2024/08/26 のログ
ご案内:「落第街 闇市」にレイラ・サレハさんが現れました。
レイラ・サレハ > 落第街の一角に表の住人からは決して知られない様に
夜の帳も下りたころに開かれる怪しい取引の集合体 かの闇市がまた今夜も開かれた。
表立っては言えない取引が堂々とそこでは行われ、人の命も取引の材料となるし、血液やらモザイク掛かる物もその対象へ。
薬物や裏から裏へ流されるよくわからない商品や食べ物や飲み物も同様。

値段が変に釣りあがった闇取引のようなものもこっそり闇市に並んでおり、
決して証拠を掴むべく日々 闇市を追跡し続けたとある秘匿公安委員の一人であるサレハは、
公安だと見破られぬように、落第街で一そろい揃えた黒づくめの格好で闇市をぶらついていた。

ご案内:「落第街 闇市」に里中いのはちさんが現れました。
里中いのはち >  
そんな入念に秘された闇市とて、忍びの手にかかれば侵入程度は御茶の子さいさい。
とはいえ、別段此れといった目的があるわけではない。唯々“そういうモノがあるらしい。ならば確かめてみようじゃないか。” そんな程度の、そう、散歩が如き気軽さで紛れ込んではみたものの。

「ふぅむ、あまり目新しいモノはなさそうでござるなぁ。
 ……と?」

足音なく歩む中、その黒尽くめの姿を見つけるか。
ス――……と、墨色を鋭くして様子を窺わん。視線の巡らせ方、身体の強張り等、立ち居振る舞いで此方側の住人であるか否かというのは存外分かるものであるが、さて。

レイラ・サレハ > 闇市には数多の勢力がひしめき合い、互いに牽制しあいながら商売に勤しむ。
あちらこちらで取引が起き、奴隷取引もどこかであるのかもしれない。
裏取引の現場を写真なり目撃できれば万々歳だが、全く機会に恵まれず時だけが過ぎていく事にもどかしさを覚え。

「む」

何か空気が変わった感じが肌で感じ取った気がした。
どこかでこの空気を感じたことがある、気づいていない風に繕いながら
潜入捜査員みたいなサレハはゆっくりとした足取りでとある闇市の一角にある水たばこの店へと入る。

つぅっとした独特の香りが漂うタバコ店の一番奥のテーブル席に腰を下ろし、
ちょっとこの店の中より闇市の様子を眺める事にしたようだ。

里中いのはち >  
(あの御仁、闇市の関係者ではござらんな。)

何かを探している――というよりは、待っている?
顎を擦り、束の間の思案。今後の身の振り方を思えば下手なことをすべきではない……が、場合によっては好機にも成り得るか。

「おっと、」

さぁて、と、取るべき択を吟味している内に、彼女は店の中に入っていってしまった。
直前に何やら気付いていた様子。視線を覚られたか、だとすれば中々に敏い。後を追うは悪手。……というか、そもそも此の忍び、未だ此の世の銭を殆ど入手していないという悲しき現実が立ちはだかる。
一先ずは当初の目的通り社会見学でもしていることにしよう。

奴隷丸ごとであったり、部位分けされていたり。此の辺りは闇市とあらば然程珍しい品物ではあるまい。闇の世界、人の命に値がつくは当然の事。
薬。多少興味があった。知らぬものがあるやもしれん。耐性付の為の彼是を思い出して少しゲンナリした。
道具類。知っているものもあれば知らないものもある。どういった用途に使うのか予想すら出来ないものは、高度な機器か、異能関係か。

レイラ・サレハ > 店の中から店の外をじっと見つめているその人影たち。
殆どの客たちや店員はほぼ胡散臭いがそれらに交じって
闇市の関係者じゃないと彼が見破った女もいる。

水たばこを吸っている者たちと何か二、三言葉を交わしてから女は店の外に出てきた。

「こちらであったね。Ελπίζω να έχετε καλή φαρμακευτική αγωγή.(いいお薬があるといいです)

視線を再び泳がせ、闇市の薬卸の方へと歩いていくのだった。
木箱の山がたくさん積まれた倉庫の方へと歩いていくのだ、
自身を見ている者の気配はもう気にしていないか、どうかは悟らせないように、
歩いていく。そして 木箱が積み重なった倉庫の中へとふっと姿を晦ましていく。

果たして 彼は来るだろうかという試しでありました。

里中いのはち >  
誰も彼もが堅気では持ち得ぬ鋭さや、瞳の奥に澱みが窺えよう。
まァ、それは此の忍びの男とて等しく。故にこそ、表の市と変わらぬ――とまでは行かずとも、店の者との遣り取りに苦労はせん。

そうして幾つかの店を冷やかす内に、件の女が店から出てくるのを視界の端に捉えた。
なんとなしに気配を辿ると、人気のない方へ向かう様子。

(ははぁ、これは……誘われているでござるなぁ。)

