2024/12/19 のログ
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」にエルピス・シズメさんが現れました。
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」にDr.イーリスさんが現れました。
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」にナナさんが現れました。
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「落第街廃工業ビ / 残留物回収依頼」からナナさんが去りました。
ご案内:「落第街廃工業ビル / 残留物回収依頼」にエルピス・シズメさんが現れました。
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ご案内:「落第街廃工業ビル / 残留物回収依頼」にDr.イーリスさんが現れました。
エルピス・シズメ >    
 落第街、廃工業ビル。
 海岸沿いに経っている落第街と歓楽街の境目にある工業ビル。

「依頼書によると、この辺りの工業ビル群の筈だけど……。」

 区画整理により落第街に放棄・封鎖されていた工業ビルだが、
 部材や金型の回収が必要となったオーナーから『数ある事務所』に〝建物内の調査および残留物回収〟を依頼され、
 エルピス・ナナ・イーリスの三人で調査および残留物回収に赴いて今に至る。
 
「……このビルかな。ひとまず、敷地の門の鍵を開けるね。」

 海に面し、比較的研究区に近い歓楽区の立地とし稼働していた時期があったものの、
 落第街が近かった為、区画整理の折に治安の悪さから十分な引っ越しが出来ずに放棄に近い形で封鎖。
 
 急遽過去の部材が必要となった工業オーナーから、『ここにならあるかもしれない』と、
 数ある事務所を通して廃ビル内の残留物を回収する様に命じられた。

 封鎖されていたものの、無理矢理乗り越えた痕跡やゴミの不法投棄などの形跡も多く、大分汚れている廃工業ビル跡地。 
 
 今にもゾンビや幽霊が出そうな不気味さがある。
 

Dr.イーリス > 『数ある事務所』の本日のご依頼。
それは工業ビルの調査と残留物回収だ。

辿り着いたのは、海が近くに見えるビル。
落第街の中心部程ではなくとも治安の悪さがあって、工業ビルの人達は引っ越しを余儀なくされたというちょっと可哀想な経緯があるのだった……。

イーリスはスマホを眺めつつ、頷いてみせる。
スマホの画面には地図が表示されている。

「そうですね、このビルで間違いありません。少し怖い雰囲気……。依頼者さんの求める物が残っているといいですね……」

不気味な雰囲気にちょっとお顔が青ざめているイーリス。
落第街と隣接して放棄されているビルなので、依頼者さんの求めるものが取り残されていたとしても、落第街の住民に既に盗まれている可能性も考えていた。

ナナ >  
「建物の調査と残留物…建物調べて荷物持って来いってこと?」

海沿いの廃ビル
いかにも何かの舞台にでもなりそうな建物を見上げる

今日は先日買ってきたオーバーサイズのダウンコートで暖かスタイル

「こんなところに転がってる物回収したとして使えるの?」

依頼とは言えゴミの山を見れば苦い顔
掃除も整理もされていないこの場所、端的に言えば割と臭い

「まぁまぁイーリス、どうせこんな場所に居るなんて大したのじゃないだろうし気楽に行こ♪」

ポンポンとイーリスの肩をたたいてエルピスが開けてくれた門をの奥へ
一番先頭を歩いて危険が無いかチェックしつつ進む

「誰か住んでたりする~?いたら返事して~」

そう声掛けをしながら

エルピス・シズメ >
 
 寒さに備え、白のノースリーブのハイネックセーター、ハーフキュロットに厚手の黒タイツ。
 ファー付きの大きなベージュのポンチョを通した、冬の世遅い。 

「思ったよりも荒廃しているね……。
 このビルは機械部品の製造管理と品質検査・資産管理がメインだったみたい。
 研究区で開発・生産した金型や部材のサンプルや使わない資産をこっちに送ってきて、管理していたみたい。」

