2024/12/21 のログ
■黒羽 瑠音 >
「わーい♪」
そうして、二人一緒にバットを持った状態でピースの写真も撮りました。
私の点数も一緒に記録されたのはちょっと恥ずかしかったけど… 。
「ふふ、その通りです、行ってみたかったお店があるんですよ…
その名も、オムライスの専門店です!えへへ… とろとろふわっふわのオムライス、冬には暖まること間違いなし!」
少し胸を張りながらそのままエスコート、行ってみたかったのもあるけど、美味しいという前評判もチェック済だ。
クリスマスにちなんだ店、とかでも良かったけど… 。
「先生、確か辛い食べ物好きでしたよね?」
此処には普通のメニューとは別に、激辛オムカレー何かもあるのだ。
折角なら先生も好きそうなものがあるお店にしたかったんだよね。
■焔城鳴火 >
「へえ、オムライス?
専門店なんて中々面白そうじゃない」
エスコートされながら歩く。
身長差もあって、少女の方がきっと、姉のように見えているのだろうと少しだけ思って小さく笑った。
「辛い物はまあ、好きだけど?」
オムライス専門店に行くというのに、どういう質問だろう、と首を傾げた。
まさか、激辛オムカレーなんてメニューがあるとは思ってもいないのである。
■黒羽 瑠音 >
「はい、私はデミグラスとかもいいですけど…
やっぱり王道のケチャップにチキンライスも… 」
何を頼もうかな、と悩んで入ると、木を基調にした落ち着いた色合いの店内に暖かな空気
そして漂って来るオムライスのふわっとした美味しそうな匂い!
そこかしこに植物や緑があしらわれているのは、コンセプトが『森の動物たちのレストラン』だからだったっけ。
「かわいい~~ 撮影OKだったはずだから、後で写真撮っちゃお」
友達にも送ろ~って思いながら、うきうきと二人で席に着く
今のおすすめはホワイトソースのかかったオムライスと…。
「あ、ありましたありました、先生、これこれっ」
『激辛!閻魔オムカレー、あなたの罪は如何ほどか?』
何て書かれたページを開いて見せる。
辛さによって名前がつけてあるようで、所謂『八大地獄』ってのになぞらえているんだとか。
「一番辛いのは阿鼻地獄… あ、もしかして阿鼻叫喚の『阿鼻』ですか?」
■焔城鳴火 >
「――へえ、雰囲気のいい店じゃない。
あんた、よくこんな店知ってるわねえ」
流石は現役の十代と言った所だろうか。
まさか、自分のためだけにリサーチや調査をしたりなどと、手間をかけてくれていたとは思ってもおらず。
「いいわね、写真写りもよさそうだし――って、なになに?」
これこれ、と言われて見せ荒れたのは、激辛メニューのページ。
それを見て、目が細く、ジト目になって少女を見た。
「――なるほどね。
これに挑戦させたかったってわけ」
はぁ、と呆れた顔をしつつも、すぐに可笑しそうな苦笑へと変わり。
堂々と――
「じゃ、阿鼻地獄で。
瑠音、アンタは?
まさか――自分だけ普通のオムライス食べようなんて思ってないわよね?」
にっこりと、とても優しく穏やかな笑顔で少女を見つめる大人げない女。
■黒羽 瑠音 >
「ふふ、情報収集能力は今どきの女の子の必須スキルですからね!」
二人で楽しめる場所となると、デートスポットという見出しで調べるのが楽だったので
此処も『二人組』が多い店と言うのは伏せておきつつ。
「挑戦というか… 先生、辛い物好きだからこういうの喜ぶかなーって…
阿鼻… 一番辛い奴ですよね?先生、一応低い地獄のカレーは割とピリ辛とか普通の辛口レベルらしいです、が…」
と一応心配していたら、大暴投が飛んできた、バッティングセンターはもう終わりましたよ?
「え、いや… 私、こっちのホワイトソースオムレツにしようかなーって… 」
たらぁ、と汗を垂らす、いやいや、サンプルは阿鼻地獄らしいけど、明らかに真っ赤を通り越して赤黒いよ!?
「一口くらい味見はさせて貰おうかなーって思ってましたけど… !」
■焔城鳴火 >
「そりゃあ、辛い物は好きだし、長い事慣れ親しんではいるけどね。
――は?
