※注意! この部屋の存在によって、性行為描写・極端なグロテスク、猟奇表現などを含むロールを積極的に肯定・推奨するものではありません!
性行為描写(いわゆるエロール)のみを目的としたキャラクター、性行為描写をメインの目的とするキャラクターの登録はご遠慮いただきます!
この部屋では、ある程度性的に過激な描写(いわゆるエロールなど)、苦手な人がいるような残虐・グロテスク表現を伴うロールを行うことができます。そのような描写が苦手な方はご注意ください。
この部屋はフリールームです。基本的に、常世島島内でのロールを行っていただくためのものになります。
島内であるならばどの地区、場所でも構いません。ご自由に設定してください。
待ち合わせ以外にも、通常通り使うことも可能です。絶対にこの場では過激な描写を行わなければならないというわけではありません。行うこともできる、という部屋です。
残虐描写・グロテスク表現・性的な描写など、過激な描写に関しましては苦手な方もいらっしゃいます。
その配慮としてこの部屋を設けております。ご理解いただければ幸いです。
どこまでが通常の部屋でしてはならないのか、という定義については申し上げられません。ご自身での判断をお願いします。
規約にもありますように、相手PLの許可なく無理矢理そういったロールに巻き込もうとするような行為は禁止です。
PCがどうであれ、あくまでPL同士の合意の上で、そういったロールは行われるものです。
問題が起こらないよう、十分なご注意・配慮をお願いします。
また、当サイトは性行為描写を伴うロール中心のサイトではありません。
いわゆる日常ロール、戦闘ロールなどが基本のサイトとなります。
その点をご理解したうえでのご利用をお願いします。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:58:32 更新
ご案内:「渦中と虚影」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「渦中と虚影」から麝香 廬山さんが去りました。
■麝香 廬山 >
「…………。」
表情を崩すことはなかった。
ただ廬山は笑みを浮かべたまま、凛霞を見つめる。
「それがキミの選択なら、尊重しよう。
何よりも怪我人だ。今は回復を優先すると良い。」
ふらつく体に寄り添うように支えると、歩調を合わせて歩き始める。
進む先で空間が裂け、不釣り合いな総合病院の姿が見える。
少なくとも彼女の面白い姿が見れただけで、充分だ。
後は彼女を病院に送り届ければ、それで終わり。
……此処で起きた"事故"は誰も認知することはない。
それを知る当人が見て見ぬふりを選んだのだ。
今回の負傷は、互いの任務の結果に過ぎない。
そして、何事も無かったかのように再び日常へと戻っていき……。
炎はまた、"知らない場所"で燃え上がるのだろう。
■伊都波 凛霞 >
「………、ありがとう」
縫合までも終えて一息の彼へと、改めて謝辞を述べる。
顔をあげることは、できなかったが。
「……‥」
彼の流暢な語り口は続く。
理解っているつもりのことも、その中にはあった。
かつて鉄火の支配者に向け、そんな行為は許されないと息巻いたこともあった。
どんな人も生命には違いないと説いた。
彼は…その後に少し意識を変えてくれた。
それは、彼を取り巻く環境によって。
躑躅色の瞳を細め、小さく呟く。
「…事故、なら」
「しょうがないね──」
立ち上がろうとする。
まだ麻酔が残り、満足には力が入らずにふらりと身体が揺らぐ。
「……じゃあ、早く…行かなきゃ」
ふらり、片足を引きずりながら。
暗く影を落とす顔の表情の全ては伺えない。
しかし少女はこの日、自らが最も苦手とする行為…「見てみぬふり」を選んだ。
悪意、悪意、悪意……。