 工場と営業の中間のような役割を担っていたビルらしい。
 そのため、海沿いの歓楽区に経っていたとかなんとか。

 タブレットに状況をメモしながら、先に進む。

「そんな所。意外と昔の部材が必要になることは多いみたい。
 とはいっても、この荒廃具合だと……奥の方はこの貰った鍵でしか空かないみたいだから、そこに期待かな。」

 ポストアポカリプスもかくやの雰囲気を醸し出す廃工業ビル。
 駐車場の控室らしきプレハブも見受けられるが、こちらは大分荒らされている模様。

 そのまま進んで、正面入口へ。
 正面入り口は大きな強化ガラスの自動ドア。

 大きな強化ガラスのドアの側面に付いているハッチを空け、鍵を差し込む。
 この鍵を刺すことで手動で空けられるようになるらしいが……ドア自体が錆びや汚れで固まっていて、
 手動で空けるにも少々重たく、力が要りそうだ。

「これで手で空く様になったけれど……ナナ、ドア開けられる?」
 

Dr.イーリス > イーリスは普段のノースリーブセーラーワンピース。
一見寒いように見えて、このセーラーワンピースはイーリスが造った冬用。裏地から熱を発する便利機能が搭載されていて温かい。

「使いようはありますね。私のメカは、元はここに積まれるような廃品みたいなものから部品を取り出して造っています。ざっと見る限りでも、使えそうなものはそこそこありますね。とは言え、目的のものはもっと奥でしょう」

イーリスのメカも元はジャンク品の数々。
依頼者さん次第だけど、イーリスの感覚からすればこの工業ビルに転がっているものぐらいなら全然使える。

「あ、ありがとうございます……。しかし、ですね。も、物陰からゾンビとかおばけがいきなり出てきたら……普通に怖いではないですか……。噛みつかれたら、私達もゾンビの仲間入りです……」

ナナさんが肩を叩いてくださればちょっとは気楽にはなるけど、それでも少しだけびくびくとしている。
噛みつかれでもしたら、もれなく改造人間ならぬ改造ゾンビである。ナナさんの場合は、むしろこの場合でも捕食者側になるのだろうか。とてもたのもしい。

エルピスさんの解説を聞きながらも、きょろきょろと周囲を見渡しながら、一番後ろを歩く。

「鍵でしか開かないとなりますと、荒らされている可能性は比較的少なそうです」

少し安堵。
こじ開けられている可能性もなくはないけれど、ひとまず依頼者さんの目的のものが無事にある事を祈りたい。

自動ドア……であるけれど、鍵を刺しこんでも開かない……。とても錆びてる……。

「このドア……全然動かないですね」

強引に開けるには、力が必要。
とりあえず、ナナさんに任せてみる。

ナナ >  
「それなら真面なお宝とかはなんでもなくなってそうだけどなぁ。」

外れとはいえ落第街
使われないビルの中の資材と聞けば漁られててもおかしくはない

それがされていない理由でもない限り

「鍵かぁ、資材管理してたし結構セキュリティ強かったのかな。

はいは~い、う動くマスターキーナナちゃんにお任せ~。」

扉に手をかける、錆も汚れも相まって結構重い
ダウンの中で腕が太くなり、壊れてもいいかと力でこじ開ける

「ゾンビかぁ、まぁ居たらそれはそれで面白そうじゃない?
それにゾンビはしっかりゲームで予習したから任せて♪」

扉をこじ開け、その先へ
マスターキー兼安全確認も夜目で行う

今の所動く何かは見えない

エルピス・シズメ >  
 ナナに建付けの悪い強化ガラスのドアをこじ開けて貰い、中へ。
 何処かから何かが入り込んでいるのか、多少荒らされた跡がある。

 調度品の類は残っていなさそうだ。
 足元には会社の防災備蓄と思わしき保存食の袋がいくつか転がっている。
 大々的ではないが、何かの出入りはあったらしい。
 
「ここがフロントで……えーと、主たる調査フロアは確か……
 2階の開発室・品質管理フロアと地下1階の電源室・資材管理倉庫かな。
 3階~5階は事務エリアで、6階は食堂だから大したものはないみたい。」

