2024/07/24 のログ
伊都波 悠薇 >  
「私は妹だけど、むらっとするとき、あるよぉ」

だんだん、言葉が舌ったらずに。
ふわふわする。でも口は止まらず。

にへら、と、しっかり見える笑顔。

「だからね。きっと、妹の私でもそうなんだから、恋人さんだってきっと」

我慢すること多いと思う、と。

「……お姉ちゃんのお胸はおおきぃしぃ、揉んだら支配欲疼きそうだしぃ。張りのあるつや肌、だしぃ。ほら、想像してみて!」

そんなひとがいたら。

「ぴったり、アツアツするのも、しから、ないよねぇ」

妄想しすぎて、頭がうまく回らず。

「わたしでも、そーしたいもーん。でも
わたしは、そーじゃないよ、きっと。お姉ちゃんは、おとこじゃないもん」

評価に関して、異を唱えたが。
あんまり筋は通ってなさそうだった。

伊都波 凛霞 >  
「ちょ、ちょっと悠薇?の、のぼせてない…?」

突然とんでもないことを口にしはじめた我が妹。
ぼっ、と真っ赤になってしまった姉はさすがに狼狽、わたわたとしはじめるが…。

「っ、う…そ、そんなこと、言われたって……」

緩い笑みを浮かべる妹の、その言葉に思わずぱしゃん、と湯を跳ねさせながら自身の胸を抱き竦めるようにして隠し…。

…でも想像。想像…?
そうなのかな、支配欲。
妹の言葉に引き摺られるように思考が傾いて。ぶんぶん、と小さく頭を振る。ぼ、煩悩退散!

「も、もう…お姉ちゃんをからかうものじゃないよ!
 ほら、のぼせちゃってるよ悠薇。もうあがろう?」

ざぷ、と慌てて立ち上がって、湯船の縁に腰掛ける妹の肩へと手を触れる───。

伊都波 悠薇 >  
「んぅ?」

肩に触れられる、その距離に来ると。
くん、と身体を預けるように、密着。

柔らかい肌と、肌が重なり、お互いの双丘が歪む。

想像。

いやにも、出来てしまうーー

「からかってない、よぉ。らってぇ……」

近い距離。
紅潮している、顔。
シャンプーの香り、ぴちゃんという、お風呂の水音。

いつも、決してみれない、髪に隠れていない、素顔。

「おねーちゃんのことぉ、いつもみてる、もぉん」

甘えるような、声に聞こえる。
恋人のような距離。

否応にも、こんなことを『相手』といたら、こんな空気になったらを想像させるようなーー

顔が近づいてより、近づいて。
唇が迫ったそのとき。

「きゅう…………」

完全に、逆上せてしまった。

伊都波 凛霞 >  
「悠───」

重ねられる、濡れた肌。
互いの身体も一番柔らかな部分が撓んで近づくのは、同じ色の瞳、鏡合わせの顔…。

"からかってないよ"
"いつも見てるもん"

浴室に響く、蕩けたような声色の妹の声が耳につく…。

「っ、…ぁ」

吐息すら感じられるその距離で、妹が囁く。
心臓が跳ねるくらいになっているのが重なった胸に伝わってしまいそうで、余計に視線を逸らせない───。

───ぽふ。

そして、完全にのぼせあがった妹が、姉の胸元へと沈む。

「………」

ぱた、ぱた…と。
互いの身体から落ちる雫の音が響く中。

「……はぁ。可愛いだけで済ませてくれないんだから…ほら、あがるよ悠薇」

濡れた髪を撫でる様にしながら、身体を支えて───。
片手の指先で、自らの唇に触れる。

……最後に感じた何より柔らかな感触は。

目を細める表情()に朱が差すのは、自分ものぼせかけていたせい。そう思うことにした───。

ご案内:「伊都波家・浴室」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「伊都波家・浴室」から伊都波 凛霞さんが去りました。