彼の言葉はただの感想、ただの言葉。そこに害意がないだけの、優しくはない言葉。
それが、品行方正を絵に書いたような少女の、性善説に根ざした生き方を針の筵へと放り込んでいた。
■麝香 廬山 >
それこそ神業、と言っても今や旧い技術だ。
あっという間に傷口の縫合まで済めば、ふぅ、と一息吐いた。
「言ったろ?此れは"事故"なんだ。
攻撃した側の、ボク等の存在は"知らない"んだ、多分。
よっぽど不適正な風紀委員ではない限り、こんな誤射はあり得ないよ。」
「それこそ、そんな人は先ず風紀委員には入れないだろうしね。」
ぱ、と手袋を外せば手袋さえも消えてしまう。
軽く辺りを見渡せばなんてことはない。
この光景自体は、やった側にとっては"何時もの"光景なのかもしれない。
無惨にも血と肉、そして瓦礫の埋もれた惨劇の山が。
「まぁ、キミには予想以上に効いたみたいだけどね。
元々彼等は撃った側からすれば"数えられない生命"だ。
彼等のついでに、何かしら違反組織も攻撃された。この光景は"予定調和"さ。」
「だから、それを含めて"事故"なんだよ。凛霞ちゃん。」
仮に彼女が来なくても、此処はこうなっていた。
だからこそ、こうした"事故"が描かれたのだ。
ふう、と溜息めいた息を付けば彼方を見つめる。
「……さて、キミに今出来る選択肢がある。
今、その風紀委員達が此処にやってくる。成果の確認だろうね。」
「此処に留まれば、問題を大きくすることは出来る。
勿論、やった側は唯じゃ済まないけど、黒幕まで行くとは限らない。」
「或いは、黙って立ち去って病院に行くか……かな。
全てに目を瞑れば、"行き過ぎた行為"とはいえ、彼等の風紀委員としての名誉は守られる。」
どうする?人当たりの良い融和な笑みが、再び凛霞を見下ろした。
■伊都波 凛霞 >
彼の言葉に、少女の瞳はただ曇りゆく。
認識したくもない現実を突きつけられるかのように、耳を塞ぎたくなる。
けれど向き合わなければいけない。そんな愚直とも思える真っ直ぐさ──人によっては健気さともとれるだろう、それが邪魔をする。
彼の行う医療行為と施術。
それらは専門的な技術こそ持たないものの、知識としては持っている凛霞には正しいものだと理解る。
だから何も言わず、ただその負傷した身体を預けた。
本来ならば、こんな状況で満足な応急処置なんて受けられるべくもない。
奇しくも、彼と一緒のルートになったことが幸運に転じたといえるだろう。
「──私にだけ、すればいいのに」
施術の中、小さくこぼされたのはそんな言葉だった。
彼も、大勢の人も巻き込まなくたって──。
あるいはそれすらも、凛霞という女にダメージを与える要素として選んでいたのか。
人の悪意に敏感ではあるが、その悪意の強さには疎い。
性善説に生きてきた少女はただ打ちのめされたように、その瞳を昏くする…。
そんな状態の少女が彼の思惑に感づく余裕はない。
きっと、彼の顔の火傷が治っていることにすら気づいてはいないだろう。
■麝香 廬山 >
先ずは折れた部位を接合。
即座に骨に固定するプレート、髄内釘を打ち付け固定する旧式の骨折治療。
多分、病院についたらすぐ外されるし治されるだろう。
形ばかりの医療行為になってしまうが、処置としては充分だ。
「そうだね。本当だとしたら、懲戒では済まないミスだ。
風紀委員自体も色んな人材がいるけどね。まぁ、どんな事情があれ……」
「もし、人為的なものならよっぽどの恨まれようだ。
それこそ、そうだな。お楽しみを邪魔された。そんな気さえ感じる。」
真実は全て闇の中だ。
渦中に巻き込まれた人間には、わかりようがない。
骨の固定が済めば、続けて針と糸で傷口を縫合していく。
技術は旧式だが、特殊タンパク性の糸だ。傷が癒着すれば、自然と体に吸収される。
まぁ、骨の固定具ついでに外されそうな気もするが、それでいい。
この行為は、自己満足なのだから。