 タブレットで照らし合わせながら、事前情報を頼りに目的のエリアを絞り込む。

「ゾンビはいないと思うけど……いないよね?」

 製薬会社だった、と言う話は聞いていない。
 何かが住み着いていたり、怪異が生じている可能性は否めない。
 汚染されたネズミの類が入り込んでいてもおかしくはない。

「ひとまず、地下に行こっか。
 運が良ければ非常電源を付けられるかも。」

Dr.イーリス > 「マスターキーななさん、ふぁいとですよ!」

長年(?)閉ざされし扉が、マスターキーななさんにより開かれる。
実際のところどれぐらいの年月封印されたビルかは知らない。

「い、いたら恐ろしい恐怖体験ではないですか……!? げ、ゲームのゾンビも怖いです……! 血とかいっぱい出てます……!」

ナナさんがゾンビゲームしている時、隣でクッションに蹲っているイーリスがいるとか。
一方で、医者として患者を診る時とか全然血に脅えてないので、ゾンビとか出てくるホラーな雰囲気が怖い。

「それはそれとして、医学とバイオテクノロジーの分野から研究している人工ゾンビについては、一定の研究成果が出ていますね。もしゾンビのパンデミックが起きても、この研究成果があればある程度の人達を救えます……!」

わりと真面目に、ゾンビのパンデミックが起きた時の研究をしている科学者。

「2階と地下1階ですね。ゾンビいないならよかったです……」

スマホのライトで辺りを照らしながら歩いている。
相変わらず、小刻みに震えながら周囲をきょろきょろ。
ふたりの後ろを歩いていた。

ナナ >  
勿論のように荒らされた形跡有り
けれどその犯人は居ない様子

生活感がある訳ではないので今も誰かがいるとは考えにくいが…

「地下の電源なんてらしくなってきたねぇ。
ゾンビっぽいのは居ないけど虫とかネズミ位ならそこかしこにいるかもね?」

耳をすませば小さな音はそこかしこ
気にしても仕方がないので気にしてないがやはりそういうのは居るには居るらしい

「現実に居ても頭潰せば止まるのかなぁ?」

ゾンビと医学について考えてる隣ではゲーム的発想が抜けきっていないナナであった

「でも仮にゾンビみたいなのができたとしたらさ、目指すなら下じゃなくて上だよね。
食道とかも有るしさ~」

地下への階段を探しながらそんなことを呟く

エルピス・シズメ >   
「ん……イーリス、ナナ。
 こっちに階段と立体エレベーターがあるみたい。」

 フロントの裏手を進んだ先に、地下への階段と運搬用エレベーター。
 『数ある事務所』でも見た形のそれだ。

「ゲームのゾンビは、何とも言えない怖さが……ん、待って、何かいるみたい。」
 
 階段を降りて進み、部材管理室の扉の向こうで『ちぃーちぃーちぃー』と甲高い鳴き声が聞こえる。
 汚染されているかはともかく、でっぷり太った小動物がのような鳴き声。

「ネズミか……モルモットかわからないけど、何かいるみたい。」

 扉の向こうの部材室では、何処からか入り込んだげっ歯類がいるらしい。
 熱源センサーの類で見ると、それなりの数がいる。

「気を付け──」

 がこん。
 イーリスの足元に、天井の通気口から大きなトコヨチンチラが落ちてきた。
 環境が良かったのか突然変異したのか、猫ぐらいの大きさがある。
 

Dr.イーリス > 「ま、万が一ゾンビが出た時は、ななさんに頭を粉砕してもらいましょう……! たよりにしてます、ななさん……!」

先程語ったゾンビの研究成果は、今この場でゾンビが出た時には何の役にも立たない。
頭を潰せる力が単純かつ一番有効そうなので、ゾンビが出てきたその時はナナさん頼り。

「このエレベーター……偶然にも、私が設計した『数ある事務所』のエレベーターに似ていますね」

フロントの裏手にある立体エレベーターが奇遇にも、イーリスの造ったものと似ていた。

「ひっ……!?」

何かの鳴き声が聞こえて、びくっと震わせつつ小さな悲鳴をあげた。

「ね、ねずみさん……。あ、あんまり私を驚かせないでくださいね……? いい子ですからね……?」

凄く震え声。
ゾンビがいなさそうと聞いても、とても怖い雰囲気……。
熱源センサーで確認すると、ねずみさんはそれなりの数が蠢いている様子……。
放棄されたビルなので……ねずみさんぐらいいるだろう……。

