2024/12/20 のログ
ご案内:「ある日」に黒羽 瑠音さんが現れました。
黒羽 瑠音 >   
学生通りの美しいイルミネーションツリー、周囲には、クリスマスも近いからなのか人待ちも少なくない。
きっと友達や、恋人と一緒にクリスマスや新年に向けての買い物をする人達も多いんだと思う。
一方私はと言えば、手に持った鍵を一瞬見ながら深く深く、白い吐息を吐き出して。

「緊張するなぁ… 之も全部、先生の性なんですからね… 」

ぼそ、と独り言ちる、誘ったのは確かに私から何だけれど、こんな急に色々考えるようになったのは。
間違いなく先生の性である、というか何ですか、いきなり余命半月、何て言われて…
こうして遊ぶ約束が出来るだけ、私凄いと思います、いや本当―― 現実感が無さ過ぎて。

嘘じゃない、と思う自分と、嘘であってほしい、と思う自分、そして――

… ううん、今は一度思考に蓋をしよう、まずは… 先生に楽しんで貰わないと!と、頬を軽くはたいた。

「―― そろそろ時間、かな」

集合時間より30分も前に来るなんて、本当にデートみたいだなぁ、何て思ってしまいながら、そわそわしているのでした。

ご案内:「ある日」に焔城鳴火さんが現れました。
焔城鳴火 >  
「――んー、待ち合わせ時間、はよし。
 別に私が遅刻したわけじゃない、と」

 人通りの多い中、眼鏡を外した鳴火には、待たせ人の姿がくっきりと映る。
 どことなく緊張した面持ちと、どことなく不満そうな様子。
 それと、不安さに、楽しさへの期待。

 どれもが、今の鳴火の目にははっきりと映って見えるのだ。
 視力異常――異能ではなく、純粋な病気の一つである。

「さ、て――と」

 と、まあ、そこまで相手の事がよく見えてしまう以上。
 真っ正直に行くのも面白くない。
 昔取った杵柄ではなかいが、足音と気配を殺し、ゆっくりと背後から近づき。
 少女の目を塞いだ。

「――だーれだ」

 声はあえて演じず、変えずに、そんな悪戯をしかけた。
 

黒羽 瑠音 >   
「ふ~~ 落ち着け~、落ちつけ私、しんこきゅ… 」

と言った所で声をかけられて ひゅっ と声が出た

「せ、先生?」

消える視界、こ、これあれだ!よくあるやつ!カップルの待ち合わせの!

「―― ~~~ っ」

まさかやられる側になるなんて思わなかったけど… 。

「せ、せんせ~~」

恨みがましい声を出しながら目を塞ぐ手に手を添えて、くるっと向き直ろうとする。

「もう、子供じゃないんですから… こほん
今日は付き合ってくれてありがとうございます」

何て言うけれど、何となく口元が笑ってしまっていた。

焔城鳴火 >  
「あら、なによ、つれないわね」

 子供じゃないんだあら、なんて言われれば、いつもよりも少しだけ屈託ない笑みを浮かべた。

「なによその堅苦しい言い方。
 デートでしょ、デート。
 それっぽくやりましょうよ」

 そう言いながら、鳴火は少女の腕に抱き着く様に腕を絡めた。
 

黒羽 瑠音 >   
「あーもう、デート… って、言われるとは思いましたけど!」

実際、そわそわしていた自分も含め『そんな感じ』なのは否定しない。
それにしても、抱き着いたりするのは私の方な気がするんだけどなぁ。

「はぁ… うん、そうですね、で、でーと… って事で
じゃあ早速行きましょうか、イルミネーションは夜の方が綺麗ですから…
まずはちょっと、遊びに行きましょう?」

焔城鳴火 >
 
「なによ、デートのつもりじゃなかったの?
 いつもより、ちょっとめかし込んでるのに?」

 落ち着かない様子の少女をからかいながら、腕を組んで、そのまま、少女の手に指を絡めようともする。

「そうそう、デートよ、デート。
 ふうん」

 そわそわとしてる少女の顔を色を見て、ふつふつと悪戯心が。

「イルミネーションよりも、瑠音の方が綺麗よ」

 なんてことをさらっと言って見せたりした。
 

黒羽 瑠音 >   
「む~~」

確かにお化粧とかもさらっとしてるし、勉強したし… 。

「あ、もう直ぐにそんなこと言う… 先生も、えーっと
… き、綺麗ですよっ」

女同士なのに意識しまくりである、いやまぁ…
幾ら私でも、いい加減気づいている事は、あるんだけど

「えっと、そのぉ… 」

ゆ、ゆびからんできたっ!返せば、いいのかな?これくらいは普通だよね… うん。

「あ、遊びに行く場所ですけど!最初はゲームセンターもいいかなって思ったんですが
ちょっと騒がしいですし… 先生、動物とか好きです?アレルギーとかあったりしません?」