その証拠に廬山の顔の火傷は存在しない。
自身の異能でさっさと"治した"のだ。
「ボクは精神科医ではなかったから、簡単な事はおいそれと言えない。
まぁでも、そういう人だけではないことだけはキミは知っている気もするけどね。どれ……。」
廬山の指先が、凛霞の体を点々と触れる。
触診だ。厭らしさはない。結構無遠慮差は感じるが、
変な傷があったら処置しなければならない。
腹、胸、背中、腕、首元etc...それこそ、隅々まで。
「傷は幾つかあるけど……右ほど深くはないな。
失血死の心配も多分ない。ただ、頭は良くない。
此処は念の為整形、塞いでおこうかな。失礼。」
すぐにメスを額へと伸ばし、施術を開始。
破損した部位の切除から始まるのだが、この距離ならきっちりと聞こえるし、見えるだろう。
自身の肉が、ぞりぞりと削られ、気味の悪い音が鼓膜に届くのだ。
本来であれば、視覚を遮る専用の医療用具があるのだが、敢えてしない。
そう、お得意の"嫌がらせ"だ。
■伊都波 凛霞 >
医療行為、と言われても。
メスの刃が自分の身体に滑り込む様は見るに耐えない。
痛みがなくとも気持ちの良いものではなく、節目がちにその視線を逸らした。
「………」
彼の言うことが的を得ていた、として。
彼が口にした"多分"を肯定するのなら……。
ギャングに関する情報を集めに此処に来ることはしっかり通達しておいた。
風紀委員の誰かがこの惨状を引き起こしたというなら、伝達ミスにしても不用意が過ぎる。
"悪意"……。そんな悪意が、身内に存在する……。
猜疑心。
醜い、見たくもないモノが湧き上がる。
「……そんなこと、ない……と、思いたい……」
惨めな姿となった少女からはそんな弱音も漏れ落ちる。
怪我の様子を語る彼からは視線を外す。見て、などと言われてもとても見る気にはなれなかった。
ないと思いたい。
都合の良い自身の願望に傾く、こんな状況・状態であれば無理もない。
以下に優秀な人間であってもその精神は十代の少女のレベルを大きく超えるものではないのだから。
■麝香 廬山 >
続けてバックから取り出したのは、メスだ。
旧時代の医療道具。今や治療行為は飛躍的に発展し、
体を切って繋ぐ等という行為の方が珍しいのかもしれない。
人によっては見たことはない。寧ろ凶器に近しい。
「今からキミの体に触れる。大丈夫、此れは医療行為さ。
行為としては旧式も良いところだけどね。こう見えて元医者だから、安心してほしい。」
信用に値するかはさておき、すぐさま右足を固定しメスを突き立てた。
痛みこそないが、患部にわざわざ刃を点てる医療行為は、人によってはおかしく感じるかも知れない。
だが、傷んでしまった患部を切り離し、まるで整形するような手慣れた手つき。
素人目に見ても、その手の行為に手慣れているのが伺える。
「……それで、話の続き何だけどさ。
此処は所謂"存在しない場所"だ。
此処に人間は、生命は本来人々には感知されない存在だ。」
「だからこそ、かな。それを行う人間の気持ちは知らないけど、
正義のためならそれを踏みにじっても厭わないと考えるものが生まれる。」
「誰が最初か、なんてもう関係ない。
一度誰かがやれば、"模倣犯"なんて湧いてでてくるさ。
警察になりたい理由なんて、"銃が持ちたい"なんて理由もザラにあった位だからね。」
特に、異能社会においては誰しもが"凶器"を持って生まれる可能性がある。
それは一種の才能だ。人間は、自身の能力を活かしたくなる。
それが、自制心の低い若者なら尚更のこと。
学生主体のこの学園都市ならばこそ、そういう人間がいてもおかしくはない。
「……多分なんだけど、さっきの砲撃は"それ"かな。
ボク等は偶然にも、"伝達ミス"で巻き込まれてしまった。」
「そして、それを引き起こしたのはキミに悪意を持つ人間……だったりしてね?
