2024/09/29 のログ
ご案内:「えるぴすくんが色んなおようふくを着るだけ」にDr.イーリスさんが現れました。
Dr.イーリス > かちゃ。
お部屋に戻ったイーリスだが、そこにいたのは倒れているお姫様だった。

「え、エルピスさん……!?」

正確には、童話《虹の希望のイーリス》異説の主人公イーリスになっているエルピスさん。
異説のイーリスは最後、英雄な王子様と結ばれて、お姫様になる。そのお姫様の姿をしてベッドに凭れ掛かって眠っていた。

Dr.イーリス > 「魔女の毒リンゴを食べてしまったかのような光景……!? えっと、これは、あれですね。王子様の接吻で目覚めるはずですね……!」

頬を染めながら慌てる。
医者としてどうなんだ、と思われる判断。

「王子様、えっと……王子様。ARシステム作動!」

体内コンピューターがAR技術を扱い、イーリスの服装が変化。現実に、架空なるデジタルのものを再現する。
イーリスの服装が《虹の希望のイーリス》の王子様のものに変わる。

Dr.イーリス > 白を基順とした王子服、赤いマントを羽織った王子様なイーリス。

「これで私もばっちり王子様です」

ちょっと胸を張る。
ARなので、腰の鞘にある剣は抜けない。
おひめさまなエルピスさんに視線を戻した。

Dr.イーリス > 王子様なイーリスはおひめさまの前に跪き、やけに端麗な手つきでおひめさまの顎をつかみ、自身の唇をおひめさまの唇に近づける。

しかし、おひめさまの唇に当たる寸でのところで、王子様は何を思ったのか、あるいは考え直したのか唇を離した。

「て、いくら愛らしいおひめさまが眠っていても、寝ている人に勝手に接吻したらだめに決まっているではないですか! 普通に考えて!」

ごく当たり前の事に気づいて我に返る。
恋人相手でもよくない。

Dr.イーリス > 軽くエルピスさんの右手首に触れる。

「エルピスさん……。魔力が枯渇した痕跡が見られます……」

医者として診断。
おそらく、程なくして目を覚ますと思われる。

「おひめさまの姿から察しますが、“まほう”を使い過ぎてしまったのですね」

エルピスさんの事だから、イーリスのいない間に“まほう”で色んな姿になっていたのだろう。
《虹の希望のイーリス》の主人公イーリスや王子様、りすさんあたりになって遊んでいたのかもしれない。

「見たかったです……」

そのような愛する人の素敵な光景を見逃してしまった……。
エルピスさん自身、隠れて可愛い姿をしていただろうから見逃して当然と言えば当然ではあるが。

Dr.イーリス > 「起きるまで、エルピスさんをベッドに寝かせてあげないとですね」

イーリスは机に置いていた魔法ステッキを掴む。

「メニー・マジカル・チャージ。天に輝く数ある虹、魔法少女メニー・レインボー」

普段より静かな魔法少女への変身。
イーリスの素の腕力ではエルピスさんを持ち上げられないための変身だった。
エルピスさんをお姫様抱っこして、ベッドに寝かせる。

その後すぐに変身を解き、床に置いてあるクッションにぺたんと座りながら絵本を読みつつ、エルピスさんの目覚めを待った。

そうして目覚めた後は、形式(幻想型)の変身について、エルピスさんから詳細を聞くのだった。

ご案内:「えるぴすくんが色んなおようふくを着るだけ」からDr.イーリスさんが去りました。