2015/06/26 のログ
ご案内:「教室」に悦=フレイザーさんが現れました。
悦=フレイザー > (―――斜陽。)

「うー………ン」

(傷口が完治した。優れなかった体調も元通り。いざ勉学に励まんと授業後に一人居残りをして復習をしていた。太陽が目の奥に差し込んでくる。やがて来る群青色よりなおも深い色の帳の先触れである。学園内のどこかで吹奏楽部の奏でるばらばらな音色が響いていた)

「ひと段落でしょうか」

(どうしてこうも斜陽というものは人をかなしくさせるのか。
 どうしてこうも人気の無い校舎というものは、魔性を感じさせるのか)

悦=フレイザー > (欠伸をかみ殺し損ねて手で隠し通す。口の奥を見せることは淑女ではない。たとえ誰も居なくても)

「正解。正解。正解。……さんかく。……正解。不正解」

(解き明かした問題に解答を照らし合わせる。半分正解。半分は間違い。試験ならば落第だ。むっと唇を結ぶとノートにペンを置いた。
 疲労感が心地よい。
 吹奏楽部の奏でる音が止まった。再びなり始める。聞き覚えのある音だった。有名なのに思い出せずしばしぼんやりと窓の外を見ていた)

悦=フレイザー > (カコーン。
 乾いた音を聞いた。
 音源を捜して振り返るも虫の類さえ存在せず無人が広がるばかりだ。
 誰かが忘れ物を捜しに教室にやってきたのだろうか。あるいは、最初からいたのだろうか? もしかすると温度差によって床がきしみ音をあげたのかもしれない。複数の可能性を脳裏に書き出しておく。

「誰かいらっしゃいますか?」

(返事など無く。床の軋む音だけが接近してくる。
 椅子から腰をあげてじりじりと後退する。)

悦=フレイザー > (ポルターガイスト? 能力? 魔術? 気のせいか。
 足音は確かに少女を追いかけるように接近している。
 気のせいと言う可能性は消失した。)

「敵意はありますか。それとも……」

(友好的ならばよし。怪異が当たり前のように存在する世界なのだ。どうして怪異すべてが人類に敵対的と言い切れる。
 媒体としているグローブをはずして机に置くと、堂々と二本の足で立つ。
 足音が止まった)
 

悦=フレイザー > 「誰かを探していますか」

(足音は応えずにカツンと音を鳴らした。
 コミュニケーションを取れるらしい。らしいが、足音だけで会話するだけの能力を持つわけも無い。少女は人差し指を柔い唇にあてがうと思考した)

「質問に対しイエスならば一回。ノウならば二回をお願いします」

(返答は一回。イエスらしい。
 会話が成立したことで少女はパッと表情に花を咲かせた)

悦=フレイザー > 「それは私ですか?」

(二回。違うらしい。別の人だろうか。そもそも、人を探しているのか。
 質問を変える必要があるだろう。)

「人ですか、ものですか。人ならば一回。違うならば二回」

(返答は一回。人らしい。律儀に返事を返してくる怪異に対し、リラックスした気持ちで椅子に座ってみた。足音――というよりも物音が発生する。衣擦れの音。透明人間の類でもないらしい。少女は身を乗り出すようにして質問する)

「この島にいますか」

(一回。いるらしい。
 誰ですかとは言えない。イエスとノウだけでの伝達は不可能だ。
 ならばと怪異に思い切って提案してみよう)

「誰かに頼んでみてはどうでしょう。あなたのような存在でも会話できる方はどこかにいるはずです」

(返事は無かった)

悦=フレイザー > (返事は無かったが、足音が遠ざかっていく)

「さようなら」

(手を振る。足音が手を振った予感がした。
 教室には誰も居なくなった。
 荷物をまとめて帰るべきだろう)

悦=フレイザー > 「お花……ですか?」

(ふと目線を落とすと机に花一輪。
 見たことの無い花一輪。
 つい今しがた摘まれたようなみずみずしさ。怪異は怪異なりに美しさを貴ぶセンスがあるのだろうかと思うと口元に笑みが浮かぶ。
 花一輪を胸のポケットに差し込むと、荷物をまとめて出て行く。)

ご案内:「教室」から悦=フレイザーさんが去りました。
ご案内:「食堂」にアリエンティアさんが現れました。
アリエンティア > 券売機……
また少女は関門に引っかかっていた。
先日届かなかった自販機。
しかし、リベンジは果たされた、が……

(い、一番上にあるメニューを食べたいのに届かない)

……二度あることは三度ある……
しかし、あぁ無情。
一番右上。今日のCランチ。
いいなぁと思って入ったはいいが、届かないのだ。
それはもう”見て”わかった。
だから並ぶことなくじっと、睨むようにしてどうしようか考えていた

