常世学園にある大図書館群である。常世学園では異能や魔術含めてあらゆる分野の書物を集めており、いくつもの大図書館が立ち並んでいる。
稀覯本など特殊な書物などは特別な手続きが必要だが、それ以外の本は正規の学生証を所持している学生や職員なら自由に借りることができる。
それ自体が魔力を持つような強力な魔導書はある程度魔術についての知識や技能があるものでなければ借りることはできない。
また、図書館群の奥には「禁書図書館」というものも存在している。主にこれまでの歴史で禁書とされたり、焚書にされてしまった本などが置かれている。
強力で危険な魔導書なども置かれており、普通の生徒は入ることを許されておらず、存在も公開されていない。
しかし、その割にはあまり厳重な警戒とはいえず、普通の図書館から迷い込んでしまう可能性もある。

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参加者(0):ROM(1)
Time:16:44:20 更新


ご案内:「図書館 閲覧室」から藤白 真夜さんが去りました。 (09/01-22:16:07)
藤白 真夜 >  
「……よしっ」

 この書類は、このままにしておこう。
 みどりさんに、平謝りする心の準備もちゃんとできた。
 いつか……もしかしたら、いつか。私に、その勇気が宿るのかもしれなかったから。……例えるなら、長く続く冬の中で奇跡を掘り当てた時のために。
 それまで、この箱は開けずに置いておくのだ。
 
 たとえそれが……臆病な逃避だとしても。

 ごそごそと、携帯を取り出す。
 とある番号を呼び出すのにやたらと手間取るのは、私が自ら知らぬものの機械音痴であることも関係していたが、それは慣れない仕事用のものだったから。

「……あ、紅先輩。
 名前を呼ぶと取り込まれる怪異、いましたよね。
 あのときの、コードネームを使うという案なんですけど──」

 逃げ込むように寄った図書館で、力なく……震える鹿のような脚で、だが確かに立つ。
 女は相変わらず、ときたまドジをする。
 本を忘れていったのだ。
 置いていかれた本は……花の図鑑。

「──花の名前を使うというのはどうでしょう?」

 開かれたままのページに映る、桜の偽物みたいなピンク色の花を置いて、私は選択した。

 新しく来たるもの。
 まだ訪れない可能性。
 変化を人は恐れるし、それを成長と尊ぶこともある。
 停滞を人は恐れるし、それを永続と尊ぶこともある。
 私の本質は、おそらく後者にあるのだろう。
 でも、それでも。
 求めるもののために足掻き続けること。今は変われなくとも、いつかは──
 憧れを憧れにしまい込んだまま、女は立ち去っていった。
 
 当たり前の、血にまみれた日常に戻るために。
 
(09/01-22:14:09)
藤白 真夜 >  
 先方に、強制する意識などは無い。貴女が良ければ、とまで言ってくれた。あの言葉少なな店長が。
 ……その気持ちと心馳せに応えたい気持ちは、大きい。
 だがそれ以上に……自分が平和に花を育てる姿が、どうしても想像できなかった。

(……でも、あの景色は……佳いものでした)

 思い起こす。
 夏の輝くような日差しに、負けぬほどに隆盛する緑の叢を。色とりどりの命溢れる花たちを。

 でも──意識に混じりこむように、そこにペンキのように赤い花が薫る。
 胸いっぱいに広がっていたはずの花の香りは、すぐに入り混じっていく。
 それは、昨日の景色だ。
 まだ、祭祀局の仕事は続いている。
 異能を学び、異能を奮い、異能に価値を見出すなら、私の道は、意味は、祭祀局に在ることがもっとも正しいのだから。
 
 あの“普通”の日常に、私はまだ立つ資格が無いのだから。
 
(09/01-22:02:28)
藤白 真夜 >  
「……はぁ」

 あまり佳くないと思いながら溜め息をひとつ。私の元に幸せが集うはずもなく。
 恩人から渡された、勧誘の書類。
 それを手にしてもどうしたらいいのかわからず、逃げ込むようにして図書館に駆け込んでいた。

(部活……普通の、部活……)

 手元には、バイトでお世話になっている店長からもらった、部活の入部届がある。
 あまり大したことができていたとは思わなかったが、それでも相手にはなにかが伝わったらしく、『貴女なら』と入部届をもらったのだ。
 が──

「はぁ……」

 溜め息が、ふたつ。
 部活の名前は、お花部という。……いささか直球すぎませんか? なんて突っ込みも、今はできない。
 なぜなら……それは、ちゃんと喜ばしいことだったから。
 一応祭祀局に身を置いているものの、それはちゃんと自分で勝ち得た立場や機会かというとそうではなかった。
 だが、これは違う。
 ちゃんとした普通の部活で──お花を愛でることが目的、といいつつ植物系全般の売買を行うそうだけれど──、何より、わたし自身を見て、誰かが選んでくれた機会なのだから。

