ゆい。 或いは、 むすび。
社会の先生をしている。
いつからいるのか、何故いるのか、 どういう存在なのか、 不思議と誰も気にしない。
【概要】 人と人が繋がるには、何が必要だろうか? 言葉、友愛、信頼、好意…まあいろいろあるだろう。 彼女はそうしたもので人と人を繋ぐ役割をしていた概念存在である。
だが、社会は変わった。
人と人とはもはや直接のつながりがなくとも、 電話で、メールで、SNSで、容易に繋がれる。
彼女の存在はいつしか不要になり、忘れられていった。
科学技術の発展に伴って 失われ、忘れられていく存在もある。
異能や魔法もそうだ。 これからどんどん既存のものが失われ、忘れられていく事になるだろう。
そんな悲しくも忘れられていく者達を 授業で教えている。
【つながりの魔法】 誰かと誰かの縁を繋げる魔法。 けれど、 どちらか一方でもそれを望まぬなら 繋げた縁は脆い糸のように切れてしまう 儚い魔法
幾年前の友人、疎遠になった家族、昔の恋人
もしかしたら、一言二言くらいはまた話せるかも
……久しぶりに電話をかけるのと何が違うのか? それは本人にも分からない。 おそらく何も変わらないのだろう。 |
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