ご案内:「食堂」にウィリーさんが現れました。
アリエンティア > どうして、この島にあるものはこうも高いのか。
憤慨である。

しかし、それも当たり前。なにせ普通ならば
高校生が通う食堂。よほど奇抜なことがなければ
届かない人なんていないだろう

(どうしよう……)

悩む、非常に非常に。
このあとの動きに悩む。
諦めるのはなんだかすごく負けた気分になる、が
時間が限られているのも事実だ……

ご案内:「食堂」に三千歳 泪さんが現れました。
三千歳 泪 > よくよく見れば今日はごはんもの全体におやすみの札がついている。
食べ盛りの生徒たちの胃袋を支えてきた食堂の大黒柱・偉大なる巨大炊飯器がついに壊れてしまったのだ!
周りのおねえさまたちは代わりのメニューをそろえるのに大忙し。でも私は私で大事なミッションがあるんだよね。
もうもうと白い煙をあげるグレーター炊飯器を見下ろして額の汗をぬぐう。この子に比べたら私の部屋の炊飯器なんかトイプードルだよ。
修理の方は手応え十分。あとはちゃんと炊けてるかどうかだけ。カウンターの向こう、券売機の前になやめる仔羊がいた。

「おっお客さんだねー。ごめんごめん! ごはんものだったらもうちょっと待ってくれる?」

ウィリー > 講義を受け終えてすぐ、一番近場で食事ができる場所。
あまり利用したことはなかったが、食券を買うのも難なく。

隣で悩んでいる少女を尻目にチキン南蛮定食を選んで、出てきた券を手にした。

とはいえ、あからさまに困っている人間を放置して先を行くのもなんとなく憚られる。

「ええと、どれを押そうとしてるんだ?」ざっくりと用件だけを聞いた。

アリエンティア > 「ぁ、ぅぇ……」

ばっと見た。声をかけられた。
予想外、身長が高い。だから自然と見上げてしまって、
一歩二歩後ずさり。

「あ、え? あ、っと……《Ich will C Mittagessen essen》」

ちょっと動揺。だから青年には、つい。咄嗟にでたドイツ語で返してしまって。

「ち、ちが…………」

言い直そうとすれば、元気なお姉さんに声をかけられて
余計にワタワタ……

「えっと、Cランチってまだ、やってます、か?」

だから青年の方をチラ見しながら、そう聞いてみた

ウィリー > 「ん? ……ああすまない、俺はドイツ語……だよな?には疎いんだ。
 なるほど、Cランチか」少し屈んでアリエンティアと視線の高さを合わせた。
迷子を案内する警察官のような動きで、妙に小慣れていた。

同時に三千歳の溌剌とした声と、それと相反するような内容の発言が耳に入る。

「うえ、まさかチキン南蛮をパンで食うハメになるのか? 勘弁してくれ泪ちゃん」
あからさまに不満そうな顔。

三千歳 泪 > 「トムはチキンですか? 今日はいいチキンが入ってるんだよー。さっすがお目が高い! 渋いね!!」

軽口を飛ばしているあいだにキッチンタイマーが軽快なメロディを奏でる。ごはんが炊けたはずの時間。今がその時だ。

「やっぱり揚げ物には白いごはんがついてないとさー。ロミオがいないロミジュリみたいなものじゃない?」
「あとは私の仕事ぶり次第かな! 君たちがおいしいごはんにありつけるかどうかは開けてみてのお楽しみだよ」
「Cランチ? どうかなー。おば…おねーさーん!! うん?? ふむふむ…大丈夫! まだ残ってるって!」

重たいふたの隙間からごはんの香りとスチームパンクめいた煙があふれ出す。
そのままヨイショと持ち上げると、光り輝くピカピカのおコメが姿をあらわした!

「おおーー!! みてみてこのごはん! おねーさーん!!! いい感じだよー! 直ったみたい!!」

アリエンティア > 「あ、うん。Cランチ。その、えっと……」

黒と白が混じった髪を人差し指でくるくる絡めながら。
もう一度券売機を眺める。届かないとは、ちょっと言えない。
でも察してというにはちょっと、無理がある。
が、察して欲しい。