その意図を過たず覚れば足を留め、思案。逡巡は一瞬で済ませ、踵を返した。その誘いに乗るも一興。何処か楽しげな足取りでその後を追おう。
足音こそないが、自身の存在には気付かれているだろうという仮説の上、気配や姿を隠すようなことはせぬ。

レイラ・サレハ > 堅気ではこの闇市は無事に過ごす事も取引も危険で満ち溢れている。
表の市ではありえない所作をし隙を覗かせぬ振る舞いをし、共通言語ではない言葉で会話をした女は。

彼が来ると仮定した上で木箱に囲まれた倉庫の片隅、入り口からは最も見えにくく、
こっそりと取引をするには持ってこいな小部屋みたいな空間で気配が止まっていた。

Θα έρθει Θα έχει ενδιαφέρον.(彼は来るでしょうか、面白いことになっています)

忍び足なのか気配は感じ取れる気がする、近づいている気配の主が現れるのはすぐそこか。
女が木箱をバールで開けようとしている光景が見られるかもしれない。

その中にぎっちり収められているご禁制の品が――否、袋詰めに入っているクリーム色の袋たち。

里中いのはち >  
おなごに誘われて乗らぬはおのこでなし――なぁんて思考回路を此の忍びがしているかどうかはいざ知らず。
兎も角、女が此方へ向けた誘い水を辿りその場所へ。

詰まれた木箱が壁めく目隠しにでもなっているのだろうか、その中へ、躊躇いもなく突き進まん。
そんなわけで、女が力尽くで木箱をこじ開けようとしているのを目撃することになる。

「――拙者を呼んだのは、箱を開ける手伝い欲しさが故でござるかな?」

冗句めかした声を遣ろう。倉庫の中でも不思議と響かず、貴女だけに届く忍びの声だ。
顔を上げれば男の全身を捉えることもできよう。但し、互いの距離は近いとはいえぬ。何かがあったとしても、それが超常の力でなくば対応は十全に可能。そんな間合い。

口布の下でスンと鼻を鳴らす。何やら香ばしく、甘じょっぱそうな……魅惑の香りがするような?

レイラ・サレハ > 表の市に出回らないあの中毒性極まりないとある粉が闇市で出回っていると聞いてやってきたのだ。
第一の目標は早々にとん挫し、第二の目標であるとある粉があるというのをこの目で見るために、
倉庫の中でこっそりと一袋位ちょろまかしたくて木箱をぱっかんと開けたところを目撃された。

「んーそれもある。汝も鼻で感じただろう、昔から時々世間を賑やかにし中毒性が高いと謂われたあの粉がこれだ!」

「闇市でほぼ取引されていれば表に出回らないのも納得できてしまうっ」

なんてことだと小声で嘆きつつ、現れた忍びに驚く事無く木箱をあけた中身である袋を彼に投げ渡そう。

「一舐めすると最後、二口三口と止まる事を知らない薬のような粉!
 汝は舐めたことがあるか? ほれ」

ヤバい現物を木箱を開けたことにより彼も無理やり巻き込んでしまおうという魂胆。

里中いのはち >  
投げ寄越された袋を難なくキャッチしてみせる。
指先で摘まむようにして持ち上げての検分。

「ふむ?申し訳ござらんが、拙者此の世に流れて幾許もせぬ身故。
 これが斯様に危険な粉と? ほう……。」

顎に手を添え墨色を細める。
見た目、匂いからではそのような危険を感じとることは出来ず、首を捻ることになった。

当然、此の未知なる粉を安易に舐めたりなぞはせぬ。せぬが、確かになんぞ抗いがたい魅力があるような……。具体的にはハッピーなパウダーとか……そんな感じの……。

レイラ・サレハ > 彼も目撃者の1人になっていただこう。
光に翳したところでさらさらとした白い粉や黄色い粉が混じり全体的に砂糖か何かの見た目が詰められた袋入り。

商品名も材料名も記載が一切ない 半透明の袋に収められた一瞬砂糖か塩かに間違えられそうなそれは

「む。そうか。忍者のよ―な恰好をしているようだが?
 きわめて中毒性が高いそれこそ大変容が起きる前からあったらしい。
 舐めたら最後 その虜に襲われてしまう。どういう配合か分からぬのだ。
 数多の者どもがその材料を解明しようと挑んだが誰一人戻ってこぬ。」

粉だけ売ってねえかなと昔から人々を虜にしてきたとある粉。
とても幸せになれる粉末、それがこの…薬ではないが粉ものだった。

「全く表に流れてこないのは裏で取引されているからだったとは」

なんてことだ!とぺろりと女は舐めていた。「おいしい」

里中いのはち >  
うむ、間違いなく目撃したとも。女が粉をパクる処をな!
なぞとは言うまい。男も忍び故……粉を舐める姿を見た後に、そっとその袋を懐に仕舞うのであった。

