That is not dead which can eternal lie, And with strange aeons even death may die.


グレート・サイバー・ワン(大いなる電子のもの)
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/src/aca134.png
久遠に臥したるもの死することなく
怪異なる永劫の内には死すら終焉を迎えん

電脳の神々

 それは、遥か電脳の深淵に眠る大いなるもの

 それは、電子の記号によって再現された神々

 星が正しき巡りを行う時を待つものにして

 未だ臥したる永久の死者

 電脳の深海、全てが狂いし領域にそれらは眠る

 「鍵」が解かれ、「門」が開かれるのを待ちながら――

「鍵」によって封じられしもの

《グレート・サイバー・ワン》は未だ眠りについている。
かつてこの地上に存在したと言われる古の大いなるものたちを蘇らせようとしたもの。
再現されたもの。電子によって形作られた電脳の神々。
深き電脳の深淵にて、死に等しい眠りを続けている。そして、待ち続けている。
全てが狂いし《ル・リエー》にて。

彼らは未だ眠り続けている。
「鍵」が「門」を開けるその時まで。

《電子魔術師》事件

『《電子魔術師》事件についての報告書』より一部抜粋

公安委員会によるロストサイン制圧作戦と共に展開した疑似「門」解放は失敗。
《電子魔術師》により「門」は閉ざされ、《グレート・サイバー・ワン》の地上における顕現実験は実行不可能となった。
《電子魔術師》により、《輝くトラペゾヘドロン》と《窮極の門》の電脳世界における使用はほぼ不可能となった。
全ての《グレート・サイバー・ワン》は《ルルイエ領域》の彼方へと封じ込まれた。ただし眷属レベルは除く。
この研究は一時中断とし、今後の経過を静観することを提案。
なお、《電子魔術師》のかけた「鍵」を現段階で解くことは不可能。
《電子魔術師》は《ルルイエ領域》に残存していると考えられる。

しかし、間もなくその「鍵」を解除する方法が当学園に訪れることが推測される。
3年前に日本関東圏にて行った《電脳怪異顕現実験》において、「鍵」の異能を持つ可能性のある人間を当研究所は確認している。
星辰が次に正しき位置に戻り、再びサインが失われるためにはかなりの年月を要すると考えられ、「鍵」を待つことが第一であると考えられる。
現在「鍵」を当研究所が確保することは困難を要するが、《電子魔術師》の消失により「鍵」は動くと考えられる。
「鍵」が当学園に接触しない場合は、強制的な収容も検討されたし。


                                       ――常世財団GCO研究所 副所長


この報告書は、常世財団GCO研究所から、その所長へと送られたものである。
常世財団GOC研究所は常世財団傘下の研究所の一つであった。元々は常世財団との関係はなく、傘下になった後もその関係は薄かった。
この報告の後、常世財団GCO研究所は解散処分となり、《ルルイエ領域》は廃棄することが決定された。
常世財団のメンバーとなっていた所長も解任されることとなった。
この報告書が何者かによって常世財団に横流しされ、その結果、危険で、違法な手段による研究を行っていたとされたためである。
常世財団GCO研究所元職員などは皆原因不明の失踪、あるいは死亡している。実験中の事故という可能性が高いとされる。
現在、ルルイエ領域やグレート・サイバー・ワンがどうなっているのかは不明である。

上記の報告書や研究所が行おうとした実験、そしてこの研究所の存在に関する情報は、危険なものと判断され、現在は機密文書と設定され、一般生徒は閲覧することはできない。


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