2024/11/08 のログ
ご案内:「◆ボロアパートの一室」に武知一実さんが現れました。
ご案内:「◆ボロアパートの一室」にリリィさんが現れました。
武知一実 >  
これで通算何度目の吸精だろう。
初めの内こそ意識が融けていく様な感覚と、
前後不覚とまではいかずとも、膝が笑う程の脱力感を伴う吸精(それ)に、いずれは馴れるだろうと思っていた事は否定しない。
しかし、現実はどうだ。
口から口への吸精を終えたリリィは顔がツヤツヤしているのに対し、オレはと言えば情けなくも自分のベッドに座り込んでいる。
屋内だから、自分の部屋だからという大義名分に胡坐をかき、もはや立ち続ける事すら諦めつつある有様だ。

だってホントに立ってらんなくなるんだもんよ。
こう、腰から下が蕩ける様な感じで感覚が、曖昧になって……って、まあそれは今はどうでもいい。

「……ハァ、ハァ……フーーーーッ」

呼吸を整えて体内に残る熱を外へと出していく。
この作業は馴れた。半ば必要に駆られて馴れていったようなもんだが。
でないと何だか落ち着かないのが続いて、二進も三進もいかなくなりそうだからだ。
そんな熱の名残が、吸精の回数を重ねる度に強まっているような、そんな気がした。

リリィ >  
腰を抜かして崩れるよに離れていくのが終わりの合図になったのは何度目の吸精の後だったっけか。
息を荒げて熱を逃がす少年の眉間にはいつも以上に深い皺が刻まれている。それを見ても罪悪感が湧かなくなったのがつい最近であることだけは覚えている。

「ふぅ……ごちそうさまでした。」

ぺろりと唇を舐めて手を合わせる。食後の挨拶も感謝も大事なことので。
否、最近ちょっと別の衝動を覚えないでもないけれど、それを無視する為にもこういった形式ばった儀式をなぞるのは必要なことだ。

兎角、そんなこんなで本日11月08日(いいおっぱいの日)
ふくふくと満ち足りた気持ちでおもいっきり伸びをした瞬間に景気よくボタンが弾けるのも止む無しなのである。

「アッ。」

迂闊なポンコツ淫魔がいけないのは確かなんだけど、パァンッ!と弾けたボタンがよりにもよって少年にクリーンヒットしたのはわざとじゃないんだ。本当なんだ。

武知一実 >  
「はいよ、お粗末様……」

目を瞑り身体の熱を逃してる最中に聞こえた食後の挨拶に、小さく返事を投げる。
そう、これはあくまでもリリィの“食事”なんだ、と自分にも言い聞かせ、ようやく平静が戻ってくる。
――――はずだった。

眉間の皺を手で解しつつ、目を開けて顔を上げれば
満足げに上体を伸ばすリリィの姿があった。
ただでさえギチギチなシャツが、内からの圧に目も当てられない状態になっている。
いや、お前その服でそういう事すると―――

「ッ!?」

オレが制止の声をかける前に、近距離からすごい勢いで何か飛来した。
それが何かを判別するよりも先に、飛来物はオレの額、それも眉間を捉える。
ビシィッ、とオレの額を打ち据えたのは、シャツのボタンだった。 それもほぼ間を置かずの2連撃だ。

「ッたぁ~……おい、アンタなあ……!」

額を掌で押え、恨めし気な視線をリリィへと送る。
送る……が、まあ、よしといた方が良かったかも、とちょっと思う光景と対面した。

リリィ >  
―― 2HIT!! Critical!!

みたいなテロップが脳内で流れた瞬間笑いそうになったが、頬の内側の肉を噛み締めることでなんとか耐えた。
抗議の声が上がった瞬間、しゅばばっと素早い動きで地べたに正座。身を縮めてお説教に準ずる姿勢に移ったものだから、余計に強調するような形になってしまった。
少年からすると上から見下ろすことになるので、より一層目に毒な光景が広がることだろう。

「はい。
 …………?」

しゅんとしながら怒声を待つ。……待つが、待てど暮らせどアンタなあ!の続きが降ってこない。
不思議に思って少年を見上げる。身動ぎの度にいつもの比じゃないレベルで谷間が晒されるわけだが気付いていない。
というか、魔女の時や貝殻ビキニの方が露出が高かったからあんまり気にしてない、というのが正しいか。

「かずみん様?」

お説教は?もしかして、許された?みたいな顔してる。

武知一実 >  
――Critical!!じゃねえよ張っ倒すぞ。

そんな言葉が降って湧いたように頭の中に思い浮かんだ。
が、別にそんなことをリリィが言ったわけでも無いし、そんな書き文字が背後に出たわけでも無い。無いと思う。ちょっと自信ねえ。
まあそれはそれとして、さすがに文句の一つでも言ってやろうと口を開いたまではいい物の。

「んあ゛~~~……」

事態を察したリリィがいち早く怒られ体勢へと移ったことで上げた視線を下ろすことになる。
そうすれば自然とシャツの打ち合わせから覗く……どころじゃない白い肌も視界に入る。
どこに目を向けりゃ良いんだ、角か。角見て話せば良いんか?
と、目のやり場に困って言葉が出て来ない。正確にはやり場に困ると言うか、自然と惹かれる目を抑えるので精一杯と言うのが正しい。

「……気を付けろって言ったろ……」

どうにか絞り出すように告げ、額を押さえていた手でそのまま目も覆った。
直前に見た調子に乗りかけてる淫魔(リリィ)の顔がフラッシュバックする。 柴犬みてえな顔しやがって……!