「……じゃあ、Cランチにしたい」

よかった。残ってると聞けば安心した。
元気な声。お姉さんの言葉に肩を下ろしホット一息。
あとは食券が買えれば、だが。

「……綺麗な金髪。碧の瞳。なんか物語の人みたい」

ぽつりとつぶやきながら、ついじっと見つめてしまった。
なんか、不思議と

ウィリー > 「よかった、俺のチキン南蛮はご飯とのマッチングを望んでいたんだ。本当に良かった」
心底ほっとした様子で、少しだけ顔がほころんだ。

「……ええと、ああ」何かを言おうとして言えないような、アリエンティアの様子を見かねて、
立ち上がり、Cランチのボタンを押す。

シパっと顔を出した食券を取ると、それを彼女に。
「ほい」

アリエンティア > 「…………わぁ――」

すごい。察してくれた。精神感応?
ううん、もしかしたらきっと、そういうのに慣れてるのかもしれない。
さっき、わざわざ目線を合わせてくれた。
傷があるからちょっと怖いけれど。
なんだか、その瞳が。風貌が。
孤高の狼めいていて……
でもきっと優しい人なんだと思うと、自然と表情が崩れた。

「Danke、danke。おにーさん」

その食券を受け取ったのと同時にお金を渡す。
ずっと握り締めていたからかちょっと湿っていた。

「おねーさん、Cランチ、ください」

カウンターから顔だけ出して、食券を提示。
なんとか届く。ここは大丈夫、うん。

「あ、ごはんは少なめがいいです」

ご案内:「食堂」に神崎 聖さんが現れました。
三千歳 泪 > 「祝・ごはん大復活!!」

おねえさんが券売機から「おやすみ」の札を外しにいく。キッチンの空気が変わって百戦錬磨のつわものが闘気をみなぎらせはじめる。
さっきまでオシャレでアンニュイだったBGMが『ワルキューレの騎行』に変わった。パートのおねえさまたちが鋭い一瞥を交しあう。
それは全力モードの総力戦がはじまる合図。敵は有象無象の健康優良児ども。私みたいな雑兵も背筋が伸びて、すべてが倍速で動きはじめた。

大サービスの特盛りごはんを盛りつけてトレーにのせる。タルタルソースも目分量でどさりとかけた。

「みてよトム、粒が立ってるこの感じ! 私が炊いたおコメだよ! よーく噛みしめて味わいたまえ」
「フロイラインはCランチだっけ。今日はなんだったかなー」

Cランチは白身魚の香草グリルとペンネ・アラビアータ。添え物のシーザーサラダもバランスのよさを引きたてる。
ワンポイントで3個だけついてくるヤリイカのフリットもうれしい。そしてなぜかごはんがついてる! でも食堂のお昼ってそういうものだよね。

「はいっおまちどうさま!! けっこう重たいから気をつけて!」

神崎 聖 > 私だってたまには食堂を使ったりする。
使う時だってあるのだ。

で、食堂に行くと見知った顔が一人いたりするものだ。
そうあのk…げふんげふん。
二人はさて…?うーん…。まぁいいか。

「Alles Gute…おっとごきげんよう。」
見知った顔の一人に挨拶をする。

アリエンティア > 「……フランスのお店みたい」

なんとなく、そう思った。
その動きはとても統制が取れていて。
まるでコース料理を作る流れが生まれているものだ。
その動きに魅了されて
一人として動いている金髪の女性に目を惹かれて。

「Danke、お姉さん。でも学生で一年生なら、フロイラインはやめてほしいな。同級生だし」

ちょっと緊張したように微笑んで。

そしてトレーをよたりながら持てば見知った顔を見て

「ごきげんよう。淑女(レディ)」

にこにこと告げた

ウィリー > 他人を観察する眼はあるが、そうでなくともとりわけアリエンティアは「わかりやすかった」。微笑ましいほどに。
……などとは言わないでおこう。叩かれそうだ。
いつの間にかやってきていた少女とアリエンティアのやり取りを眺めた。

「お米が立つのは上手に炊けてる証拠……だったか。
 泪ちゃんは予想以上にできる女だな……!」
無論、三千歳の技術力のみを褒めているのではない。
大盛りサービスに対するリップサービスも含まれていた。円滑な人付き合いのコツである。

「お二人さん、お知り合い? 一緒に食事、いいかな?」
料理を受け取って、アリエンティアと神崎に声をかけた。
なにせここ最近、お一人様続きで寂しい食事をもそもそと取る日々が多い。
(袖がなんちゃらかんちゃらって日本の諺にもあったしな)

三千歳 泪 > 「フランスのお店もこんな感じ? やっぱり都会は違うよね! 私のふるさとにはこういう大きな食堂ぜんぜんなかったからさー」
「私は三千歳泪(みちとせ・るい)。そこの大きな炊飯器くんを直しにきた《直し屋》さんだよ!」
「あ、そうだ報酬!! 後にしろって? そんなぁ…じゃ、じゃあ私もお昼食べたいなー! なんて…えへへへへ」

