組織/その他/常世正教会
シメオネス教会 †
概要 †
常世島の異邦人街宗教施設群にある、常世正教会の特徴的な形をした教会。異邦人街に住むドワーフ職人製の石造りの教会で、92mの高さのある塔を備えており宗教施設群のランドマーク的になっている。
教会の建物は奥行きが約210m、横幅が約80mの大きさがあり、その建物から約10mまでが敷地。名前は正教会の聖人である新神学者シメオンの名前にちなんでつけられている。
場所 †
シメオネス教会は異邦人街の宗教施設群にあり、狭義的には宗教施設群の入り口と言われている(実際はより広く様々な宗教施設は建っている)。
学園地区と異邦人街を繋ぐ路線と地区を周回する環状線路線が繋がる異邦人街中央駅から、駅前広場を通り歩行者専用路となっている大通りを通って徒歩3分ほどであり、車窓からも教会の特徴的な塔が見える事から、宗教施設群のランドマークとして記事にされる事もある。また塔は展望塔としても利用され特定の期間や時間以外は一般公開もされており、展望台からは周囲を一望できる。最上階までは階段とエレベーターも通じているが、エレベーターは有料。
教会のデザインは常世島にあるとあるモノをなぞらえていると言われており、表現主義建築による教会堂である。
教会建築 †
この教会は10年ほどまえに建設され、ドワーフにより驚くべき短時間で建築されている。上空から見れば凸型をした塔部と繋がった拝廊や身廊・側廊のあるラテン十字の形をしたロングハウスがある。ただし、建築図面で見ると塔部もラテン十字の形をしており、二重ラテン十字の形をした建築物である。シメオネス教会においては塔部を聖堂とし、ロングハウス部を主教座としている。また主教座から翼廊で繋がり右側が教会が持つ病院であり、左側が修道院となっており生活の場にであり、各6階建ての建物である。主教座の聖歌隊席の下には3層の地下聖堂が作られており、修道院の下には広く頑丈な地下空間があり訓練場となっている。この建物群には聖別もされている。
建物の周囲はモザイクタイルの道となった教会敷地で、入り口前には少しした広場になっている。
一般で入れるのは聖堂1階の丸い空間部分と聖堂展望台、そこから繋がる主教座の1階および病院建物内になる。
シメオネス教会の入り口となる聖堂の袖部は、入っていくと曲線を描いて高くなっていく天井の高い空間となっており、中央には聖堂展望台に上るエレベーターがありガラス張りで入り口方向を眺める事ができる他、そのエレベーターを周回する様に徒歩で上れる階段がついている。またその聖堂展望台まで続く曲線面には宗教フラスコ画が描かれている。中央は楕円形空間のホールになっており、一般で行けるのは中央の楕円形空間にあるエレベータか階段から上に上る聖堂展望台か、そのまままっすぐ進むロングハウスに繋ぐ方向だけであり、2階分の高さを持つアーチ状になっており、その廊の天井や壁にはフラスコがや絵画、あるいはアンティークな調度品が置かれている(実はこの絵画や調度品が隠し扉になっており、その奥には小部屋……というより収納スペースがある)。受付や案内などはこの聖堂の一階入り口側にある。
聖堂の両横袖およびロングハウス方向の袖のうち一般観覧可能な廊部分以外は教会の関係者のみが入れる場所で、一階部分に警護室がある他、執務室や待機室、会議室など教会運営の業務場所になっている。
聖堂の三階には大型のパイプオルガンが設置されており、聖堂表面の空洞な筒群を伝い共鳴して深い音色を奏でる。
3階にあるパイプオルガンは演奏者が乗るテラスが主教座側にあり、ホールからは演奏者やパイプオルガンが見えるが、出入りはテラスの左右にある扉と繋がる聖堂の両横袖方向からしか出入りできない造りになっている(ちなみに、聖堂の4階部分の壁側は周囲ぐるりとパイプオルガンの為の機器と保守スペースがある)。