リリィ >  
もしかして?おやおやもしかして?怒られないの?許された??許された??
と、様子を窺っていたポンコツ淫魔が何かを受信した。ビク!と肩を跳ねさせてすかさず反省してますの顔をする。しゅーん。クゥーンではない。

「んあ~?」

しかし少年は怒るでもなく唸って、ついには手で顔の上半分を覆ってしまった。
滲み出すような力ない声にハテナをたくさん浮かべながら、「は、はい……?」と困惑したように頷くのだが。

というのも、よもや少年が今更谷間程度で照れるなんぞ毛ほども思っていないからである。
初対面の時は唯々気まずそうにしていたし、グラドル興味ないって言ってたし、なんなら掴ませたこともあるわけで。

「あのぉ……どうしました?どこか具合でも?あ、もしかしてさっき調子に乗って吸い過ぎちゃ……っ!」

吸精で弱っているところにボタン二連撃を食らって体調でも悪くしてしまったのでは。
さっと顔を青くすると膝立ちでひょこひょことベッド傍まで進み、その顔色を覗かんとする。

「大丈夫ですか?きもちわるいとか?あっ、横に!横になるといいですよ!えーとえーと、濡れタオル?とか?用意しましょうか。あ、い、いたいのいたいのとんでいけ~!」

おろおろしながら手を伸ばし、目を覆う手の上からおまじない。

武知一実 >  
「べ、別に……具合は悪くなってなんかねえよ……」

悪くはない、悪くは無いが……至って平常通り、という訳でもない。
普段ならさっさと隠すか仕舞うかしろとでも言ってるだろうが、今は何故か閊えたように出て来ない。
きっと吸精を終えてすぐだからだ、そうに違いないと自分に言い聞かせて落ち着こうとするも、
むしろ逆効果となって現状を肯定的に捉える始末。
……催淫の所為なんだから、もっと見たって良いんじゃないか?
そう囁く声が聞こえて来る気がするのを、懸命に追い払う。
追い払いつつも、手の陰から視線はふらふらとリリィの胸へと向かっていくから文字通り手に負えない。

「ほ、本当にどうってことねえから――ッ」

此方を案ずるリリィがひょこひょこと近づいて来れば、ひょこひょこ、なんて可愛らしいオノマトペを粉砕するかのように柔肉が揺れ跳ねるのが伴う。
そのまま手の上から、いたいのとんでけ、とされればどうってことない事を伝えるべく手を下した。

リリィ >  
「その割にはいつものキレがないですけど……。」

なんかもだもだしているというか。歯切れが悪い。
固辞されてしまえば気休めの手は下に落ちてベッドの縁に落ち着く。ついでに重たい胸ものっけてしまえ。強調してるとか誘惑してるとかじゃなくてただの横着だが。淫魔だけど。ポンコツなので。

少年が見るのは心配そうに眉を寄せるポンコツの顔か、それよりも下にある淫魔のはだけた胸元か。

「……?」

この辺りでさしものポンコツ淫魔も怪訝に思う。
チラチラと向けられる覗き見るような視線は常日頃晒されている其れによく似ていた。

(いやいやまさか、かずみん様が?)

なんて、未だに思っちゃいるけども、

「…………もしかして、気にしてます?」

首を傾げる。何を指しているのかは言わずとも伝わろう。伝わらなければ早とちりだったってだけのことだし。

武知一実 >  
「ほっとけ……」

いつものキレって何だよ。ビールか何かかオレは。
だってしょうがねえだろ、そわそわして落ち着かねえと言うか、リリィを直視出来ない気持ちとそれでも目を向けたい気持ちと、何だかもうぐちゃぐちゃなんだよ。
と、そんなオレの表に出し様のない葛藤をしている横で、リリィが心配そうに此方を見上げている。
……と同時に、ベッドの縁に乗せられて撓んだ胸元も見える。うー……あー……。

「………気に、なって、る」

見ちゃいけない、けれど見たい。
いつの間にそう思うようになったのか、たった今か、それとももっと前からかなのかは分からない。
けれど、今感じている気持ちは偽り様が無い。ので、リリィの問い掛けにオレは肯くしかなかった。

リリィ >  
応じる声にも覇気がない。
いよいよもって大丈夫かと眉を下げる中、途切れがちに告げられたYESにピシと固まる。

気にしているだなんて毛ほども思ってすらいなかったからこそ平気だったけれど、その前提が崩れてしまうと途端耳まで真っ赤に染まった。
茹だる頭でなんで?とか、いつから?とか、疑問符が浮かんでは消えていく。