ホ ワ イ ト ソ - ス ?」
背後に閻魔様がいるかのような重圧を醸し出しつつ。
表情は勿論、最高の笑顔だ。
ただ、その圧力は、早くどの地獄を味わうか選べ、と迫っているようにしか感じられないだろう――
■黒羽 瑠音 >
「ですよね!だから辛口チャレンジでも有名なお店に… ひぇっ
えーと、じゃあ… 」
何かプレッシャーを感じる!?何で!?
でも、之は私が何か選ばないと納得しない顔だ… ど、どうしよう。
私、辛い、というか刺激が強いのはそんなに得意じゃないんだけど… 。
まぁ、ホワイトソースはまた食べに来ればいい、か… 先生の為だし。
「じゃあ、えーと、等活… じゃなくて、きょ、叫喚… で」
普通のピリ辛レベルだと納得してくれなさそうなので、ギリギリ… いけ、いけそうな、4段階目のにしてみました。
同時に、チーズと半熟卵をトッピングします、少しでもマシになるといいんだけど… 。
■焔城鳴火 >
「――ぷっ、あはははっ、ごめんごめん、冗談冗談!」
真剣に冷や汗でも流しそうな様子で地獄とにらめっこする様子に、流石に大笑い。
「無理無理、この手の激辛メニューなんて、慣れてない子が食べたら体調崩すわよ。
ホワイトソース、こんなに美味しそうなんだし、しっかり味わって食べなさい?」
そう言って、ホワイトソースと、自分は当たり前のように阿鼻地獄を頼んだ。
ただちょっと、意地悪をしたくなっただけらしい。
少女がどんなリアクションをするのか見たかったというのもあるが。
■黒羽 瑠音 >
「せ、せんせい~~~!!」
ほっとしたの半分、恥ずかしいの半分、先生の笑う顔に頬が赤くなっていくのを感じる。
「あう… ぅ~、そ、そうします」
というわけで、無事ホワイトソースのオムライスを頼めるようでした、だけどまぁ、うん。
「一口交換は、しますからねっ」
まぁどれだけ辛くても一口くらいなら大丈夫だし、それに… こういう時に『そういうの』って、多分定番だと思うから。
「えへへ… 」
何て口元をにやけさせつつ、頼んだドリンクを飲むのでした、ちなみにオレンジジュースです。
■焔城鳴火 >
「はいはい、ごめんごめんってば」
くすくすと笑いつつも、少女の赤くなる顔に、自然と頬が緩んでしまう。
――が。
「――え、本気?」
一口交換はする、という言葉に、止めるべきかどうか、本気で悩む鳴火だった。
なお、頼んだドリンクは野菜ジュース。
身に沁みついた健康志向である。
■黒羽 瑠音 >
「―― 本気ですよ、一口ですもん!
それに、こっちにはクリームソースもついてますし」
一口位なら大丈夫ですよ~そんな、大げさな~みたいな反応です。
まぁ一応普通に注文できるメニューだし、余りにもやばい事にはならない、と思う。
「… それにほら、えっと…
頼んだメニュー、一口交換って、一緒にご飯食べる定番、ですし?」
何の、とは言いません、友達と来た時も普通に、するし!
■焔城鳴火 >
「うーん――悪い事は言わないから、ホワイトソースをしっかり食べきってからにしなさい?」
そうでないと、きっと、その後、なんの味も分からなくなるだろう事は想像に難くなかった――
「――ああ」
とはいえ。
なぜ一口交換に拘るのかは、そこまで聞けばわからないわけもなく。
「今日は、デート、だものね?」
そう言いながら、目を細めて、少しだけ艶のある表情で笑いかけた。
■黒羽 瑠音 >
「―― ひ、秘密です」
そういいながらも、忠告には従おうと思いました。
先にやってきた私のホワイトソースのオムレツは、とろーっとしたソースがかかった、見るからにとろとろの美味しそうなオムレツ!