シメオネス教会の構造については公表されていないが、聖堂展望台は23階とされており、地下が3階まである構造となっている。聖堂で利用している執務室としては11階までであり、12~22階は小部屋があるが通常は締め切られている非常時用の儀式部屋であり定期的な清掃や保守以外には立ち入ることはなく、また部屋に入る場合は聖堂中央の階段かエレベーターを使う事になる。聖堂内の一般観覧できる楕円空間と廊以外は1~11階には大小の部屋があり、両横袖から階段やエレベータで上り下りでき、また、ロングハウス側とは3~7階で行き来できる通路がある。11階は主教の執務室や応接室であり、10階は複数いる長司祭の執務室と共用応接室、9階は複数いる長輔祭の執務室と共用応接室となっている。8階は主に主教や長司祭が出席するような会議のための会議室となっており、この8~11階は欠けたコイン型のフロアとなっている。
7階以下は各業務の為の部屋が揃えられているが3~7階は主教座と繋がっている為、合わせると細長いフロア空間となっている。パイプオルガンの方向から広がるような形状で天井に繋がっている主教座は中央は7階部分まで吹き抜けているものの、側老の上層にあたる部分には部屋があり主教座の左右に長いフロアを持つ。3階部分は業務に利用するが、4~5階は窓などはないものの短期間の滞在ぐらいはできるような部屋になっており、大量の怪我人があり病院側の病室が足りない場合や生活に困った人々の仮宿として提供する事もある。また、6~7階部分は左右のフロアを繋いでいる渡り廊下が各階にある(一応、渡り廊下の途中に木窓はあるが、外部からは太い梁の表面にある装飾にしか見えず、知る人は少ない)。
パイプオルガンを奏でると聖堂構造の共鳴もあり、主教座方向の袖内が開いてるので主教座側には吹奏楽器のベルのようなに音が広がり、主教座内を上から音が降ってきて包み込むようにも感じられる。
教会修道士は主教座の翼廊で渡れる修道院で暮らしており、食堂や湯浴み場などもこの修道院。主教も自室は修道院の中にある。
主教座の地下一階は正教会秘儀などを行う場だが、何かあった場合の周囲住人の避難所にも利用することができる。
教徒以外の一般観覧 †
特定の時期や時間以外は教会の見学も可能。壁面に描かれていたり飾られている絵画は、従来の宗教フレスコ画以外にも教徒になった異邦人なりの解釈による宗教フレスコ画などもあります。
また、祭日などの儀式などは見ごたえもあるので、デートスポットにもなります。
霊的守護 †
基本的には聖別されており、邪悪な者には不快に感じる空間となっている。敷地内のモザイクタイルの床も神聖陣となっており、これは、聖堂や主教座で行われる儀式などを行う際の増幅する機能を持つ。
中に入る際には聖水による識別もされ、聖堂中央の楕円形空間は神聖陣が描かれており聖堂聖堂を中心とした教会敷地を悪魔などに対する城壁としている。主教座地下聖堂B3階には収集した聖遺物を納めた幾重にも聖霊的な《守護障壁》が張り巡らされ強固な宝物室としており、修道士も一部を除ぎ立ち入り禁止。主教座地下聖堂は、入り口は主教座の拝廊にある隠し入り口だが、地下聖堂の3階部分は位置的には聖堂の真下(地下64m)になる。
今のところ1回しか使われた事はないが、聖堂3階のパイプオルガンで奏でる神聖楽術による聖霊結界という方法もある。これを行うと聖堂塔表面の筒群で共鳴し増幅し、可視できるほどの密度の神聖結界を敷地内に展開し、特に、聖堂の入り口の先側を強固にすると共に。展開された場合には聖堂や主教座の内側での神聖に属する力は増幅され、神聖に属する力以外は減衰し邪悪に近い程その減衰は高くなる。
- 極大神聖術式《メギドの雷》
更にまだ使われたことがないが常世正教会の持つ最大神聖術として、パイプオルガンの神聖楽術に加え聖堂12~22階の11層型の儀式部屋での儀式。及び主教座地下聖堂B2階のフロアの10か所で同時に行う『生命の樹』儀式を同時に行い、聖遺物を使う極大対抗術式がある。これは聖堂を杭に例え『生命の樹』儀式力を制御・凝縮し、聖遺物の力を固定と増幅した上でパイプオルガンの神聖楽術演奏に《ダアト》を発生させ。聖堂を砲身として破滅的な濃度と密度の神聖力を撃ちだす、《人》にとって災いをなす神であろうとも退けうる一撃……と予想はされている常世正教会の秘儀である。各階に4名と、地下の1儀式に付き6名と聖遺物の管理調整に3名、さらに神聖楽奏者1名の計108名の修道士が命を賭した大秘術である。
使う場合は主教か《聖者の盾》長司祭のどちらかが中心となり、もう片方は敷地外にと。最低限でもどちらかが生き残るように定められている。