焔城鳴火 >  
「ははっ、とーぜん。
 私は、いつだって綺麗だもの」

 ふふん、と自慢げに言いながら、狼狽える少女の躊躇いがちな指をからめとった。

「ゲームセンターって、どうぜメタラグでしょ?
 そうねえ、動物に関してはアレルギーとかはないわ。
 あんまり懐かれないけどね」

 なんて言いながら、今日は完全に少女のエスコートへと身を任せるつもりだ。
 

黒羽 瑠音 >   
「いや、UFOキャッチャーとか色々ありますし… 」

絡めるようにしながら寒空を歩く。

「ふーむ、なら猫カフェとか言ってみませんか?
ああいうお店ならちゃんと人懐っこく躾されてる子が多いらしいですし」

先生をリードするように、ちょっとだけ前を歩く。
風を切って胸を張って… 頭には之からのルートを巡らせて。

焔城鳴火 >  
「UFOキャッチャーねえ。
 もう何年も前にやったきりだわ」

 風は少しばかり冷たいが、ぴったりと体を寄せていれば温かかった。

「猫カフェ、いいわねえ。
 ふふん、私の懐かれなさっプリを見せつけてやるわ」

 そんな事を、くすくす笑いながら。
 少女にエスコートされて街を歩く。
 

黒羽 瑠音 >   
「ならどっちもいってみましょうか、今日は多めに時間、とってありますし」

そう言いながらもまずは猫カフェへと向かう。
しゃべる猫ちゃん、何てのも探せばいそうなこの島だけど、此処に居るのはごく普通の猫たちだ。

「かわいい~~ ♡ネットで見て来てみたかったんですよね一回
入ってすぐに、他のお客さんと戯れている猫たちに目が行く。

「えっと、時間制で、ワンドリンクサービス… 後、土足では入らない事… ふむふむ」

そのまま店員さんに説明してもらって、ドリンクを注文、猫にあげられる軽いお菓子を受け取って一緒に入る。

「ふふ、それはどうでしょうか、此処にいる猫ちゃんたちはプロですからね… !」

焔城鳴火 >  
「いいわよ、今日の私は、瑠音のものだし?」

 なんて含みを持たせたような言葉を返しつつ。

「たしかに可愛いのよねえ。
 ベテランの風格、というか。
 どうしたら可愛がってもらえるかをしっかりわかってる感じ?」

 そして案内されて。フロアに上がると。

「それじゃあ、プロの接客を見せてもらって――」

 鳴火がフロアに上がった瞬間。
 さぁ~っと、潮が引く様に猫たちは散会。
 他の客の元へと言って可愛がられ始めていた。
 

黒羽 瑠音 >   
「もう、またそんな事いって… でも確かにそうですね」

見ればそう、動き一つをとっても何と言うか、可愛すぎるというか、自分がどう見られているか『分かってる』というか。

「言うなれば… 猫界のモデル?」

ひょい、とフロアに上がりながらワクワク、していたら… 。

「え」

「えぇ~~… い、いや、アニメじゃないんですから… 」

目の前で起きた状況に思わず目をぱちくりとしてしまう。
… そんな私の足元に、猫が一匹、おびえている… というより何だか先生の方とは距離を置いているけれど、脚にすりすりとすりよってくる、う~~ん、やはり可愛い。