……お、結構綺麗に折れてるね。見てコレ。断面図まで綺麗。こういうとこまで優等生だったりする?」
誰がどんなコネクションを持っているかさえわかりはしない。
或いはあの時、身勝手な逆恨みがこのような大きな悪意に変わったのかもしれない。
そんな会話をしながらも、廬山自身は他人事のように表情を崩しはしなかった。
■伊都波 凛霞 >
彼の考えていること、その全てを憶測するのは難しい。
だから信用はおけないし、その言葉もどこまで信じていいのかも難題となる。
ただ、今ここで。
自分に対して害意があるのであれば…こんな真似はしないだろう。
全身から痛みが取り払われれば、顰められていた眉の緊張が解ける。
……多分、今は大丈夫。少なくとも彼からの悪意は感じられない…。
そもそも悪意というものは曖昧なもの。
言葉の端、所作、そんな欠片から感じ取れてしまうものもある。
向けられていると"認識できる悪意"とは、感じ取る側に内在する意識の一つ故に。
「…どうしてこんなことが起こっているのか…何も、わからないもの」
全てが憶測だとしても無理はない。
むしろ今は、憶測を重ねることしか出来ないのが事実だろうから。
行き過ぎた行為…。
今となってはその鉄火の支配者の名も懐かしい。
確かに、彼は当時はその苛烈さで知られた。
意見が衝突することもかつては、あった。
「それが、今日のことと‥…?」
無秩序、無作為、無造作な砲撃のようにも思えた。…近いものはある、気がするけれど。
■麝香 廬山 >
酷い裂傷の数々だ。
全身を痛めたせいで気づいていないのか、右足は特に酷い。
骨折をしている可能性もあるだろう。何にせよ、処置が必要ではあった。
凛霞の沈黙には、余りにもわかりやすさに廬山も失笑せざるを得なかった。
「あったんだね。まぁ、そういう人間もいるさ。
特にキミみたいな"優等生"は、何もしなくても集めやすいものさ。
大変容以前ね。人は何にでもそうやって"悪意"を抱く。」
「きっかけは些細なものでも……まぁ、それは良いか。
ともかく、今から話す事は全部憶測だ。合ってるかも知れないし、間違っているかもしれない。」
言葉を続けながら、廬山が軽く手を払う。
たったそれだけで、吸うだけで不愉快だった空気が、
まるで山奥にでも来たかのように澄んだものに感じるだろう。
周囲の空間を弄れば、このような透明無菌室の完成だ。
「まぁ、だから話半分に聞いてほしいな。
とりあえず、麻酔は持ってないから異能で代用しよう。
本当なら、ボクの"信念"には反するけど、キミに死なれるのも困る。」
廬山の指先が、凛霞の腹を撫でた。
わざと傷口をなぞり、敢えて痛みを与えた。
が、ぴり、とした痛みは嘘のように消えてしまう。
全身の負傷もあるはずなのに、痛みだけ綺麗に感じなくなった。
痛覚の境界を反転させたのだ。
「そうだな、まず何処から話そうか……。
キミは……そうだな。一部の風紀委員の"行き過ぎた行為"について知っているかい?」
「昔にも一部有名な子はいたはずだ。なんだっけ?
……鉄火のなんとか、って名前だったかな。うん、そういうのだ。」
傍らに置いたバックから取り出した医療用の手袋を装着しながら、問いかける。
■伊都波 凛霞 >
「──………」
この事故が彼の思惑でないことは、なんとなく理解る。
彼自身も負傷している上に…彼なら破壊活動を行うのであればきっともっと上手くやる。
砕け散る、異能の抑制装置。
止むを得ない、緊急を要する事態だ。
だから、弁護を求める声には小さく、頷くことで答えを返した。
そして彼の解放された異能の力…。
データとしては知っていたけど、一級の監視対象となるに相応しい力。
それによって、凛霞の身体の周りの瓦礫が一瞬で消え失せる。
並の異能者しか知らない者にとっては信じがたい力だろう。
「…ありがとう」
大きく、深く息衝く。
あたりの様子は精算を極めていた。
「誰かに恨まれるようなこと、なんて───」
ない。そんなことはしていない、そう言いたかった。でも──。