深呼吸……。

ひとまずリラックスしようとすると、何かがイーリスの足元に落ちてくる。

「ひゃああああああぁぁぁぁっ!!!!」

大きな悲鳴を上げて、お尻を地面につけてしまう。
スマホを地面に落としてしまい、光源を失った。

「た、たたすけ……」

暗くてよく見えないけど、ねこ程のサイズの謎の生物……。
その薄暗さと、突然の恐怖心から、イーリスに襲い掛かろうとする小動物系の魔物に見えている。
全身が震えて動けない。

ナナ >  
「動く頭蓋骨粉砕機のナナさんにお任せあれ~

あった~?」

保存食の袋をぽい、と捨ててエルピスの方へ向かう
階段も案の定暗闇ばかりでゆっくりと下の方へ

「鳴き声だと…ネズミ?なんかそこそこ居るっぽいね。」

こんな所にいるネズミ、噛まれでもしたら変な病気を移されそうなもの
気性が荒いなら先手を打って処分が必要かもしれない…なんて思っていたらイーリスの元へ何かが落ちてきた

「でっかぁ、突然変異って奴?」

蹴り飛ばそうかと思ったがとりあえずトコヨチンチラの首の後ろを掴んで持ち上げる
イーリスは予想通り腰が抜けてしまったようなので噛まれないように確保

さて、以上に大きなこのチンチラはいったい…

「どう思うエルピス?」

エルピス・シズメ >   
「イーリス!? ……なんだ、チンチラだね……」

 イーリスの叫び声を聞いて咄嗟に振り向いたら、大きなチンチラが居た。
 知っているものよりも何周りも大きい。
 どうしたものかと考えながら、イーリスのスマートフォンを拾いながらイーリスの傍へ向かう。

「そうだね……餌と環境が良かっただけだと思う。
 衛生的にはあんまり触れない方がいいかもしれないけど……。」

 防護用のグローブを取り出して嵌めてから、大きなチンチラを抱えて遠くに置いて、逃す。
 
「……扉の向こうは小動物の楽園みたいになってるみたい。
 どうにか追い払えればいいんだけど……。」

 音をたてぬように扉を少しだけ開いて中を覗いてから締め、ナナに視線を合わせる。
 チンチラ、モルモット、ネズミ、ネコ、ハムスター……。
 何処からか入り込んだ小動物が、防災備品の保存食を餌にして育ったらしい。

「近くにペットショップでもあったのかな。あるいは……」

 同時に、重たそうな金型や半導体製造装置、貴金属の部材らしきものも見えた。
 なんとかして回収したいが……。
  

Dr.イーリス > 「こ、こわいです……こわい……」

ちょっと泣いている。
廃工業ビルを探索していたら、まさかの魔物との遭遇である(イーリスの中では)。

脅えていたら、ナナさんがあっさりと魔物の首の後ろを掴んで持ち上げていた。
魔物を容易く確保できるナナさん、さすが……。

「あ、ありがとうございます……! て、チンチラでございますか……!? やけに大きいですね」

魔物ではなく、チンチラらしい。
またもやねずみさんに怖がってしまった事に、羞恥でちょっと頬を染めて立ち上がりつつ、わざとらしくこほんと咳をしてセーラーワンピースを軽く払った。
エルピスさんに「ありがとうございます」とお礼を言いつつ、スマホを受け取る。

「小動物にとって住み心地の良い環境になってしまっているのですね。私に搭載されている金属探知機によると、扉の向こうの金型や装置、部材が依頼者さんの目的のものみたいですね。住み着いている小動物さんには申し訳ないですが、ここはある意味食物連鎖の頂点とも言えるななさんを頼りたいです」

