2017/06/17 のログ
ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 金曜の夜。
世間は華金だと浮かれているが、俺は日が沈んでも職場に居た。
理由は単純にして明快。残業中。なぜなら今月も来月もピンチだから。
少しでも残業代を稼ぎたくどうにかこうにか仕事を引っ張り出してそれをなるべく遅く遅くこなしていくことで時間だけを費やしていく。
……良い大人は真似しちゃダメだぜ☆
「はぁー。」
そんな残業中の、自主休憩時間。
屋上までやってきた俺は、相変わらず煙草をふかしている。
ご案内:「屋上」に柊 真白さんが現れました。
■柊 真白 >
(がちゃりと屋上の扉を開ける。
既に日は沈んでいて、当然ながら誰の姿も無い――)
……何してるんですか。
(事は無かった。
先客が以前のように煙草の煙を吐き出している。
じとっとした目を向けながら、風上の方へ移動しつつ声を掛けた。)
■暁 名無 > 「──うーん?」
歓楽街の喧騒が聞こえて来そうに思えるくらいには静まり返っていた屋上に、蝶番の軋む音が響いた。
こんな時間にこんな場所に来るなんて、どこの物好きだ、と自分の事を棚に上げて振り返れば。
「……なんだ、またお前か。
何って、見りゃ分かんだろ?煙草吸ってんだって。」
■柊 真白 >
(煙草を吸っているのは見ればわかる。
若干不機嫌そうな顔を向けた。)
見ればわかります。
何でこんな時間にいるんですかと聞いてるんです。
(こちらも自分の事は棚の上にブン投げる。
そんなに仕事が多いのだろうか。)
■暁 名無 > 「そりゃお前さん、鋭意残業中だからに決まってんだろ。
この学校に生徒が何人居ると思ってんだ?」
大半の業務は終了済みだけどな。
中間試験前の抜き打ち小テストの問題すら作ってある。本来残業する必要なんて一切無い。一切だ。
「それより流石に生徒がこんな時間まで居ちゃ拙いだろ。
さっさと帰っとけよ。見つかったら怒られるぞ。」
■柊 真白 >
先生は仕事が出来ないんですね。
(本土の学校似比べ仕事量が多いのは知っているが、流石にこんな時間まで掛かるような仕事量でもないことも知っている。
それを見透かした上で、あえてその様なことを口にした。)
見付かったら先生に残れって言われたって言うんで大丈夫です。
■暁 名無 > 「ま、新米みたいなもんだしな。
もともと教師に向いてるとも思えねえし、そりゃ出来も悪いさ。」
真偽半々。仕事が出来ない訳じゃないが、自分が教師に向いてるとは思えないのは真実だ。
そもそも人に教えるより新しい発見を自分で探す方が云百倍楽しい。これは多分ガキの頃から変わってねえ。
「そんな無茶言う教師が今もう校舎に残ってるとは思わねえぞ誰も。」
とっくに仕事を切り上げて飲みに出る時間だ。
金があれば俺もそうしたい。金があれば。ない。
■柊 真白 >
……。
じゃあなんで先生になったんですか。
(別に教師にならずとも、仕事は色々あるだろう。
まして人に教えることが得意ではないのなら、わざわざ教師を選んだ理由はなんなのだろう。)
いるじゃないですか、そこに。
女性にだらしなさそうな人が。
(じ、と見る。
以前自分の体格について言われた事をまだ根に持っている。)
■暁 名無 > 「何でだろうなあ。」
紫煙と共に吐き出した答えになってない答え。
文字通り煙に撒くってやつだな、なんてぼんやりと考える。
「あー、残念ながら。
俺の好みはもっとグラマラスな大人なレディって公言して憚ってねえんだわ。」
悪いな、と全く悪びれも無く笑う俺である。
■柊 真白 >
――別にいいですけど。
(誤魔化されている。
どうしても聞きたいわけではないが、はぐらかされるのは面白くなく、やや目を細める。)
――。
私、皆からの評価、結構いいんですよ。
真面目で勉強もそれなりに出来て問題も起こさなくて。
(自慢ではない。
実際によくそのようなことをクラスメイトに言われるし、担任からもそう聞いた。)