「あー……そう、ですか……。」

もしやハロウィンのときのショールも?
となればやっぱり試着室で理性ぶっ飛んだ時だよなー、と、妙に冷静な自分もいた。

さて、どうするべきか。
気まずい沈黙が互いの間に横たわる。

いや、でも、まあ、考えようによってはある意味で淫魔とその糧としては正しい形なのかもしらん。
少年は気にするなと都度言うが、実際精気を分けてもらうばかりで相応のメリットを享受させてあげられるかというと自信がないし。地味に気にしてたし。

胸のひとつやふたつ、淫魔ならば然程気にする必要もないのでは??
丸出しにしてるわけでもない。

「かずみん様が見たいのでしたら構いませんよ、どうぞ。
 なんでしたら触ります?……なぁんちゃって。」

なるべく少年が罪悪感を抱かないで済むように、極々普通の声色で言った心算。否、肌が白い分赤みが目立つので意味はないかもしれないけども。

武知一実 >  
問われたから正直に答えた途端、リリィの顔が朱に染まった。
え、こいつ気付いてなかったとかじゃなくて、オレが気にしてないだろうから胸元開いたままで居たのか……?
いや、それはさすがに物申したい気分にはなるが……まあ、納得出来る部分が多すぎる。そもそも実際、気にしてなかったもんな、オレ。

オレだけならまだしも、リリィまで言葉の歯切れが悪くなった。
挙句、お互いに掛ける声も失って、沈黙が訪れる。ヤバイ気まずい。
いや気まずさの原因、リリィなんだがな??
端から見ても色々頭フル回転させて考え込んでるのが分かるけれど、原因アンタだからな?
今もなお胸元晒してるけど、それが原因だからな??

と、オレが責任転嫁を打ち立てている間に、リリィの方は一応の結論に至ったようだ。
もういっそ視線を拒んでくれればオレもガツンと素面に戻れる気がす……

「えっ……いい、の、か?」

別の方面でガツンと来た。
恥ずかしがってるのは火を見るよりも明らかなのに、オレに気を使ってる……のか?
しかも冗談まで添えて。けど、今その冗談は冗談に捉えられ無えんだが……思わず、確認する程度には。

リリィ >  
全部ボタンが弾けたのが悪い。今日が11月08日なのが悪い。
ポンコツなにもわるくない。

て主張は出来ないが、確かめる様子の少年に頷くことは出来る。

「どうぞ。というか、今までがおかしかったんですよ。かずみん様が無欲過ぎたというか。
 ああ、いや……そう考えたらこういう状況はかずみん様にとっては望ましいことなのでは?」

赤い顔ながら努めて冷静に語って気付く。そもそも年頃の男子として不能……とまではいかずとも、反応出来ないのが悩みだという話だった筈。
なれば存外自分は役に立っているということか。今まで散々ちゅーちゅーちゅーちゅーしてただけだけど。

ベッドに乗っけた侭じゃ色々とやり辛いかと立ち上がる。
目線より少し高い位置に無防備な双丘が晒されることになるか。

「……どうぞ?」

極々軽く腕を開いて小首を傾げた。

武知一実 >  
ああ、なるほど。と、リリィの言葉を聞いて納得する部分が無いわけではない。
確かに、性的な欲求や快感を理解する為に、淫魔(コイツ)との精気を供給することにしたわけで。
だから、今こういう感情を抱くのは、普通の事で……普通、なのか?
いや、そもそもだ、

「胸そのものに興味が湧いてるのか、アンタのだから見たいし触れたいのかそこが分からねえんだが
 それでも、良いのか……?」

けれど以前他ならぬリリィ自身が知ることが肝要だと言っていた。
それなら、この気持ちの理由がどうであれ、することは変わらない訳で。
この期に及んでああだこうだ考え始めてしまうオレを受け入れる様に真正面に無防備な双丘が晒され、心臓が跳ね上がるかのように鼓動が速まる。
その柔さは既に知っているけれど、あれは半ば事故みたいなものだったからここまで緊張もしなかった……はずだ。

「………っ。 じゃ、触んぞ……」

恐る恐る、両手を伸ばして左右それぞれの丘へと掌を押し当てる。

リリィ >  
腕を広げた体勢のまま瞬く。
んん、と、特に意味のない音を吐息に雑ぜる。

「今はそれを確かめる術はありませんし、個人的には後者だとしても若い性が暴走しているだけというか、身も蓋もない言い方をしてしまえば気の迷いだと思いますが。
 見る見ない、触る触らないはかずみんさまの自由ですから。」

なんのかんの言いながら、結局自分は悪魔なのだと――少年に告げながらしみじみ思う。
開き直ってしまえば楽なのだ。だから少年にも甘く囁く。選ぶのは自身だと。

「はい、お好きにどうぞ。」

その葛藤と、その末に恐る恐ると伸びてくる手も、不思議と好もしく思えた。
故に拒みはしない。受け入れる。

布一枚隔てただけの柔肉は、少年の望む通りにその形を変える。
ずしりとした重さと、指が沈むような極上の柔らかさ。素肌部分に触れたなら、陶器が如く滑らかな肌理も知れようか。
それだけではない。呼吸ひとつ、鼓動ひとつ、生々しい“生き物”の気配が掌を伝わって届く筈。