2017/06/18 のログ
ご案内:「屋上」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 深夜、どうにも眠れずにフラリと制服姿で学園を訪れた。一応、何かあった時の為にちゃんとライフルケースも持参して。深夜の屋上は静まり返っており、無断侵入とかにはならないよな?と、少し不安になるがまぁ平気だろう。そのまま、ゆっくりとした足取りでフェンスの方へと足を運んで。

「……夜風が気持ちいいなぁ、ここ」

そんな事を小さく呟けば、何をするでもなくフェンスの向こう側の景色を一人眺めている。

ご案内:「屋上」に柊 真白さんが現れました。
柊 真白 >  
(彼が眺めている景色の中で、小さな光が二度三度と煌く。
 ビルとビルの間を高速で移動しながら、白い火花を散らす。
 その光が見えなくなった次の瞬間。
 彼の立っている近くのフェンスがバラバラに斬り飛ばされ、二つの影が屋上へと飛び込んでくる。
 そのまま数度打ち合い、彼を挟んで動きを止めた。)

――。

(その一方――柊真白は一瞬だけ間に居る少年へ目を向ける。
 あちらも自身を知っているはずだが、面を付けている限り気付かれることは無いだろう。
 彼に視線をやった瞬間相手――男に見えるがフードを目深に被っているため顔は見えない――が動いた。
 少年を壁にするように、その影に隠れて走る。
 自身も少年へ突撃するように疾走。)

飛鷹与一 > 「――ん?」

特に何をするでもなく、ただボンヤリと街の景色を眺めていたら違和感を感じた。
視線の先、視力に優れ夜目も利くからこそ分かった、小さな光と煌く白い火花。
暫く、そちらをジッと睨みつけていたが光はやがて消えてしまう。

「…気のせい、ではない気がするんだけ――…!?」

次の瞬間、少年が立っていたすぐ近くのフェンスがバラバラに切り裂かれて、そこから二つの影が飛び込んできた。
…一瞬、唖然とする。その間も二つの影は火花を散らし、やがてこちらを挟んで対峙する。

「………。」

無言で今の状況を把握する。この位置取りはマズい…完全に巻き込まれた。
そして、目の前の人物は白い仮面を付けているようだが、その輪郭が曖昧で誰かは特定出来ない。
少年は彼女と面識は当然ある筈なのだが、仮面の効能の知識も対処法も知らない。

と、背後で動く気配。反射的に右手が腰の後ろへと周り、そこから、短く銃身を切り詰めたソウドオフ型のショットガンを抜き出す。
同時に、後ろへと銃口を向ければ正確に発砲。更に、左手を前方の白面へと向ける。一瞬で左腕を氷が覆い付くし。

「……っ!」

警告する暇などない。次の瞬間、無数の氷弾を白面へと放とうと。

柊 真白 >  
(散弾銃を向けられて驚く男。
 自身と渡り合える速度を持つだけに、まさか動きを捉えられるとは思っていなかったのだろう。
 それでも両手に握られたククリ刀を振り回し、放たれた無数の散弾を全て打ち落としたのは流石というべきか。
 しかしその代償に脚が止まった。)

――遅い。

(それを見逃す自身ではない。
 速度は落とさず、左手の鞘から刀を抜き放ち、必要最低限の氷弾だけを打ち落とす。
 そのまま少年の横をすり抜けて、大きく踏み込みながらいつの間にか鞘に収めていた刀での抜き打ちを男へ。
 男は咄嗟に横へ飛び、血を流す右手からククリ刀を取り落としつつも、斬り飛ばされたフェンスへと走る。
 それを追おうとしたところで、男が何かを地面へ叩き付けた。
 着弾と同時に爆発し、鋭い破片が自身と少年を襲う。)

――ッ!

(咄嗟に彼と男の間へ立ちふさがる。
 刀を振るい、それらを全て叩き落した。
 その頃には、男はどこかへと消えてしまっていたが。)

飛鷹与一 > 散弾銃の弾は非殺傷式の特殊ゴム弾頭。だが当然この距離で当たれば昏倒は免れない。だが、その男は両手に握ったナイフ…確か、ククリというのだったか。それで無数の散弾を打ち落としてしまう。
少年が男の初動を捉えられたのは、彼自身のセンスもあるのだろうが”師匠”が良かったのもある。
そもそも、”人殺しの才能”を持つ少年だ。こういう修羅場での戦闘センスは本人が思っているよりも高い。

(弾かれた…!…こっちも!)

