2017/04/21 のログ
ご案内:「食堂」に藤巳 陽菜さんが現れました。
藤巳 陽菜 > …最近、全然眠れていない。
異能の関連の本を読み続け、調べ続けても夜中に眠気が来ないのだ。
調べることが多くある、今は好都合であるのだけれど…。

そして、一回のご飯を食べる量が増えた。
身体が大きくなったからだろうか?
…この異能は私の見た目だけでなく中身にまで少しずつ影響を与えている。

この先どうなっていくのだろう?そんな不安を空腹感が塗りつぶす。

「…お腹が空いたわ。」

…この食堂は、最も広くいわゆるバリアフリーなんかも充実している。
その為、体の大きな異邦人なんかも利用しやすくそういった層に向けた異世界の郷土料理何かも揃っている。
だけど、まだそこまで冒険するつもりにもなれずに何をどれくらい食べるのか延々と迷い続けているのだった。

ご案内:「食堂」に霜月 零さんが現れました。
ご案内:「食堂」から霜月 零さんが去りました。
藤巳 陽菜 > 長さで言えば今までのおよそ4倍のこの体を維持するためにはどれぐらい食べればいいだろう?
確かに長さで言えば6メートルあるこの体だが単純に4倍食べればいいというわけではない気がする。

…とりあえずお腹がいっぱいになるまで食べてみよう。

Aセットを注文する。
大盛のご飯とみそ汁、そして大量の唐揚げ。そして漬物が添えられている。
大盛でいて財布に優しい。男子学生たちに大人気のセット。
AセットのAは安定のAだと言われるほどのメニューだが今までの陽菜ならまず頼まなかったであろうメニューだ。

「…いただきます。」

適当な席に座り安定しない蛇の尾を隣の椅子に巻き付ける。

ご案内:「食堂」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 食堂に来たのは、丸二年の学生生活でそんなに多くは無い。
入学したての頃は購買の菓子パンで済ませていたし、その後はひょんな事から友人が弁当を作ってくれていた。
だから、今まで食堂に来た回数は両手で足りる程度だろう。

「ほわー……何度見ても色んなメニューあるよなあ。」

どれを頼もうか、その前に席の確保だけしとこうか。
そんな事を考えながら新入生同然にわくわくしている七生の目に、長い尾が見えた。

「あっ、藤巳じゃん!
 よっす!隣良い?」

食事中に声を掛けるのは良くないか、と声を掛けてから思い返す。
が、黙って隣に座るのも、それはそれで気持ち悪くないか、と。
返事が来る前からぐるぐる悩み始めたのだった。

藤巳 陽菜 > …食べ物をあまり噛まなくなった。
食べる時に意識してないと一切噛まずに飲み込んでしまいそうになる。
幸いまだ、そうして丸飲みにした事はないが近いうちにしてしまいそうで不安だ。
食べ物を丸のみにするなんて

…まるで蛇みたいだ。

…良く噛んで食べないと。しっかり、噛んで食べないと。
…私は蛇じゃないのだから、私は人間なんだから。それを意識すると全然食は進まない。
食べているのに、噛んでいるのにまだ、お腹は空いたまま…。

そうやってゆっくりと食べていると急に声を掛けられた。
思わずまだ口に入れていた唐揚げ一気にを飲み込んでしまう。

大きなものが食道を通る感覚その感覚にむせ込みそうになりながらも
良く分からない充足感を感じた。その充足感のようなものが凄く嫌だった。

「ハァ、喉に詰まって死ぬかと思った…。
 …どうぞ東雲先輩。でも、今度からは食事中に驚かすのはやめてね。」

喉のあたりを触ってみたりしながら伝える。
結構大きい塊だったがかなりすんなり飲み込めてしまった…。

東雲七生 > 「ああっ、やっぱり?ごめんごめん。
 脅かすつもりは全然なかったんだけどさ……」

次は気を付けるよ、と謝りながら隣の席の背凭れに上着を掛けて席をキープ。
それから藤巳が食べていた唐揚げセットを見て、少し悩む様に眉根を寄せてからカウンターへと向かった。

少しして戻ってきたトレイに乗っていたのは月見うどんと唐揚げ、それと御新香。
彼女が食べているのを見て食べたくなったのか、唐揚げは単品で注文したのだった。

「どう?少しは学校生活には慣れた?
 ああ、体が不便っていうのは除いて、だけど。」

主に勉強面とか、交友関係とかである。
自分の異能、ひいては身体との折り合いが付いていないのは、彼女の表情からも窺い知れる。

藤巳 陽菜 > 「次から気をつけてくれるなら…まあ、許すけど。」

これからはもう少し周りに気をつけて食べよう。
次回からの自分の反省をしながら次の唐揚げを口に運ぶ。

今度こそ噛む、良く噛まないと。

「…(モグモグ)」

手を出して少し待つように伝える。
…どれくらい噛めばいいのだろう?過剰ではないだろうか?
どっちにしても急がなくては。

(ゴクン)

