2018/08/17 のログ
ご案内:「ロビー」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 行き交う生徒の姿も殆ど無い。夜の帳が支配する学園のロビー。
その一角で話し込んでいた生徒達が、漣の様に別れ、建物から立ち去って行く。
後に残ったのは、幾分疲れた様な表情を浮かべた金髪の少年が一人。

「…やれやれ。功績を焦る気持ちは分かるが、武勲くらい自分で立てられないのか。一応、異能も魔術も持ち合わせているだろうに」

苦々しげに吐き出された言葉は、先程まで話し込んでいた上級生達に向けられたもの。
風紀委員会の役職を得たい上級生達から、彼等のグループに入り戦果を共有しようと持ちかけられたのだ。
そういった行い事態は嫌いでは無いし、立身出世の為に当然だと理解するが―

「能力の無い者が上に立ってどうするつもりなのか。戦闘に自信が無いなら、事務方でも何でもやり方はあろうに」

戦闘能力で能力が判断される訳では無い。実際、委員会という国家機関に類する組織では、実働部隊よりも官僚主義的な側面を持つ者達も存在し、それなりの立場に就いている。
単純に戦闘で功績を上げて出世しよう等という、中世の騎士並の思考に苛立ちと疲労を覚えて深い溜息を吐き出した。

神代理央 > そんな上級生達との会談を終え、取り敢えず自販機で買った缶コーヒーで一息。
【夏の暑さを乗り切れ!砂糖当社比500%増しシュガー珈琲】なる代物を飲みながら、その甘さに思わず頬も緩む。

「夏と糖分がどう関係しているかは分からんが、中々美味いな。冬場に温めて飲むのも良いかも知れん」

この会社の株買ってしまおうか、等と優待品目的の思考を巡らせつつ、そんな馬鹿げた事を考える程度には疲れているのかと思わず苦笑いを零した。