2024/12/11 のログ
エルピス・シズメ >   
「流石に入っていないと思う……
 でも、それ位綺麗なジュエリーなら入っているのかな……。
 ほんものじゃなくても、綺麗な人工石はいっぱいあるからね。」

 メッキだったり化合だったりはするけれど、
 おもちゃだけれど綺麗な(宝石)は結構ある。

 貴金属としては途方の価値もないものでも、装飾としてなら十分に綺麗なもの。

「そうだね。そうしよう。
 その為にも……ちゃんと準備をしないとね。」

 まずは殺風景な部室を彩るカーテンをセミオーダーして、
 この地図を張ろう。そうしてから、ぬいぐるみや福袋をあしあととして飾って、
 街中だけじゃなくて遠出もして未開拓な部分を書き込んでいこう。

 それはきっと、とても楽しいと思う。

「期末試験そのものは2月だけど……科目によっては年末前に小テストや宿題があるから、ちゃんと頑張ろうね。」
 

Dr.イーリス > 「二百万のダイヤモンド、入っていないのですか……!?」

衝撃を受けつつ、ガクンと肩を落としてしまう。
でも綺麗なジュエリーが入っているということで、イーリスはすぐに笑顔を取り戻す。

「ふふ、では福袋で綺麗なジュエリー、狙ってみましょう。ジュエリーと言えば、えるぴすさんが夏に海底で取っていただいた真珠もとても綺麗です」

そう口にして、イーリスは右の横髪をかき上げてお耳を見せる。普段は髪で隠れているお耳が見える。
右耳に、えるぴすくんからいただいた白い真珠を加工したイヤリングがある。同じくエルピスさんが拾った、ナナさんの黒い真珠のイヤリングとお揃い。

「いくら価値のあるジュエリーでも、私にとってはこの真珠程に価値があるジュエリーはどこにもないです」

そう口にして、イーリスは目を細める。

「そうですね、ではこの地図にしましょうか」

微笑みながら頷き、筒状に丸まっている地図をカートに入れる。

「街中以外ですと、あと夏の時みたいに海底遺跡などもおさんぽしてもいいかもしれませんし、ホラースポットなんかもおもしろいかもしれません。私、海底資源調達と海洋調査用の船型メカ造ったりしてますから、それ使って常世島近海の島をおさんぽしてみるのも、ひょっとしたら楽しいかもしれませんよ」

街中もおさんぽしてたのしい場所いっぱい。
常世島は広いので、街の外もたのしくおさんぽ出来る場所いっぱいある。
一気にはいけないので、ちょっとずつおさんぽしていきたい。

「うぅ……。ここでそれ言いますか……。えるぴすさん、たのしい時間に嫌なことを思い出させますね……。でも、えるぴすさんと小テストのためのお勉強や宿題をするのも楽しいですから、それはそれでいいですね」

エルピス・シズメ >  
「ぁ……ずっと付けてくれてるんだ。
 加工してから渡せば良かったってちょっと後悔してたけど、気に入ってくれて嬉しいな。」

 ナナとイーリスの三人で旅行に行ったあの時から気付けば半年弱。
 あっという間だったな、と、ひと夏の事を思い返す。

「うん。イーリスとなら、どこにでもおさんぽにいけそうだね。
 ナナと三人でも、二人きりでも。」
 
 楽しそうな未来に想いを馳せながら、買い物の手続きを済ませる。
 他のものは追々、揃えていこうと思いつつ。

「補習で年末はお勉強漬け、ってなったら大変だからね。
 でも大丈夫。いっしょにがんばろ。」

 くすくすと笑いながら、調節されたカーテンとレースと大きな地図を購入し終えれば店の外へ足を運ぶ。

「それじゃあクレーンゲームでぬいぐるみを取りに行こっか、イーリス。」

Dr.イーリス > 「はい、私の大切な大切な宝物……九月末にナナさんにお渡ししてから、ずっと私の右耳で輝いてます」

柔らかく目を細めて、幸せそうに微笑んだ。
ナナさんとお揃いなので、抜け駆けにはならないように、ナナさんにお渡ししてからにはなるけど、それからずっとえるぴすくんにいただいた白い真珠がいーりすの右耳に煌めいている。

「ナナさんと三人でおさんぽするのもいいですね。春になったら、赫さんもお誘いしておさんぽにいければいいなって……思ったりもします」

家具を修理する部品はちゃんとカートに入れて、レジで精算。

「補習って、そこまで容赦なく年末ぶっ潰す悪魔になっちゃったりするのですか……!? 年末はえるぴすさんと過ごしたいので、すごく頑張らないとです……! ただえるぴすさんと楽しんでいる場合ではなかったです……!」

年末がお勉強漬けで潰れると聞いて、イーリスは本気の目になる。
えるぴすさんとたのしく過ごす年末を守るため、がんばろう。
補習でえるぴすさんとのたのしい時間が潰れる、という文句はイーリスがやる気になる上で有効な説得なのかもしれない……。
《フェイルド・スチューデント組》の事務作業なんかは、早く帰宅してえるぴすさんとの時間を過ごしたいので、てきぱき早く済ませていることも多い。事務作業、得意な方でよかった……。

お買い物を終えてお店に出る。

「クレーンゲームが置いてあるゲームセンターで、部室でご一緒に過ごす新入部員の調達ですね。えるぴすさんは、部室を彩るぬいぐるみとしてはどういったのがいいですか?」

歩きながら、楽し気に小首をかしげる。
ゲームセンターはホームセンターのすぐ近くなので、すぐつくだろう。

エルピス・シズメ >  路を歩いて、ゲームセンターの前。
 1Fが丸ごとクレーンゲームコーナーになっているタイプのゲームセンター。
 人通りも多く、家族連れや恋人の姿も多い。
 
