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検査入院の結果、当人の細胞は特定条件下で通常の人間に比べて数千倍~数十万倍の代謝速度を発揮することが分かった。
この特定条件というのは細胞が外的要因によって破壊された場合である。組織が傷を負った場合、破壊された細胞から警告物質が分泌。これを周囲の細胞が受け取ると代謝が非常に活発になり、破壊された組織を急速に修復する。
検査入院によって異能の概要が判明したのち、異能の応用の為により詳細な調査を実施した。組織の修復が完了した後もしばらくの間は代謝は活発であり、組織が発達する。また細胞を正常に複製する為に不可欠なテロメアが非常に長く、また複製時に短くなりにくいという事実も確認されており、当人の生物としての寿命は非常に長いものと推測される。大きな外傷を追わない場合、その寿命は1000年~2000年と推測されるが、これは一般的な生活を送った場合の概算であるうえに精度にも期待はできない。
日常的な生活を送る程度なら特別な措置は必要としないが、頻繁に外傷を負う場合は投薬による過剰な細胞分裂の抑制が必要である。投薬の頻度は外傷の程度によるものの、人間的な生活と身体を維持する為に錠剤による1日2回の錠剤の服用が望ましい。また身体の5割を超える損傷や脳細胞の損傷した場合には通常の投薬に加えて吸入、あるいは静脈への直接の投薬が必要となる。