PC/生徒/久喜棗
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*久喜棗 [#k24ba62c]
|http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/src/aca11....
|~|~年齢|不詳|
|~|~種族|鬼神|
|~|~立場|#listbox2(学生,学生,教師,その他)|
|~|~学年|学年|
//////学年は学生でない場合は削除して構いません
|~|~異能|怪力乱神|
|~|~魔術|妖力を持つ|
|~|~世界|東の方|
|~|~所属|今はまだ|
[[半身図>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/sr...
[[ありがたい貰い物>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin...
*設定 [#f90445fc]
**身体的特徴 [#j97b0780]
-白髪白肌赤瞳、頭の左片方にだけ角が生えている。
-普段は着物の奥に引っ込めているので目立たないが右手を肘の...
--また以前は角もふたつ持っていた。
-3サイズは全体的に平たい族。
--身長もこども並に低い。
-かなり長いこと生きているが本人も自分の正確な歳は知らない。
**趣味など [#v5f0ddf3]
-釣りが趣味、学園に居ない時は大抵何処かで釣りをしている。
**来歴 [#o46e3a1e]
東方のある国の山中で生きてきた存在。&br;
九鬼姫と呼ばれ地元の者からは畏れられていたがある事件を境...
//そのうち書きます
**能力 [#s879cf09]
-怪力乱神
--常識離れした怪力や不可視の力を行使する。
-またこの力は他者に分け与えることが可能で、体液の交換とい...
--唾液程度では一時的に力を得るだけだが、血を交えること、...
--だが人間では得た力を制御しきれずほとんどが精神異常を起...
---そのため彼女が進んで力を他者に分けることは無い。
~
**過去の話 [#d43d1cfa]
CAUTION:このエピソードについて棗は余程親しくなければ話は...
#region(昔話)
昔々あるところに。~
~
それは満月の日だった。~
具足を付けた少年が夜の山中を走っていた。~
その背後、10メートルほど後方には、武士と思われる男たちの...
山は背の高い草が生い茂っており、少年と男たちが月明かりを...
やがて少年の前に行く手を邪魔する草が無くなった。だがそれ...
地面は途切れ崖になり、少年のはるか眼下には川が流れていた...
足を止めた少年を見て男たちは弓を構え、矢を放つ。~
放たれた矢は少年の背へと突き刺さり、否も応も無く、少年の...
ドボン。と勢い良く少年は川へと飲み込まれ、意識朦朧としな...
~
川の下流、大きな木の枝の上に一人の少女がまたがり、釣り針...
少女は白い髪で、白い肌をし、さらに頭部には角が二本生えて...
地元の者には九鬼姫と呼ばれる鬼であった。~
そんな彼女の釣りを邪魔するかのように少年の身体が上流より...
彼女はそれを見止めると、釣り針を少年の具足に引っ掛け釣り...
満月の日は妙なものが釣れよる。彼女はそうつぶやくと少年を...
だが反応はない、呼吸も聞こえないし、そもそも脈すら取るこ...
常識的に言えばその少年は死人であった。~
少女は少年の顔をじっと見つめ、やがてやれやれといった風に...
取り出した小刀で、まずは自分の腕を切りつけ血を流す。~
次に少年の腕も切りつけ、自分の傷と少年の傷を交わせた。~
~
半刻後、少年の心臓に再び鼓動が戻る、血はめぐり肌の色は土...
少年はゆっくりと目を開ける。目を開いた視線の先に、少女の...
少年はすぐ自分の状況を把握する、少女に膝枕されているのだ。~
思わずバッと顔を起こそうとするが少女に止められる。~
~
「これ、まだ動くでない。儂の血を与えたとはいえ馴染むには...
~
「き、君は?」~
~
「不躾な子供だのう…他人に名前を聞くときは自分から名乗るぐ...
儂は、九鬼姫と呼ばれている者といえばわかるじゃろうかな」~
~
警戒を隠さない少年へ、少女はあくまで優しく語りかける。~
~
「九鬼姫……?」~
~
そう呟いて少年は少女の顔を見る、少女の頭部には角が二本、...
少年もこの辺りの森に九鬼姫なる鬼が出るという話は知ってい...
