2015/06/08 のログ
ご案内:「屋上」に四十万 静歌さんが現れました。
■四十万 静歌 > 今日もいつものように学校に来て、
いつものように授業を受けて、
いつものように帰る予定ではあったのだが――
ぼんやりとベンチに寝転がって、
今は校内紙号外をみている。
(授業受ける気分じゃなくなったのよねぇ……)
気分が悪いといって今はここにいる。
保健室にいった所で気から来る病だけは治せないし。
まぁ、どうせ私がいない所で、
私がいない事にも気づかずいつもが過ぎるから別に気にする事もないだろう。
■四十万 静歌 > 知っている名前なんて殆どない。
知っている名前は1人だけだ。
どうやら事は別れた後に起こったと見るべきだろう。
流石に騒ぎが大きかったし。
昨夜の事は。
だが、それよりも、それ以上に何より――
(怖い――)
私は怖かった。
ただ只管に。
■四十万 静歌 > 知っている人間の安否よりも、
自分の恐れや不安の方が勝ってしまう。
私はそんなつまらなくて卑しい人間だ。
それは自分が一番良く知っている――
「あー……
……今日はもうこのまま帰ってさぼっちゃおうかな……」
ご案内:「屋上」に設楽 透さんが現れました。
■設楽 透 > 「それも良いんじゃないかな」
「月曜からサボって帰るなんて、」
「そんな大それた事が出来るのは、」
「多分学生の今だけだぜ?」
【少女の独り言に声が掛かる】
■四十万 静歌 > 「そうですよね!
さぼ……わひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
不意に聞こえた声に頷いて、
次の言葉をつむごうとしたときに、
自分1人だと思ったら誰かがいる事に気づいて、
面白いぐらいに反応して飛び起きた。
「わ、わわわわ……!
きかれてッ……!」
■設楽 透 > 「はは、驚かせちゃったみたいだねえ」
「ごめんごめん、まずは謝るよ。」
「そしてこんにちは、四十万ちゃん」
【飛び起きた少女を金髪碧眼の男が見下ろしていた】
【温和な笑みを浮かべ、落ち着く様にと手で示す】
「誰しも独り言を言ったり、」
「歌を歌ったり、」
「告白してフラれたりする。」
「それが屋上って言う場所さ、戸惑う事はないよ。」
■四十万 静歌 > 「うあああああ……!
それでもやっぱり恥ずかしいですよ!
設楽先輩!
それにしてもよく私の名前覚えてましたね……!」
ナンパされた事はあるが、
多分忘れるだろうなぁ……などと思っていたので、
四十万ちゃんなんて呼ばれて普通に驚いた。
相変わらず軽い感じが否めない人ではあるが、
優しい人なんだと思っている。
■設楽 透 > 「そりゃあね、」
「僕は一度見た可愛い子は忘れないから」
「それより何かあったのかい?」
「月曜日なのに憂鬱な顔をしてたぜ。」
「いや、月曜だからこそかもしれないけど」
【くすくす、と静かに笑いながら】
【穏やかな眼差しを少女へと向けている】
■四十万 静歌 > 「私なんていたって平凡なんですけどね。
でも、ありがとうございます。」
なんだかんだいって可愛いといわれると嬉しいのには変わりない。
少しだけ心のゆとりが出て落ち着いた所で、
深呼吸し――
「いえ、何かって訳でもないんですけどね。
ええと、校内紙号外を見てて……
知ってる人の名前を1人見つけるし、
内容が内容で物騒だしで……」
特に隠す事もないので正直に答えた
