2024/11/01 のログ
ご案内:「落第街 アパートの一室」に夜見河 劫さんが現れました。
ご案内:「落第街 アパートの一室」に比良坂 冥さんが現れました。
■夜見河 劫 >
とある日の、夕暮れも沈み始める頃。
落第街の路地を、ふらふらと歩く人影がひとつ。
ブレザー姿の、灰色の髪の青年である。
だが、その姿は少々物騒だ。
着ているブレザーは所々が破れてボロボロ、各所に血が飛び散ったり染みが出来ている。
顔に巻かれている包帯も、血塗れで千切れてボロボロだ。
明らかに喧嘩…といっていい規模なのかは疑問だが、争い事からの帰りだと分かる姿。
「………この服は、もう廃棄だな…。」
騙し騙し使ってきたが、これでは損傷が激しすぎる。
あちらこちらに破れた痕や何かが刺さったような切り傷の痕。
おまけに血の染みがひどい。
もう、これ以上の使用は無理だろう。
「……後で新しい服、用意しないと。」
ぼやきながら、寝床であるアパートへと足を進める。
誰も待っていない部屋だ、こんな有様でも気にする事もないだろう、と。
■比良坂 冥 >
誰も待っていない部屋
誰も待っていない筈の部屋
なのにそのアパートのドアの隙間からは薄く光が漏れていた
警戒、するだろうか
それともこの街においてそんな警戒すらも少年には必要ないだろうか
どちらにしても
そのドアを開けて部屋へと臨めばその原因はすぐに目に入る
毛布に身を包んだ灰髪の少女が、部屋の中で横になっているその様子が
■夜見河 劫 >
「……。」
ドアから漏れる光。
誰かが中に入っている、という事。
かり、と小さく頭を掻けば、固まりかけていた血が赤黒い塊になって、ぱらぱらと落ちる。
「……鍵、かけ忘れたかな。」
ぼけっと呟きながら、無造作にドアを開ける。
勝手知ったる自分の部屋だ、そのまま奥の寝室兼リビングへ行けば、其処には知った顔。
以前に出会った、昏い瞳をした灰髪の少女。
「……鍵くらい、かけておいたほうがいいのに。」
警戒心のなさそうな有様に、小さく息を吐く。
眠っているのか、ただ横になっているのかはわからないが、とりあえず起こしておこうか、と思う。
気にせず着替えてもよかったのだが、そのタイミングで起きられると、少々気まずいのもある。
「………。」
さて、どうやって起こせばいいか。
そんな事を考えながら、ふと手が伸びる。
眠っている少女の頬に向けて、血で汚れてない方の人差し指。
起きたりする様子がなければ、壊れ物を扱うようにそっと指で頬を撫でてみる。
「――冥。」
ぼそ、と一声。
これで起きるかは、分からないけれど。
■比良坂 冥 >
「………」
少女の頬は柔らかい
瑞々しく潤いのある…というほどでなくとも、薄く弾力のある女の子の肌だ
名を呼ばれれば、うっすらと瞼が持ち上がり…昏い瞳が少年を見上げる
「………」
「………」
「……おはよう?」
時間は、兎も角
そんな言葉を紡ぎながらゆっくりと緩慢な動作、起き上がった
じ……と、少年を見れば…首を傾げる
「…また喧嘩?」
■夜見河 劫 >
「もうすぐ夜。」
返って来た挨拶には、そう答える。
当たり前といえば当たり前だが。
そろそろ電気をつけないと、暗くて困る頃合いだろう。
「うん。……今日は、思ったより派手にやり過ぎた。
服もダメになったし、後で新しく用意しないと。」
すっかりボロボロの有様だが、傷の類は残っていない。
刺し傷らしい痕は服に残っているし、その部分から派手に血の染みが広がってはいるが。
「鍵、かけ忘れてたっけ?
