2015/08/31 のログ
ご案内:「教室」に椚 真さんが現れました。
椚 真 > 「――…本日の授業はこれで終了~。
お前ら、寄り道せずに真っ直ぐ帰るんだぞ~。」

そろそろ夕方と言った時間、間の抜けた声で授業の終了を告げた教師。
専攻は体育や武道等の身体を動かす授業なのだが何気に現国の資格なんぞも持っていると極稀にではあるが様々な理由で授業に駆り出されたりもする。

いいように使われるのは慣れているので特に問題ないのだが何時もと様子が違い、
大分だるそうに授業を行っていた駄目教師…教え方自体は特に問題なかったようなのでクレームは出てないが…。

「なァんでこんな日に限って部屋に財布忘れてっかね…。」

要するに極度の空腹なのである。
朝から何も食べてなく、やっと一日を乗り切ったと思えば、掟破りの担当指名に完全に心が折れました。

生徒達が教室から出て行く中、教卓に突っ伏しては、溜息と共に腹の虫を盛大に鳴らせた…。

ご案内:「教室」に嶋野陽子さんが現れました。
椚 真 > 「…っつーか、そもそも何で俺が現国の授業をやらないといけないんだよっつー話でだな……。」

世の理不尽を嘆くけれども、頼み事をされると弱い上に安請け合いをしてしまうのだから大体は自業自得。

完全に屍と化して負のオーラを辺りに無差別にばら撒いているが、生徒の方は触らぬ神に何とやら。
また何かしらアホな事でもやったんだろうなと生温い視線を送って関与しようとしません。

「――…何で人って腹が減るんだろ。」

割と限界に近かったのかとうとう哲学的なぼやきモード入りました。
ポケットの中を漁ってみますが小銭どころかレシートの感触しかしなかったので、ぼやきすらも消えてしまいました。

嶋野陽子 > 狙撃演習の帰り道に食材を買っている
時に、保健室に忘れ物をした事に気付いて学校に引き
返すと、授業後の教卓に突っ伏している先生らしき人
影を見つける陽子。
教卓以外は空になった教室に入ると、何やらうめき声
ともぼやきともつかない声が聞こえて来る。
「先生、具合が悪いのですか?保健室に運びましょ
うか?」と声をかける陽子。

椚 真 > 気付けば無人となっていた教室。
生徒も帰った事だし、とっとと帰って飯にありつこう…。

そんな想いが過ったのとほぼ同時に投げ掛けられた声…
しばしの間を置いて、ぐるりと頭が回って、突っ伏した状態のまま声のした方へと向いた教師。

「――…ん~?…先生はもう駄目かもしれん。主に空腹で。」

裏付けるかのように鳴る腹の虫に分かりやすく落胆の表情を浮かべて。

「まぁ、何時もの事だから気にすんな。後は戸締りして帰るだけだしな。」

まさか話しかけられるなんて思ってもいなかったのか多少は驚きの混ざった声色。

気にかけてくれるのは素直に有難く思うのか小さく苦笑いを浮かべた後に漸く顔を上げて。

嶋野陽子 > 「空腹…ですか。」先生の答を聞いて、
少し考え込む陽子。
食材ならバッグの中だし、少し歩けば家庭科室だ。
「焼きそばでよろしければ、家庭科室でお作りします
が、どういたしますか?」と提案してみる陽子。

椚 真 > 「そうそう、財布を部屋に忘れちまってな…。今日一日飲まず食わずで頑張ってたんだが…。」

そもそもうっかり寝坊なんてしなければ何も問題が無かったのである。
完全な自業自得な教師は苦笑いを浮かべながら考え込む彼女を眺める。
規格外のサイズの彼女、何が居てもおかしくない環境なので今更驚く事もなく続く言葉に耳を傾けて。

「ん、気を遣わせて悪ィな。わざわざそこまでさせるのも悪いさね。
その気持ちだけで多少は腹も膨れるってもんだ。」

わざわざ作るとの申し出は非常に有難いが手間を掛ける訳にもいかず
嬉しそうに首を左右に振っては遠慮の意を示した。何よりも気遣いが嬉しかったのか子供っぽい笑みを零しては心底嬉しそうに。

嶋野陽子 > 気持ちだけで十分と言う先生の
言葉に、ならばすぐに食べられるものは無いかとバッ
グの中を調べると、訓練施設で買ったサンドイッチが
出てくる。
忘れ物に気付いたせいで食べそびれた物だ。
「でしたら、せめてこれをどうぞ。先生のニーズの方
が切実ですので」と、ツナサンドを差し出す陽子。
そして、自分がまだ名乗っていない事を思い出し、
「申し遅れましたが、保健課一年生の嶋野陽子と申し
ます」と自己紹介する陽子。
飲まず食わずというのを思い出して、常時携帯してい
る経口補水液も付ける。

椚 真 > 何とも魅力的な話ではあったが仮にも教職なので生徒に面倒ばかり掛ける訳にも行かない。
様々な誘惑を断ち切って焼きそばの提案を断る事が出来たが…。

「……ぬぉっ、それは今の俺には効果抜群すぎてヤヴァイ…。」

こうかはばつぐんだ。
堪え乍らも震える手は、ゆっくりと彼女が差し出す手へと伸びる。
寸前の所で止まるものの、強くなる震え…。
そして最終的には耐えられなくなって手に取るツナサンド。