「然り。ズバリそのもの忍び故。嗚呼、だが勘違いめされるな、拙者未だ善良なる身。此の場にも、偶然迷い込んだだけに過ぎぬでござる。」

しれっと嘘を吐きながら、女が粉を舐めるのを見た。
女の口振りから察するに、此のハッピーなパウダー、とても恐ろしき粉のようだが。

「斯様に恐るべき粉、捨て置くは非道。世の為人の為、一肌脱ぐも吝かではござらんが。」

おいしいって言ってるー!!
平和な感想に喉の奥でク、と笑みを殺しつつ、お手伝いは必要だろうかと紳士に問うた。

レイラ・サレハ > みたぞ。
女も忍びの男がそっと投げ渡した袋を懐にしまうのを見た。

「善良かどうか自称かもしれぬ。それを証明できるものが今おらぬのではあるまいか?
 偶然にしてはのこのこと私の気配を辿ってきたように思えるのだが?
 偶然にしては出来過ぎであるのは気のせいかな? うん?」

首を傾げて 違うかな?と女も舐めた後名残惜しそうにとある粉の封をすべく細紐で縛って懐に忍ばせた。

「闇に葬られるのを防ぐために この粉がぎっしり入った木箱を、
 どこかに持っていきたいのだが手を貸していただけないか?」

何袋入っているのだろうな、この木の板で構成された割と頑丈な箱に。
この粉はただとあるお菓子にかけるだけではなく、
オムレツやてんぷらの衣として、ドーナッツなどの材料に混ぜるという利用方法もあると聞いている。

世のため人のために、闇市から解き放つべきなのだ、といいことを言っているように見えて
一寸怒られて来いと突っ込み待ちの事の手伝いを求む女がいた。

里中いのはち >  
もしも目が合ったなら、ニコ!と明るく笑うに違いない。

「然り。だがそれは転じても同じことが言えるでござろう?」

言葉遊びめいてのらりくらり。

「何やら不穏な場に迷い込み、右も左も分からず狼狽えていた折、何やら頼もしげな美女に誘われたものでな。呼ばれたら応えるは正道でござる。」

偶然迷い込んだのは闇市だが、こうして倉庫で対面するは貴女の意を汲んだ迄。
応ずる言葉に虚実を雑ぜる。その声には焦りどころか嘘を吐いているという後ろめたさは欠片とて。女にとっては白々しいことこの上ないやもしれぬけれども。

「心得たでござる。では、仲良く二人で運ぼうではないか。」

尚、此のおとぼけニンジャ、ツッコミの才能はあんまりない――!
そもそもハッピーなパウダーの詳細を知り得ぬ故に。ともすれば本気で違法の粉であるという可能性も捨てきってはいない。

ということで、粉を共に懐に仕舞った同士、共犯とならんと誘うべく。

レイラ・サレハ > 目で会話が成り立ったのは一瞬だけだったかもしれない。

「左様であった」

痛いところを突かれた、く、言葉遊びでは勝てそうにないのだ。

「美女っていうほどの年齢じゃないんだ、ここは闇市。怪しい取引と闇商売の坩堝。
 堅気ならば避けて通るが闇の道。出会いは縁がつむぐと言えども。」

「うむ、では半分ずつ持ち運んでいこうぞ!適当なところで孤児院や恵まれぬ子供たちに配ろう。」

幸せのこの粉が詰め込まれた木箱から半分ほどつかみ持ち上げ収納魔法でしまっていく。
彼も持ち運ぶ事が叶えば、道中数多の孤児院や甘みを知らない子たちに季節外れのサンタ役としてばらまいたとか。

ごく一部だけ女は懐を潤したとかなんとか。

里中いのはち >  
存外素直な反応に「わはは!」と笑う忍びが居たやもしれぬ。

「おや、あいすまぬ。だが、おなごに年を問うも、斯様な場で名を名乗るも無粋。詫びはまた何れ機があらば、ということにさせて頂こう。」

軽く目礼するに留めて、共に箱を運ばん(洒落でない)と歩み寄る。極々自然で気さくな動作。
収納魔法とやらの摩訶不思議さに瞳を丸くし、その便利さに唸るかと。
此方は筋肉パワーでひょいと箱を幾つか持ち上げる。運ぶ際は人目を避けることになるか。
「斯様に恐ろしき粉を、幼子に…!?」と戦慄くものの、異を唱えたりはせぬが此の忍び。せっせと三田さんとやらの代わりにハッピーなパウダーを振り撒くのである。

なんとも珍妙なる出会いの夜でござった。ニン。

ご案内:「落第街 闇市」から里中いのはちさんが去りました。
ご案内:「落第街 闇市」からレイラ・サレハさんが去りました。