チーフのおねえさまが先任曹長みたいな古強者のまなざしを向ける。まずいかも。これは虎のしっぽとか、竜の逆鱗とかそういう…?
たじろぎそうになった瞬間、ふっと笑ってまかないのごはんを出してくれた。休んでよしって、手振りだけで追いだされた。

「わーい!! チーフってばふとっ……やっさしー!! ありがと。いただきます!」

私も合流しよう。おなかがぺこぺこで目が回りそう。トレーをかかえて三人がいる席へ。

神崎 聖 > 「ん?私は構わないですよ?」
声をかけられてそう答える。

「私はどれにしようかなぁ…。
AかBかどっちにしよう…?
いや肉があるのがいいかな…?」
そう考えて券売機の名前しばらく悩むのでした。
今日はお肉の気分なのだ。ステーキ定食みたいなのは無いかと探している…・

アリエンティア > 「……ぁぇ? ど、どうぞ?」

まさか食事に誘ってくれたりするなんて思ってもみなかった。
クラスではひとり浮いているのに。
だからちょっと困惑。そんな風にふってくれたのは嬉しかった。

「み、みちとせ? ミス、みち、ミス・ミチトセ。よろしくお願いします」

総告げながら食事をしようとして、まだひとり席に着いてないのでフォークを置いて。

「知り合いというか……ろりこん?」

首をかしげながら

三千歳 泪 > 「Ja! 三千歳と書いてミチトセだ! でもGAIJINさんにとってはルイって男の子の名前なんだよねー」
「そういう君はどこの誰ちゃんかな。なんていうかお人形さんみたいだよね!!」
「こんなかわいい子を見逃してたなんて、一体どこ見てたんだろうねー私は。とんだ節穴アイだよ!」

「えっトム??」

三角巾を外しながら疑惑の目を向ける。でも視線をたどった先には別の子がいた。

「じゃなくて、あっちの女の子が? 面白いなー。ロリコンってほんとにいたんだ!」

ウィリー > 基本的に帰属意識やしがらみとは無縁で、その代わり一期一会を大事にする。
異能や魔術で何が起きるかわからないこの都市で、ウィリーは人付き合いの垣根を気にしないタイプにいつの間にかなっていて……。

「ありがとう。君の知り合いがロリコンだって言う情報はあまり知りたくなかった……悲しい物語だぜ
 俺はウィリー、ウィリー・トムスン。よろしく頼む」
お手拭きで手をぬぐって、にっと笑う。表情で印象が変わるタイプなのだろう、とても優しげに見える。

「あと泪ちゃん、一瞬でも俺がロリコンだと疑ったね??
 許しませんよ。桜井くんとのアバンチュールを根掘り葉掘り聞く刑に処したい」

神崎 聖 > 「誤解です。」
笑顔で即答であった。

とりあえずお肉多めのセットにしてみたようだ。
そしてトレーを持って…席に着く。

「てか、二人とも失礼ですね。そんなこと言う悪い子は…ふふふ…。」
太陽のような笑顔で

アリエンティア > 「確かに男の子な感じかも。あたしは最近編入してきたばっかりだから……
あはは、人形といってもガラクタだそうですけど
アリエンティア・ルン・エーデルハルト、です」

こぼした感想は、素直そのままで。
微笑みながら、みんなが揃ったのを見て食べ始めた。
いただきますとかいう風習はないのである。
そっと白身魚にナイフを入れてフォークで一口。
美味しい。カラっとした衣にふわふわの身。
目の付け所は悪くなかったようす・

「ミスター・トムスン……外国の方、なんですか?」

ふと抱いた疑問を口にしながら、首をかしげる。
笑顔を見れば、少し軽快というか滲んでいた若干の怯えが取れたのが分かる。

「……いろいろ失礼なことを言われたのは確かですよ、先輩には」

シーザーサラダにフォークをザクッと突き刺して小さい口に運ぶ、これまた濃厚なチーズの味が口に広がるお見事な一品だった

神崎 聖 > 「いただきます。」

お箸でご飯を軽くとり口に運ぶ。
こうして口の中がなくなったら…
そしてナイフとフォークでお肉を少し切り…
それを口に運ぶ…。

気品を感じさせるかもしれないが…
ロリコン疑惑があるのが・・。

「いや、あの時はごめんね?」
たしかに失礼な事は云った…
くまs…おっとげふんげふん。

三千歳 泪 > 「フフン? いいのかな! これから食べるもの全部甘くなっちゃうけど平気? 大丈夫?? 返り討ちにしちゃうよ?」

初対面の子もいるしおのろけは封印しとこうと思います。思いました。えらいぞ私。

「でもでも! この子がロリコンだって。そうだ! ロリコンじゃないなら……えーーーっと…?」
「ロリコンの人って何するんだろう。トム知ってる? あらためて考えてみると想像上の生物みたいだよねロリコン」
「じゃあそろったかな。いただきます! えへへへへ…ごはんだ…ごはんだ! 朝ごはん軽めに済ませちゃったからもうフラフラでさー」