一方、少し遅れて来た先生のオムカレーは… 。
「… わ」
目にすらぴりっときそうな赤黒い色合いと、どろっとしたソース… そしてたっぷりとした卵の黄色い輝きが
之は之で綺麗なコントラストのオムカレー… 激辛じゃなかったら普通に美味しそう。
実際、他にも何人か似たような色のカレーを頼んでいる姿を、お手洗いに行った時に見たけれど。
「皆悶絶する位辛いらしいですから… 無理は禁物ですよ?」
ちなみにカレーと言う事でライスもターメリックになってるんだとか、地味に凝ってる。
「じゃ… いただき、ますっ」
揃った所で手を合わせて頂きます、ホワイトソースをしっかりとかけてオムレツを一口
口の中で広がるハーモニー、とろける舌触り、卵の甘味!思わず口元が
「ふへへ… 」
にやけちゃいます。
■焔城鳴火 >
「あら、写真よりもずっと美味しそうね」
ホワイトソースのオムレツは、スプーンを通せば蕩けてしまいそうな、ふわふわ具合。
それがまた、少女とよく似合っていて、頬が緩んでしまう。
「――ん、あら、こっちも意外と早いのね」
それから、さして待つこともなく運ばれてくる地獄。
ソースとカレーの香りをじっくりと楽しめば、ただ辛いだけでなく、スパイスにもこだわっている事がよくわかる。
「悶絶ずるくらいに、ねえ?」
そんな事を言われても、特に意に介した様子もなく。
鳴火はあっさり、スプーンでたっぷりとひと掬い。
「いただきます」
そうして口の中に入れた、最大級の地獄は、口の中が焼けただれるような衝撃と共に、様々なスパイスの風味が脳天を抜け、鳴火味覚を大いに楽しませた。
「――うん、美味しいわね」
そうあっさりと言って、当たり前のように二口目をいく様子は。
傍から見ればただのオムカレーを食べているようにしか見えないかもしれない。
■黒羽 瑠音 >
「ですね!逆写真詐欺です!」
もきゅもきゅ、っと口元が蕩けそうになりながら食べ進んで…
… 先生も、ふつうーに食べ進めてる。
「… 辛くないですか?」
スプーンを進めながらも、どうしても気になっちゃう、匂いがもうやばいもん。
「あむ… あ、じゃあ一先ず、私の一口、食べます?」
そういってスプーンにたっぷりホワイトソースを絡めたオムレツを一口差し出します。
「えーと、こほん… 」
よし、落ち着け黒羽瑠音、私は今日はこうするって決めたんだから、息をすってー… よし!
「あ、あーん… 」
スプーンを、突き出しました。
■焔城鳴火 >
「まったくね、写真で見るよりずっと美味しいわ」
ぱくぱくと、小さな口でちょこちょこ食べる鳴火。
しかし、そのペース自体はそれなりのもので。
「ん?
んー、とんっっでもなく辛いわよ」
さらっと。
見ての通りと言わんばかりに、当たり前のように言うが。
食べてる様子は、まるで辛そうに見えないのである。
「あ、いいの?
じゃあ一口もらおうかし――」
その瞬間、焔城鳴火の思考は完全に停止した。
今、自分が何をされているのか、なにを許されているのか。
理解は出来ていても、感情が追い付かず、フリーズしてしまったのである――!
■黒羽 瑠音 >
「あ、やっぱり辛いんですね… でも美味しい、と… からうま、ってやつですか?」
その線で有名なラーメンのカップ麺をひーひーいいながらギリギリ食べた(スープは残した)私です。
一口… いけるかな、いけるのかな… ?いや、流石に一口だし、最悪ヨーグルトドリンクでも追加すれば!
「あー… あれ?」
一向にあーんに応える様子が無いので、スプーンを差し出したまま不思議に思って首を傾げる。
「せーんせ?ほら、あーんですよ、あーんっ!」
そのままずいずい、とスプーンを押し出す、どうしたんだろ?
■焔城鳴火 >
「――えっ?
