無能力者が異能者や魔術師、怪異に対抗する為に試行錯誤の末に生み出した反超自然兵器の一種。
異能/魔術といった超自然的効果(現象)を一瞬だけ完全に無効化(キャンセル)する事が出来る弾丸。
国家によっては精鋭の治安部隊が正式装備として採用している所もある…らしい。
外見は光を反射しない黒塗りの弾丸。様々な口径があるが、主に拳銃弾や小口径ライフル弾が多い。
《虚ろの精霊》と呼ばれる特殊な精霊力が込められており、強い推進力の付与(つまり発砲)により活性化。
異能や魔術によって生み出された超自然的エネルギーを食い荒らして、速やかに霧散する。
具体的には、射線軸上の異能/魔術をほんの一瞬だけキャンセルする特性を持つ弾丸である。
命中した対象は同様にほんの一瞬の間、異能/魔術の行使が完全に不可能になる。
その特性上、異能/魔術では防ぎ難い。ただし異能/魔術によって生み出された間接的・物理的障害には防がれる。
また、異能/魔術によって生み出された超自然生命体に覿面の効果を示す。それ以外の対象には通常の弾丸程度の殺傷力。
異能/魔術のキャンセルはあくまで一瞬のもので、連続的・恒常的な異能/魔術に対しては一時凌ぎ程度にしかならない。
作製には専門的且つ特殊な技術が必要となるが、使用自体は射撃の心得があれば誰でも普通に行う事が可能。
作製に特殊な技能が必要な為か、あまり多くは市場や流通には出回っていない。
常世学園では落第街などで密かに製造、販売されている物を入手可能(ただし偽物・不良品も少なくない)。
ただし、製作過程が特殊な上に弾薬としては非常に高価で、金銭的な余裕がなければ手が出しにくい代物。
技術と材料があれば、似たような紛い物を製造出来なくも無い(それでも、相応の作成技術が必要となる)。
幾つかの亜種が存在するが、虚弾ほどの数は出回っておらず知名度も低い。