おコメおいしいです。しあわせ。白米の味をかみしめたあとは鯖の味噌煮に手をつける。

「アリエンティアちゃんかー。うーん…うーーーーん…??? アリ……アル。アルエ。いいかも! どうかなアルエ。君の名前だよ」
「アルエにひどいことを言うふとどきものは私が出てってやっつけてやる! ほかの子からはどう呼ばれてるのさ?」

ウィリー > 「まあまあ、ほんの冗談さ。ロリコンも実際に手を出さなければ恐らくはセーフだろうしな」
食べやすく切られたチキンをご飯に載せて、そして口に運ぶ。
いわゆる家庭の味、というものだろうか? 非常に美味しい。
ご飯がすすむ濃い目の味付けが、男の子にはとても嬉しい仕様。
少し薄味のお新香は箸休めに丁度良く、セットの味噌汁も出汁がよく効いていて口の中で香った。

「うーん……正直、そういうことを言う奴の目こそガラクタだろう。可愛いだろう普通に」
そう言って、もぐもぐとご飯を噛みしめる。米粒が立っていただけある、さすがのふっくら具合であった。

「イギリス出身だ。今となってはどこが故郷かなんて些細な問題だと思っているけど……
 アリエンティアちゃんはドイツか。黒い森のあたりか、それともライン川沿いか」

会話が弾む。人が多いからというよりは、食事の時こそ会話を楽しむ余裕ができるのだろう。

「甘いモノは好きだが、しょっぱいものまで砂糖漬けにされるのは勘弁だ。パスパス。」
「あと……ロリコンの人はな、ちょっとやばいんだ。触れてはいけない。いいね泪ちゃん」

神崎 聖 > 「たしかにそれは勘弁してほしいですね。
水まで甘くなってしまうのかもしれませんしね。」
恋ののろけ話は何故かしょっぱいものまで甘くなってしまう…。
これは実際にあり得るかもしれないから困る。

「ロリコンについては知らなくていいです。いいですね?」
知ってはいけない。そう知ってはいけないのだ。戒めってやつだ。

「えーっと、私はがらくたとかは言ってないからね?
そこだけは確かですよ?」
あのときがらくたとは言ってない。これは本当だ。

アリエンティア > 「……別に怒ってませんよ?
根にも持ってません。だから今考えた言葉を口にしたら
……わかってますね? 淑女先輩」

なぜだろう。今日この時だけは”透過”ができそうな気がした。
なんとなく。
にこにこしながら、ごごごごっと聞こえそうな何かがある。
まだ小さいからか、ゆっくりした食事だ。
周りのスピードよりも圧倒的に遅い。

「朝ごはんは、しっかり食べるのが日本の習わしだった気がするけど……忙しかった、ん、ですか?」

若干遅いのは、やはりなれない言葉だからだろう。
カタコトっぽく聞こえるかもしれない。

「長い、ですから、好きに呼んで構いませんよ?
ほかの子、っていってもあんまり呼ばれたことないからなんとも……
それにひどいことって何がです?」

あははと苦笑しつつ、静かにご飯を口に運ぶ。
ここに来て、一番思ったことはお米が美味しいということだ。

「イギリス……紳士の国。あたしは、森の奥です。一応有名な魔術の家系なので。その家系では、その」

あまり才能はあるわけじゃなくてなんて、笑いながら。
別段、気にもしていないように。それが当然というように

神崎 聖 > 「というより、私の場合は【さでずむ】?」
ごごごごと聞こえてきそうな何かがあったが
それぐらいで驚く私ではないしビビる私でもない。
「てか、淑女先輩ってフレーズ気に入ったんですか。」
淑女は淑女でも見た目は淑女かも知れないが…
この場合の淑女は…変態の方の淑女だ。

私はどっちかといえば食べるスペースが早い。
だから残りは水だけになってしまったのであった。
しかしお米おいしい。

アリエンティア > 「気に入ったわけじゃありません。
ミスカンザキが、そう呼んでほしそうだったから、です。
ロリコン先輩の方が良かったですか?
あまり変なことしたらえっと……ジャーナリストみたいな部活に、いろいろいいますからね?」

むぅっとしながら、むぐむぐ。
箸は使えないが、フォークとナイフの扱いは慣れたもので。
綺麗に食事していく

三千歳 泪 > 「トムジョンブルだったのトム!? すごいイギリス人だ! 私はじめて見たよイギリスの人」
「島にはどうやって来たの? 陸を伝って? 気になるなー。このご時勢だもん。旅をするのも命がけっていうしさ」