ナナさんなら、ここに住みついた小動物を驚かせて少しどこかに退避してもらう事もできるかもしれないと、ナナさんに視線を向けた。

ナナ >  
「でっぷり食べたおデブちゃんか、こんな所でよく育ったねぇ。
大丈夫だよイーリス、もうどっか行ったからね~」

逃げていくチンチラを見送る
あの巨体でも暮らしていけてる辺り割と平和なのかもしれない

よしよしとイーリスの頭を撫でて励ましておく

「追い払う…そう言う時こそイーリスの発明の出番でしょ。」

なにかない~と聞いてみる
威嚇やらで追い払ってもいいが何か便利な道具は無いかな、なんて

無ければ無いでネコ科の喉で騒いでみようかなんて考えている
ネズミ達の安寧はイーリスの手に握られていたりする

エルピス・シズメ >  
「ナナが変身するにも服が勿体ないし、ちょっと狭いかもね……。」

 巨大化して動物を追い払うナナをイメージして、ちょっと苦笑い。 
 動く人間マスターキーにして頭蓋骨粉砕機かつ小動物の頂点に立つナナ。

 ちょっとしたホラーアクションゲームボスみたいになってくる。
 知っていなければ、可愛らしい外見からは想像もできない。

「イーリス、そう言えばこの前なんか作ってなかったっけ。
 ほら、この前の猫探しの依頼の後に……。」
 
 マシンかアプリか、何か作るって言ってたような気がする。
 スマートフォンをイーリスに返しながら打開策を伺うことにしてみた。
 

Dr.イーリス > 「とてもたすかりました、ななさん。えへ……」

ナナさんに微笑んで、頭を撫でてくだされば心地よさそうにしている。

「ちゃんと完成させてますよ。この状況を打開できるかもしれない今持ってきている発明品は、これですね! 《小動物用の脳裏から離れない超絶美味なる巨大化ゼリー餌》! このゼリーは大抵の小動物にとってとてつもなく美味しい魅惑の食べ物なので、お部屋の端っこに置けば、小動物達をそちらにおびき寄せる事ができるでしょう! ただし、食べるとその小動物が人間サイズに巨大化します……

最後の方は聞き取り辛い程の小さな声だった。
どやっとした表情でイーリスが取り出したのは、みかん味っぽい色のカップゼリー。

ナナ >  
「イーリスと選んだおニューの服だから駄目にはしたくないよねぇ。」

なので緊急事態にならない限り派手に暴れる気は無い
できるのとやるかどうかは別問題!

「脳裏から離れない超絶美味…?」

なんだか薬物みたいな効果をしているが、聞く限りは便利そう

前言撤回、この場においては危険物以外の何物でもなかった

「は~い、嫌な音で追い払ってくるからその劇物しまってね~」

エルピス任せた!と部材管理室の扉に向かう
ライオンかそれに近い猛獣の威嚇声なら十分かと喉を組み替えて…

「Gaaaa―――!!」

低く響く声を発する

小動物たち >   
 ガコン! ゴンゴンゴンゴン!

 イーリスがゼリーを取り出した瞬間、猛烈な勢いでドアを叩く音が響く。
 魅力的な餌に釣られてゴンゴンゴンゴンとドアを叩く音が激しく響いたが──

 ──ナナが動物の唸り声を立てれば、その音が鳴り止み──今度は足元の配管や天井の向こう、
 あるいは部屋の奥からナナから逃げる様に小動物が動物が四散して逃げる。
 
 ドアを叩く音も鳴り止み、気配もなくなって静かになった。

 

エルピス・シズメ >   
「……ゼリーより、ナナの声が勝ったみたいだね……。
 とりあえず、ドアを開けるよ。」

 一連の流れに唖然としたものの、気を取り直す。
 手袋を外してからドアを開く。

「金型や部材は無事……だけど状況的に消毒は要りそうだね。
 帰ったらちゃんとシャワーを浴びるとして……中の金型や資材を持ち出そっか。」

 中を改め、目的のものを探す。
 思ったよりも色々残っている。

「ナナ、こっちの大きいコンテナに入っているのが金型だと思うから、
 これを地上まで運んで貰っていいかな。
 僕はこっちの半導体製造装置を運んで……イーリスはこっちの部材を運んでくれると嬉しいな。」

 重たいものはナナへ。
 慎重に扱うものはイーリスに。
 その中間ぐらいの装置は自分で運ぶことにする。