「……どうしよう……」

 だというのに、私は永遠に答えを見つけられない確信を得た表情で、ぼーっと読みもしないのにもってきた本を眺めていた。
 
(09/01-21:54:35)
藤白 真夜 >   
 グリム童話に、金の鍵というお話がある。
 ある貧しい家に住む男の子が、深く積もるほどに雪が降った冬……暖を取る薪を探すために外に出かける。
 外のあまりの寒さに耐えかねた男の子が焚き火を作ろうと雪を掘ると、そこで金の鍵と箱を見つけた。
 見つけた金の鍵とその鍵がぴたりと合う箱に、これはきっと良いものが入っているに違いないと鍵を回し──そこで物語は唐突に終わってしまう。

 私はこの話を読んで、ひどく不安になった。
 確かな続きがどこにも無いからだ。
 優しい童話なら、この箱に金貨や魔法の杖が入っていて幸せに暮らしましたとさ──と続くところだ。
 しかし、本当にそうだろうか?
 たとえ開いても、そこには饐えた臭いと物言わぬ塵しか残されてなかったとしたら?
 あの有名な箱のように、中にこの世全ての失われる希望が入っていたら?
 生々しいグリム童話のように、鍵は永遠に回るだけで開けられなかったとしたら? 
 この童話は、その可能性を否定しないと私は思った。
 先の見えないなにかに、輝かしいものや喜ばしいものを想像させるお話なのかもしれない。
 しかし、まだ見ぬ可能性が良い方向に行くと誰が保証してくれるのだろうか。

 これは、臆病で勇気の無い語り手が、閉じられた可能性の前でいつまでも鍵を回し続けるお話。
 
(09/01-21:46:41)
ご案内:「図書館 閲覧室」に藤白 真夜さんが現れました。 (09/01-21:44:25)
ご案内:「図書館 閲覧室」から寝刀 シロさんが去りました。 (06/26-01:27:04)
寝刀 シロ > ──或いは。護衛でも頼もうか
  悪いようにはしない、見返りにちょっとした得を
  なんて。嗚呼、無様。

昨夜に相まみえた風紀委員の女性を思い出し。
連絡先が書かれた名刺を見て、再度しまった。

ちょっとした相談に乗ってくれませんかと
偽造証を用意したいので護衛してください
そんなこと言えばどんな見返りを用意したところで、
連行から然るべき処罰、断罪コースへ直行
約束されたバッドエンドを迎える場面が
容易に脳裏にて映像化できるくらいに

きっと彼女にとっても後味も悪い出来事になる
悟らせなければ、見つからなければ
存在しないも同じ
私はただ才筆に為りたいだけの女なのだから。
大丈夫、風紀委員のお世話になることなどありえない
模範的、大学部1年ですとも。   ただし身分は偽装


(…相対した感触…察しが良さげな方で。
そこがどうしても不安要素、ですかねぇ)

恩に銃弾で返す羽目にだけは。してくれるなよと
なんとも身勝手に、昨夜の人に祈った。
(06/26-01:19:22)
寝刀 シロ > .
「……地道に、足と目と耳と口を使って。
 情報を集めていくしかありませんか」

私としてはもう少し簡単に済ませたい
事はシンプルかつ劇的に。が、強行しようとすると
途端にイレギュラー判定を降されるのが世の常、まさに常世の理
己の人生だけでもイージーモードにならないものかな
今更なっても手遅れ行き遅れ遅延証明書も効かない詰みっぷりだけれど──

OK、このぐらいにしよう。お先真っ暗確定の我が道を直視しても辛いだけだ
脇に置いたラノベに手元に戻して再度、織りなすファンタジーの世界に
思考を逃がす女、そうだこの私おめでたい頭の寝刀シロ

あ、赤鬼が死んだ仲間の青鬼を食らってパワーアップした
一緒に戦うぜダチ公展開。そういうのは好きだ、大好物だ。
創作世界らしいとんでもないバカげた展開だが此れが良いのだから仕方ない
それでいいのだ架空世界は
(06/26-01:05:21)
寝刀 シロ > <> <>
読んでいたラノベを脇に置いて
常世学園のパンフレット、落第街とスラムの情報資料を開く
……と大分大仰に言いつつも、図書館で手に入る
その手の情報などまあお察し。
実際簡単な事しか書いていなかったのでめぼしい情報を
書き留め終わるとそのまま国語の勉強と
才能ある作家が手掛けた名作ラノベに触れる時間に切り替わった結果
先程のラノベで時間潰し……じゃない研鑽している私に至るというわけだが

