2018/08/18 のログ
ご案内:「ロビー」に早瀬ハヤトさんが現れました。
■早瀬ハヤト > 「いよーう、神代。
何それ、コーヒー?砂糖5倍ってすげぇな。
せんせぇも買っちゃおうかな、なんちゃって、甘いの苦手なんだよねぇーっと。」
ポチっと、適当に缶コーヒーのボタンを押す。
どうやら残業中に休憩にちょっと出てきたところらしい。
「なんか疲れてるみたいな顔してるけど、だいじょうぶ?
悩みがあるならせんせぇがきいちゃうぞ~。」
■神代理央 > 投げ掛けられた声に、緩々と視線を上げる。
その先に居た教師の姿と言葉に、先程とは違う色合いの苦笑いを一つ。
「どうにも甘い物が無いと落ち着かないもので。甘い物苦手なんですか?適度な糖分は脳に良い働きを齎しますよ」
自分は全く適量では無い事を棚に上げつつ、小さく会釈して半分程残った缶珈琲を口に含む。
「悩み……という程のものでもありませんよ。最近の落第街での騒ぎで、少々疲れが残っている事は否めませんが」
流石に、先程の上級生達との会話を相談する訳にも行かない。と他に悩みが無いとは言えないが、それを相談してよいものか一瞬思案。
取り敢えず、当たり障りの無い話題でお茶を濁しつつ、思考を回転させる為に再び珈琲を口に含む。
■早瀬ハヤト > 「そーゆー事言ってる子って大体ただ甘いもの好きなだけったりするよねぇ。
いいのよ?照れ隠ししなくても。はは。
うーん、五倍なぁ、神代がもう1本飲めるなら試してみてもいいんだけどなぁ。
せんせぇ丸々一本飲み切る自信はちょっとないかな。」
落第街の、と言われれば少し考えて、思い出したように手を打つ。
「あー、ゾンビ騒ぎだっけ?
神代も駆り出されてたよね、それでお疲れかぁ。
無理はしないようにね、仕事で夏休みの宿題が終わりませんでした~なんて言っても
せんせぇ許しませんからねぇ~~。」
へらへらと笑いながら自分は無糖のコーヒーを飲みつつ、
瞳は神代の顔をじっと見つめている。
■神代理央 > 「…否定はしませんが、そう面と向かって言われると恥ずかしいですね。あ、別段苦手でしたら無理にチャレンジする必要は無いかと。甘い物が苦手なら、この珈琲割と拷問ですよ」
自分が甘党で有ることは事実であるが、彼のような大人にそれを指摘されるのは流石に恥ずかしい。
困った様に首を傾げながら、頬をかいて頭を振る。
「現状の風紀委員の戦力で十分対処可能だとは思いますが、下級生の自分にも任務が来るくらいですから数だけは多いのかも知れません。まあ、任務であればどんな事でも行いますが」
小さく肩を竦め、彼の言葉に頷いた後―
「夏季休暇の課題はきちんと終わらせていますので、きっちり休暇明けには提出させて頂きます。そちらに手を取られていては、折角の夏休みにしたいことも出来ませんので」
此方をじっと見つめる教師に、僅かに瞳を細めた後ニコリと笑みを浮かべて言葉を返す。
■早瀬ハヤト > 「気が使えなくて悪いねぇ、でもいいんじゃあないかな。
ちょっとくらい可愛いトコがあるほうが可愛いよ、ギャップもえーっていうの?
