2024/10/30 のログ
ご案内:「コルヴィーナを舌に乗せて」に汐路ケイトさんが現れました。
汐路ケイト >  
「……つかれたぁ……」

午後の授業を終えた足でそのまま部活(バイト)
雨を吸った修道服が煩わしく、洗濯機へポイした。
身体を拭いて、お風呂を沸かす。ゆっくり浸かって眠りたい。

「はふー……」

ベッドにぼすんと飛び込む。



汐路ケイト >  
(逃げてきちゃった)

話していて、気まずくなって、思わず逃げてしまったのだった。
気丈に、本能に対して、正しく律しようとしていたあの娘の前で。
半端者の自分が、まるで足を掴んで引きずり込むような真似。

(……リリィちゃん。今度会ったら、謝らなきゃ……)

嬉しそうにしてくれたのだ。
友人をつくることも、安心してとはいかないだろうから。
それに応えるのが、きっと――そう、よいこと。
ともだちをつくることは、自分には許されていることだ。
赦してもらっていたことだった。


汐路ケイト >  
(………それにしても)

毛布をかぶって温もりを手に入れる。
闇のなかに籠もると、とても落ち着く。

(……おいしそうだったな……)

そんな――思考が。
頭のなかで、ぐるぐると、うまれはじめた。

(きっと、あの……お目々が……)

まるで――満月のような。
そんな瞳をみていたせいかもしれない。

汐路ケイト >  
「……………」

ぼんやり。
考えているだけで、時間が過ぎていく。
そんななかでも、眼は瞬きを忘れたように開き続けていて。

「……………」

つめたい。

「……………?」

汐路ケイト >  
「……!?わっ、あっ、うわっ!?」

気づいたら、口元がべとべとだった。
半開きになったままの唇から、やたら唾液がこぼれていた。
枕に――……染みが。

「うわああ……」

うわあ。
ぐんにょりしたまま、身体を起こす。
それとほぼ同時に、追い焚きが終わったことを知らせるアラートが湯沸かし器から響いていた。

「うー。ずっと雨なのに……」

お洗濯物が大変だ。
……ほかにも、いろいろ、大変だ。

ご案内:「コルヴィーナを舌に乗せて」から汐路ケイトさんが去りました。