2024/06/25 のログ
如月 槐徒 > 「そ、そうなんだね?!俺こそ本当に申し訳ない今日の事は…忘れて…いやえっとその…」

こんな経験は初めてでどうすればよいか分かっていない。
忘れてくれればとも思ったが、それは無責任か。とはいえどういうのが正解で、どうすべきが適切なのか一切分からない。
一先ず異能のせいではあるみたいだが、実際に起こった事は変わらない。
あたふたと落ち着きがないが、膝の上から実さんが降りようとしてるのを察しとって降りやすいように少し前に傾くだろう。
上手くいけば綺麗にずり落ちるだろう。

「い、いや気にしなくていいから!!!こっちこそ引き留めてすまなかった!気を付けて帰るんだよ!!」

実さんが必死なように、こちらも大概必死である。
どうすればいいかさっぱりである。
特に引き留めるでもなく、流れに任せ見送ろうとするだろう。

宇賀野 実 > 「あの、その…このお詫びは、かならず…!!」
お互い意図してなかったこととはいえ、大変な事になってしまった。
ばたばたしているうちに床にずるずると降りれたので、
相手に向き直って頭を下げる。
「あのっ、ありがとうございました。お陰で発作は収まりましたし…。
 その……あの……」
頭を下げてから踵を返す。
「いやじゃなかった…!」
その言葉を残して、いそいそと出口の方に向かうのでした。

如月 槐徒 > 「気にしなくて大丈夫だよ!気を付けてね!」

むしろこちらが気にしている。だから、詫びなどされようものならどうすればいいか分からない。
本来は先にこちらが先に言うべき事だったのだが、先に言われてしまいいうタイミングを失ってしまった。

そのまま、激しく手を振って実さんを見送る。
そしてその姿が見えなくなれば、先ほどしゃぶってしまった指先を見て…

「嫌じゃなかったって…」

とんでもない爆弾を残していった。
それを言ったら、こちらこそ悪くなかった…むしろ…

「良かったぐらいだよ…」

なんて、ため息を吐く。
あんな甘美な体験は初めてかもしれない。
いい歳した成人男性二人でやる事じゃないのは分かっているが…

「はぁ…」

すっかりぬるくなってしまったペットボトルのミネラルウォーターを喉に注ぎ込む。
すっかり甘くなってしまった口内にただの水は少し物足りなく感じた。

ご案内:「第一教室棟 ロビー」から如月 槐徒さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 ロビー」から宇賀野 実さんが去りました。