2017/03/28 のログ
ご案内:「屋上」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 「はぁー……えらい目に遭った……。」
屋上で穏やかな風に吹かれながら溜息をつく少年が一人。
春休みなので授業は無いが、同級生から教室の掃除を手伝ってと頼まれた為やって来た七生である。
作業自体は30分程度で終わったものの、そこから雑談に花が咲き、気が付けばお昼に差し掛かっていた。
「最初に何の話してたっけかなー……思い出せないんだよな。」
なお最後の話題は貧乳派と巨乳派の論争だった。
あまりにも加熱された論争はそれまでの話題を一切忘れさせるインパクトがあった。
七生は双方に善い所があり、両陣営ともそれを認め合えば良いのでは、というスタンスで居たのだが、
最終的に両者から非難されるという羽目に陥ったのであった。
「次呼ばれた時は一回だけ無視してやろ……。」
ぷすー、と頬を膨らませて不機嫌を露わにしている。
■東雲七生 > 「そもそもさあ、どっちが好きか、はまだ分かるとして。
どっちが凄いか、はまた別の問題だし、そもそも較べるべきじゃないと思うんだけどなあ……」
数十分前に言えなかった言葉をそっと呟く。
とてもじゃないが口に出来る空気では無かった。戦争ってこうやって生まれるんだろうなとすら思った。
あんなにピリピリしてたのは先々週くらいにとある植物を模ったお菓子の話題の時以来だった。
「何て言うか、譲り合いの精神?……大事だよねえ。」
互いの良い所を尊重し高め合う。
そんな気概があった方が良いのではないか。七生は今回の件でしみじみと思うのだった。
ていうか男子しか居なかったからって女性の胸部の話で盛り上がるのはどうなんだろう。
■東雲七生 > 別に七生とて男子生徒の端くれ、そういう話題が嫌いな訳では無い。
嫌いな訳では無いが、あまり大っぴらに話す様な事でもない気がする。
ていうか多分そう、きっとそう。
「……それとも、俺が間違ってんのかなあ…?」
『東雲って見た目の割に枯れてるよなー』
雑談の最中に言われた言葉を思い出す。
枯れてるってどういう事か、その時は解らなかったが、今なら少しだけ分かる気がする。
興味が無いわけではないのだが。断じて。
■東雲七生 > 「もうすぐ3年生になるわけだし、な……」
背丈は伸びないとはいえ、日々の鍛錬の成果は着実に現れて来ている。はず。
であれば、もう少し大人としての、少なくとも年相応の振る舞いも身に着けるべきなのだろうか。
屋上で一人悩む七生は、結局夕方まで悩んで
空腹に負けて悩むのを中断し、家に帰ったのだった。
ご案内:「屋上」から東雲七生さんが去りました。