「背に腹は代えられねェ…有難く頂くぞ。」

たかだかサンドイッチ一つに大袈裟ではあるが声は大分重々しい。
そして受け取ったサンドイッチの封を切って、瞬時にそれを頬張りながら。

「…んぐ、んぐ。…ンマイ!…っと、スマンスマン。
俺は椚、椚真ってんだ。普段は運動系の授業を中心に教えてる。
嶋野、な。この恩は忘れるまで忘れないからな。」

忘れたら忘れるらしい。
付け足される飲み物に関しては苦笑いを浮かべながら手を左右に振って気持ちだけ頂き。
言葉を終えれば一瞬で消え去るサンドイッチ…漸く逃れたピンチに何とも言えぬ幸せそうな笑みを浮かべて。

嶋野陽子 > 『この恩は忘れるまで忘れないぞ』
という言葉に思わずクスリと笑った陽子は、
「先生の健康管理も保健委員の役目ですので」と言って
茶目っ気たっぷりのウィンクを椚先生に送る。

椚 真 > 矢張り教職たるもの生徒は笑顔にしないとな、なんて死にそうな顔で授業を行っていた
教師の考えとは言えないけれども彼女も落ち着いたのか、その笑みを見て安堵の吐息を一つ零して。

「嶋野は保健委員なのか。だったらこれから沢山世話になるかもな。
何せこちとら生傷が絶えない授業と仕事だからな。」

ウインクにはウインクで返すいい歳こいたオッサン。
腹に食べ物を入れれば大分調子が戻ったのか、声に明るさも戻り。

嶋野陽子 > 『嶋野は保健委員なのか。』
と聞かれると、
「らしくないと良く言われますが、保健委員です。異
能が医薬合成ですので」と、体格のせいで良く間違え
られる事を伝える陽子。

『生傷が耐えない授業』と聞くと、
「現代国語で何故生傷が?」と不思議がる陽子。
そして、『普段は運動系』と言っていた事を思い出す。

椚 真 > 改めて彼女の姿を上から下まで眺める。
それはもう明らかに自分よりも大きい訳だが…別に驚く程の事でもないので動じる様子など微塵も見せず。

「そっかぁ?見兼ねて声を掛けてくれたんだろ。
そんな優しいなら、保健委員って言われても納得だけどな。」

見た目で判断するような事はしないので思った事をそのまま口にして、楽し気に口の端を吊り上げて。

「…嗚呼。普段は体育とか武術とか教えてんでな。
今回は偶々代理頼まれてな…資格持ってるばかりに便利屋扱いだよ、ったく。」

腹の虫が収まったかと思えば唇を尖らせて分かりやすいまでの愚痴モード。
溜息混じりに教卓の上に置いてある教科書の上に肘を置いて頬杖をつき。

嶋野陽子 > 『そんな優しいなら、保健委員って言われ
ても納得だけどな』と言われると、陽子の顔がパァッと
明るくなり、
「初対面でそこまで見てくれる人は少ないです。先生は
人の本質を捉える目をお持ちですね」と嬉しそうに言う
陽子。

資格があるばかりに便利屋扱いという愚痴は、
薬剤師の資格を取ってから急に忙しくなった
陽子にも、身につまされる話だ。
「武術とは、どのような物を教えられているのですか?
剣術系?それとも体術系ですか?」と尋ねる陽子。

椚 真 > 「おいおい、自分で本質って言っちゃうのかい?
流石に少し買い被り過ぎだな。野郎に厳しくて女の子に甘いだけさ。」

あまり褒められるとくすぐったいのか、言わなくてもいい余計な事まで付け足しては、ケラケラと高笑いを浮かべて。

続けられた質問に、顎を手で擦りながら得意気な様子を浮かべて見せながら

「一応一通り何でも教えてるぜ?俺自体は、そこまで強くはねーけどな。
飽くまで教えられるってだけのレベルさ。広く浅くってやつかね?」

身体能力が優れてる訳でも異能が強い訳でもない。
自己評価を述べながら質問の返答を返しては余計なドヤ顔まで付け足す始末。

嶋野陽子 > 自分で本質と言ってしまうのは、確かに
まずかったか。
「確かに、本質は言い過ぎでしたね」と、似合わぬテヘ
ペロをする陽子。

武術を一通り教えていると聞くと、
「私は剣術の中級課程を受けてますので、そちらで
教わる機会がありそうですね。その時に相談したい
事があるかもです」と、授業で会う可能性を告げる
陽子。

椚 真 > 見た目にそぐわず天然の気もあるらしい。
自分より大柄の相手にテヘペロをされても可愛らしさよりも迫力の方が増し増しですと言った感想は胸の奥にしまっておく事にして。

「お前さん剣術も出来んのか…いやはや相談以前に逆に教えられそうだが…
まっ、悩み事、相談事は何時でも歓迎さね。」

グッと親指を立てて了承の意を示せば不意に視界に入る壁掛け時計。

「っと、やべェ。…いい加減戻って報告とか引き継ぎとかしないとな。
っつー訳で悪いけどお先に失礼するぜ?サンドイッチごっそさん。」

パシン。両手を合わせて拝み倒せば勢い良く立ち上がり
教材を小脇に抱えれば先立って歩き始めて…。

「あんま遅くならねーようにな?じゃ、また今度な。」

最初の負のオーラとは一転、上機嫌そうな軽い足取りで
陽気な笑みと共に軽く手を振りながら教室を後にしたとさ。

ご案内:「教室」から椚 真さんが去りました。
嶋野陽子 > 陽子も釣られて時計を見て、
「あら、もうこんな時間…引き止めて済みませんでした」
と、退出する椚先生に頭を下げる陽子。

陽子もそのまま部屋を出ようとすると、図書館の方か
ら爆発音らしき物音が…

ご案内:「教室」から嶋野陽子さんが去りました。