「あはは…  どうしましょっか」

そっ、と優しくその子を抱き上げて喉をごろごろと鳴らしながら思わず苦笑するのは… 仕方ないよね。

焔城鳴火 >  
「ほーら言ったでしょ。
 私、どうにも動物には避けられるのよ」

 そう言いながら、逃げ損ねてしまった一匹をおびえさせないよう、一歩だけ少女と離れる。

「しっかり可愛がってあげなさいよ。
 頑張っておもてなしに来てくれたんだから」

 そう少し距離を保ちつつ、そんな少女と猫の様子を動画に収めようと撮影を始める。
 

黒羽 瑠音 >   
「あはは… 」

確かに、残ったこの子も先生に近づこうとすると… ふしゃーっ!となる
店員さんたちも困った顔だ、でも… うーん、それなら、しょうがないよね。

「じゃあ… その、お願いします」

そのままよしよし、とかりかりと指先に乗せて食べ始めたり。
先生が撮影してくれているので私は猫ちゃんに集中できそうだ。

「… あははっ♪」

始めてしまえば後は楽しいもので、お腹を撫でたり、ぺろぺろと頬を舐められたりして癒される。
時折先生の方をみて

「にゃーっ♪」

と猫ちゃんと一緒に手を上げたり、猫ちゃんはまぁ、憮然とした顔をしてるけど、その分私は満面の笑顔を向けました。

焔城鳴火 >  
「――、まったく、可愛いわね」

 そんな事をいいながら、楽しそうに少女と一匹を撮影し続ける。
 満足げな少女の様子に、猫と触れ合えはしなかったが鳴火も楽しそうに見えるだろう。

「ふふっ、なにが『にゃーっ♪』よ」
 
 お茶目なその様子に笑いながら、カメラのフォーカスを合わせていた。
 後で見せたら、散々恥ずかしがってくれる事だろう。
 

黒羽 瑠音 >   
「ね、かわいいですよね猫ちゃん!
後でピンナップとかも貰えるらしいですけど… 」

流石に先生とのピンナップは… 合成するしかなさそう。

「えへへ、でも―― 折角の機会ですし?またとない奴ですから!」

そうして暫く猫ちゃんを堪能しつつ、飲み物でお腹もあったまって。

「う~、此処から寒空の下に出てくるの、やっぱりちょっと勿体ないなぁ、でも、次いかないとですね」

名残惜しくも猫ちゃんとお別れしつつ、先生の傍に戻ってくるのでした。

焔城鳴火 >  
「ん?
 私が可愛いって言ったのは瑠音の事なんだけど」

 猫と戯れている様子は、年齢相応の少女らしさがあって、本当に可愛らしかったのだ。

「はいはい、しっかり記録してあげるから、たっぷり遊びなさいな」

 そう笑いながら、ベテラン猫の接客をたっぷりと受けた少女はしっかりと満足しつつも。
 外に出る時はまあ予想通り名残惜しそうな様子だった。

「別にあそこで一日潰したってよかったのに。
 それで、次はどこに連れてってくれるの?」

 そういいながら、再び少女の手に手を絡ませる。
 

黒羽 瑠音 >   
「… それも言うとおもいましたよーっだ」

顔を赤くしながらも、つんつん、と先制の頬をつついてみる。

「といっても、流石に一日は… ちょっと勿体ないかなって」

撮ってもらった写真をみて、おぉ~~、と笑みを浮かべつつ、次に行くべき場所へと。

「はい、次は体を動かそうって事で… バッティングセンターとかどうかなと
ふふ、私も之で最近体を鍛えてるんですよ?実力、見せてあげます!」

バッティングテクニックと体力は直接関係ないけど、まぁそこはそれ、スタミナは上がってるはず。
まぁ先生に勝てるかは分からないけど… 此処は寧ろ、いい所を見せて貰おうと思ってのチョイスだ。

焔城鳴火 >  
「体を動かす?
 瑠音が?」

 次の提案に、きょとん、とする。

「バッティングセンター、ねえ」

 行き先を聞いて、少し考えてから。

「――ねえ、どれくらい手加減すればいい?」

 なんて、真面目に聞いてくるのでした。
 

黒羽 瑠音 >   
「むむっ、私、素振りもランニングも、うぃーふぃっともしてるんですよ!」

やはり、先生は私を見くびっているらしい、此処は一つ、がーんとみせてあげなくっちゃ!