「ロリコンはこわい。覚えた。世の中には知らないほうがいいこともあるんだね…」

「ううん。気にしてないならいいけど。でもよくないよ! 人のことがらくたとか言っちゃうのはさ」
「それは「もういらない」ってことだから。壊れたものはみんながらくた? これがそうでもないんだよね」
「私は《直し屋》さんだから、壊れたモノを直すのがお仕事なんだ。私のとこに持ち込まれるのは、壊れてもかけがえのない大切なモノ」
「あの炊飯器とかさ! それはいらなくなんかなくて、絶対にがらくたなんかじゃない。そういうの、私の仕事では禁句なんだ」

「君のことを知って、大事に思ってるだれかがいる限り、アルエはがらくたじゃないよ」

お味噌汁もなかなか。小松菜のお浸しに出汁の味がよく浸みていて、噛むたびに鰹節が香り立つ。
これぞ古きよき一汁三菜。バランスのとれた食事に身も心も洗われていく。

ウィリー > 「食事が砂糖を通り越して砂をはむような惚気話されそうだからな
 また今度、ゆっくりきかせてもらうさ。ついでに桜井とも話がしておきたい」
マイペースに三角食べをしている。ご飯が多いので、気をつけないとおかずが
皿に残ったタルタルソースだけになりかねない。

「あー……淑女というにはあまりにも――ああいや、なんでもない」
会話の中から拾い上げた情報だけだと、サディストでロリコンで淑女というイメージだけが先行してしまう。
そうなると淑女は影が薄く、インパクトの強い前者二つが印象に残って。
……黙っておこう。

「国はともかく、俺は紳士じゃあない。ジョンブルが聞いて呆れる程度にはな」
「まあ、血筋で才能が何でもかんでも受け継がれるわけじゃないだろ
 そんなもんだと思うけど、アリエンティアちゃんは気にしてるかい?」

神崎 聖 > 「直し屋さんか…もし端末が壊れたら修理お願いしようかな?」
笑顔でそういう。

「神崎先輩でお願いしますよ?
淑女先輩はまだしもロリコン先輩とか…。
生徒会の人間がロリコンお姉さんとかゴシップのネタになりますよ?
そんなことになったら、『もみ消す』の大変なのですからね?」
変らぬ笑顔でそういう。何気に怖い事を言った気がするが
気にしてはいけない。ジャーナリストがさでずむな目に合うだけだから。
「で、ウィリー君は何を考えてたのかなー?」
笑顔でそういう。

アリエンティア > 「ミチトセ……さん、はすごいですね。直す技術、すごいです」

ちょっと日本語に慣れようと呼び方を変えてみる。
へぇっと、感心したように聞いて、なんとなく。
その価値観は、すごいなって思った。
しかし――魔術の世界ではそうはいかない。
なぜなら、才能がなければそこまでだ。
持ってないものを持たせるのは、不可能。
なにかしら”無茶”をしなければ、だ。

「Danke、ミチトセさん。でも意味合いが魔術師としてなので
そして家は、魔術師としてが第一なので」

微笑みながら、それに。

「ガラクタでも、誰にも負けませんから」

うんっと決意したように頷いて。
ごはんをパクリ。

「さっき食券買ってくれましたから、充分紳士、だよ?」

首をかしげつつ。口調が安定しない。
敬語といろいろ混ざってるのかもしれない。

「知りません。ゴシップでもなんでもなったらいいんです」

帰り道に余計なことをいったのが良くなかったようで。
まったくもって警戒しているようだった

ウィリー > 「割と見かけじゃわかりづらいし、その上随分とここに馴染んでるからなあ……
 自己紹介しても信じてもらえなかったりするんだ」
泪の食付きに苦笑して、自分は間違いなく英国人だと言い切った。

「それにしても、《直し屋》か。物を大切に思う気持ちっていうのは
 本当に大事だな。泪ちゃんの手でも直せなくなったものってのは、
 もしかしたら付喪神にでもなるのかもしれない」
ロマンティックな考えだろうか? だが、この街でならあり得る。
なにせ、刀が人の姿で闊歩しているのを目撃しているのだから。