■設楽 透 > 「野に咲く花には野に咲く花の魅力ってのがあるものさ」
「咲いた花なら等しく愛でてあげないとね」
【しれっとそんな事を言いながら、】
【校内紙と聞くと、ああ、と頷いて】
「昨日の事件、かな。」
「そうか、あの中に知り合いが居たんだね」
「まあ、有名な子たちの名前が次々挙がってたものねえ」
「なるほど、それで憂鬱な気分なわけか。」
【合点がいった、と軽く手を叩く】
■四十万 静歌 > しれっと言われた事にちょっと真っ赤になりつつ、
「ええ。
しかも知り合ったのが丁度昨日の事なので尚更――
風紀の人に顔殴られたらしくて、
怪我してたのに、
その後昨夜の事件だったみたいだから尚更倍率ドンですね……
憂鬱にもなりますよ、本当に。」
はははと乾いた笑いを出す。
合点がいったようなら、
本当に憂鬱な理由は話す必要もないだろう。
だけど、思わず口が軽くなっているのか、
正直に全部話す。
いや、隠す事もないから別にいいんだけども。
■設楽 透 > 「なるほどなるほど」
「それは気も滅入るってもんだよねえ」
「本来、学園の治安と風紀の維持なんてのは」
「生徒の為にあって然るべきだし」
【すっ、と表情から笑みが消え】
【沈痛な面持ちで面前の少女を見つめる】
「それで、怖くなってしまったんだね?」
■四十万 静歌 > 「ええ、本当に――」
表情から笑みが消え、
沈痛な面持ちになると、
少しドキンと心臓の音が跳ね上がる。
何か見透かされているようで。
でも、自分の能力にかかわる事をいうつもりはない。
少し俯いて嘘を交えて無難に返答する。
「はい、怖くなりました……
私は特に力があるわけでもないですし……
女の子の顔を容赦なく殴りつけるのも、
そんな怪我をした女の子を拉致する人も――
……力がある人でもそうなのですから、
私はきっと抗う事なんて出来ないでしょうから――」
■設楽 透 > 「なるほどねえ……」
【少女の返答を聞き、普段通りの笑みを浮かべた顔に戻る】
「その気持ちは分からなくもないし、」
「そう思ってるのは君だけじゃない。」
「丁度昨日もそんな風な不安を吐露してくれた子が居たよ。」
「ホント、嫌な流れになってるよねえ……」
【その声は穏やかで優しく、】
【少女を宥める様に響く】
■四十万 静歌 > 「これから平和が続くと本当にいいんですけどね――」
心からの気持ちを吐き出す。
別段争いや面倒事に関わるのが嫌い……
という訳ではない。
でも、それは平和という前提があっての事だし、
平和が崩されるような事はそもそもない方がいいというだけのことだ。
「でも、昨日で一段落したみたいですし、
これからいい方向に向かっていってくれる。
……そう信じたいですね。
ふふ、設楽先輩と話していると、
なんだか少し気が楽になりました。」
優しく宥める声にふんわりとした笑顔を浮かべ顔をあげた
■設楽 透 > 「そうだねえ──」
「流石の僕でも、未来のことはどうにも分からないな」
【軽く肩を竦めて、苦笑を浮かべる】
【目の前の後輩がだいぶ落ち着きを取り戻した事を、】
【言葉以上に表情から察する】
「そうだね、」
「そう信じてくれる四十万ちゃんみたいな子が居るなら、」
「これからも居続けてくれるなら、」
「多分この学園はもう暫くは安泰だろうさ」
【それは良かった、と笑顔で応じる】
■四十万 静歌 > 「あはは、それもそうですね。
未来の事が分かる人なんて、
未来をみる異能の人くらいじゃないでしょうか?