(出来うる限り、全体を比較して荒事が少ない場所
 縄張り意識が強いボスが“シマ”にしてる場所は通りたくない
 中立地帯のようなものがあれば都合がいい
 ≪窓口≫まで安全に行けるルートを見出しておかないと)

学生証の偽装更新。このクエストの重要度は昨夜の事も鑑みて
さらに重くなったと、急務になったと見ている。
…目ざとい風紀委員もしっかり騙せる出来の偽造証が必要だ。
金に関しては問題ない。難題は変わらず
如何にして安全に≪窓口≫までたどり着けるかどうか
なんだったら物陰に隠れ潜み、目立たず。時間をかけて攻略する
いわばステルスゲームーヴという手段も──。

(いや、やはり無し。)

自分の言うステルス概念がどういうものだったか──。
“やった当時”を思い出して候補から取り下げた。目撃者全員消せば実質ステルス
そんなサイコパス理論を此処で実行してみろ、人間性摩耗が過ぎる
やったら危険人物として終生追われる血みどろの花道直行ルート
並びにこの学生島の特色を鑑みて
相手になるのはは学生(ガキ)の可能性も大というわけで……
結論、ステルスゲームーヴは却下。
やるときは数字で判断する女であるとて、べつに他者の命は安くはない。決して。
(06/26-00:56:11)
寝刀 シロ > なにはともあれ図書館ではお静かに。
その不幸な落第街に踏み入れ今頃中の魔物どもに
食い荒らされているであろう阿呆な陽キャなど
陰キャくん二人にとって恰好の話題のネタなのは理解を示すが
ここでするよりは図書館から出て横断歩道を二つほど渡った先にある
ファミレスで存分に語るがよかろうに、それとしてその情報はありがたく頂くが

「縄張り意識。強いのが闊歩する場所など
 避けるのが利口ですね」

地図を貼付けてあるメモ帳を開き今しがた盗み聞きした内容を
留めおく。話から推測するに落第街にこの辺かと色ペンで印付ける。
己の色(アライメント)も決してホワイトではないが同じグレーか黒だとして
余所者なら何色だろうが“敵”判定に違いない
勝てる負ける関係無しに、無用な衝突の可能性は出来るだけ排除するのが吉
こういった場所はメンツを何よりも重んずる輩が多いので
仮に勝ったとしても面倒がついて回る。間違いない。
(06/26-00:32:24)
寝刀 シロ > 『聞いたか?落第街に行くってさ…』
『マジ?大丈夫なのかよー…』
『知るかよ、もしかしたら今頃死ん……』

はて。随分と穏やかでない話をする高等部男子の二人が居るものである
図書館で知識やネタ。文章力と理解力、語彙と国語力、識字力と
文法、構成力、要約力と感性とええと……際限がないのでとにかく文系
作家に求められるような叡智と、あと情報収集を兼ねて
遅くまで今日は図書館で過ごしていたわけだが。
横に積んである文法の参考書、常世学園に関する簡単な情報資料を差し置き
ライトノベルを手に読み耽ているのは
別に途中で集中力乱して遊びに逃げたわけではない。決して。
あくまでもふとした息抜きの為なので勘違いしないでほしい。


で、小耳に聞こえて来た話を解釈すると
先ずは落第街の話、丁度今日図書館に来た目的の一つ。
そこにどうやら二人か三人かの男子生徒のグループが
目的は不明慮だが、特定の人物の縄張りに踏み込もうと
教室で他人のその企みを見掛け聞き、馬鹿な奴等と呆れていると

「……度胸試しとかちょっとした冒険。そんなノリですかねぇ」

何しろこんな島だ。そういうテンプレな男子生徒君も居ても不思議ではない
昨夜、古なテンプレナンパ集団とエンカウントした身が故に。
もっと会いたくない人物とその後に出会ったことのインパクトの方が大きいが
(06/26-00:17:22)
ご案内:「図書館 閲覧室」に寝刀 シロさんが現れました。 (06/26-00:03:56)
ご案内:「図書館 閲覧室」からミャウさんが去りました。 (03/06-03:40:30)
ミャウ > 少女は腕を伸ばす。
机の上に積み上げた本を膝元に積み上げて元の場所に戻すために。
何冊も何冊も積み上げて、それを書架に戻して……。

そして別の本を積み上げてまた没頭するだろう。
今度は物語ではなく、論文や参考書、解説書等を積み上げて、その間に埋もれるようになりながら読み続ける。
いずれ体力が尽き、疲れて眠り込んでしまうまでただひたすらに。
それが幸せに至る道だと、誰かに弁明するように、心の中で呟きながら。
(03/06-03:23:56)