※注意! この部屋の存在によって、性行為描写・極端なグロテスク、猟奇表現などを含むロールを積極的に肯定・推奨するものではありません!
性行為描写(いわゆるエロール)のみを目的としたキャラクター、性行為描写をメインの目的とするキャラクターの登録はご遠慮いただきます!
この部屋では、ある程度性的に過激な描写(いわゆるエロールなど)、苦手な人がいるような残虐・グロテスク表現を伴うロールを行うことができます。そのような描写が苦手な方はご注意ください。
この部屋はフリールームです。基本的に、常世島島内でのロールを行っていただくためのものになります。
島内であるならばどの地区、場所でも構いません。ご自由に設定してください。
待ち合わせ以外にも、通常通り使うことも可能です。絶対にこの場では過激な描写を行わなければならないというわけではありません。行うこともできる、という部屋です。
残虐描写・グロテスク表現・性的な描写など、過激な描写に関しましては苦手な方もいらっしゃいます。
その配慮としてこの部屋を設けております。ご理解いただければ幸いです。
どこまでが通常の部屋でしてはならないのか、という定義については申し上げられません。ご自身での判断をお願いします。
規約にもありますように、相手PLの許可なく無理矢理そういったロールに巻き込もうとするような行為は禁止です。
PCがどうであれ、あくまでPL同士の合意の上で、そういったロールは行われるものです。
問題が起こらないよう、十分なご注意・配慮をお願いします。
また、当サイトは性行為描写を伴うロール中心のサイトではありません。
いわゆる日常ロール、戦闘ロールなどが基本のサイトとなります。
その点をご理解したうえでのご利用をお願いします。
参加者(0):ROM(1)
Time:00:11:19 更新
ご案内:「落第街大通り・海岸付近」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り・海岸付近」から『不死姫』エリザベトさんが去りました。
■『不死姫』エリザベト >
残ったのは、依り代となった健康体の一人の被害者のみ。
行方不明での捜索届が出る位には秩序の中に居る、平凡な人間。
……たとえ、二つ全てを選べなかったとしても。
一人の少年の尽力によって、救われるものは確かにあった。
■橘壱 >
強引に、袖で顔を拭った。
一つ、二つ。呼吸を整えて気を落ち着かせる。
そう、まだ終わっていない。元凶がいる。
まだ、此の騒動は終りを迎えたわけじゃない。
ふらつく足取りで、鉄へと身を投げだした。
酷く冷たく、柔らかく、自らを受け入れる無機質な鉄質。
モニターに再度、鋭い碧が向かい合う。
『……此方Fluegel。『不死姫』エリザベトの無力化完了。
これから要救助者を一名連れて帰還します。以上』
感情を押し殺したまま、通信回線で報告。
例え少年の心が浮かずとも、機械はそれを反映しない。
決められた動作で少年を抱え上げ、バーニアを焼き、空へと飛び出した。
『(悪意の第三者……怪人とは違う、か……きな臭くなってきたな)』
『(祈りとか……頼るとか……一体、非異能者に、何が出来るんだ?)』
たった今、救えなかったものに祈られた。
酷く心に突き刺さったそれを抱えながら、
モニターを睨み続けた。こんな時でも、
登る朝日は、どうしようもなく眩しかった。
■橘壱 >
「……そういうキミは口が上手いんだな。
あんまりそういう事を言われた事はないよ。
褒められた人間でもない。……きっとキミも、素敵な女性だったんだ」
それがほんの一つの掛け違いで、
誰かの悪意で歪んでしまった。
到底、許されることではない。
せめて、せめて、と、悲痛に表情は歪めず、
ふ、と力が抜けたように彼女に微笑んだ。
「大人だって、頑張ってるさ。
此処は、一応学園だからね……生徒が主体なだけさ。
僕が選んでやってること、なんだ……だから……」
「僕は、大丈夫……」
その生徒も未成年だけってわけじゃないけど、
確かにそういった割合の多いかも知れない。