だがそれらは子供を躾けるためのお伽話であり実際に存在する...
だが確かに目の前の少女は人間とは思えない特徴を備えている...
自分の体を確認しそのあまりにも異常の無さが異常に思える。~
自分は後ろから矢を放たれてさらに崖から滑り落ちたのだ。~
だのに今の自分の体には傷ひとつ無い、一体何があったのだろ...
~
「失礼しました、私の名は棗平(ソウヘイ)と言います~
あの…私はどうなっていたんでしょうか?敵に追われて崖から...
~
「ああ、なるほど…そうであったか~
背中に矢が刺さっておったから一体何事があったのかと思っ...
うむ、お主はな、一度死んだのだ」~
~
少年は「は?」と思わず聞き返して少女の目を見返す。~
~
「比喩ではないぞ、儂が釣り上げた時には芯の底まで冷えて心...
ゆえに儂が血を与えて鬼とすることで生き返したのじゃ」~
~
「な、何を馬鹿な…」と言い返そうとするも先に少女の手が少年...
いや、正確には少年の頭部の角に、であった。~
~
「ほれ、このようにな」~
~
少年は少女の手を振り払い川辺と急ぎ、川面に自分の顔を向け...
そこには確かに二本角が生えた少年の顔が映し出されていた。~
少年はわなわなと拳を震わせ、ガクリと腰を落とした。~
~
「むぅ…そう露骨に傷つかれてはこっちまで傷ついてしまうでは...
~
そう言って少年の隣へと座り諭すように手を肩へと添える。~
~
「鬼となったところでむやみに力を使わねば角が生えた以外に...
むしろ命を拾った幸運を喜ぶべきではないか」~
~
「でも、私が人ではなくなったと知ったら父上や母上が何と嘆...
~
「ああ、それなら心配するでない」~
~
と少女が満面の笑みで答える。少年はそれに対し「えっ?」と...
~
「お主はもう家族の元へと帰ることはない~
儂のもとで一生を暮らすのだ」~
~
「な、な…!それは無理です!申し訳ないが、命を助けてもらっ...
今私が使えている家は戦争の真っ最中なのです、一刻も早く...
~
慌てて説明する少年に少女は微笑んだままガシリと肩を掴む。~
~
「人間としてのお主は先刻死んだ、ゆえに家へ向ける忠誠や家...
それはこれからは儂へと向けるが良い」~
~
「……申し訳ありませんが」~
~
そう言って少年は踵を返し、その場を去ろうとする。~
だが、体が動かない。~
どれだけ力んでみても前に一歩を踏み出すことができない。~
~
「儂は鬼の姫、九鬼姫ぞ。ぬしが鬼である限り拒否権は無いと...
~
少女は勝ち誇るような表情でそう宣言した。~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
季節は巡り一年が経過した。~
少年と少女は二人きりで暮らしていた。~
最初は故郷への思いを断ち切れずにいた少年も、少女と暮らす...
少年はその日は森に落ちる木の実を拾い集めていた。~
木の実をより多く集めるためにいつもより人里近い場所へと入...
少年は一人の男と出会った、少年はその男を見知っていた。~
男は少年が元々使えていた家に仕える、いわば同僚であり、少...
男は頬が痩け、見るからに満身創痍であり、今にも倒れ伏せて...
男は最後の力を振り絞るように少年へと縋り付き、懇願する。~
聞けば少年が元使えていた家が、敵国に包囲されておりこのま...
男は包囲の中を何とか落ち延びたものの味方の隣国へと辿り着...
そして、男はそれだけ言い終わると静かに少年の手の中で絶命...
少年は手厚く男を葬ってやると少女の元へと向かう。~
少年は今すぐ飛んで行きたかったが、それには少女の許可が必...
~
「駄目じゃ」~
~
土下座して頼み込む少年を前に少女は冷たく言い放つ。~
~
「言ったじゃろう、人間としてのぬしは死んだと~
最早そのようなことはお前には関係ないはずじゃ、違うか?」~
~
少年は、まったくもってその通りだと答えた。~
だが、それでもどうしても、これが最後だから自分の願いを聞...