ええ。私に出来るのは信じる事くらいですから、
そうします。
――設楽先輩、ありがとうございました!」
ベンチから立ち上がって深く頭を下げる。
先輩に声をかけてもらわなかったら、
これからどれくらい先まで、
この不安を抱え続けていたかわからないだろうから。
まぁ、無論完全になくなったわけではないけれど、
それでも、楽にはなれた。
■設楽 透 > 「いやいや、どういたしまして。」
「可愛い後輩の不安を取り除くのも先輩の務めだからね。」
「あ、それからついでに一つ」
「怖がっても良いんだぜ。」
「何事においても、怖くなるってのは大事だ」
「危険に抗えなくても、」
「危険を回避するために、恐怖ってのは大事だよ。」
【笑顔のまま、人差し指を空へと向けて】
【怖がっても良い、と笑顔で告げる】
「それは、生き物として備わっている、」
「由緒正しい、過去から受け継ぐ「能力」だからね」
■四十万 静歌 > 「……ふぇ?」
怖がってもいいとの言葉に一瞬虚をつかれたようにぽかんとなる。
が、すぐに笑顔で空を指差し告げるいわれる言葉に、
なるほど、確かにそうですね。と、納得し――
「それも、そうですね。
怖がらない人なんていませんものね。
ふふっ……すみませんッ……何か笑いがとまらなくっ……
あはは」
それにしても大げさな感じがつぼに入ってしまって、
笑いが止まらない。
■設楽 透 > 「そういうことさ。」
「何も君に限った事じゃ無いけどさ、」
「よく居るんだよねえ、」
「何か事件があると当事者よりも自分の身を案じちゃったりして、」
「その事に罪悪感抱いちゃったりする子。」
「生きてるんだもん、自分の身が危ないかも知れないって思ったら」
「怖がって当然なのに、さ。」
【笑い続ける姿を楽しそうに眺めながら、】
【聞こえていようといまいと、言葉を続ける】
■四十万 静歌 > 散々笑った後に笑顔を浮かべながら、
笑いすぎて出てきた涙をぬぐい、
心を落ち着けようとする。
「すみませっ……笑いすぎて聞いてませんでした……
もう、私どうしちゃったんだろ。
ふう……あ、そういえば……
設楽先輩はどうしてここに?」
散々笑って落ち着いてみると、
あれ?と思って素直に聞いてみる。
大した理由はないのかもしれないけれど。
■設楽 透 > 「いや、良いんだよ」
「もう君には要らないアドバイスだ」
【笑みを湛えたまま軽く首を振って】
【この場所に訪れた理由を尋ねられれば、】
「どうしてって、」
「んー、どうしてが良いだろうね」
「可愛い子の笑顔が見たかったから、かな?」
【要するに、やっぱり大した理由なんて無かったのである】
■四十万 静歌 > 「それで望みのものは見れましたか?」
クスリと笑って答えた理由に笑って返す。
残念ながら私の笑顔くらいしかありませんでした、
とでも言うかのように。
■設楽 透 > 「ああ、もちろん。」
「大収穫だったよ、」
「今日はもうこれだけで満足して一日を終えて良いくらいだ。」
【言葉通りに満足げに頷きながら、】
【そっと手を伸ばし、少女の頭を優しく撫でようとする】
■四十万 静歌 > 「それは何よりでしたね。
あっ……」
優しく頭をなでようとすればびくんっと少し体を硬直させるが、
大人しくなでられ、真っ赤になりながらも心地良さそうに目を細める。
髪もきちんと手入れしているので撫で心地もそう悪くはないだろう。
■設楽 透 > 【数回手を動かすと、触れる時と同様にそっと離し】
「今のは僕なりのおまじないでね、」
「午後の授業にすんなり出られるようになるっていう効果があるんだ」
「まあ、効き目はまちまちなんだけどね。」
【君にはどうだろう、と】
【優しく微笑みながら言う】
■四十万 静歌 > 「えっと、えっと、その!
はい!
お陰で元気で午後の授業には出れそうです!
凄くおまじない効きました!」
わたわたと物凄くあわてて真っ赤になりながらそう返答する。
「うう、設楽先輩には貰ってばかりで、
ええと……っ!」
きょろきょろと周囲を見回し――
その見回す様子に気を取られている隙に
違和感を消した動作で缶みかんジュースを取り出し……
「つまらないものですがっ!