強がりだ。心のなかでは、どうしようもなく感情が渦巻いている。
自らの無力さが憎い。
どんな事情であれ、二人は救えなかった。
どちらか片方。天秤に乗せられたどちらかを、選べなかった。
少年には重く、そして我儘を貫き通せなかった結果だ。
どちらも救う力があったなら、どちらも助けられる力があるなら、
こんな理不尽に反逆する力があれば、どれだけ良かったか。
そうはならない。そんな事には決してならない。
此処にいるのは、一人の非異能者の少年に過ぎない。
機械の扱いだけが取り柄の、ただの子ども。
何もしてやれる事も出来なかった。手を取ることさえも。
「……僕は、……あ……ま……!!」
引き留めようとしても、時間は止まらない。
改めて伸ばした手は、再度何も掴めやしない。
呆気に取られている隙にもう、何もかもが終わってしまった。
残ったのは、彼女の依代にされた一人の少年。
強く、強く拳を握りしめ、無力さに奥歯を噛み締めた。
■『不死姫』エリザベト >
「いいえ、あなたはすてきな殿方よ。橘壱さん。
私は来世で償うから、貴方は今世で、綺麗な蒼を輝かせて……
……たくさんの人を救ってちょうだい。」
なだめるように、肩に手を置こうと伸ばして……とめる。
反射的にしてしまう程には、本来はそういうものだったのだろう。
「橘壱さん、これからも、お仕事頑張って頂戴。
既に終わっているものが一つでも減るように……勇気を出して。」
生命。
死者が蘇り、魔法が罷り通る大変容を過ぎた世界において、
少々軽くなってしまったもの。
だが、今この場に於いては、鞘樹美香はその重さを提示した。
そして、その命の重さと真っ向から向き合った結果を、
選べないと回答することのできる真っ直ぐな少年が居た。
残ったのは、この場のものが償うことのできない罪だけ。
それは来世で私がやると、不死姫たるものは希望的観測を口にした。
「……こう考えると、風紀委員ってとっても辛いお仕事。
何で、大人がやらないのかしら……辛くなったらちゃんと誰かを頼って。」
結びは綻びへ。
後一言か二言で、エリザベトと鞘樹美香は消滅し、
依り代となった無辜の少年だけが残る。
「さようなら。素敵な殿方。
こんな罪人だけど、過酷な貴方に幸せがあるように……祈らせて。」
両手を組んで、瞑目する。
薄れゆく意識と身体の中、残った時間で橘壱の人生が強く在れるように祈る。
今世で出来る、鞘樹美香のめいいっぱいの贖罪。
■橘壱 >
「─────────……ごめん……僕には、選べない」
「恨んでくれて、いい。情けない男だって、橘壱って男を……!」
ままならぬが故に、余りにも重すぎる選択だった。
自分自身よりも二人の他者を天秤に掛かってしまった。
だから、その手を取ることは出来ない。
潤んだままの碧を、嗚咽混じりの声で、そういうしか出来なかった。
■橘壱 >
「……!」
そうだ。それこそ彼女が言ったとおりじゃないか。
此の死者の魂は、一人の人間をコストにしている。
つまり彼女は、既に誰かの犠牲にの上に成り立った
仮初の生命だ。何かを犠牲に成り立つもの。
つまり、既に歪んでいる。それを生かすために
と奔走すれば、それこそまた別に何かが必要になるはずだ。
「それ、は……、……」
現実がままならないこと。
奇跡はそう簡単に起きる事ではないと知っている。
喉に張り付く乾いた感触。吐き出す吐息が、
嫌に大きく感じれる。困難なんてものじゃない。
これは死者と生者を天秤に掛けているのだ。
壱にとってはどちらも、あるべきである、と考えてしまう。
大きすぎる、叶わぬ我儘だ。
選択肢を向けられている。碧の視線が揺れる。
全身にぐっしょりと、嫌な汗が吹き出す感触。
選択肢一つで、何かを歪めてしまう重さ。
全てにおいて、それは刹那の出来事だった。
橘壱、一人の少年は、"それでも"押し黙る事はしない。
「……僕が、どうなるかなんてどうでもいい……!
泥水だって啜って、這い上がるばか、りの……人生だ……!」
声音が震える。視界が、霞む。
でも、言葉だけはハッキリと、絶やすな。
「だけ、ど……鞘樹美香が傷つくのは、ダメだ……!