~
「……いかん、行けば必ずお主は戦に巻き込まれる~
お主は鬼になったとはいえ、なっただけじゃ~
鬼の力を使いこなせはせぬ、必ず、死ぬよりもひどい目に合...
~
少年は答えなかった。~
代わりに土下座をし続ける。~
~
「好きにせい」~
~
少女はそんな少年を放置すると何処かへ去ってしまった。~
~
数刻後、少女が帰ってきても少年は不動の土下座をし続けてい...
少女はとうとう根負けし、許可を言い渡す。~
~
「ああもう、わかった!もうよいわ!~
行ってよいぞ、でも必ず戻ってくるのだからな~
……お主は命は儂のものということを、忘れるでない」~
~
少年は少女の言葉に顔を上げ、深々とまた頭を下げた。~
~
~
~
~
~
~
~
隣国までは人の足で行けば山を挟み一日がかり、だが今の鬼と...
山々を駆け抜け、隣国の城まで辿り着く。~
角隠しの鉢巻を撒き、門番へと事情を説明する。説明を受けた...
しばらく後、帰ってきた門番の答えは予想外のものだった。~
援軍は出せない、その一点張りだった。~
少年は思わず門番に掴みかかりそうになるが寸前で冷静になる。~
ここで押し問答しては失望感と怒りで門番を殴り殺してしまう...
少年は諦めその場を離れる。~
まだ、希望はあった。~
少女からは止められていたが自分が戦いに赴けばよいのだ。~
勝算はあった、この一年間鬼の力を少年なりに試していたのだ。~
その力は常識を超えており人間の軍の包囲を打ち破り助けるぐ...
いま、隣国が冷たく接するのはこちらが酷い劣勢にあるからだ。~
こちらも戦う力が残っていることを見せれば気も変わってくる...
そう判断した少年は故郷へと急いだ。~
~
山間をひとすじの疾風が吹き抜ける。~
それは少年であった。~
少年の駆ける速さは行った時よりも更に速くなっているようだ...
速く、速く、もっと速く。~
少年がそう念じるたびスピードが増していき、身体が軽くなる。~
飛ぶように木々をくぐり抜けた先にやがて見慣れた光景が目に...
城だ。~
城は数千の軍勢に取り囲まれており、鼠一匹逃がさない陣形が...
少年はその軍勢のど真ん中へとズシンと着地する。~
兵士たちは少年を見て何やら驚いているようだった。~
まぁ人が空から降ってきたのだからそれは驚くだろう。~
それにしても、何故かやたらに気持ちが良い。~
思わず空へと顔を上げ叫んでみる。~
周りの兵士たちは怯えきった表情で少年を見上げる。~
少年はそれが、楽しくて楽しくて仕方がなかった。~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
今にも雨が振ってきそうな厚い雲が空を遮っていた。~
戦場が残酷なのはある意味当たり前の光景なのではあるが、端...
遊ばれたようにねじ切れた死体が積み上げられ、地面は変色し...
そんな異常な場に似つかわしくない、着物の少女が一人立って...
少女は思わず顔を歪め死体から目を背ける。~
少年の帰りがあまりにも遅く不審に思いここまで来たのだった。~
~
近くにグチャグチャと音を立てる何かが居た。~
しかし姿は見えない。~
少女はそれへと近づいていき、見えない何かへと手を掛ける。~
~
「棗平か……?」~
~
少女とて「ソレ」がもう手遅れであることはよくわかっていた。~
だが一縷の望みが彼女にそんな迂闊な行動を取らせてしまった。~
見えない「ソレ」が彼女の手首を丸ごと飲み込む。~
少女は手を引き抜く暇もなくバキリと骨を噛み砕かれ、右手を...
少女は激痛に一瞬怯むも残った左手で思い切り見えない何かを...
その衝撃のせいだろうか、見えなかった何かがその姿を表した。~
それは異常な姿だった、身長は3メートルはあるだろうか。~
筋骨隆々で岩のようなゴツゴツとした硬く頑丈な肌に獅子のよ...
それを見た時ようやく少女は理解した、もう少年は居ないのだ...
少女は知っていた、鬼の力に溺れたら最後はどうなるのかと。~
その末路が目の前の異形だった。~
最早目の前の化け物は鬼ですらない、暴走するソレは少女の命...
