2024/09/14 のログ
ご案内:「 禁書図書館・閲覧室/永遠の間を観戦」に紅き機械ノ女王さんが現れました。
紅き機械ノ女王 > 禁書図書館は現在、風紀委員会ゴミ処理係《フェイルド・スチューデント組》による捜査が行われている。

侵入者が入った。

というのが口実の捜査。
実際、侵入者が永遠の間に入った。
その侵入者とは《蒼き春雪の治癒姫》ちゆきさん。
しかし、当の《フェイルド・スチューデント組》を指揮するイーリスに、ちゆきさんを取り押さえる意志は微塵もない。

そして《フェイルド・スチューデント組》はイーリスの指示により、禁書図書館に訪れた緋月さんを丁重に永遠の間へと案内していた。
ちゆきさんがいる永遠の間に緋月さんが入り、そして《フェイルド・スチューデント組》はイーリスの指示により他の人を永遠の間に入れないよう封鎖。

緋月さんとちゆきさん、二人の決着がつけられるようイーリスは風紀委員の職権をちょっと使わせてもらってお膳立てしていた。

緋月さんとちゆきさん、二人の行く末が出来る限り良きものであると願っているため……。
報告書や始末書の内容は後で考える。

紅き機械ノ女王 > 当のイーリスはというと、緋月さんとは遅れる形で禁書図書館にやってきて、現場指揮。
ちゆきさんに注いだ感染源を制御するため、イーリスは《紅き機械ノ女王》の姿を維持し続けている。呪いの苦痛を押さえる薬品を投与し続けて、《紅き機械ノ女王》になり続けているのは厳しくはあるけど今は頑張る。

緋月さんとちゆきさんのために。

《フェイルド・スチューデント組》が捜査やってる感を出している中、イーリスは永遠の間には向かわず、閲覧室のソファに座り、虚空にモニターを表示させていた。

「緋月さん……。ちゆきさん……」

モニターに映るのは、永遠の間の光景。イーリスの小型ドローンが、永遠の間にひっそりと入って撮影しているのだ。
遠くで見守っており、二人がドローンに気づいていても、気づいていなくてもおかしくはない。ドローンに気づいたとすれば、状況的にイーリスのものであると二人なら察する事は容易かもしれない。

紅き機械ノ女王 > ちゆきさんは、殺害欲に飲み込まれてしまっている。
殺害欲を剥き出しにしてしまったちゆきさんに、イーリスはショックが大きいが、それでもあとは緋月さんに託すのみ……と目を背けずに見守り続ける。

「……ちゆきさん……支配欲に飲み込まれています……。お願い……緋月さん……。ちゆきさんが……紅き屍骸として処理されてしまわないように……。ちゆきさんが、紅き屍骸となって尊厳が踏みにじられる前に……。あなたの手で祝福(慈悲)を……」

イーリスは祈るように両手を組んだ。
現在、禁書図書館では緋月さんとちゆきさんが激しく戦闘している。

紅き機械ノ女王 > 黒い狐の仮面を被る緋月さんが放つのは、納涼氷柱割りの時も見せた奥義。
斬月・醒。

「あの技なら……ちゆきさんに、慈悲を与えられます……」

凄まじい無数の斬撃。
やはり、緋月さんは凄かった。
ちゆきさんは、消し飛んでいく……。

イーリスの右の紅き目から涙の雫が零れる。

(ちゆきさん…………)

緋月さんの覚悟に、イーリスもまた覚悟を決めているつもりだった。
だが実際に、ちゆきさんが消し飛ぶ姿にはイーリスは心を痛めてしまう。

(一番苦しいのは……ちゆきさんと緋月さんの二人です……。私は、二人の行く末が出来る限り良きものであるようにと……そう願ったのですから……)

全て終わった──。

紅き機械ノ女王 > ──と思っていた。

イーリスはちゆきさんに注入している感染源とナノマシンから齎される情報から察する。

「そ、そんな……! かつて存在していた公安委員会《不死の軍団》の中核《永劫融けぬ蒼雪(エターナルヒール)》の力がここまでだなんて……!?」

イーリスの顔が青ざめ、声が震えた。
生きているわけがない、そう思えるところからの治癒。

ちゆきさんと別れた後、イーリスは風紀委員のデータバンクから彼女の事を調べていた。
元公安委員会総合怪異監査部副部長《蒼雪の治癒姫》。
総合怪異監査部の別名は《不死の軍団》。ちゆきさんのヒーラーとしての実力がずばぬけているが故の《不死の軍団》。