その、キミが今依代にしている人だって、人生が、あ、ある……!」
だから─────────……。
少年は、手を伸ばす。
■『不死姫』エリザベト >
「私の手を、取って。」
「でも、無理しないで。なにもしないでいいの。」
「貴方が無理しなくても、来世は……きっとあるわ。」
与えられた機会は、一瞬。
僅かにでも迷えば、この魂はそのままに救われる。
■『不死姫』エリザベト > 「ありがとう。心優しき風紀委員さん。
お名前、ちゃんと聞いてもいいかしら?」
橘壱へと、一歩近付く。
彼女から漂う不潔を上回る血と硝煙の匂いは人が漂わせていいものではない。
「……そう言われても、どうしようもないもの。
少なくとも、私が生きている限り私を動かす依り代になった人は救われない。
祭祀局に行けば……私と依り代を分離して、霊として生き続ける事は出来るでしょう。」
外法に近くとも、祭祀局ならばエリザベトと依り代である無辜の少年を分離し、適切に保護する事が出来る。
故に、叶わぬ願いは理屈の上では可能だ。
出来ないことはない。だが……
「あなたにとっても、とても困難な道よ。本気でやるの?」
「事件の立証者としてエリザベトを留めることは出来るでしょう。
祭祀局を頼れば、騒動の終わりまでは認められるかもしれない。でも……」
「貴方だって嫌疑を掛けられる。風紀委員も一枚岩ではない。
死人一人に償い続け、生かさせる為に貴方も罪を被るでしょう。
多くの時間と手間を、使うでしょう。」
理性による警告。
自身を無理やり活かすことは茨の道であり、時には罪に触れると。
「石を投げられる、私を見るでしょう。
罪人として生き続ける、私を見続けるでしょう。
……私の罪に、貴方の時間を割いて、運命に反逆する覚悟があるのなら……。」
今度は彼女から、手を伸ばす。
■橘壱 >
エリザベト……否、鞘樹美香が微笑んだ。
多分此れが本来の姿だ。生前の鞘樹美香は、
きっと、こうして友人と、妹と笑う事ができたんだ。
「……そっか。わかってくれる、か。
良かったよ……これ以上、キミが、キミ自身も、傷つく必要がなくなるのが」
事件自体は、此れで終わりではない。
少なくとも、彼女の事は、
此処で終わりだ。彼女が血に塗れる事はない。
但し、全てが綺麗に終わるわけじゃない。
罪には罰。そして、死者が生者の世界にいるのは、
本来あるべき姿ではない。この世の例外だ。
少なくとも、彼女の言う事があるべき形だ。
だが、納得できない。思わず下唇を噛み締め、
ぐ、と握り拳を作っていた。
「! そんなの……今償わないでどうするんだ!?
償う気があるなら、今やらないで、逃げてどうするんだ!
今や死人が普通に出てくる時代だってのに、そんな事……!」
「そうだ……祭祀局。祭祀局がある!
少なくともあそこなら少し位何かが出来るはずだ……!」
あそこの連中なら、何かあるはずだ。
少年の言っていることは、生者の理を歪めること。
一種の外法。本来やるべきことではない。
死者は死者へ、あるべき場所へと還るべきである。
けど、認められない。
少なくとも彼女を、人間として見てしまった。
生者として見るならば、それこそ此処で今、
更生を行うべきだと考えている。
生きて、更生して、今度こそ正しい道を歩むべきだ。
性根の優しさが、そう考えてしまう。
既に終わっている生命だなんて、認められないって。
現実逃避だ。必死に、表情を強張らせたまま訴えかける。
叶わぬ、願いを。
■『不死姫』エリザベト >
「……そうね、私は人間で、鞘樹美香。
分かったわ。少なくとも、傷付けることはやめにする。でも……」
生身の少年の瞳を認める。
柔らかく、優しく、上品な笑み。
鞘樹美香は、本来こういうものであったのだろう。
「ごめんなさい。罪を償うことは、出来そうにないの。
……エリザベトでも居られないなら、鞘樹美香でも居られないなら。
わたしはもう、ここに居られないの。死者は死んでいないといけない。」
手を取らず、大きく、頭を下げる。
出来る事はそれしかない。
そして、もうエリザベトでも鞘樹美香でもいられない言う様に。
「来世があったら、償い続けることにする。
どんなに罵詈雑言を受けても、拒絶されても、ひたすら償う。