「え… えー、と…  べ、べつに勝負じゃないですし?本気でいいと思いますよ!」

それに先生のやっていたのだって別にバッティングとは関係が無い筈、だし… 多分。
どうせみるなら全力の先生をみたいので、ちょっとドキドキしつつ本気でお願いするのでした。

「というわけで… 到着です!そこそこ人いますねぇ… えっと、ゲームモードがあって…
単純に撃った回数を数えてくれるのと、的に当てた得点を競うモードが… あ、得点の方やってみます?
其処まで言うなら、先生、自信あるんですよね?」

にやっ、と笑ってみたりして。

焔城鳴火 >  
「ふぅん、ちゃんと最低限の運動はしてるのねえ」

 見くびっていたわけではないものの。
 想像していたよりは、ちゃんと運動していた事に驚いた。

「――本気で、ねえ」

 少しだけ遠い目をして考えつつ。
 連れてこられたバッティングセンター。

「いいわよ、得点の方で。
 何球の最大何点?」

 言いながら受付でにあるメニューとルール表を眺めつつ。
 

黒羽 瑠音 >   
「えーと、中央が一番高得点で… 」

外周5点、中間に10点と15点、中央が30点… みたいな感じらしい。

「10球勝負だから最大300点ですね!200点を超えるとちょっとした粗品が貰えるとか… 」

中々難易度が高そうです。

「そうですよ~~私だって色々やりたい事があるんですから、その為にも体力つくりが大事です!
ふふん、部活と委員会も決めましたしね… ロケット研究会と、鉄道委員会です!」

焔城鳴火 >  
「ふーん、つまり、300点取ればいいわけね」

 そう言いながら、案内されたブースに向かう。

「へえ、ロ研に――鉄道?
 もしかして、ぽっぽちゃん――ハトの影響でも受けた?」

 そんな話をしながら、隣り合ったブースへと。
 

黒羽 瑠音 >   
「はとちゃんさんの事ご存じなんですか?最近一緒に遊んだりしてるんですよ!
鉄道委員としても尊敬… は出来るんですけど、ちょっと働きすぎなのが心配だったり… 」

こくこく、と頷―― え、今なんて?

「300点?流石にそれはちょっときついと思いますけど… 」

要するに満点だ、力だけじゃなくてコントロールも必須級、幾ら焔城先生と言えど流石に…
と思いつつ、私も隣にセットアップ!やるからには頑張りたいよね

「私は… 100点は超えたい、かな… !」

弱気じゃないし、初めてだからしょうがないし。

焔城鳴火 >  
「徹夜仲間みたいなもんよ。
 ふうん、ちゃんと友達が出来てるのは何よりね」

 そう言いつつ、無作為にバットを一本持ち上げて、自然体にゆるく構える。

「そうでもないわよ、こういうのは体力というよりも――」

 一球目が飛んでくる。
 それと、鳴火は軽く流すように当てて、ボールは綺麗に的の中央へと吸い込まれていった。

「――速度と角度、バットのどこで打つか。
 パワーよりもそういう計算の方が大事なのよね」

 と、少女の隣で難なく30点を取るのだった。
 

黒羽 瑠音 >   
「あ~… もう、ちゃんと休んでくださいね、何て今更でしょうけど… わっ…!」

すっご… と目を丸くする、所謂理論派、ってやつだろうか、先生の普段のイメージと…
いや、保険医な訳だし、ちゃんと頭もいいに決まってるんだ!何か失礼なイメージが凄いあったぞ私。

「… でも、理論は理論ですし!全弾上手くいくかは… 別の話ですよ、先生!」

何だろう、自分で言っててフラグにしか聞こえない、何て思いつつ、此方もぶんっ、とバットを振る

カァンっ、と小気味いい音を立てて、10点エリアに吸い込まれていった。
おぉ―― ちょっと気持ちいいかも。

焔城鳴火 >  
「大丈夫大丈夫、人間多少の徹夜じゃ死なないから」

 そんな事を話しながらも、難なく二球目も30点を直撃。
 確かに計算と理論によるバッティンフだが。
 理論を実践できるだけの視力と反射神経、筋力、その他がそろっていないとこう当たり前のようにはいかないのが現実である。

「――あら、なかなか筋が好いじゃない。
 次はもう半呼吸分くらい我慢してから打ってみるといいわ」

 なんて隣の様子を見ながらよそ見をしつつも。
 三球目もまた30点の的へと吸い込まれていった。
 

黒羽 瑠音 >   
「死ぬ死なないの話はしてないんですけど」

ぷ~と唇を尖らせる、そしてそのまま勢いでぶんっ!と
今度も10点、結構調子いいかも、なんて思っていると先生は連続で30点。
… あれ、之も而してもしかする?