殺すしかなかった。~
~
彼女はこうなることを恐れていた、だがこうなるであろうこと...
だから止めたかったのだ、少女は少年を好いていた。一目惚れ...
だから助けたのに、結局失った。~
それも自分が許したからだ。~
自分が化け物の力を渡し、止められたのに化け物にしてしまっ...
自分が撒いた種は自分が刈らねばならない。~
今ここでこの化け物を止めなければ、化け物は敵軍に飽きたら...
それは少年が望んでいたことではない。~
~
少女が涙を流し、吠えた。~
少女の咆哮は曇天を貫き戦場に陽の光を差し込ませる。~
それに呼応するように化け物も咆哮する。~
両者の咆哮に大気は震え地鳴りが起きる。~
~
まず仕掛けたのは化け物だった。~
その巨大な拳を振り回し少女を打ち抜こうとする。~
少女はその拳を左手で受け止めるも地面の方が耐え切れずにバ...
しかし少女は拳をグッと掴むとそのまま化け物を持ち上げ宙へ...
化け物ははるか上空へ舞い上げられ、少女もその高さまで跳躍...
そして宙で更に化け物を掴みぐるぐると振り回し、眼下に見え...
音速の壁を超え周辺の空気を弾き飛ばしながら化け物は山へと...
化け物は轟音と共に山へと突き刺さり、その衝撃で山の上半分...
~
そこへさらに少女が遥か上空から蹴り落ちてきて、化け物の腹...
着地の衝撃が爆音に変わり周辺の土砂を巻き上げる。これで山...
~
化け物はダメージを受けたものの立ち上がり、少女の足を掴み...
少女は森の木々をなぎ倒しながら崖へと突き刺さる。その衝撃...
~
化け物は少女へ追い打ちをかけようとすぐさま飛んで行く、土...
しかしそれは少女に当たらず、むしろカウンターヒットで化け...
バゴゥンと爆発音が響き化け物が地面を削り取りながらふき飛...
~
少女は再度咆哮を上げ、周りの物を吹き飛ばした。~
少女の角が、眼が、異様に赤く光る。~
化け物は立ち上がると拳を振り上げ迎撃の体制を取る。~
しかし、あまりにも遅すぎた。~
最後の攻撃を化け物は視認することすら叶わなかった。~
赤い光が化け物を通り過ぎ、心臓を抉る。一瞬後に到達したソ...
~
一連の戦いの余波は周辺の地形に甚大な被害をもたらした。~
山が無くなり、森が無くなり、敵国はその理解不能な破壊の痕...
~
棗平の仕えていた国は戦争の危機は去ったものの、山と森を失...
~
少女もまた、住処の森を自らの手で破壊してしまったため、他...
更に右手、右角も失われた。~
戦いの後、力を使いすぎたことにより右角は自然と砕け散った...
~
少女はあてもなく森から森へ彷徨い歩いた。~
~
それから何年も後、有角の少女が人里に出没するようになった。~
彼女は名を、久喜棗と名乗った。~
#endregion
#region(要点だけ)
-ある時死にかけの少年を鬼の力を渡すことで蘇生させる。
--しかしその力が元で少年は破滅し、棗は自分の手で少年を殺...
---棗の名は少年の名である棗平から取っている。
#endregion
**忘備録 [#q0b18dc1]
[[ミウ>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/list...
~
常世港の波止場で会った、自称神様、自称ではないらしいが。
[[おこん>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/li...
~
破廉恥子狐、長年の腐れ縁。~
[[稲葉聡美>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
おこんの生徒らしい、よくない影響を受けないか心配している。~
[[橿原眞人>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
~
機械に詳しい、卑猥な画像を収集している。
~
[[雪城氷架>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
女子寮の浴場であった少女、シャイなところのある若者らしい...
[[鈴成静佳>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
女子寮の浴場であった少女、スキンシップとセクハラのボーダ...
[[蒼穹>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/list...