エリザベトの名に、恥じぬように。魂や運命があるとすれば、の話だけれど。」
エリザベトを結ぶ像が歪む。
エリザベトではない鞘樹美香の姿が映ったかと思えば、それもすぐに綻びる。
他の異業者とは、少し事情が違うらしい。
騒動に乗る者は、受けるものと授けるものだけではない。
落第街ではよくあること。
「はっきり思い出した。鞘樹美香は、ギフターではない別の誰かに起こされてしまった死体。
死霊の依り代、あるいはロボットの電池。無辜の人間一人をコストにして投入された死体。
そうして、ギフターの元に向かわせた第三者の悪意のカタチ。」
「それらを自覚してしまったから、私は私を保てない。
償えないこと、赦して頂戴。貴方の手で救われない事は、貴方の過失じゃない。
……あと、ギフターに関してもほとんど知らない。ごめんなさいね。」
すべての狂気が解かれ、悪夢の終わりが近づく。
エリザベトとして保てる間に、思い付くだけの懺悔を告げる。
■橘壱 >
喉がやけに重い。
空気が肌に纏わりつくようで、気持ち悪い。
普段装甲越しに感じている戦場の重圧感。
生身で感じた事無いわけじゃないけど、
今はこんなにも嫌に感じる。息を切らすな。
言葉を、続けるんだ。呼吸を整えながら、碧の瞳を外さない。
「僕は、キミの事をよく知っているワケじゃない。
だけど、キミがどんな事情であれ、妹の為に動いていた。
それが例え正気じゃなかったとしても、誰かのために動いた」
「それはキミが、"鞘樹美香"として最後まで妹の事を考えていたからだ。
……けど、だからといってしたことが許されるわけじゃない。
犯した罪は、償うべきだ。エリザベトも、鞘樹美香も、キミだ」
「僕にとっては、キミは人間だ。
だってそうだろ……!そうじゃなきゃ、妹の事なんか口に出来ない!」
その行動理念は最後までそこに根ざしていたはずだ。
だったらもう、如何に名を、姿形が変わろうと、
それは鞘樹美香が犯した罪だ。
潮風が髪を、白衣を揺らし、少年は静かに手を伸ばす。
「……僕においそれと、他人の事を言える義理はない。
けど、もうやめるんだ。これ以上人を殺す理由はない」
「死者の魂を……鞘樹美香をこれ以上、傷つけないでくれ……」
理解したのであれば、自覚したのであれば、
もうそこに理由はないはずだ。生身の少年。
ただの一人の子どもの手が、伸ばされている。
非異能者の体だ。撃てば簡単に死ぬ。
だけど、人と向き合うなら、その目を直接見なければ意味がない。
馬鹿な理由かもしれないが、それだけの覚悟を以て選んだ。
後悔はない。後は彼女が、どうするかだ。
肌をひりつかせる緊張感が、嫌に心臓に早鐘を打たせてくる。
どうか、どうか──────……。
■橘壱 >
彼女がどういう経緯の道を辿ったかは知らない。
少なくとも消耗していた理由は、
狂気から醒め始めていた事だったらしい。
無尽蔵でありながら、その精神性は一人の人。
人間一人の精神は決して、無尽蔵ではなかった。
此の血の跡を進みにつれ、多くの事象が彼女を消耗させた。
その結果、認めたくない現実とついに、向き合う時が来た。
放たれた大砲の衝撃よりも強い衝撃的な叫び。
それでいて悲痛な"少女"の痛みが装甲越しに木霊する。
巻き上がる土煙を払い、青白い一つ目が光輝いた。
『…………』
たかだか17歳。
それも、つい最近まで社会と関わらず、
漸く少しは真っ当な精神が芽生えたばかりだ。
余りにも難しく、悲痛な問題。
死人も現世に黄泉返りを起こすような時代だ。
死人を裁くことさえ出来るが、そういう理屈的話でもない。
問いかけに明確な答えは持たない。
モニターに照らされた表情を強張らせ、沈黙。
額に汗がにじみ出る。気圧されている。
一言次第で、何が起きても不思議じゃないその責任に
『(……だからって、黙っていちゃダメだ……!)』
"それでも"、黙っていてはどうにもならない。
この先、兵器ではダメだ。
それが正確な答えでなくても、伝えなくてはいけない。
沈黙を破ったのは、機械の駆動音。
前面が開くように割れれば、白衣の少年が地に降り立った。
「……僕は……」
震える声音で、眼の前の女性を見据える。
■『不死姫』エリザベト >
「私は一体、誰だと思う? 鞘樹美香?」
「……それとも────エリザベト?」
「あるいは、怪異?」