変な噂流れたら。困るのは先生じゃないんですか。
(じとっ。)
■暁 名無 > 「ふーん、まあ他人からの評価が高いってのは誇っていいとは思うがなあ。」
割とどうでも良かった。
生徒の出来が直接的に給与に関わる訳でも無い。
ただ“仕事がしやすい”というだけの事で、そも教師の仕事が面倒臭い俺には何のプラスにもならない。
「変な噂ねえ……
正直、立つならもっと好みの生徒の方が良いなあって思うから、困るっちゃ困るな。」
不本意極まれり、という意味で。
生憎と風評を気にするほど細い神経はしていない。この辺もまあ、学生時代の賜物と言っても良さそうだ。
■柊 真白 >
(むうと唸る。
彼にそのつもりはないのだろうが、自分の体型をからかわれているようで面白くない。)
先生は、本当に先生の仕事に興味が無いんですね。
(とりあえずそれは分かった。
残業しているのもその辺に理由があるのだろう。)
■暁 名無 > 「あー、それはちょっと違うな。
先生の仕事に興味が無いというか、興味が湧かないものに興味が無いんだ。」
我ながら変な言い方をした。
しかしそっちの方がしっくり来る。
教師の仕事に興味が無いというよりは、興味を惹かれるものがまだ無いだけなのだろう。
「かと言って別段自分の教室やゼミの生徒を放っておいてるわけでもねえし、やることはやってんだけどな。
……強いて言うならいまいち好みの女生徒が少ないんだよなぁうち。」
盛大に溜息と煙を吐き出した。
■柊 真白 >
(興味がわかないものに興味がないと言うのは当然の事のように思える。
だけどなんとなく言いたい事は分かった。)
自分の知識を誰かに継承するって言うのは面白いと思いますけどね。
自分や自分が教わった人が教えた人の中で生き続けると言うか。
(自身も師から教わったことが、師を生かしていると感じるから。
風向きが変わって煙がこっちへ流れてきたので、改めて風上へ移動。)
そもそも「学校の生徒」に先生の好みの女性を求める方が間違ってると思うんですけど。
(「生徒」である以上やはり未成熟な女子が多い。
彼の好みの女性はそりゃ少ないだろう。)
■暁 名無 > 「別に俺は生徒たちの中で生きて無くていいもーん。」
もっと刹那的に、そしていずれ忘れられる生き方で十分だ。
そんな考えの人間だから、やっぱり教師には向いてないと思う。
知識は単なる知識として、情報として完結してくれればそれで良い。
「えー、いやまあ、俺も出来れば同僚とか先輩の方が良いけどさあ。」
癖のある生徒が集う学校の教師だ、誰も彼も曲者揃い。
それならまだ、汚れきってない生徒の方が、と思わなくもない。
■柊 真白 >
まぁ、生き方は人それぞれですけど。
(そう言う生き方もある。
否定はしない。)
――先生方も色々ですから。
(連れ合いとするにはややためらう教師が多いと言うのはなんとなくわかる。
それぐらいでないとやっていけないから仕方ないのだろうけれど。)
逆に今にこだわらないで将来性に投資すると言うのもありなんじゃないですか。
■暁 名無 > 「しょーらいせーなあ……
将来性……なまじ半分知ってるから何とも言えねえけど。」
将来から来た身としては、まあそれが堅実とも言えるのはわかる。
わかるが、別に将来彼女が欲しいわけではなく、今欲しい。
いや、今すぐって訳じゃねえし生徒に拘る理由もねえし、よく考えてみりゃ別に彼女が要るわけでもねえ気もするけども。
「なーんか八百長みたいな気がしてくるから、やっぱダメだな。」
将来にワンチャン賭けて外した時が厳し過ぎる。
■柊 真白 >
――あぁ、そういえば先生未来から来たんでしたっけ。
(半分知ってる、と言われて一瞬疑問に思うが、そういえば彼は未来人だと言う事になっているのを思い出した。)
どれだけ見た目にこだわりあるんですか。
人は見た目だけじゃないじゃないですか。
(何故そこまでパイオツカイデーなチャンネーに拘るのだろうか。