~
破壊神。彼女の目的は一体……。
~
[[志葉恭介>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
~
時代遅れな格好をした少年。他人のことは言えないが。
~
//目標
//関わってくれた人たちを楽しませたい(願望
終了行:
*久喜棗 [#k24ba62c]
|http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/src/aca11....
|~|~年齢|不詳|
|~|~種族|鬼神|
|~|~立場|#listbox2(学生,学生,教師,その他)|
|~|~学年|学年|
//////学年は学生でない場合は削除して構いません
|~|~異能|怪力乱神|
|~|~魔術|妖力を持つ|
|~|~世界|東の方|
|~|~所属|今はまだ|
[[半身図>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/sr...
[[ありがたい貰い物>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin...
*設定 [#f90445fc]
**身体的特徴 [#j97b0780]
-白髪白肌赤瞳、頭の左片方にだけ角が生えている。
-普段は着物の奥に引っ込めているので目立たないが右手を肘の...
--また以前は角もふたつ持っていた。
-3サイズは全体的に平たい族。
--身長もこども並に低い。
-かなり長いこと生きているが本人も自分の正確な歳は知らない。
**趣味など [#v5f0ddf3]
-釣りが趣味、学園に居ない時は大抵何処かで釣りをしている。
**来歴 [#o46e3a1e]
東方のある国の山中で生きてきた存在。&br;
九鬼姫と呼ばれ地元の者からは畏れられていたがある事件を境...
//そのうち書きます
**能力 [#s879cf09]
-怪力乱神
--常識離れした怪力や不可視の力を行使する。
-またこの力は他者に分け与えることが可能で、体液の交換とい...
--唾液程度では一時的に力を得るだけだが、血を交えること、...
--だが人間では得た力を制御しきれずほとんどが精神異常を起...
---そのため彼女が進んで力を他者に分けることは無い。
~
**過去の話 [#d43d1cfa]
CAUTION:このエピソードについて棗は余程親しくなければ話は...
#region(昔話)
昔々あるところに。~
~
それは満月の日だった。~
具足を付けた少年が夜の山中を走っていた。~
その背後、10メートルほど後方には、武士と思われる男たちの...
山は背の高い草が生い茂っており、少年と男たちが月明かりを...
やがて少年の前に行く手を邪魔する草が無くなった。だがそれ...
地面は途切れ崖になり、少年のはるか眼下には川が流れていた...
足を止めた少年を見て男たちは弓を構え、矢を放つ。~
放たれた矢は少年の背へと突き刺さり、否も応も無く、少年の...
ドボン。と勢い良く少年は川へと飲み込まれ、意識朦朧としな...
~
川の下流、大きな木の枝の上に一人の少女がまたがり、釣り針...
少女は白い髪で、白い肌をし、さらに頭部には角が二本生えて...
地元の者には九鬼姫と呼ばれる鬼であった。~
そんな彼女の釣りを邪魔するかのように少年の身体が上流より...
彼女はそれを見止めると、釣り針を少年の具足に引っ掛け釣り...
満月の日は妙なものが釣れよる。彼女はそうつぶやくと少年を...
だが反応はない、呼吸も聞こえないし、そもそも脈すら取るこ...
常識的に言えばその少年は死人であった。~
少女は少年の顔をじっと見つめ、やがてやれやれといった風に...
取り出した小刀で、まずは自分の腕を切りつけ血を流す。~
次に少年の腕も切りつけ、自分の傷と少年の傷を交わせた。~
~
半刻後、少年の心臓に再び鼓動が戻る、血はめぐり肌の色は土...
少年はゆっくりと目を開ける。目を開いた視線の先に、少女の...
少年はすぐ自分の状況を把握する、少女に膝枕されているのだ。~
思わずバッと顔を起こそうとするが少女に止められる。~
~
「これ、まだ動くでない。儂の血を与えたとはいえ馴染むには...
~
「き、君は?」~
~
「不躾な子供だのう…他人に名前を聞くときは自分から名乗るぐ...
儂は、九鬼姫と呼ばれている者といえばわかるじゃろうかな」~
~
警戒を隠さない少年へ、少女はあくまで優しく語りかける。~
~
「九鬼姫……?」~
~
そう呟いて少年は少女の顔を見る、少女の頭部には角が二本、...
少年もこの辺りの森に九鬼姫なる鬼が出るという話は知ってい...