「…ええ、先輩方はみんな優しいし、クラスメイトもまあ…気を使ってくれているわ。」

特に交流関係で困ってることは無い。
確かにクラスメイトにあまり親しい相手はいないが特に困らない。
勉強、勉強も睡眠時間が勉強にも回せる分全然付いて行けている。
最も普通の授業しかとっていない今の状態での話であるが。

東雲七生 > 「気を付ける気を付ける。
 あんまこういうとこ来ないからさ、もっぱら弁当か購買だし。」

人懐こい笑みを浮かべながら、着席して割り箸を割る。
うどんなんて滅多に食べない。卵なんて載せたものは尚更だ。
隣が唐揚げを咀嚼している間に、ずるずるとうどんを啜って。
それから返って来た言葉に、うんうん、と頷いた。

「そっか、なら良いんだ。
 となると目下のところ悩みは身体の事くらい?」

器用にうどんの麺を片結びにしながら訊ねる。

藤巳 陽菜 > 「お弁当…東雲先輩は自炊とかする人なの?
 失礼だけどそんな感じには見えないから少し以外だったわ。」

自分で弁当を作るようなタイプには見えない。
本当に何となくだけど…お母さんとかに作ってもらってるのだろうか?

「ええ、そうね。身体の事くらいよ。
 …東雲先輩の知り合いに異能とかに詳しい先生とかいたりしない?」

…こんなに噛むのに時間がかかるのは問題だ。
箸で唐揚げを小さく分ける、これでいくらか食べやすい。

「そういう先生がいたら紹介して欲しいのだけど…。」

東雲七生 > 「あはは、ちょっと巡り巡って弁当作って貰っててさ。
 俺自身は料理全っ然出来ない。おにぎりくらい。」

温泉卵を割って黄身を麺に絡めながら答える。
本当に、巡り合わせだけは良かったのだ。

「異能に詳しい先生か……うーん。
 制御とかって言っても、火が出るとかそういう類の異能を対象にしてるから、藤巳みたいな変身するタイプだと勝手が違うだろうし……。」

少し箸を動かす手を停めて考える。
異能の制御に関してはその手の授業の履修を決めたのは七生自身も今年が初めてだ。
故に、どんな先生がどんな指針をとっているのかは分からない部分が多い。

「俺自身割と最近まで自分の異能を使わない使わないように、ってしてたからなあ。
 変身タイプなら、どっちかと言えば亜人の異邦人の先生に訊いてみれば良いアイディアくれそうな気もするけど。」

色々自分で調べてみてお手上げって感じなのか、と藤巳の横顔を窺う

藤巳 陽菜 > 「あら、東雲先輩は彼女いる人だったのね。それとも、まだ付き合う前の段階とか?
 というか、おにぎりは料理に入らないとおもうのだけど…。」

…どうやら、この先輩はリア充というやつらしい。
確かに可愛らしい容姿なので可愛がられてそうな感じはする。
まあ、末永く爆発すればいいとおもう。

「…でしょうね。本で調べてもそういうのばっかりよ。
 私みたいなタイプの異能者も少なくないと思うのに…。」

変形させて戻らないじゃなく、一時的に変身させるとかなら範囲は更に広がるだろう。

「…確かにあの赤いウネウネはあまり使いたくないでしょうね。
 でも、制御はできていたんでしょ?私と違って。」

この前のプールで見たあの赤い触手。
確かにあれは思い悩む要素になりうるだろう。

「亜人の先生…私、こんな姿だけど亜人種の人は正直まだあんまりなれてなくて…。
 大丈夫?食べられたりしない?自分で調べてもこれ以上どうしようもないしそれしか方法がないのなら…。」

東雲七生 > 「ちーがーいーまーすー。彼女じゃないですー。
 彼女が居たらいくら後輩でも女の子をプールに誘ったり隣で飯食ったりしてないって。」

毎度勘違いをされる気がする。
これで弁当を作ってくれるのが男友達だったらどうするんだ。
そんな事を本気で思いつつ、七生は唐揚げを口に放り込んだ。

「……だろうね。
 実際、翼が生えたとかなら知ってるし。」

お冷を飲んで軽く息を吐いてから、横目で藤巳を見て。
上着のポケットから何やら取り出すと、彼女の前にそっと置いた。
置かれたのは、プールでも見せた紅いビー玉である。

「元々制御は出来てる方だったんだけどね。
 俺が使いたくなかったのは、もっと精神的な問題。
 ……そのビー玉、何で出来てると思う?」

少しだけ困った様に笑いながら問いかける。

「食われたりやしないって。
 校内でそんな事する先生が居たら、もうそりゃ事件だよ。
 ……でも、何だろう。藤巳の抱えてる悩み、少しくらいなら俺でも力になれるかもしれない。」

確証は無いけど、と呟くように告げた。