後ろの男だけではない、前方の謎の白面も熱量操作の魔術で生み出した凍結現象からの氷弾を刀で打ち落としていく。
間に合わない、斬られる…!?と、覚悟をしたが何故かこちらの脇をすり抜けていく白面。
狙いはあくまであの男なのか、その抜き打ちが男を捉え――いや、右手を負傷したようだ。そちらの手に握るククリ刀が零れ落ちて。

「――!?」

瞬間、男が破れたフェンスから離脱しようとするその瞬間、何かを地面へと叩き付ける!
そして激しい爆発と共に無数の鋭い破片がこちらへと――届く前に、先ほどの白面が割って入り、全て叩き落した。


「……貴方は――」

白い仮面の認識阻害で誰かは未だに分からない。だが、今の自分を庇うような行動。…もしや知り合いか?

柊 真白 >  
(フェンスまで駆け寄り、下を覗き込んで舌打ち。
 見事に逃げられた。
 そこから振り向いた時には、右手に持っていた刀は既に鞘へと納まっている。)

――怪我は。

(一応全て叩き落した筈ではあるが。
 敵意は無いと示す用に、鞘に納めた刀は右手へ。
 距離も取って、刀の間合いの外で立ち止まった。)

標的以外に傷を負わせるのは流儀じゃない。
怪我は。

(低く、冷たい声で。
 あくまで死なせるわけには行かないから助けただけだ、と。)

飛鷹与一 > 正直、何がなんだか分からないままで巻き込まれて、そして収束した。
むしろ、僅かとはいえ戦闘行為で対応できただけマシではあるのだろう。
だが、結果的に最後は何故か乱入者の片割れ、白面の人物に庇われる形で幕引きとなった。

「……大丈夫です、それに訳あって”死なない”ので」

自身の異能がどうせ勝手に死の運命を捻じ曲げる。代金は自分の生命エネルギー…つまり寿命だ。
相手との距離を保ちつつも、あちらが刀を鞘に納めればこちらも構え掛けていた散弾銃を下ろす。

「その白い面…それに標的という表現。…もしかして貴方が最近有名な二人の殺し屋の一方、ですか」

対峙する白面へと尋ねる。あちらが素直に答える義理も何もないだろうが。

ご案内:「屋上」に飛鷹与一さんが現れました。
柊 真白 >  
――そう。

(死なない、との言葉に、僅かに眉をひそめる。
 もっとも、彼からは面に隠れて見えないだろうが。)

有名かどうかは知らない。
――けど、仕事は合ってる。

(金さえ貰えば誰だって殺す。
 風紀委員に正体を明かすのは問題だろうが、特に問題は無い。
 隠すつもりも無いし、隠さなくたって面があればどうとでもなる。
 面の下の顔を見られたら――その時はその時だ。)

ご案内:「屋上」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 「…まぁ、代償はあるので何とも言えませんが」

肩をすくめる。死なないとそれだけ聞けばチートに思えるだろうが。
実際は寿命というモノを自動的に支払っているような状況だ。未だにこの制御は出来ていない。
相手の白面の認識阻害はかなり協力なのか、こうして対峙しても何故か性別や体格すら分からない。

「…殺し屋、か」

フと吐息を零す。風紀委員としてこの人物を見逃す訳にはいかない。
が、先ほど、巻き込まれはしたがこちらを助けて貰った恩もある。

手に持っていた散弾銃を腰の後ろへと差し戻す。少なくともここで敵対や捕縛のつもりはない。

(…と、いうよりそもそも勝てる相手じゃない。こっちも異能で死にはしないけど…)

柊 真白 >  
(どちらにしても彼は標的ではない。
 殺すつもりも無いし、その予定も無い。)

捕まえないの。
一応犯罪者だけど。

(散弾銃をしまった彼への問いかけ。
 風紀委員ならばそれが仕事のはずだ。)

飛鷹与一 > 「…捕まえたい所ですが、先ほどの動きを見るに…俺では貴方に勝てないかと。
それに、何だかんだ最後庇って貰いましたので」

風紀としての仕事を放棄するつもりはないが、借りがある相手を捕縛するのも抵抗がある訳で。
まぁ、上司などに見付かったら大目玉だろうが、今はそれは知ったこっちゃない。
少年は堅物ではない、それなりに柔軟性はあるのだ。決して生真面目一辺倒ではなく。