だがそれらは子供を躾けるためのお伽話であり実際に存在する...
だが確かに目の前の少女は人間とは思えない特徴を備えている...
自分の体を確認しそのあまりにも異常の無さが異常に思える。~
自分は後ろから矢を放たれてさらに崖から滑り落ちたのだ。~
だのに今の自分の体には傷ひとつ無い、一体何があったのだろ...
~
「失礼しました、私の名は棗平(ソウヘイ)と言います~
あの…私はどうなっていたんでしょうか?敵に追われて崖から...
~
「ああ、なるほど…そうであったか~
背中に矢が刺さっておったから一体何事があったのかと思っ...
うむ、お主はな、一度死んだのだ」~
~
少年は「は?」と思わず聞き返して少女の目を見返す。~
~
「比喩ではないぞ、儂が釣り上げた時には芯の底まで冷えて心...
ゆえに儂が血を与えて鬼とすることで生き返したのじゃ」~
~
「な、何を馬鹿な…」と言い返そうとするも先に少女の手が少年...
いや、正確には少年の頭部の角に、であった。~
~
「ほれ、このようにな」~
~
少年は少女の手を振り払い川辺と急ぎ、川面に自分の顔を向け...
そこには確かに二本角が生えた少年の顔が映し出されていた。~
少年はわなわなと拳を震わせ、ガクリと腰を落とした。~
~
「むぅ…そう露骨に傷つかれてはこっちまで傷ついてしまうでは...
~
そう言って少年の隣へと座り諭すように手を肩へと添える。~
~
「鬼となったところでむやみに力を使わねば角が生えた以外に...
むしろ命を拾った幸運を喜ぶべきではないか」~
~
「でも、私が人ではなくなったと知ったら父上や母上が何と嘆...
~
「ああ、それなら心配するでない」~
~
と少女が満面の笑みで答える。少年はそれに対し「えっ?」と...
~
「お主はもう家族の元へと帰ることはない~
儂のもとで一生を暮らすのだ」~
~
「な、な…!それは無理です!申し訳ないが、命を助けてもらっ...
今私が使えている家は戦争の真っ最中なのです、一刻も早く...
~
慌てて説明する少年に少女は微笑んだままガシリと肩を掴む。~
~
「人間としてのお主は先刻死んだ、ゆえに家へ向ける忠誠や家...
それはこれからは儂へと向けるが良い」~
~
「……申し訳ありませんが」~
~
そう言って少年は踵を返し、その場を去ろうとする。~
だが、体が動かない。~
どれだけ力んでみても前に一歩を踏み出すことができない。~
~
「儂は鬼の姫、九鬼姫ぞ。ぬしが鬼である限り拒否権は無いと...
~
少女は勝ち誇るような表情でそう宣言した。~
~
~
~
~
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季節は巡り一年が経過した。~
少年と少女は二人きりで暮らしていた。~
最初は故郷への思いを断ち切れずにいた少年も、少女と暮らす...
少年はその日は森に落ちる木の実を拾い集めていた。~
木の実をより多く集めるためにいつもより人里近い場所へと入...
少年は一人の男と出会った、少年はその男を見知っていた。~
男は少年が元々使えていた家に仕える、いわば同僚であり、少...
男は頬が痩け、見るからに満身創痍であり、今にも倒れ伏せて...
男は最後の力を振り絞るように少年へと縋り付き、懇願する。~
聞けば少年が元使えていた家が、敵国に包囲されておりこのま...
男は包囲の中を何とか落ち延びたものの味方の隣国へと辿り着...
そして、男はそれだけ言い終わると静かに少年の手の中で絶命...
少年は手厚く男を葬ってやると少女の元へと向かう。~
少年は今すぐ飛んで行きたかったが、それには少女の許可が必...
~
「駄目じゃ」~
~
土下座して頼み込む少年を前に少女は冷たく言い放つ。~
~
「言ったじゃろう、人間としてのぬしは死んだと~
最早そのようなことはお前には関係ないはずじゃ、違うか?」~
~
少年は、まったくもってその通りだと答えた。~
だが、それでもどうしても、これが最後だから自分の願いを聞...
