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(一人の男子生徒が異邦人街を歩いている。)
(足取りは軽く…とは見えない。少し歩いては止まり、また歩き、足を止め、時に下がり… なかなか前に進まない。)
おお……
ここは……ここはもしや……我が神の住まう都……
永劫の楽園、神の庭では……?
(感嘆の声を上げ、辺りを見回す。)
(周囲の人々からの迷惑そうな視線も全く気にしていない!)
人間という脆弱な肉体には到底かなわぬ神秘の生命が闊歩する楽園!
ここならば、いずれ我が神にまみえることもあいなろう…!
なんという収穫だ…我が目的は既に達せられたも同然ではないか…。
(バッと両手を広げた。限りなくうるさい。)
(傍から見ると、一人でブツブツ呟いている危険人物である)
…おお、これは異世界の先達殿よ。我が敬意をお納めいただきたい。
(異世界の果物を売っている店の店主(人外)に向かって突然ひれ伏した。邪魔である。)
【どなたでもお気軽にお声かけ下さい】
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