「そういう訳で、この場で貴方をどうこうするつもりは俺にはありませんよ」

実際、もう武器に手を伸ばす様子はないだろう。と、足元に転がっていたブツに気付き拾い上げる。
…先ほど、もう片方の不審者である男が落としたククリナイフの片割れだ。

柊 真白 >  
それは風紀委員としてはどうなの。

(余計な争いをしなくていいというのは助かるが。
 それはそれとして、彼の風紀委員としての立場が少し心配である。)

別にいいけど。
――見逃してもらったし、情報あげる。

(彼が拾ったククリナイフの持ち主の事。
 流石に本名だったり正体だったりは知らないけれど。
 彼の裏での通り名だとか、手口だとか。
 速度を武器にするタイプで、依頼も無いのに標的を横から掻っ攫って無理矢理自分の報酬にする男だとか。
 昨日の仕事が彼に取られて、今日一晩中追いかけっこをしていたこととか。)

飛鷹与一 > 「…まぁ、臨機応変に対応する事も大事だと思いますんで」

肩をすくめて見せる。とはいえ、見逃すという行為が見付かれば、反省文や説教では済まないかもしれないが。
とはいえ、少なくとも今言った言葉を撤回するつもりも無く。

「…先ほど逃げた男の、ですか」

彼女が告げた情報。そちらについては調査も必要だろうし、彼女の言葉は有難い。
必要な情報を教えてもらえば、それは頭の中に留めておきつつ。

「…まぁ、これで貸し借り無しという事で一つ」

ククリナイフを軽くクルクルと回しつつ。さて、このナイフはどうしたものか。
どうせなら、警棒の変わりにこちらを持ち歩くのもありかもしれない。

柊 真白 >  
そう。
じゃあ、私は逃げたと言う事にしておく。

(ならばこちらも臨機応変に。
 実力差があるのは事実だし、それなら逃げられてもきつい処罰は無いはずだ。)

――そのナイフは君が使うといい。
反りが独特だから多少の慣れは居るけれど。

(使い勝手はナイフと言うよりは鉈に近い。
 独特の反りのお陰で切れ味も良いし、扱いに熟達すれば刃の根元の窪みで相手の武器を絡め取ることも出来る。)

飛鷹与一 > 「そうして貰えれば。それに、…まぁ、何というか貴方とは不思議と戦いたくないので」

小さく肩をすくめて苦笑を浮かべる。白面の人物が、己の師匠であり友人でもある少女と気付いた様子はない。
ただ、無意識の部分で戦いたくないという気持ちが滲み出ていたかもしれない。

「…そうですね、折角だから貰っておきます」

頷いて、軽くもう一度ククリナイフを手元でクルリと回してからナイフはそのまま手に持ち。

「…さて、誰かに見付からない内にお互いそろそろ退散した方がいいかもしれません。
特に貴方はまだここで見付かって変に騒ぎになるのは御免でしょうし」

そう苦笑気味に告げる。自身もそろそろ自室へと戻るつもりである。
フと師匠の顔が浮かんだ。今度また泊まりに行こうかと思いつつ。

柊 真白 >  
――そう。

(本音を言えば、自分も同じだ。
 だがこちらの顔でそれを口に出すわけにも行かない。
 小さく呟いておくに留めた。)

私よりも、君の方がよくない。
とりあえず、私はアレを追う。
もう見つかるとも思えないけど。

(一度見失った時点で手遅れだ。
 とは言え一応痕跡だけでも探しておきたい。
 バラバラにされたフェンスがあった場所へと近付いて。)

――良く、鍛錬している。
奢らず、精進すると良い。

(言いつけ通り、警棒なりナイフなりを常に扱っているのだろう。
 以前見たときより、かなり扱いが上手くなっている。
 それがなんだか少し嬉しくて、去り際にそういい残し。
 そのまま屋上を飛び降りて、夜の街へと消えていく。)

ご案内:「屋上」から柊 真白さんが去りました。
ご案内:「屋上」に飛鷹与一さんが現れました。
ご案内:「屋上」から飛鷹与一さんが去りました。