ま、どっちにしても寝るならドア、鍵とかかけておきなよ。
玄関、半開きだった。」
物取り目的で入られたなら兎も角、寝ている所を見つかって誘拐されたらさすがに気分がよろしくない。
そんな事を考えながら、血塗れの顔の包帯を無造作に引っ張って千切り取る。
「ひどい顔と恰好で悪い。
着替えないと…いや、先にシャワーかな、これじゃ。」
改めて見ると、重傷者と思われても仕方ない。
■比良坂 冥 >
「……そう」
もうすぐ夜、そんな返事には素っ気なく
いや、大体の言葉は素っ気なく漏らす少女ではあるのだけれど
「……服も汚れるし、ボロボロだし。やめておけばいいのに。
……部屋、勝手に来ていい…って言わなかったっけ…?……ん……ドアは、次からそうする」
鍵のことには言及しない
緩慢な動作に追従するような鈍い喋り口
悪びれもなくそう言葉を返せば、改めてまじまじと少年を見る
「……邪魔だった?」
■夜見河 劫 >
「…そう言われると返せないけど、「これ」がないと、「生きてる実感」を忘れそうになる。
知らない内に、精神が死んで、ただ身体だけが生きてるような気になりそうで。」
こればかりはどうしようもない、と少しため息。
部屋の事については、少し言い淀んでから口を開く。
「………あの時言ってて何だけど、合鍵、渡すの忘れてた。
誰も来ない部屋だから、必要ないと思って、作ってなかったし。」
少し、気まずそうな言葉。
立ち上がり、ゴミ箱に血塗れの包帯を捨てながら机の引き出しを探ると、再び灰髪の少女の所へ。
そのまま、手を差し出す。
「――これ。俺が居ない時でも、勝手に使っていいよ。」
手に乗っているのは、作られてまだ時間も然程経っていない、新品同然の合鍵。
「邪魔、ではないけど……気まずいかと思って。
気にしないなら、いいけど。」
既に一度、身体の関りを持っていながらどの口が、と思いつつも、灰色の髪の青年はそう言葉を返す。
■比良坂 冥 >
「……ヘンな人」
前も思ったし、前も言ったけど
この街で見かける人の中でも、特別、ヘンな人
同じようにヘンな人な自分には言われたくないかもしれないけれど
「……?」
差し出された手に重ねるように手のひらを向ければ、ひやりとした感触
視線を落とせばそこには銀色の鍵…合鍵だ
「……」
昏い瞳が細められる
「……もしかして」
「……私のため、に作った?」
じ……、見上げるように、汚れたその顔を見上げる、そして……
「……あ」
「……そっか。わかった」
す…と立ち上がり、おもむろにシャツのボタンを外しはじめる
先にシャワーかな、という言葉をそういう意味にとったらしかった
■夜見河 劫 >
「自覚はあるよ。
だから、普通にやってられる皆が…「普通の人」が、時々羨ましい。」
「まともでない」事が分かっているから、「普通に生きていられる」「普通に生きられる」事が羨ましい。
「当たり前」が手に入らないから、思ってしまう事だった。
「うん。ないと不便でしょ、色々。俺が居ない時とか。
冷蔵庫の中も……まあ、大した食材とかないけど、好きに食べてもいいから。」
見上げられれば、視線を返す。
PCもテレビも無いつまらない部屋だが、一時でも居場所になればそれでもいい、と。
正真正銘、灰髪の少女の為だけの合鍵だ。
そうして、立ち上がった少女が服を脱ぎ始めるのを見れば、小さく眉間に指を当てる。
――まあ、既に「そういう」事に及んでしまっているんだし、寝起きで汗を流したいのもあるかも知れないし。
少し窮屈だが、二人で入るのには無理もない筈。
「……頭とか、結構やられたから、少し血が流れると思う。
それでいいなら、先に行ってシャワー出しておくから。」
とりあえず、ボロボロの上着だけ脱いでソファの上…は流石に躊躇われたので、
暫定処置でゴミ箱に放り投げて置く。
そのまま先に浴室に向かい、シャワーの準備に向かう青年だった。
■比良坂 冥 >
「……」
「……普通の人なんか詰まらないよ、要らない。
……"普通の人"は私を必要としないし、逃げるから」
脱ぎ始めた手を止め、そう言葉を返す
「──……いいよ」
「……血の匂い、嫌いじゃないし」
淡々とした返し
シャツを払い落とせば、下着姿
グレーのレース、年齢を考えればやや背伸びにも思える姿で浴室へと向かう……
何を恥じることもなく、躊躇することもなく
そうして二人で浴室へと──n
■夜見河 劫 >
「――そっか。
俺も、其処まで割り切れればいいんだけど。
そう考えると、ちょっと、冥がうらやましい。」
情けないな、と心のどこかで思いながら、そう返事を返し。
返された承諾には小さく手を上げ、了承の意を示しながら。
――浴室は、よくあるタイプのユニットバスルーム。