「半呼吸分… って、結構意識するの大変なんですけど… !」

とはいえ、それを実践してみれば、少しだけ球が見えやすくなった、かも。

「―― ってまた!?先生、すっご… 」

焔城鳴火 >  
「あはは、確かにそうだわ。
 ぽっぽちゃん、すぐに無理しそうだから、あんたがちゃんと見ててあげなさいよ」

 言いながら、軽々と30点を連発している――ようにみせる。
 実際は、理論と実践を重ねてコツを掴んでからが始まりである。
 鳴火が満点を続けていられるのは、体感速度が極端に遅く感じるレベルの『視力異常』と、長年、身体を自在に扱えるように鍛えてきた経験、あとは、速度と確度から算出される適切なスイングを割り出して、その結果が上手くいっただけである。

「たまたま、偶然よ。
 もし一球目に失敗してたら、30点までに五球は使ってたと思うわ」

 なんていいながらも、また30点だ。
 勝負ではないと言っても、本気をリクエストされたからには、本気で満点を取ってしまうつもりの鳴火だった。
 

黒羽 瑠音 >   
「モー、先生についてもなんですけど… 」

「むむ… 私も負けてられません!」

先生のアドバイスを元にぶんっ、と振る、少し力が入りすぎたのか、ぽてっ、と落ちた打球がかろうじて5点に当たった。

「先生、300点取れたら… 記念撮影と、記念品とかが、あるらしい、ですよっ!ボーリングの満点みたいですね!」

驚く事にちょいちょいいるらしいけれど、そういう『能力』を持っている人も合わせてのもので…
完全に無能力で300点は、相当に珍しい部類みたい。

「よい、っしょ!」

そのまま私も順調に得点を重ねて… 何とか100点は超える事が出来た。

「うーん、後半ちょっと失速したなぁ… 腕重いかも」

まだまだ体力不足なのを実践する自分だった… さて、先生は… 。

焔城鳴火 >  
「撮影に、記念品ねえ。
 それにはあまり興味ないけど――」

 カィン、と、軽快な音と一緒に、弾は綺麗に30点の的を打ち抜く。

「初めてやってそれなら上出来上出来。
 私のほうも――」

 最後の一球も、まったく変わらず、綺麗な弾道で的を打ち抜き。
 きっちりと、300点をたたき出した。

「――ま、こんな感じかしら。
 どう、瑠音。
 私の本気って、こんな感じだけど?」

 ふふん、と自慢げな顔をして少女に笑いかける。
 まあ、こうして完璧なバッティングを出来るようになるまでに、友人たちに散々悔しい思いをさせられた10代の頃の記憶がある、という事は秘密だ。
 

黒羽 瑠音 >   
「… 」

浮かび上がる300点の文字に目を瞬かせて。

「すっ…… っごかったです、はい」

リプレイ動画何てものも希望すれば貰えるらしいので貰ったり。

「撮影もしてもらいましょうよー、私も序に貰っちゃいます!その…
デートの思い出、ですし?記念品はまぁ、よくあるタオルとかみたいですけど」

何て言いながら… ちょっとだけ、自分からぎゅっと腕に抱き着いてみる。

「先生の本気、見くびってました、えへへ、尊敬できる事、増えちゃったかも」

何て口元を笑わせる、先生がいい得点を出す、までは想像してたけれど、こうしてみると…
ちょっとカッコイイなぁ、何て思ったりしたのは秘密。

「でも、そろそろお腹空いてきましたね、何か食べにいきません?」

焔城鳴火 >  
「はいはい、一緒に獲ってもらいましょ。
 記念品、なんて貰っても困るし、アンタにあげる」

 そうして、二人寄り添っている所をしっかりと撮影される。
 尊敬してる、と言われて悪い気はしない。
 とはいえ、意地っ張りを通してきた結果でしかないので、少々気恥ずかしい物だったが。

「ああ――そうね、かるく動いたし。
 軽く食べるには丁度いい頃合いかしら。
 ――なんて、食べる場所もしっかり準備してるんでしょう?」

 そう、少女と再び腕を絡めて、恋人同士かのように並びながら。