呆れたような表情を向ける。)
■暁 名無 > 「そうだよ。」
そういう事になっている。いや、事実そうなのだけれど。
別に信じて貰おうが貰うまいが関係の無い事だし、俺の身が脅かされる事も無い。
「そこはもう趣味だから仕方ねーんだよ。
趣味っつーか、性癖っつーか……まあ、なんだ。大人げない部分ってもんが男にはあるんだ。」
ともかく巨乳が良い。それくらいの贅沢は言わせてほしい。
■柊 真白 >
いつの時代から来たんですか。
(遠い未来なのか、近い未来なのか。
半分知ってると言っていたので、多分それなりに近い未来だろうとは思うのだけれど。)
――やっぱり、男の人って胸が大きい方がいいんですかね。
(ぺたりと殆ど抵抗のない自分の胸に手を当ててみた。
脳裏に浮かぶのはここに来て出来た弟子の顔。
彼もなんかそんな感じの事を言っていた気がする。)
■暁 名無 > 「少なくとも20年よりは近いかなあ。」
実のところ詳しい年数は数えていない。
年齢から逆算すれば良いと思うだろうが、如何せん自分の年齢自体が若干信用ならない身の上だ。
「俺は、な。
流石に男という括りに雑に放り込まれるのは認承服しかねる。」
平たい方が好みだという奴も居るだろうし、大きさなんて気にせず食っちまう奴も居るだろう。
そこは人それぞれだ。
■柊 真白 >
先生が元の時代に居た時って、この学校に居たんですか。
(二十年より近いのであれば「今の彼」は学生ぐらいかもう少し上ぐらいだろうか。
この学校に通っていたのなら、鉢合わせする事もあるのではないか。)
でも大抵大きい方が良いって言われますけど。
(しきりに胸を触りながら。
「副業」の方でもう少し胸があればもう五千は出すとかよく言われる。)
■暁 名無 > 「いんや、訳あってこの島から離れててな。」
詳細を語る気は無い。こればっかりは話せない。
俺自身の存在証明に関わって来るからな。
「んー……まあ、大は小を兼ねるって言うしな。」
仮に目の前の少女が豊満だとして、と想像してみる。
……ちょっと面白い。
■柊 真白 >
そうですか。
(あまり話すつもりは無いらしい。
それを察して切り上げた。)
大きければ大きいで邪魔なだけだと思ってたんですけど。
――なんか失礼なこと考えてませんか。
(今日何度目かのじとっとした目。)
■暁 名無 > 「まあ邪魔っちゃ邪魔だろうな、本人的には。
ただまあ、何つーかな。そういう邪魔を抱擁できる余裕っての?
そういうのに惹かれるっていうのもあるんじゃねえかな、って今考えたにしては真理ついてね?」
さてそろそろ煙草も切れる。
もう一本吸ってもいいが、確か目の前の少女は煙草が嫌いだったはずだ。
「い、いや?別に失礼なことなんて──
けどまあ、なんだ、確かにお前さんに胸があったら受けは良さそうだよな。」
どうしても笑いが堪え切れずに語尾が震えるのを自分でも感じ取った俺は、吸殻を燃やし尽くすとそそくさとその場を離れ始めた。
「じゃ、そういうわけで早いとこ帰れよ。
それと、不純異性交遊も程ほどにな。」
大きい方がいいと言われるということは、言う相手が居るという事だ。
羨ましい限り……でもねえか。うん。
■柊 真白 >
――言う事言うなと感心したのに。
(今考えたのかよ。
そう言いたそうな視線。)
やっぱり失礼な事考えてるじゃないですか。
(とは言いつつ、胸があると男受けはいいらしい。
ふむ、と考えるようにぺたぺたと自分の胸を触る。)
先生こそ、給料泥棒はそこそこにしておいた方がいいと思います。
(ぺこりと頭を下げて彼を見送る。)
ご案内:「屋上」から暁 名無さんが去りました。
■柊 真白 >
(そうして誰も居なくなった屋上。
スカートの下から白い面を取り出し、顔を覆う。)
遅くなった。
急がないと。
(自身の背より高いフェンスへと軽々飛び移り、姿を消す。
生徒の時間は終わり。
ここからは、暗殺者の時間だ。)
ご案内:「屋上」から柊 真白さんが去りました。