「ぬいぐるみ……」

 どんなぬいぐるみが良いか。尋ねられれば、周囲を見渡して少し考える。

 常世学園の制服を着た狐耳の少女がモチーフらしき、今にも駆けだしそうなデフォルメされたマスコット。
 ふっくらした大福のような、白くてまるいクッションみたいなぬいぐるみ。
 いろんな童話に出てくるような、おおきなりすのぬいぐるみ。
 風邪を引いた時の夢に出てくるような、天使のわっかを付けたピンクの斑点模様の二足歩行の虎のぬいぐるみ。

 色々あるけど……目を引いたのはりすのぬいぐるみ。
 ふっくらとした白くて丸いのも和みそうだけど、何となくりすの方が興味を惹かれた。

 その隣にあるぬいぐるみは、夜中に見たらちょっと怖そう……。

「あのりすのぬいぐるみが、良いかな。」

Dr.イーリス > とあるホームセンターを後にして、エルピスさんとゲームセンターに到着。
一階は全てクレーンゲームコーナーになっている。

色んなクレーンゲームがあるけど、今は新入部員(ぬいぐるみ)を迎えるために来ている。
ぬいぐるみも多種多様。
白くてまるいくまさんもとてもかわいらしい。
愛らしくておおきなりすさんのぬいぐるみを見た時は、ふと、《虹の希望のイーリス》に登場したりすさんを思い出した。物語において、りすさんの正体は白馬の王子様な英雄だった。

りすさんの隣にある斑点模様のトラさんのぬいぐるみも、それはそれで愛嬌あるけど、ちょっといらない……。

「えるぴすさんも、りすさんに目がいきましたか。うれしいです! 私も、りすさん見て、とてもほしいって思ってしまいました。私の好きな動物は、りすさんです。だって、りすさんは……“英雄えるぴす君”ですからね」

イーリスは目を細める。
りすさんは、かつて迷い込んだ《虹の希望のイーリス》の世界でイーリスがなってしまった姿であると同時に、その物語においてりすさんは“英雄えるぴす君”。

りすさんを部員にお出迎えしたいって気持ちが、とても強まっていく。
硬貨を投入して、クレーンゲームのアームを動かしていく。

「りすさんを部員に迎えたいですからね! 必ず、取ります……!」

アームを動かして、頑張ってりすさんを掴むよう頑張る。
そして、アームが……間違ってお隣のトラさんを掴んでしまった。

「トラさんじゃないです! ごめんなさいですけど、いらないです……! りすさんと会いたいんです……!」

アームがトラさんを離して、結局トラさんが手元にこなかったので気を取り直して再びりすさんを狙う。

「次こそです……! だめでした……。つぎこそ……! うぅ……。つ、次は絶対……! うぅ……うわあああああん、りすさんに会いたいです……! こ、今度こそ……!」

何回かチャレンジして逃し続けて……。

「や、やりました! りすさん取れました……!! えるぴすさん、りすさんを新入部員に向か入れられました!!」

満面の笑みを浮かべて、りすさんを両手で持ち上げてちょうどえるぴすさんのお顔近くの位置にもっていき、りすさんをえるぴすさんに楽しそうに見せている。
嬉しすぎて、このまま踊ってしまいそうになる嬉しさ。

りすさんを迎えるのに失ったお金は、数えたくない……。

エルピス・シズメ >
 悪戦苦闘するイーリスを後ろから眺める。
 がんばるイーリスがすきだから、頑張ってる限りは手を出さないでそっと見守る。

「がんばって、いーりす。」

 クレーンゲームは、確率でアームが強くなったり一定金額以上入れるとアームが強くなる(一定金額以上入れるまで取れない)種類もある。 
 
 ……けれどぱっと見た限り、このお店のものは普通に難しいだけらしい。
 自分もそんなにクレーンゲームを遊んだことがある訳でもないので、
 どの道機械に強いイーリスが頑張った方が早そう。

 悪戦苦闘の果てに、なんとか大きなりすのぬいぐるみを取れたイーリスを見て微笑ましそうに目を細める。

「おつかれさま。ありがとう、イーリス。
 大変だったけど……新しい子、なんとか迎えられたね。」
 

Dr.イーリス > イーリスは、クレーンゲームの確率でアームを強くなる仕組みを知らなかった。
なので、一喜一憂しながら、途中取れなくて大泣きとかしてるけど、凄く純粋にクレーンゲームを楽しんでいた。
幸いにも、このお店のアームは普通に難易度高めなタイプのクレーンゲームだったので、少しずつ穴の方に寄せながら取るみたいなテクニックを知らないイーリスはなんと、何回も挑戦してアームの強さとか角度とか、りすさんの重さとか緻密に計算して、クレーンゲームのテクニックを一切知らずに取った。
大泣きしていたいーりすだったけど、えるぴすさんの応援で再び頑張る気力が戻ったりもした。
いつも元気をくれるえるぴすさんにいっぱい感謝……!

そうして、苦労の末にりすさんを新入部員にお出迎えできた……!

「嬉しいです! りすさんは明日部室に連れて行って、今日はえるぴすさんとこの子と、三人で寝ます」

イーリスは幸せそうな笑顔で、りすさんをぎゅっと抱きしめて、そしてえるぴすさんとりすさん、イーリスの二人と一匹で事務所までの帰路についた事だろう。
帰ったら活動記録をつけて、こうして本日のおさんぽ同好会の活動を終えた。

ご案内:「とあるホームセンター」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「とあるホームセンター」からDr.イーリスさんが去りました。