2024/07/02 のログ
ご案内:「常世総合病院 入院個室」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 >  
また戻ってきてしまった。

ぱちり、目を覚まし、事件の翌日。

あのあと、一番速かった、友人。
黒條さんに、めちゃめちゃ怒られました。
一緒に姉を誤魔化してと言っても、残念ながら受け付けてもらえず……
というより、自分が口下手かつ、状態が酷かったが為に、姉からも怒髪天と、また、大泣きされてしまったのである。

「お姉ちゃん、泣きすぎ」

苦笑する。自分はあんまり、泣くことはない。なかった。
薄情とか、そういうのではなく、単純な、『天秤』の構造だ。

姉が泣くから、妹は泣かない。

ーー釣り合いだ。

伊都波 悠薇 >  
あの、バケモノは感染、するらしい。
自分もその可能性があったが、治療法が確立していたらしく、今の自分は正常である、ようだった。

「もう、他に入ってこられても」

『天秤』は、あるのは前々から感じている。でも効力が姉のお陰で発揮されていないだけ。

姉がなにかあれば、妹には逆の出来事が。
妹になにかあれば、姉には逆の出来事が。

今回の効力が発揮していれば姉には怒られなかったのだろうかと、そう、邪なことを考えて。

「そんなわけ、ないね」

ぽつり、呟いて身を起こす。

壁に背を預けて。

ーーコロセ

脳に響く、声に頭を抑えた。

伊都波 悠薇 >  
ここだけの話し、黒條と、姉が駆けつけたときは、大変だった。

脳内で殺しと、犯しと、残虐と、ひとつになりたいと、増やしたいと、同一になりたいと。

様々な『殺戮』が、脳裏を離れなかった。

安堵したせいだ。自分が未熟なせいだ。

凄く、大変だった。

欲求という意味で、自分がこんなに溜まってるのかと、恥ずかしくなったくらいだった。

ーーいや、妄想なんてすることがあるくらいだ。溜まってはいるんだけど。

「…………発散。うぅ」

入院しているせいだと、誤魔化した。

伊都波 悠薇 >  
最近は、距離が近い人が多いのもいけない。

女性だからって、近すぎるとも思うのだ。

姉はもう言わずもがなだし、黒條さんも、ぎゅっと詰めてくるし、この間あったヒヨドリさんだって、急に密着してたりする。

最近はいろんなコンテンツや、需要が増えているのだから、もう少し考えてくれたっていいと思うのだ。

どうするんだ、自分が狼で、押し倒してひんむいてうにょうにょ、実は感染してましたから感染を解くにはそういうことが必要で、だからね? なんて、薄い本みたいなことになってしまったりしたら。でもどの人も美人さんだから、絵になるだろうどころか、どエロになるだろうけれども!

最近は同性コンテンツにはまってしまっている自分が影響を受けて意識をしすぎているだけだとも言うけれど、そんなことは棚上げである。

「……ーー」

ぴゅーっと、湯気が頭から出る。
なにを妄想しているのか。

この後、いろいろ、人が来るという。

姉は当然。連絡してしまった人たちも。

「……つらい」

ぼっちには、なかなかつらい状況。
でも。

ーーだれかが来てくれることに、どこか嬉しさもあって。 

笑みが零れた。

それはそれとして。

今の妄想のせいで、大変なことが起きているのでどうしようと、慌てて対処したのは、ダレモシラナイ。

ご案内:「常世総合病院 入院個室」から伊都波 悠薇さんが去りました。