浴槽は、頑張れば二人は入れるか、という位のサイズだ。
「狭かったら悪い。
これでも一人で暮らすには贅沢かな、とは思うんだけど。」
そんな事を言いながら、青年は血塗れのシャツやズボンを無造作に脱ぎ捨てて行く。
筋肉質、という訳ではないが、引き締まった身体である。
その身体の所々――服の刺し傷のような痕があった部分には、薄く傷痕のようなものが
残っているが、既に殆ど気にならないレベルだ。
先に浴室に入り、少しだけ熱めのシャワーを出すと、灰髪の少女に軽く手を差し伸ばす。
■比良坂 冥 >
「………」
その場では答えず
その手をとって、二人で熱い湯気烟る浴室へ──
「……劫は」
「……私が羨ましい、なんて言うけど…何か理由があるの?」
一糸纏わぬ、少し汗ばんだ白磁の肌を晒し、包み隠さぬのは言葉も同じ
「……普通じゃないと、いけないのなら」
「……私なんてこの世界からとっくにいなくなってる」
水音の響く浴室に、のろのろとした少女の言葉が続く
少年の、血に穢れた、疵ついた身体に視線を落としながら──
■夜見河 劫 >
「ホントに、ちょっとだけ、だけど。
「こうしないと」生きてる実感が感じられないなら、素直にそう割り切ってしまえばいいのに。
だから、「普通の人」が要らない、って言い切れる冥が…「そう」、言い切れるのが、羨ましくて、さ。」
シャワーを固定し、頭の上からかかるようにしてから、軽く少女に向き直る。
――相変わらず、その瞳はどす黒く燃えるような色。
違いがあるなら、以前は燃え残りのような勢いだったそれが、今日は少しばかり強めな事、くらい。
「……今更だよね。
前に会った時は、話してなかったか。
まだ中学だった頃…酷い虐めを受けててさ。人目のない所で散々殴られたり蹴られたりして。
それが、あの日…「殺される」勢いになって。……初めてだった。「やり返した」のは。
気が付いたら、3人。殺してた。」
罪の告白、というには、あまりにも淡泊。
どちらかと言うと、「普通ではない」事を自覚した時の事を回想するような口ぶり。
シャワーが流れる音が、浴室に響く。
青年の頭に当たった熱めの温水は、固まり切らない血を幾らか洗い流し、
薄く赤く汚れた水になって排水口へと流れて行く。
「…冥がいなくなるのは…うん、そうだな…。
俺は、やだな。
「こういう」関係だからとかじゃなくて…何て言えば良いんだろ。
………困った。ちょっと、思いつかない。」
■比良坂 冥 >
「……」
熱いシャワーが冷えた身体に熱を入れてゆく
普段から体温は低く、血色も悪い
だから、というわけでもないけれど、少年の吐露する言葉もよく伝わってくる…ようにも思える
勘違いかもしれないけど
「……それは」
「……劫の"世界"を守るために必要だったんでしょ?」
しとしとと、温かい雨が振る中
自然と彼の身体に、自らの身体を重ね触れさせる
「……さっきの答え」
「……"私の世界"に"普通の人"はいらない。
……世界は、その人の見る世界以上の世界じゃない」
「……──余計なこと考えるの、やめたら…?」
少女の精神は遠い昔に壊れている
だから、平然とそんなことが言える
俯瞰的に、第三者的に、世界を見ることをとうにやめて…
自分が見える範囲の世界しか見ない、信じないことに決めたのだ
「……それは、劫の世界に私が要るから…っていうことでいいのかな」
■夜見河 劫 >
「俺の、世界、か……。
そういう事を言われたのは…うん、初めて。
世界…世界、か。あの時は、「あいつらが楽しそう」だったから、「自分もそうしてみたら」楽しいのか、
そう考えて、やった事だったけど……
そうだね…俺が「生きてると思える世界」を守る為、だったのかも知れない。」
そうするには、少しばかり拳を振るい過ぎて、結果、3人が命を落としたけど。
やり過ぎたかな、とは思った事があったけど、「済まなかった」とは思っていない。
「余計な事、か……やっぱり、俺、変に考え過ぎてるのかな。」
少女の内情を推し量る事は、難しく。
青年には、そう答えるのが精一杯。
だが、質問には、する、と言葉が出て来る。
「――そうだね、俺の生きてる世界には…冥がいる、な。
最初に出会って、まだ大した時間も経ってないのに。
やっぱり……どっか、自分と似てるから、なのかな。」
身体を重ねて来る少女の昏い瞳を見ながら、そう返す。
柔らかくて、下手に力を入れれば壊れてしまいそうな、身体。
………「生きている実感」と、「生物の本能」は、やはり異なるもののようで。
つい、身体の一部…股間に、熱が集まって、硬さを持ってしまう。
「……ごめん。話の最中に。」
ちょっと締まらない。
■比良坂 冥 >
