2016/09/30 のログ
ご案内:「屋上」に阿曇留以さんが現れました。
ご案内:「屋上」に寄月 秋輝さんが現れました。
寄月 秋輝 >  
偏光迷彩を纏ったまま、ふわりと舞い降りる。
人の姿は……無いか。
そう判断して、手すりの上あたりに腰を下ろす。

体の防御結界を解き、秋のすずしい風に身を浴びる。

(……平和だな)

姿を現さぬまま、風を堪能する。
なんとも幸せな時間だ。

阿曇留以 > 「オーラーロ、オールーロォ、ターアーローラ――」

タン、タン、とゆっくり膝を叩く音と、不思議な言葉のうた。
誰も居ない屋上で、誰も聞いてない屋上で、巫女装束の留以がベンチに座って歌っている。
目を閉じて、集中するように。
歌っている、とはいってもそれほど綺麗な歌声ではないし、声量もそれほど大きくなく。
練習、と言った感じで歌っているようだ。

寄月 秋輝 >  
目を閉じて風を浴びていたからか、いつの間にか半分夢心地だった。
寝ていても空を飛べるとはいえ、ここから万が一落ちたら大変だ。

そんな折、聞こえてくる声に合わせこんこんと首を揺らす。
歌なんてものに耳を傾けるのはいつ以来か。
誰だろうと首を向けると、見覚えのある女性。

一度ふわりと浮き、留以から少し離れた手すりの上に腰を下ろす。

そこで、静かに偏光迷彩を解除し、姿を現した。
脳のリソースを、もう少し歌に割きたかった。

阿曇留以 > 「オーラーバ、オーローラールィター、アーローラ、アーアー……」

膝をゆっくり、歌に合わせて叩く。
目を閉じ、歌い方、歌の歌詞に集中して射るために寄月に気づくことはなく、そのまま一曲歌い終える。

「ん~、と。間違えたところは~……」

ごそごそと胸元から歌詞が描かれた紙をだし、自分でチェックしだす。

寄月 秋輝 >  
「素敵ですね。
 今の歌は?」

留以の方を向くこともなく、空に向かいながら尋ねる。
いつの間にか居た、と思われても仕方ないかもしれない。
何せ姿を消していた。

手すりに腰かけ、足を垂らしている。
今の音を反芻するように、頭をこんこんと揺らした。

阿曇留以 > めずらしくか。
びくっと肩を震わせて声のするほうを振り向く。
いくら知り合い、といっても練習しているときの歌はあまり聞かせたくない。
ちょっと困りとテレを交えながら笑い。

「あら、寄月くん。
今のは越殿楽っていって……んーと、すごーい昔の曲ね~。
本当は歌うんじゃなくて笛で吹くんだけど、こうやって歌って練習するっていうのもあるの」

龍笛っていう笛を使ってね、といいつつバッグから横笛を取り出す。
それなりにいい笛なのか、綺麗な作りをしてるのが見て取れる。

「まぁ、その歌もまだ練習中なのだけれどねぇ~」

寄月 秋輝 >  
「あぁ、なるほど。
 ではどなたかがご結婚の際等には、それを歌うんでしょうか」

バッグから笛を取り出したのを、首を回して確認する。
一応、越殿楽の知識が無いわけではない。
おめでたいことのときに奏でる、くらいしか知らないのだが。

「……もう一度、聞かせてもらえませんか?」

細めた目、優しげな笑みと共に頼んでみる。

阿曇留以 > 「どうかしらぁ~。
一応教養として覚えておくだけでするかどうかまでは……」

少なくとも、留以が生まれてから実家でそのような行事はしたことがなく。
昔はしてたかもしれないが、田舎の神社ではなかなかそんな行事は無い。

「え、もう一度……。
ん~と……まだ練習中だからうまくはないわよ?
ちょっと歌詞とか間違えてるし……」