「いいえ何も。素敵な赤い瞳をしてらっしゃると思いまして」
逃げの一手を打って、うまく躱そうとしている。目線もそらす。

「……そうかい、ありがとう。多少はマシな人間になれてきた証拠かな」
お墨付きを得て、少しだけ微笑んだ。

神崎 聖 > 「アリエちゃん。それ絶対に『根に持ってる』よね?」
大抵根にもってませんっていう時は大抵根に持ってる。
私の経験からいって大抵そうだ。

「そうです?それならいいのですが。」
逃げられた気がしたが、追撃はしない。

そして私は水を飲む。

三千歳 泪 > 「桜井くんああ見えてけっこう話好きだからねー。打ち明け話をするのも聞くのも、きっと大好き」
「だから隙あらばつついてあげるといいよ! ちょっと困り顔ぽくなっても、内心すっごく喜んでるんだから」

「神崎先輩は生徒会の人なんだ! でもそういう人がいてもいいと思うなー」
「好きなものは好き! それって弱みでも何でもないと思うんだよね。むしろはっきり言っちゃえば武器になるはず」
「いーよいーよーそういうの大歓迎だよウェルカム!! タブレット割れたのとか直せるよ。まかしといて!」
「研究区まで持込みに来てくれたらサービスしちゃうぞー!!」

「あっいいねーそういうの好きだよ私は! がんばってる子は応援したくなっちゃうよね」

一粒残らずいただいて、きれいさっぱりごちそうさま。これで同じ釜の飯を喰った仲間だね。

アリエンティア > 「マシ? なにかが増えたの? 多少はかさましした人間? 日本語難しいから、どういう意味か教えてくれる?」

微笑みに反して疑問符を浮かべながら。
ようやく半分食べ終わった。でもお箸ならず、フォークは止まらない。
ペースを保ったまま口に運んで。

「はい、持ってます」

くるりと手のひら返した。何を当然なという顔だ。
幼いからかまったく迫力の影もないが。

「頑張ってるのはあたしじゃないですけどね」

あははと、そこもまた苦笑して。
元気な人だなぁと思う。
なんていうか活発な人。
きっと便りにされてるんだろうなぁなんて思いながら。

「……みんな早いな……」

自分のペースが遅いのだろうかと悩みつつ。
ちょっと高い椅子の上で足をぱたぱた

ウィリー > 「瞳に輝く深く落ち着きのある赤、とてもいいと思いますよ」
素直な感想を述べたころには、食事を一通り平らげていた。

「早速微妙に惚気だすあたり泪ちゃん隙がないな……
 確かにおかたく見えて少し抜けてたり、言いたいことはあっても
 敢えて自分から言うタイプでもなさそうだとは思う」
実際のところは交際についてではなくて別件のことなのだが、特段言う必要もないだろう。

「何かに比べて多少は良い、って感じの表現……かな。
 昔はおいたが過ぎたから、少しでも優しくなりたいと思って
 今まで暮らしてきた」
「アリエンティアちゃんに紳士だって言われて、正直少し嬉しかったよ」

神崎 聖 > 「マシってのは…『何かと比較して良好・都合の良い物を指す。』事ですね。
まぁ増えるという意味でもありますがね。

私で例えるならロリコン先輩って呼ばれるより淑女先輩って呼ばれる方がマシっていう事です。」
例としてこれをあげてみる。

「うん、アリエちゃんのそういう正直なところ好きです。
てか、そりゃ根に持たれて当然です。」
だって■■■■■■■だもの。
二人には何か察せたのだろうか?

「じゃあごひいきにしちゃいましょうか。
たしかに好きな物を好きっていうのはいい事ですよね。」
でも小さい女の子が好きってのはさすがに危ないと思うぞ。

「ふふふ、素直に受け取っておきます。」
笑顔でそう言う。まぁそう言ってくれたらうれしいかなー。

三千歳 泪 > 「ゆっくり食べてても怒られないのは今だけの特権だよ! 自分のペースで大丈夫。ごはんは逃げていかないからさー」
「―――むっ、殺気!!」
「じゃなくてチーフが呼んでる! 怒ってる…感じではないよね? 行かなくちゃ!!」

名刺をふたつ残して席を立つ。これはアルエと先輩の分。そういえばエプロンつけたままだったよ!
髪をかき上げて三角巾を付け直す。長い耳の先がぴょこっととび出たけど今は直していられない。