古語には詳しくても若者言葉はさっぱりついてけないね、はは。」
拷問と言われれば、ポケットからお金を取り出して自販機に一枚二枚。
オススメ!!とポップの張られたボタンを押す。
「拷問ねぇ、そこまで言われるとちょーっと逆に興味惹かれちゃうよね。怖いものみたさって言うの?」
出てきたコーヒーを手に取ると、500%とかかれた部分をじっと見る。
プルタブはまだあげるにあげれないらしい。
「お、さっすが優秀だねぇ、ったく、
ちょっと前に補修の教室で会ったあいつに爪の垢でも飲ましてやりたいもんだ。はは。
十分対処可能ねぇ、んー、でも、
それでそこまで疲れた顔されちゃってるとね。
それこそ、風紀委員自体の増員なりなんなり、考えた方がいいのかもなぁ。
………神代的にはどう?増員。」
■神代理央 > 「ギャップ萌、ですか。女子に使うなら兎も角、男子に使うには些か不適当な単語だと思いますけどね」
彼の言葉に今日何度目かの苦笑い。
こういう日常的な会話をするのは随分と久しぶりな気がするな、とぼんやり思考しつつ―
「…買ったんですか。言っておきますけど、飲みませんからね?買ったものは、ご自分で責任を取って処理して下さい」
自分は優雅に残っている珈琲で喉を潤しつつ、クスクスと笑いながら彼に釘を刺すのだろう。
「お褒めに預かり光栄です。とはいえ、課題なんてやるのが当然ですから、そこで褒められても微妙な気分ですけどね。
――増員、ですか。勿論、戦力が増えるに越したことはありませんから、増員自体は積極的に行うべきかと。戦闘能力を有した生徒を積極的に勧誘し、指導のカリキュラムも再構成する必要があるかと思います。
そういった点では、増員の為の手段として委員会の広報活動に力を入れる必要もあるかと。古今東西、プロパガンダは権力機構の嗜みですし」
世間話の流れで投げ掛けられた問いに、少し考える素振りを見せた後一通り私見を述べる。
広報活動というのは個人的な考えだ。流石に島内のマスコミを全て委員会の統制下に置け、とまではいかないまでも、風紀委員会を志望する生徒を増やす為の施策は行うべきでは無いか、と首を傾げてみせる。
■早瀬ハヤト > 「不適当かぁ、若者言葉ってのは難しいな。はは。」
半分くらい残した缶コーヒーをわきに置いて、
件のコーヒーのプルタブに手をかける。
「えー、せんせぇ、残ったら神代が喜んで飲んでくれると思ったから試すなら今でしょって買ったのに、ひどいなぁ。」
一口飲んで………ゲッホゲッホとむせた後、
慌てて残してあった苦いコーヒーを一気に飲み干す。
「あま!!!!!!!!にっが!!!!!!!!
甘さで苦さが引き立って……おおおお………」
げっほげっほとひとしきりむせたあと、コホンと居ずまいを正す。
「こりゃあ確かに拷問だな、うん。
ふむ、いや、風紀委員は権力機構とはちょーっと違うと思うけどな。
とはいえ、勧誘を増やしてカリキュラムを変えて、ってぇのは
せんせぇとしても賛成だなぁ。
今は戦闘がダメってやつでも風紀委員になれたりするし、
そういうやつでも前線に出ようと思えば出れちゃうけどな。
もう少し神代みたいな、戦闘向きな異能を使える奴を増やした方がいいと思うんだよなぁ………。
にしても、広報活動ねぇ。
イメージPVでも作るか?神代ならなかなか見栄えしそうだし。どうよ。」
■神代理央 > 「…だから言ったじゃないですか。甘い物苦手なら拷問ですよ、って。一応止めましたからね。教師なら、生徒の前でくらい好き嫌いせず頑張って下さい。応援はしてますから」
全く以て応援する素振りを見せずにのたまったが、目の前で悶絶する彼の姿に思わず可笑しそうに笑みを零すだろう。
流石に大笑いするのは申し訳ないと思ったのか、我慢しようと堪えているが、かえって小刻みに震える様な笑みが長時間続いてしまい、結果的に此方の腹筋も少し鍛えられてしまった。
「……コホン。頑張って飲みきって下さいね。
―違反部活に対する取締の権限を持ち、戦闘能力を有する実働部隊を持つ風紀、公安の両委員会は実質的に権力機構に類するモノでしょう。島外における警察、公安と同等の業務を担うのなら尚更です。…まあ、役職の無い自分たちの様な委員には関係の無い話ですが。
そうですね…実戦要員がいない事には、委員会としての職務そのものが全う出来ません。先生の言う通り、戦闘型のいのう、魔術を持つ生徒を積極的に勧誘すべきでしょう」
と、残った缶コーヒーを飲み干して喉を潤し―
「…私の異能は余り見栄えが良くありませんので。それに、PVにするなら近接戦に長けた委員を出来れば男女で揃えた方が見栄えが良いかと。
