【ロールフック】死神の神器 常世博物館の中央館には、古代エジプトの祭具の展示がある。 そこの展示室で、人目を引く遺物が九個ある。
『宝珠が取れて棒だけになった杖』
『朽ちてボロボロになった古文書一片』
『ヒエログリフの刻まれた石片』
『砕けた獣のような仮面の残骸』
『ヒビ割れた皿だけの天秤』
『芯だけが残った羽根の化石』
『ミイラ化した猫』
『擦り切れたヒエログラフのパピルス紙』
『復元されたひびだらけの壺』
これらは今や、何の力も持たないただの遺物である。 しかし、いずれもが相応しい持ち主を探し続けている。 それは【死を信仰】する者。 資格を持つものがこの遺物と出会ったとき、神器は本来の姿を取り戻すだろう。
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【PL様方へ向けて】
この遺物は、もともと異世界の『死の神』が保有していた神器です。 地球では『オシリス』や『チェルノボーグ』などと混同され同一視されている『死神』です。
この神器は本来資格のある人間へ『死の神』から直接譲渡されるものでした。 今や『死の神』に力はなく、神器は全て力を失っています。
しかし、神器は所有する資格のある者と出会うことで本来の力を取り戻します。 その資格とは『死』に肯定的である事です。 例えば、『死神を信仰している』『死に救いを求めている』『死後の世界を信じている』など、『死』に基づく価値観、信仰などがあげられます。
また神器にはわずかながら意思があり、それは持ち主の精神に干渉する場合があります。 神器の影響を受けた場合、『死を肯定する価値観』が強固になり、それを広めようとする意識が産まれます。 影響を脱するには強い精神力で抵抗するか、または神器の所有権を手放す必要があります。
また神器の所有者には二種類あり、①神器に選ばれた『所有者』と、②【黒き神】によって【使徒】として祝福された『継承者』があります。 基本的に『所有者』よりも『継承者』の方が神器の能力を発揮でき、精神への影響も受けません。
神器の能力に関しては、以下の通りになります。 いずれも本来の能力から非常に弱っているため、常に十全の力が発揮できるものではありません。 また、いずれの神器も武器として扱う場合は優秀な武器になるでしょう。 神器は全てで13個あり、12個が常世島に存在している。
①【縁切りの神鋏】(現所有者:芥子風菖蒲) ●あらゆる縁を断ち切る事が出来る、黒い色の刃渡り80㎝ほどの鋏です。 縁の概念は所有者に依存し、所有者が縁と認識しているものを切ることができます。
②【再生の宝杖】 ●訪れる死を遠ざける事によって、肉体を再生させる力を持った、黄色の宝珠を掲げる緑の杖です。 対象が完全に死亡していない限りはこの杖の効力は発揮されますが、相手によっては十分な効力が得られるとは限りません。
③【破邪の戦槍】(現所有者:蘇芳那由他) ●病と穢れを祓う力を持った、40cmほどの青く輝く刀身を持った大槍です。 病気を癒し、毒や瘴気などによる汚染を祓うことができますが、その程度は完全なものではありません。 また、悪魔や悪霊、邪気を持つものなどには非常に高い特効性を持ちます。
④【飢餓と死の赤剣】(継承者:神樹椎苗) ●血のような色をした赤黒い刃の剣。主な形状は大型の片刃剣。 所有者に猛烈な飢餓と生命力の消費を強いる代わりに、望むあらゆるものに死を与える。ただし、死の概念を持たない相手には単純な武器としての意味しか持たない。 また、現在は完全継承がされているため、形状や大きさ、複数に分裂する、望まないものに物理的にも非物理的にも干渉しない事が出来るなど、応用の幅が広い。
⑤『朽ちてボロボロになった古文書一片』【虚空蔵書】(模造品を所持;ノーフェイス) ●形状は金色の4cm四方の立方体だが、持ち主の意思によってあらゆる形状に変化出来る。 古代の神話、歴史、魔術、怪異について記された44444冊の本が納められている無限に広がる書庫へと接続でき、自由に閲覧できる。 また、自由に蔵書を増やす、蔵書を物理的書物として持ち出す、などが可能。 閲覧中は主観時間が止まるため客観時間では一瞬。最も神器として自我が強く、所有者によっては対話を行う事もありえる。
⑥『ヒエログリフの刻まれた石片』【古王の勅令】 ●古代魔術の適性を得られる。 複雑ではない自然現象を起こすだけの魔術だが、消費する魔力によって規模や威力が変化する。
⑦【埋葬の仮面】(友人:緋月)※神器としての資格喪失のため殆どの能力を失っている ●死者を埋葬していた神の能力を一部を使用できる。 死者の観測と俊足、冥界との一時的交流など。
⑧『ヒビ割れた皿だけの天秤』【審判の天秤】 ●対象とした魂の重さを計量する。 使用者の心臓(所有者の罪)の重さを基準に軽量できるが、使用者の心臓より重いか軽いか、でしか判断できない。 基本的に、犯した罪や悪行が多ければ多いほど重くなる。
⑨『芯だけが残った羽根の化石』【真実の羽根】 ●『死者を喰らうモノ』へと変身する事ができる。 『死者を喰らうモノ』は、頭部がワニ、たてがみと上半身が獅子、下半身はカバの怪物である。 変身した状態では、死者の観測が出来、また、変身中に殺した対象の蘇生を阻害する。
⑩『ミイラ化した猫』【奔放の天穹】 ●任意の芸術の才能が芽生え、それにより守護の力を発揮できる。 守護の力は所有者と所有者と特に親しい物を護る結界を造り出し、その強さは愛情の強さに比例する。 ただし芸術に触れている時しか力は使えず、力を使う時はネコの耳と尻尾が生える。
⑪『擦り切れたヒエログラフのパピルス紙』【死者の書】 ●冥界で生活するための忠告や助言の記された本。 死者を冥界に導く能力があり、除霊や浄化、また書そのものが魔術の触媒ともなる。
⑫『復元されたひびだらけの壺』【軍神の護壺】 ●所有者や他人の心臓以外の臓器を保管できる。これには保管する臓器の持ち主の完全な同意が必要。 保管された臓器は肉体から消えるがあらゆる生命活動は正常に行われる。 また壺に臓器を保管されている間のみ、保管されている者は、身体能力が上がり、水を操る能力を得る。
⑬【黒き神の大鎌】(継承者:最後の使徒『トト』) 異界に存在する、唯一の神器。 それ以外は詳細不明。
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こちらは【ロールフック】として、自由に用いていただいて良い小道具として提供させていただきます。 使用される方の裁量にお任せする形で、あえて多くの部分を抽象的にしていますがご了承ください。
・大雑把なルールとして
・『死を肯定する価値観』があれば、神器を所有する資格を得る事が出来ます。 ・所有者となった場合、神器は実体を失い、所有者の意思で具現化できるようになります。 ・神器の意思による影響は個人の精神力に寄ります。 ・神器の効力は、状況や所有者、対象によって変わります。
以上を踏まえていただき、ロールで使用される際は常世学園のルールに則ってご利用ください。
人によっては武器になるし、魔術の媒体にも、異能や能力を制御するための魔道具としても使えるだろうと想定しています。 もし、利用にあたって疑問質問などありましたら、気軽に私書箱宛てにご相談くださいませ。
こちらのシェア設定に関しましては、【No.45 神樹椎苗】に責任があります。 問題などがありましたら私書箱宛てにご連絡ください。 |
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