「……人が世界をどう見たって、見える範囲しか見えないし」
「……そんなの、全部余計なこと」
少女の考えは、極端だ
けれど、或る意味では的を射ているものでもある
どう俯瞰して見ようと、世界はその人といフィルターを通して見ることしかできない
それはある種諦めにも似た、世界の捉え方
壊れた少女の、究極の自分本位に他ならない
けれど、だから──その人間そのものを、認めることが出来る
「……似てる、かな」
「……似てる、かもね」
身を寄せ、密着すれば互いの鼓動すら感じることが出来る
…こんなに近づかないと相手が生きている証拠を感じられないのだからけ、人間はよく出来てる
「……劫が生きてる証拠。気にしなくてもいいけど──」
薄く細められた視線が、下へと落ちる
目線の先には、彼自身の威容が在る
「……──」
少女の白い手が、するりと彼の股座へと伸びる
そしてその熱を手のひらで感じる様に包み込み──鼓動にも似た、脈を感じ取れば、耳元で囁く
「……いいよ」
「……言葉なんかより、よっぽど伝わりやすい」
■夜見河 劫 >
「………言い訳っぽいけど、今日はそれこそ、死ぬかと思うような喧嘩だったから。
もしかしたら、その時の「実感」が、まだ燃え尽きてないのかも。」
股間が少女の手に包まれれば、それを待っていたかのように、それは小さく脈動する。
若さ故か、熱く、力強くて、太い。
ゆら、と腕が少女へと延び、片手がその肩へ。
重なる身体をより密着させるように、力が入る。
もう片手は少女の胸へ。少し力強く、しかし乱暴にはせず、感触を確かめるように、ゆっくりと揉み込む。
「――冥は、柔らかいな。
柔らかくて、あったかい。
痛くするのは俺が嫌だから、痛かったら構わないで言って。」
■比良坂 冥 >
「……シャワーで温まったから」
普段はそれこそ、冷え冷えとした少女の身体
すべやかで、柔らかい、年頃の少女の身体は少年の手を、指を受け止める…
──力強く求められれば、安心感が増す
求められている
必要とされている
それだけで、安堵する
此処にいていい、証になる
「……痛くてもいいけど。
……劫がいやなら、劫のしたいようにして」
薄められた昏い瞳
応じるように、少年の背へとその手をまわす──
■夜見河 劫 >
少女の腕が背に回れば、より互いの距離が近づく。
互いの距離が肌越しに伝わってきそうな距離。
シャワーで濡れて、しっとりとした少女の肌が、吸い付いてきそうな感触を感じさせる。
「わかった、それじゃ俺のしたいようにする。
…出来るだけ、気持ちよくさせられるように、してみる。」
そう言いながら、豊かな少女の胸を揉みしだく手が、ゆっくりと移動する。
腹部を辿り、臍の上を撫でるように通過し――少女の股間、秘めたる花園へ。
荒々しく踏み荒らす事はせず、ゆっくりと、自然と開くように、其処を愛撫する。
最初に出会った時の、「殴っていい相手」を叩き伏せるような狂暴さを忘れそうな、丁寧な愛撫。
その間にも、青年の股間のモノは、少女の手の中で更に硬さと熱を増していく。
下手に刺激すれば、暴発しかねないような熱さに。
■比良坂 冥 >
「──……」
少女の身体は熱を帯びる
けれど、少女の表情に熱が灯ることはなく、ただ身を任せるように、抱き合っていた
少女からすれば、それだけで十分なのだ
こうやって求められて、必要とされて
誰かの熱を受け止めることで、自身の身体にも熱が差す
「……こうふん、してる?」
手のひらで感じる熱と、固さ
獣欲にも似る、少年の滾りを直に感じてそんな言葉の端に、色が交じる
少年の指先には、花弁から溢れる蜜が絡みつく
カラダは正直だ。目の前の少年の滾りに呼応する様に、応じてみせている
■夜見河 劫 >
「……してる。
前にした時も、だけど…あの時より、ずっと。」
は、と、熱を持った息が、思わず口から洩れる。
少女の手から与えられる感触と、身体に感じる柔らかさと体温。
それが、頭に痺れるような感覚と、身体に更なる熱を与えて来る。
少女の花弁に伸ばした指先から感じる水気。
絡みついて来るそれに、少女の身体もまた己同様に感じているのだと分かる。
無理なく開けば、その奥にゆっくりと指を差し入れる。
入ったならば、少女の奥が柔らかく蕩けるよう、傷をつけないように優しく解していく。
そうする間にも、股間の熱は更に高まる。
このまま放ってしまってもいいか、と熱を持つ頭で考え、直ぐに却下。
――少しがっつくようだが、まだ放つには早い。
「――する、前に。」
吐息混じりにそう声を掛け、少女の肩を抱き寄せていた手をそっと動かし、
少女の顔――唇に向け、人差し指で、紅を差すようにゆると撫ぜる。
唇を落としても構わないだろうか、という、無言の問い掛け。