私では、風紀委員の活躍を伝えるリポーターかアナウンサーが関の山かと。堅苦しく話すのは得意ですから」
自身の容姿では、前線で活躍する風紀委員というイメージにそぐわない。出来れば、英雄然とした能力を持ち、精悍な見栄えのする者が良いのではと首を振る。
■早瀬ハヤト > 「いっそ大笑いしてくれた方がせんせぇ嬉しいんだけどな。
………くっそー、ただでさえ下腹が出てきた頃だってのに。
こんな大量に飲んだらたっぷたっぷだっての………恨むぞ神代ぉ………」
ポケットから今度はお札を取り出すと、自販機に入れてボタンを1度2度3度。
どうやら交互に飲んでなんとかしようという作戦らしい。
「そういう考えの奴もいるけどなぁ……。
とはいえ、せんせぇの愛すべき生徒には異能が無いやつもいるからさ。
戦闘能力で学園を支配ってぇ方向に行くなら、せんせぇは止めないとなんだよなぁ。
それこそ、何度も事件になってるし。
………神代が役職の無い委員で良かったよ。なんてな。」
無理やり空気を切るように、二口目を飲んで、1缶飲み干す。
そしてむせる、咳ばらいをする。
「そうかぁ? 演習場のデータとか見る限り、派手でいいと思うけどなぁ。
でもそうだなぁ、神代の仕事をこれ以上増やすわけにもいかねぇか。
いい感じのやつを探すよ。男女、男女な。」
さてと、と息をつく
「せんせぇは鬼畜外道の生徒のせいでこいつと戦わないといけないから
しばらく残るけど、神代はそろそろ帰る時間だな。
ここはせんせぇに任せて先に行けーってな。はは。」
ゆらゆらと500%のコーヒーをゆらして、片手を振る。
しばらくは絶叫が聞こえ続けるだろう。
■神代理央 > 「因みにその珈琲。通常時で成人男性が摂取すべき糖分を大きく上回ります。良かったですね、夏場の運動が捗って」
恨むぞ、と呟かれればニコニコと楽しげに言葉を繋ぐ。
とはいえ、自販機を連打する彼の姿には、流石に罪悪感を覚えた。ちょっとだけ。
「んー、厳密には、別に戦闘能力で支配する必要は無いと思うんです。風紀・公安委員会は【違反部活に対して断固とした処置を行う組織】だと認識させれば良いんですから。
そういった点では、委員会の上層部はむしろ非戦闘員、非能力者…というよりも、事務方の人間が占めていても良いかも知れません。
―…まあ、まだ一年生ですから。きちんと実績を積んで、役職を頂くに相応しい委員になろうと思います」
再びむせた彼に合わせて話題を打ち切る。とはいえ、最後に語った言葉は僅かにそれまでのものとは違う感情が込められていたのだが―
「仕事を増やすのは別段構いませんが、私の異能で志望者が増えるかどうか…。まあ、食わず嫌いもあれですし、一度そういう方向で試してみようと思います」
教師からの期待を無碍にする訳にもいかない。
取り敢えず見栄えの良い異形を作ってみるか、と悩みながら、彼の言葉に頷いた。
「誰が鬼畜外道ですか、誰が。録音して職員室で流しますよ?
…とまあ冗談はさておき。お言葉に甘えてそろそろ下校します。先生も、余り無理はなさらないで下さいね?」
クスリと穏やかな笑みを浮かべれば、彼の言葉に頷いた後、小さく一礼してロビーから立ち去るのだろう。
帰り際、背後から聞こえてきた絶叫に思わず吹き出しつつ、召喚すべき異形の形状について思いを馳せながら帰宅の途についた。
ご案内:「ロビー」から神代理央さんが去りました。
■早瀬ハヤト > なんとか飲み切ったコーヒーをゴミ箱に捨てながら、
早瀬は今日はエスカレーターじゃなくて階段にするか、とため息をつく。
「断固とした処置ねぇ……」
口直しの最後のコーヒーを口に含みながら、やれやれとため息をつく。
神代の活躍は耳に聞こえていた、役職を持つのも、そう遠い話ではないだろう。
「悪いやつではないんだけど、危ういよなぁ……どうも……」
そうつぶやく早瀬の携帯が小さく音を立てる。
「おお、風紀委員に新しいメンバーかぁ、タイミングいいなぁ。」
ゾンビ騒ぎといい、いつも通り、この学園は騒がしい。
だが、教師の仕事は、あくまで生徒を育てる事なのだ。
お節介を焼きたくなるけど、守ってばかり、というわけにはいかない。
「でも、道を間違えそうな子が居たら、手を握ってやらねぇとな。
………口にすると恥ずかしいな、はは、かえろ。」
缶コーヒーを飲み終えると、
山盛りになった缶ゴミを取り出して家路につく。
ちょっと離れた場所にあるゴミ集積場にそれを投げ込む頃になっても、まだお腹は重かった。
ご案内:「ロビー」から早瀬ハヤトさんが去りました。