設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。

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参加者(0):ROM(1)
Time:15:48:36 更新


ご案内:「『灰の劇場』」からノーフェイスさんが去りました。 (06/26-18:35:00)
ノーフェイス >  
 
 
 
「………………」

汗にまみれ、肩を上下させながら。
振り絞り、満身創痍の肉体は、マイクスタンドにすがる有り様で。
ふりそそぐ歓喜と狂気に、顔を上げ――目を閉じて、しばし、浴びる。
あふれんばかりの快楽(・・)に、ただ浸る。

こうして歌うときにだけ、歌い抜いたときにだけ。
呼吸よりも、心拍よりもずっと確かに――生きていられた(・・・・・・・)

やがて、ずるりと手を引き剥がし、前に出た。
いつものように嗤うことも、MCを繰ることもなく。
粛然と――狂熱の闘技場を満たす聴衆に、血の色の髪を垂らして、深々、頭を下げる。
舞台上では言葉少なで、いつもこうして締めくくる。

尾を引く熱は、そのままに――――忘れられぬ夜を刻みつけながら。

照明が落ちる。闇と、静まりきらぬ高揚が逃げ場を求めたざわめきばかりが。

今宵の公演は、終わった。
 
差し出した招待状(インヴィテーション)のゆくえを、まだ知らぬままに。
 
 
 
(06/26-18:34:47)
ノーフェイス >  
 
 
 
出来たてのとっておき、「The Edge(ジ・エッジ)」。
まだ音源化(レコーデッド)されていない完全新作(サプライズ)全霊(ありったけ)を捧ぐ。

混沌にとじこめた――だれかを。
あるいは、それに共鳴したみずからが創り出した、(おと)を。
 
 
 
(06/26-18:34:22)
ノーフェイス >  
 
 
 
――スクリーミングとシャウトで棘々しく彩られるヴァース。
空白の息(ブレス)を挟んで、疾走感に満ちたメロディアスなコーラスへ。
B♭mを調として歌い上げられる、異なるふたつの曲を融合させたようなナンバーは。

狂気と理性、渇望と悲憤がひとつの楽曲のなかでせめぎ合っている。

ラストコーラスの前にだけ存在するブリッジがひときわ異彩を放つ特異構成(プログレッシヴ)
遠く、遠く手を伸ばすような、切なるロングトーン。
高らかに――――静まっていく演奏とともに、落ちる照明とともに、闇に呑まれ――

そしてまた、溢れる光とともに奔り出す。

その(せかい)に描かれる主役は、理想を追い、理想に追われるだれか(・・・)
燃え尽きんばかりの激しい哀切をかかえながら、
届くかもわからぬ見果てぬ夢を、狂おしいほどに求めて駆ける、ひとりの人間の物語だ。
 
 
 
(06/26-18:33:30)
  >  
 
 
 
奮い立たせるような、あるいは、叩き潰すような。
技を見せ付けるのではなく、示し、証すのだ。
完全解放されたみずからの性能を、すべて音楽へ傾ける天上の楽器。

示される輝きは熱く、そして残酷なほどに力強く。
切り裂くように甲高く、もがくように低く、蕩けるように甘く。
喜びも、怒りも、悲しみも、快楽も。
痛み、苦しみ、別れ、憎しみ、渇望、在ることそのもの。

みずからの混沌(むね)に刻み込まれたすべてを解き放ち、ふるわせる(・・・・・)

理性の奥底にある原初衝動へ訴えかける――そう定義された芸術を刻みつける。
音の波は、炎のように、刃か棘のように、暴力的に――

共鳴(・・)し、惹きつける。

死と隣合わせの、燃えさかる欲動(リビドー)
芸術による教唆犯、あるいは煽動者(パブリック・エネミー)
 
 
 
(06/26-18:30:06)
  >  
 
 
 
無我(ゾーン)入神(トランス)――

様々な言葉で言いあらわされる、人間の到達点……極限集中状態(マインドフルネス)
そうあることが自然であるかのようにそこへ突入し、
たっぷり2時間強――公演を通して入り続ける(・・・・・)

美貌、天稟、修練、感性――そして、飢餓(・・)を兼ね備えただけに飽き足らず。

神を降ろす生贄(よりしろ)か、戦の呼び水たる託宣の巫女のような。
まなざしひとつで城を陥す美姫、そしてあるときはたったひとりの孤独な少年――

(かお)なき音楽家の、千の(かお)表に現す能力(・・・・・・)が、
一切の容赦なく、発揮される。
 
 
 
(06/26-18:24:59)
  >  
 
 
 
鬼気迫る。

歌声も、立ち振舞いも。一挙手一投足に至るまで。
声を上げ、煽り、叫び、泣き―――

綿密に計算された照明配置(ライティング)、練り込まれた構成(セットリスト)
入念なリハーサルによって完成度を高め抜いた、選りすぐりの変人ども(バンドメンバー)による演奏。
財を投じ趣を凝らし、名高き(ヴェニュー)に迫るほどの音響が揃ってなお、
埋もれるどころか、より磨かれたように輝きを増しながら、



命を燃やしてうたっていた。



音源(レコーデッド)の作り込みに病的なこだわりが伺えるうえで、
とにかくライヴがヤバい(・・・)と伝聞が走り回るこの存在。
いまや、そのクオリティは初公演となるハロウィンの夜とは比にならない。
圧倒的な成長性でもって、公演ごとに化け(・・)続ける怪物(モンスター)が、吼える。
 
 
 
(06/26-18:19:41)
  >  
 
 
 
落第街を徘徊する、顔見知りの隣人。軽薄なるノーフェイス。
舞台に立つ存在は、いつしか住み着いた紅いまぼろしとは――別人(・・)だ。
 
 
 