~
「……いかん、行けば必ずお主は戦に巻き込まれる~
お主は鬼になったとはいえ、なっただけじゃ~
鬼の力を使いこなせはせぬ、必ず、死ぬよりもひどい目に合...
~
少年は答えなかった。~
代わりに土下座をし続ける。~
~
「好きにせい」~
~
少女はそんな少年を放置すると何処かへ去ってしまった。~
~
数刻後、少女が帰ってきても少年は不動の土下座をし続けてい...
少女はとうとう根負けし、許可を言い渡す。~
~
「ああもう、わかった!もうよいわ!~
行ってよいぞ、でも必ず戻ってくるのだからな~
……お主は命は儂のものということを、忘れるでない」~
~
少年は少女の言葉に顔を上げ、深々とまた頭を下げた。~
~
~
~
~
~
~
~
隣国までは人の足で行けば山を挟み一日がかり、だが今の鬼と...
山々を駆け抜け、隣国の城まで辿り着く。~
角隠しの鉢巻を撒き、門番へと事情を説明する。説明を受けた...
しばらく後、帰ってきた門番の答えは予想外のものだった。~
援軍は出せない、その一点張りだった。~
少年は思わず門番に掴みかかりそうになるが寸前で冷静になる。~
ここで押し問答しては失望感と怒りで門番を殴り殺してしまう...
少年は諦めその場を離れる。~
まだ、希望はあった。~
少女からは止められていたが自分が戦いに赴けばよいのだ。~
勝算はあった、この一年間鬼の力を少年なりに試していたのだ。~
その力は常識を超えており人間の軍の包囲を打ち破り助けるぐ...
いま、隣国が冷たく接するのはこちらが酷い劣勢にあるからだ。~
こちらも戦う力が残っていることを見せれば気も変わってくる...
そう判断した少年は故郷へと急いだ。~
~
山間をひとすじの疾風が吹き抜ける。~
それは少年であった。~
少年の駆ける速さは行った時よりも更に速くなっているようだ...
速く、速く、もっと速く。~
少年がそう念じるたびスピードが増していき、身体が軽くなる。~
飛ぶように木々をくぐり抜けた先にやがて見慣れた光景が目に...
城だ。~
城は数千の軍勢に取り囲まれており、鼠一匹逃がさない陣形が...
少年はその軍勢のど真ん中へとズシンと着地する。~
兵士たちは少年を見て何やら驚いているようだった。~
まぁ人が空から降ってきたのだからそれは驚くだろう。~
それにしても、何故かやたらに気持ちが良い。~
思わず空へと顔を上げ叫んでみる。~
周りの兵士たちは怯えきった表情で少年を見上げる。~
少年はそれが、楽しくて楽しくて仕方がなかった。~
~
~
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今にも雨が振ってきそうな厚い雲が空を遮っていた。~
戦場が残酷なのはある意味当たり前の光景なのではあるが、端...
遊ばれたようにねじ切れた死体が積み上げられ、地面は変色し...
そんな異常な場に似つかわしくない、着物の少女が一人立って...
少女は思わず顔を歪め死体から目を背ける。~
少年の帰りがあまりにも遅く不審に思いここまで来たのだった。~
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近くにグチャグチャと音を立てる何かが居た。~
しかし姿は見えない。~
少女はそれへと近づいていき、見えない何かへと手を掛ける。~
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「棗平か……?」~
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少女とて「ソレ」がもう手遅れであることはよくわかっていた。~
だが一縷の望みが彼女にそんな迂闊な行動を取らせてしまった。~
見えない「ソレ」が彼女の手首を丸ごと飲み込む。~
少女は手を引き抜く暇もなくバキリと骨を噛み砕かれ、右手を...
少女は激痛に一瞬怯むも残った左手で思い切り見えない何かを...
その衝撃のせいだろうか、見えなかった何かがその姿を表した。~
それは異常な姿だった、身長は3メートルはあるだろうか。~
筋骨隆々で岩のようなゴツゴツとした硬く頑丈な肌に獅子のよ...
それを見た時ようやく少女は理解した、もう少年は居ないのだ...
少女は知っていた、鬼の力に溺れたら最後はどうなるのかと。~
その末路が目の前の異形だった。~
最早目の前の化け物は鬼ですらない、暴走するソレは少女の命...