あ、あぁ」
繰り返し声を掛けられて、ようやく思考と感情が、現在時間に追いついたらしい。
しかし、目の前の状況は想像以上のもののようで。
ふら、と一瞬眩暈がしたようなきがした。
「――あ、あーん」
そう言って、なんとか頬張ったホワイトソースのふわふわオムレツは。
天にも昇るような味だったとかなんとか。
「お、おいしい、わね」
なんとかそれだけ言うのが精一杯だった。
焔城鳴火2X歳。
女子中学生に完全に翻弄されていた――。
■黒羽 瑠音 >
「… えへへ、ですよねっ、もう一口いきます?なーんて」
美味しいから残りは自分で食べちゃいます!何て笑いながらもきゅもきゅ。
… あ、こういうのも間接キスなのかな?でも、今更かぁ。
何て思いつつ自分の分はあっという間に食べ終えちゃいました。
「ふっふー、来てよかったですね~… それで、えっと
先生の方は、食べ終われそうですか?」
残り少なくなったら、それこそ私の『一口チャレンジ』の時間だ。
此処まで来たからには、一口位味わってみたいというのもあります、怖いもの見たさです。
「あーん」
準備が出来たら、こっちも口を開けて待機の構え… 。
■焔城鳴火 >
「――まったく、もう」
そんな、口の中だけで呟いた小さな声は、少女には届かないだろう。
それは一回り近く年下の子に翻弄される自分への呆れや、少女への抑えきれない好意であったりが含まれた呟きだっただが。
そんなつぶやきを誤魔化すように、がつがつ、と地獄のオムカレーを食べ進める。
「んえ、ああ、全然余裕だけど――」
そう答えると、少女は口を開ける。
一瞬口から出かかった「まじかよ」という声。
「――本気?
後悔しても知らないからね」
そう言って、なるべく少量。
スプーンの三分の一も行かない程度のちょっとを掬って、少女の口の中へと――
■黒羽 瑠音 >
「えへへ」
何時も先生に翻弄されてるから、ちょっとだけお返しだ。
「ふぁい、だいじょーぶですってぇ」
この時、私は知らなかった、焔城先生がどれだけ辛い物に『強い』のか、そして…
激辛の本気、というものを… !
「あむ」
「… …」
「… ぁっ ら、ぁ!!!?!?」
口の中で火がはじけ、反射的にオレンジジュースを… 舌が灼けるぅ!?
「あ、からっ、ぁ… これ、からっ、からぁい!!」
目からじわぁ、と涙がにじんで、デザートとして頼んでいたヨーグルトを急いで口に運ぶ、ひんやり
冷たさと… 刺すような痛みがじくんじくん、少し、少し良くなってきたけど、やっぱり辛い!
「よ、 っ、よく、これたべれ、ましたねっ!?」
■焔城鳴火 >
「もう――だから言ったじゃない」
そう言いながら、平然と残っていた地獄オムカレーをさらっと食べてしまう。
これこそ鳴火の味覚が崩壊していると言われる所以の一つである。
「えーっと――あった。
ほら、これ少しの間口に含んでから呑み込みなさい。
少し苦いけどそれは我慢して」
そう言って出したのは、一口分の量の、瓶に入った青みかかったトロミのある液体。
「それで口の中の荒れは殆ど治るから。
ただ、胃の中まではどうにもならないから、後でお腹が痛くならないようにお祈りする事ね」
そう言いながら、少女の前に小瓶を差し出しました。
■黒羽 瑠音 >
「ふぁい… 」
口にいれた青い液体は、確かに苦かったけど。
不幸中の幸いか、激辛に紛れてそこまできつくは感じませんでいた。
「はふ… 」
受け取った瓶を片手に深呼吸。
「… でも、やりたかったんですもん」
唇の先を、ぷぅ、と突き出すようにして呟きながら、気を取り直して笑みを浮かべます。
「食べたら… イルミネーション、見に行きましょうよ、そのつもりで今日のコース、考えてたんで」
カフェによって、バッティングセンターで遊んで、ご飯を食べて――
夕暮れ時を過ぎれば、最初に集まったツリーのイルミネーションが点く頃合いだ。
「いきましょ、先生」
立ち上がって、瓶を仕舞いながら手を差し伸べた。
■焔城鳴火 >
「ふふっ、あんたのそういうところ、好き」
やりたかったから。
そんな理由でちょっとした無茶も出来てしまう。
危ういけれど、若さゆえの力強さでもある。
「イルミネーションかぁ」
そう言えば、クリスマスのイルミネーションを楽しみに出かけるなんて、随分と長い事、していなかった気がする。
クリスマスと言えば、子供たちと一緒に飾り付けしてケーキを食べるばかりだった。
「――それじゃ、エスコートよろしくね」
差し伸べられた手に、微笑みながらそっと、手を重ねた。
この一つ一つの出来事が、少女にとって良き思い出になるよう祈りながら。
ご案内:「ある日」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「ある日」から焔城鳴火さんが去りました。