そこに「在る」だけで、暗いものを抱かれる…そう、それは表に出ないだけで燻っているのだと。
そういったことを、ごく最近に知ってしまった。
「………」
押し黙り、視線を落とす。
自らを抱くようにして、言葉を閉ざした。
…ある意味ではよっぽど、明確な"答え"だろう。
身体の様子を見れば打撲や擦傷は勿論。
熱風の軽度の火傷、瓦礫の直撃を受けたらしい右脚は特に痛めていた。
‥…骨折はしていないと思いたい、けれど。
■麝香 廬山 >
「思ったより意識はハッキリしてるみたいで良かったよ。」
"バキッ"。
呆けた返事の後に響いた乾いた音。
廬山の首についていた制御装置が砕けちまった。
その指先で強引に引きちぎったのだ。本来爆発するそれは、気づけば指先から消えている。
「ああ、勿論今回の"事故"はボクの責任じゃないよ。
弁護してほしいのは、制御装置の事。こんな事したら、普通に死刑だ。
但し、ご覧の通り"特例"状態として、キミが弁護してくれればいいって話。」
体が妙に軽く感じる。血流が良好と言えば良いのか。
本来の自分に戻ったはずなのに、"コリ"が凝れた妙な感覚だ。
余り好きじゃない視界も、より不気味で嫌なものに変わっていく。懐かしい。
ふ、と一息とともに、凛霞の周囲が明るくなった。
あれだけあった瓦礫が、文字通り一息で消えてしまった。
その周囲は、"凄惨"の一言だった。
燻る炎と一面の瓦礫。焼け焦げた肉の匂いが充満している。
息を吸うだけでも嘔吐しそうな程の不快感ばかりが漂っている。
先程まで騒いでいた住民達はもう二度と、動くことはないだろう。
あの奇妙な裏側の日常は、一瞬にして地獄に変わってしまったのだ。
「所で凛霞ちゃんって、誰かに恨まれたような事した?
キミに関してはあり得ないとは思うけどさ、"優等生"じゃないか。
おまけに美人だ。キミを妬ましいとか、そうだな。それこそ……」
「我慢が効かない生徒とか、そういうのがいなかった?」
問いかけながら廬山は凛霞の隣で膝をついた。
気づけば廬山の手には、何処かクラシカルなバックが握られている。
そして、実に手慣れた様子で、凛霞の右足をまずは目視で確認した。
■伊都波 凛霞 >
「───」
光が差し込む。
顔をあげると、どろりとした赤いものが片目に入る。
それが自分の血なのかどうかも、わからない。
「……生きてます。‥…けど……」
身体のあちこちに、瓦礫による打撲と擦傷。
ただ、自分だけでなく声をかけてきた彼自身もまた……。
「…っ、どうして、こんなことに………」
理由はわからないけど、私を狙ったものだとしたら…あまりにも無節操…やりすぎにも程がある。
ともあれ、満足に身動きも出来ない。
生き埋めになったことで逆に助かったとも言えるが、周囲の状況は…直視するのも憚れる。
「弁護………?」
時間をかけたくない、と言う彼。
何かをするつもりなのか、半分塞がった視界で、月に照らされる彼を見上げて…。
■麝香 廬山 >
────不意に、僅かな月明かりが凛霞を照らした。
その救いの声は確かに休止に一生を得られたらしい。
但し、其処に駆けつけた人物は望んだ人物ではない。
「やぁ、生きてる?」
にこやかな笑顔のまま、声音は変わらない。
但し、無傷とはいかなかったらしい。
少なくとも右半分は赤黒く爛れていた。
痛々しい程に、爛れた肉から焦げた血液が漏れている。
明らかに痛いはずなのに、廬山自身は変わらなかった。
「いやぁ、災難だったね。
流石のボクも制御装置のお陰で全部返すのは無理だったなぁ。」
失敗失敗、なんて語る様は子どもの失敗のように気楽なものだ。
勿論状況はそんな楽観的なものじゃない。
瓦礫の中で見えないが、凛霞も負傷しているのは違いない。
特に瓦礫の外は、酷い有様だ。生き埋めの彼女を見下ろす廬山は、言葉を続ける。
「所で、あんまり良い状況じゃないね。
砲撃は止んだみたいだけど、多分他の子の到着はもう少し遅くなる。
……あんまり時間をかけるのも良くないからさ、凛霞ちゃん。」
「後で、ボクの弁護を頼めるかな?」