殺すしかなかった。~
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彼女はこうなることを恐れていた、だがこうなるであろうこと...
だから止めたかったのだ、少女は少年を好いていた。一目惚れ...
だから助けたのに、結局失った。~
それも自分が許したからだ。~
自分が化け物の力を渡し、止められたのに化け物にしてしまっ...
自分が撒いた種は自分が刈らねばならない。~
今ここでこの化け物を止めなければ、化け物は敵軍に飽きたら...
それは少年が望んでいたことではない。~
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少女が涙を流し、吠えた。~
少女の咆哮は曇天を貫き戦場に陽の光を差し込ませる。~
それに呼応するように化け物も咆哮する。~
両者の咆哮に大気は震え地鳴りが起きる。~
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まず仕掛けたのは化け物だった。~
その巨大な拳を振り回し少女を打ち抜こうとする。~
少女はその拳を左手で受け止めるも地面の方が耐え切れずにバ...
しかし少女は拳をグッと掴むとそのまま化け物を持ち上げ宙へ...
化け物ははるか上空へ舞い上げられ、少女もその高さまで跳躍...
そして宙で更に化け物を掴みぐるぐると振り回し、眼下に見え...
音速の壁を超え周辺の空気を弾き飛ばしながら化け物は山へと...
化け物は轟音と共に山へと突き刺さり、その衝撃で山の上半分...
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そこへさらに少女が遥か上空から蹴り落ちてきて、化け物の腹...
着地の衝撃が爆音に変わり周辺の土砂を巻き上げる。これで山...
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化け物はダメージを受けたものの立ち上がり、少女の足を掴み...
少女は森の木々をなぎ倒しながら崖へと突き刺さる。その衝撃...
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化け物は少女へ追い打ちをかけようとすぐさま飛んで行く、土...
しかしそれは少女に当たらず、むしろカウンターヒットで化け...
バゴゥンと爆発音が響き化け物が地面を削り取りながらふき飛...
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少女は再度咆哮を上げ、周りの物を吹き飛ばした。~
少女の角が、眼が、異様に赤く光る。~
化け物は立ち上がると拳を振り上げ迎撃の体制を取る。~
しかし、あまりにも遅すぎた。~
最後の攻撃を化け物は視認することすら叶わなかった。~
赤い光が化け物を通り過ぎ、心臓を抉る。一瞬後に到達したソ...
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一連の戦いの余波は周辺の地形に甚大な被害をもたらした。~
山が無くなり、森が無くなり、敵国はその理解不能な破壊の痕...
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棗平の仕えていた国は戦争の危機は去ったものの、山と森を失...
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少女もまた、住処の森を自らの手で破壊してしまったため、他...
更に右手、右角も失われた。~
戦いの後、力を使いすぎたことにより右角は自然と砕け散った...
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少女はあてもなく森から森へ彷徨い歩いた。~
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それから何年も後、有角の少女が人里に出没するようになった。~
彼女は名を、久喜棗と名乗った。~
#endregion
#region(要点だけ)
-ある時死にかけの少年を鬼の力を渡すことで蘇生させる。
--しかしその力が元で少年は破滅し、棗は自分の手で少年を殺...
---棗の名は少年の名である棗平から取っている。
#endregion
**忘備録 [#q0b18dc1]
[[ミウ>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/list...
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常世港の波止場で会った、自称神様、自称ではないらしいが。
[[おこん>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/li...
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破廉恥子狐、長年の腐れ縁。~
[[稲葉聡美>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
おこんの生徒らしい、よくない影響を受けないか心配している。~
[[橿原眞人>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
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機械に詳しい、卑猥な画像を収集している。
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[[雪城氷架>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
女子寮の浴場であった少女、シャイなところのある若者らしい...
[[鈴成静佳>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
女子寮の浴場であった少女、スキンシップとセクハラのボーダ...
[[蒼穹>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/list...
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破壊神。彼女の目的は一体……。
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[[志葉恭介>http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/pclist/...
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時代遅れな格好をした少年。他人のことは言えないが。
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//目標
//関わってくれた人たちを楽しませたい(願望
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