(06/26-18:15:07)
  >  
 
 
 
混沌の坩堝

狂乱の宴

夜に吼えるもの
 
 
 
(06/26-18:14:16)
ご案内:「『灰の劇場』」にノーフェイスさんが現れました。 (06/26-18:12:58)
ご案内:「落第街 路地裏」から藤白 真夜さんが去りました。 (06/25-00:34:48)
藤白 真夜 >  
「おおっと。忘れるとこだったー!
 ……えいっ」

 立ち去るその間際。
 手をふるう。びしゃり、と音が響く。
 壁の花に、上塗りするかのように赤い液体をブチ撒けた。
 美しい花の上に、線を引くかのように溢れた、血。

 喧嘩を売ってる……そうも取れるかもしれない。
 解けた、という意思表示……そうも取れるかもしれない。

「薔薇でしょ?
 ほら、やっぱりさ、香りが無いとねぇ?」

 そのまま、上機嫌に立ち去っていく。
 それは、付け加えただけだった。
 あれが模倣だというなら、足りないモノがある。
 花の香りであり、欠かせない画材──血を。
 女が立ち寄る場所には残る、においを。
(06/25-00:34:31)
藤白 真夜 >  
 壁に、顔を近づけた。食い入るように、細部を見逃さぬよう。
 にやりと笑みを浮かべる。
 ──やっぱり、何かがある。
 異能や、魔術なんかじゃない。
 誰にでも、理解るヤツだ。その気になれば、誰にでも。
 騙し絵のようにして、なにか──そう、暗号が仕組まれている。
 それを、具に見つけていけば──

「……A……、……S。
 ……H……?
 …………──わかんな~い!」

 ──実際のところ。
 こういう、頭を使うコトは不得手極まりない。そういうのは真夜の担当だ。わたしは、もっと単純に生きてるんだ。
 
 ……このあたりが、潮時かもしれない。
 確かに、綺麗だった。確かに、驚かされた。
 これ以上踏み込むなら、何かが要る。その、ライン。
 ……普段の己ならさっくりと諦めているだろう、そこで。

「……ちょっと、場所っぽいんだよね。
 …………ふふん。いいよ。
 わたしが調べればいいんでしょ?」

 わたしは、そう考えもせず、落第街に居た。こっちのほうが楽そう。その程度の認識で。
 だから、落第街のことを知ってはいる。だが、知ろうとはしていなかった。
 だから、これが──こっちの藤白真夜の、はじめての、自発的な落第街への調査、学習になるのだから。
 
 きっと、暗号は解けるだろう。……少し、手間取るかもしれなかったけれど。
 ──(ASH)の劇場へ、繋がる資格と至る道は。
  
(06/25-00:25:02)
藤白 真夜 >  
「……じゃあなんなの~……?
 『お前を見ているぞ』系の警告とか──」
 
 別に、気分は悪くはない。
 魅せつけられた感覚がある。何より、デキが良かった。
 わたしのあの花は、何もわからないままねじこんだだけのモノ。
 己の異能を、普段ふるわない形にして、残しただけの。芸術的なセンスやらは知ったこっちゃないけど、ただ本能と、己の裡に在る異能を形にしただけの。歪だが湧き上がり地に植わった薔薇だ。
 だがこれは、違う。
 考えて創られた絵だ。──芸術を識っているモノの描いた感覚が伝わった。
 つまり──
 勢いがあって、型に収まらず。
 法を破る蛮勇と、しかし理性を持つ知性の輝きを。
 そして、その理性を打ち破るだけの炎のような愛を。

「まー。そんなプロファイリングはどーでもいーんだけどね。
 目立っちゃってたら、そういうこともあるのか、な──、……?」

 ──いや。
 引っかかった。他ならぬ、自分自身の思考に。
 ──考えて創られた絵?

(……当たり前でしょ。絵は勢いだけじゃ描けない。あれは描けてるように見えてるだけ。
 そこには、研鑽と、技術と、頭の中で思い浮かべた青写真が、……──)

 ──引っかかる。
 思考に、ではなく。
 目が。
 ──絵の中に、何かが、あった。
 
(06/25-00:13:15)
藤白 真夜 >  
 地図に載らない街、落第街。その只中の、暗がり。
 複雑に入り組んだ路地は、差し込む月の光すら疎く。
 狙ってか狙わずか、直線の通路に届いた小さな月明かりが、その“壁”を照らしていた。
 正確には──

「……へえ」

 その壁に描かれた、花を。
 赤黒い色、ただ一色で。

 空に浮かぶ月。中天に届くほんの僅かに手前。その一時のみ、この路地裏に光が届く角度だった。
 月明かりの中、浮き上がる……路地裏の薄汚れた壁。それを画布(キャンパス)として描かれた、巨大な花。
 その真正面に、女が一人。
 この街では異常な、正常なだけの格好をした女が。

「なんだろ。
 ……“模倣”……じゃない。
 そも、アレが真似るほどデキ良かったかというと──いや、それは受け取り手次第なのか」

 心当たりがある。
 ……間違いない。これは、わたしが遺した花だ。
 それをモデルにしたのか。それを真似たのか。……あるいは──

「いや、違う。模倣だっていうなら、決定的な要素が足りてない。でしょ?」
 
 すん。
 わざとらしく、鼻を鳴らした。そんなコト、しなくても当然わかってる。これは、ただのペンキだって。
 臭いがしない。わたしの花に籠められたものが、足りてない。じゃあ、模倣には成り得ない。
 だからこれは、どこかの誰かがわたしの花に感銘を受けて同じものを作り出した……なんて感動的(?)なモノじゃない、ってコト。
 
(06/25-00:03:05)