身長150cm未満の小柄な少女。堅磐寮在住の図書委員で、元違反学生。
種族は半人間、半怪異。かつては純粋な人間であったが、怪異(
浸食を受け、部分的にその性質を受け継ぐに至った。
自己に精神負担を強いる異能、一部他者に社会的負担を強いる体質(後述)を
有している。過去、それらの影響で苦労を強いられたため、他者との関係構築、
並びに "普通の社会生活" に負い目を感じている。
他者の視界に入った際、触覚でそれを感知するパッシブ型の異能。
視覚範囲内なら常に反応するが、距離が開いていたり弱視によって
はっきり見えない場合は、その分触覚反応も弱くなる。
ただし
異能の封印制限措置が行われていない場合、
身悶えしてまともに行動が取れなくなるほど。
また、触覚反応は視覚の主の感情を色濃く反映する。
視界に入っただけならただ触れられただけと変わらないが、
例えば害意を含んだ視線を向けられれば痛みを伴う。
触覚に物理的圧力はなく、害意の籠った視線でも傷が付くことはない。
しかし心理的な圧迫感/錯覚を伴うため、1方向から大勢の視線を
受けると同方向に進めなくなったり、押し返されて転んだりもする。
当初は視線にのみ反応する(直視された場合のみ感覚を伴う)異能
『視線過敏』として登録されていたが、
怪異に襲われたのをきっかけに範囲、及び感度が拡大強化された。
この変化を『異能ステージ説』に当てはめた結果、
2ndStageに進化した異能『視界過敏』として改められるに至った。
1stStage時点でも鬱症状、それに伴う心因性幻触や自傷行為に発展する
精神疲労を伴う極めてデメリット色の強い異能であり、『異能疾患』と
評されたこともある。
素の状態では日常生活を送ることさえままならず、
異能弱化/封印制限措置が認められている。
『贄』の役割に特化して調整/継承を繰り返した家系の末裔。
『最上の贄』であるがために捧げられた側はそれ以上の、それ以外の
要求権を失う。自己の犠牲と引き換えに、人知の及ばぬ超越存在を
無力化するために調律された何よりも甘美な『餌』。
当初は『捧げるべき対象』が既に定められていたため『餌』としての
性質はなりを潜め、霊的存在のみを惹きつける『親霊体質』としての
限定的な発露に留まっていた。しかし怪異との接触、呪的手段による
干渉でプロテクトが破壊された結果、魔力、精気などを糧にする種を
誰彼構わず誘惑するようになった。
魔力、妖力、精気、感情、或いはもっと曖昧なスピリチュアルな何か。
カタチの無い何かを糧にする者は、黛薫から美酒か甘露の如き芳香を
感じ取り、ともすれば理性を失いかねない凶悪な捕食への衝動を覚える。
現在はその危険性から特例的に対策措置が取られているが、根本的な
解決方法が見つからないため対症療法に留まっている。具体的に言うと
防護、倦厭効果のある護符を複数所持することによる強引な相殺。
『最高の餌』に『最悪の味付け』を付け足すことで辛うじて怪異の襲撃を
防ぐことに成功しているが、場合によっては逆上を招く危うさもある。