、友情的調査をさせていただきたく。
実際、なんだか心配ですし――」
びしぃ、と指をさしてそのように語っていた紬であったが――
■黒條 紬 >
――彼女の口から出てきた『しつれいではない』という言葉。
「おぉ~っ? おやおや、言質……いただきましたよ~?」
そうすると、目線を下にして挙動不審な悠薇の肩をそっと抱いて、
抱きつくかのように優しく身体を寄せた。相手は、怪我人だ。
「じゃあもう、今日からお友達ってことで! よろしくお願いしまーすっ」
彼女に触れていない方の手をぶんぶん振る紬。
やはり距離感のバグっているらしい少女なのであった。
無論、痛くない程度のハグ。大丈夫、問題なしだ。
■伊都波 悠薇 >
「……善処します」
ふんわりと、そう返す。
しない、とは言わなかった。
そして、自分に、といわれると。
なんだか、懐かしい気がした。
一年前もそんな言葉を言ってくれた人がいた、気がする。
「大丈夫です。沼ってる相手はねえさーー」
そこまで言って。
肩を抱かれた。そしてそのまま、痛くない程度に抱きつかれた。
ーー失礼って、物理的なお話でござろうか!?
「わ、わ、わ…………」
頭の中で良くない妄想が膨らむ。
そんなわけもないが、脳内時間は30分ほど。
現実時間は2秒。とてもお子さまな時間や年齢帯では映像化できない脳内展開が繰り広げられるが、黒條にわかるはずもなく。
「まぁ、その……わたしのことを、しりたいなら。てんびんの、ことから」
ぷしゅぷしゅと頭から湯気を出し顔を真っ赤にして、絞り出すように、エラーわ起こしてる脳内から言葉を引き出した。
■黒條 紬 >
「その言葉が聞ければ十分ですっ」
――此処でどんな言葉が並んだとて、この手の人物は気付いたら動いているだろうし?
「てんびん? 何ですそれ……?
ぜひぜひお話聞きたいですが――」
話さなくては、分からないことがある。
沢山、ある。
データだけで見る人間は、それはそれはつまらないもので、味がしないものだ。
情報の欠落もある。
だからこそ、このようにして黒條 紬は足を運ぶのだ。
そして、人と繋がるのは彼女の好むところであった。
「――まずは、改めまして。私は、黒條 紬っ!
風紀委員の2年生、渋谷分署所属ですっ!
というわけで、私のことは好きなように呼んでくださいね、悠ちゃんっ」
そうして抱きついたまま、そんなことを口にするのだった。
■伊都波 悠薇 >
「あ、えと、その、いとわ、はるか、です」
元気な黒條に、対して。
消え入るような声で、自己紹介し。
顔が真っ赤になったまま、その状態で。
ーーもう、むりっ
「げん、か、い……きゅう……」
羞恥に耐えられなくなった妹は、そのままこてんと、意識を手放し。
一騒動あったのは、いうまでもない。
ご案内:「病院 病室」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「病院 病室」から黒條 紬さんが去りました。