「私が役に立てそうなこと、なにかあったら連絡ちょうだい! どうぞごひいきに。Ciao!!」

ご案内:「食堂」から三千歳 泪さんが去りました。
アリエンティア > 「なるほど。マシ。覚えた……」

ふんふんって頷いて。

「ちっちゃなころから悪ガキで……だっけ?」

首をかしげながら、はむはむ。
つき合わせちゃ悪いから、用事があるなら置いていってくれてもとかいいつつ。

「……どういたしまして。紳士っていうのは
まずは自分の素行や、行いをかえりみるところから始まるそうです
だから、頑張ってください」

むんっと腕でガッツポーズ、むふーっと鼻息を荒くしつつ。

「隠してもしょうがないですし、さっきのは建前ですし」

べって舌を出しながら。
でも嫌ってる雰囲気はなさそうだった。

「あ、行ってらっしゃい。頑張ってくださいね」

ひらひらと手を振って見送り、名刺をぽかーんと見て。

「……エルフ?」

こてんっと首をかしげた

神崎 聖 > 「さっきの耳…たしかにエルフだったよね?」
ぴょこんとでた耳を見て…。

「まぁよくある事だしいいか。」
実際にこの島は何でもアリと言ってもいい。
まるで実験室のフラスコのような感じだし。

ウィリー > 「ナイフみたいに尖ってた気もするな。
 なんていうか、贖罪ではないけどどうしてもやっておかないと
 気がすまないんだよ。いろんな人の世話になってきたし」ククク、と冗談ぽく笑った。

今日日エルフを珍しく思うことはないが、三千歳がそうであったという事実には
ほんの少しだけ驚かされる。確かに外見的特徴はそれっぽかったのだが。

「色んな奴がいるもんだなあ……」お冷に口をつけて、ぼんやりという。

アリエンティア > 「……カッコつけるのが男性っていうものだし?」

なんて先日ならったことを試しに口にしてみた。
もしかしたら違うかもしれないが。
きっと、多分。そういうことなのだろう。

ちまちま食べ始めて。みんなよりだいぶ遅れてようやく完食。

「次の授業は……っと……」

神崎 聖 > その頃、私はトレイを片付けていた。

「あ、食べ終えたのね?」
そう、言う。
「次の授業何をするのです?」
何をするのだろう?
少し気になっちゃうんだよなぁ。

ウィリー > 「そういうことだな。カッコつけてる惚れてもいいんだぞ」
軽口を叩いてまた笑う。馴れ馴れしいというより、比較的開けっぴろげなタイプなのだろう。相手を信用して、冗談を飛ばすのだ。

「次の授業……ん? なんだっけ……」

アリエンティア > 「えっと、次は……あたしは魔術基礎論だ……」

選択授業。魔術の基礎を覚えるものだ。
その授業は、あるものには簡単でしかして、できないものにはできないもの。

「……12歳にそういうこといってるとロリコンって言われますよ?」

くすりと笑って、冗談で返した。
きっと伝わるだろう

神崎 聖 > 「……………。」
ウィリーににっこりと微笑む。
まるでロリコン沼に引き摺りこもうと
いう。その酷い沼に。

「魔術かー…。」
私は特に決めてない。てか何でもそつなくこなすってことは
逆に言えば、何を選んでも極めるまでやるので、
新しいことにもやってみたいものだ。

ウィリー > 「違いない。ロリコン扱いはゴメンだし気をつけよう」
神崎の背筋が寒くなるような笑顔から目をそらした。

「基礎論は眠くなるんだよな……レポート提出も終わってるし、
 なんか別の授業受けに行くか。」
食器を持って、立ち上がる。
「それじゃあお先。楽しかったぜ、ありがとな」
そう言って片付けを済ますと、後ろ手に手をふりふり食堂を後にした。

ご案内:「食堂」からウィリーさんが去りました。
神崎 聖 > 「ん?じゃあまた。」
手を降って見送るでしょう。

「さーって私はどうしようかな?
大抵やってしまって…。」
アリエンティアに向かって振り替えるようにしながら
「もし、差し支えがなかったら送っていこうか?」

アリエンティア > 「……ん、バイバイ。”また”……」

その言葉は青年に聞こえたかどうかわからないが。
確かに楽しかったななんて思いつつ。
それに……提出終わってるなんてすごいなと思いながら……

「……また変なこといったりしないですよね?」

ジーッと見て

神崎 聖 > 「さすがにいいませんよ?
人がいますしね?なによりあの時とは違いますよ。」
それにくまとは限らないし。

「じゃあ、送っていきますよ。」
そう行って手を差し出す。

アリエンティア > 「じゃあお願いします、カンザキ先輩」

そう告げてぶっきらぼうに手を取り。

そっと連れ添ってもらった。

神崎 聖 > 「こうして見るとまるで、
姉妹みたいですね。」
旗から見れば確かにそうかもしれない。
だが、姉役の方はロリコン先輩とか淑女先輩とか
言われてるのであった。

それを知る人は本人達以外では知るよしもない。
今回はまともに送っていった。
「(そう言えば、今日はなんだったのでしょうね?)」
邪な事を考えてたが、それを知るものは誰も居なかったはず。

ご案内:「食堂」から神崎 聖さんが去りました。
ご案内:「食堂」からアリエンティアさんが去りました。