お礼ですっ!」
差し出した。
■設楽 透 > 「そっか、」
「それなら良かった。」
【嬉しそうな笑顔で慌てた様子の後輩を見つめ】
「うん?別にそんなお礼なんて」
「後輩に何かを授ける為に先輩ってのは居るんだよ?」
「まあ、女の子からのプレゼントを断るのは」
「僕のプライドが許さないから、受け取るけどさ」
【にっこりと微笑んだまま】
【差し出された缶ジュースを受け取った】
「ありがとうね、四十万ちゃん。」
■四十万 静歌 > 「どういたしまして、
でも、その、
貰いっぱなしっていうのも私の性分じゃないってだけなので、
気にしないで下さい。
安心したら御腹も空いてきちゃったので、
私はそろそろ行きますね。」
缶ジュースを受け取って貰えると凄く嬉しそうな様子で、
再び頭を下げ、
その場を去ろうとするだろう
■設楽 透 > 「そうかい?」
「それじゃあ、気を付けて。」
「美味しい物をいっぱい食べてくると良いよ」
【笑顔のまま頷いて、】
【ふと、去り際の少女の背へと】
「そうそう、幾ら人が居ないと思っててもね」
「女の子なら少しはスカートに意識は向けておくべきだね」
「まあ、その柄は僕も嫌いじゃないぜ」
【今までのやりとりを全て台無しにするような事を】
【笑顔のままでのたまった】
■四十万 静歌 > その最後の言葉に顔を真っ赤にして大声で叫んで駆け出していくだろう。
■四十万 静歌 > 「先輩のエッチィィィィィィィィィィィ!!」
■四十万 静歌 > うわぁぁぁん!と顔を真っ赤にして去っていく。
設楽先輩といわなかったのはそれでも心を安らかにしてくれたせめてもの礼なんだろう。
ご案内:「屋上」から四十万 静歌さんが去りました。
■設楽 透 > 「エッチ、か」
「中々伝統的なフレーズが聞けたね」
「うん、やっぱり女の子はこうでなきゃ」
【プルタブを起こして缶を開け、】
【心地よい風を感じながら満足げにオレンジジュースを呷った】
ご案内:「屋上」から設楽 透さんが去りました。
ご案内:「教室」にカエラムさんが現れました。
■カエラム > こちら、第二大教室棟なんですけれども。
教室と廊下を隔てる窓ガラスにへばりついて、教室の中を覗き見る不審者再び現れたとの情報が寄せられております。
容疑者は二メートル越えの身長、白い肌、群青色のロングコートを来ているとのことで捜査が……
端的に言うなら、カエラムが教室の中で行われている授業を見学しているというだけなのだが。
■カエラム > ところが黒板の前に教員の姿は見えず、生徒は思い思いの行動を取っている。
勉強する者、雑談に勤しむ者、爆睡する者……
どうやらこの時間は自習のようだ。
ここでは何かを得られそうにはないため、
カエラムはその場を後にする。
ご案内:「教室」からカエラムさんが去りました。
ご案内:「屋上」に志葉恭介さんが現れました。
■志葉恭介 > 【昼休みである。本日の昼食は種類も定かでない柑橘類であった】
【屋上にて、下界の喧騒を見下ろしながら果物の皮を剥き、一房一房味わって食べる。舌の上に広がる滋味は長くつづき、これひとつでかなりの満腹感を維持させてくれるものであった】
……はぁ。なんだかんだで、飢えずに済むというのは幸福であるなぁ……
ご案内:「屋上」に上泉 和正さんが現れました。
■上泉 和正 > (昼食を食べようと扉を開け屋上に来る。
そこで上泉が見た光景は志葉が柑橘類を口にしている姿であった
しかし時間的にはデザートというのは志葉が早食いでなければ
考えにくいことだし何より弁当が見当たらない)
そこの男児。もしかして今日の昼食はその柑橘類だけかの?
(疑問に思ったことを志葉に聞く)
■志葉恭介 > 【扉が開く音にそちらを振り向く。好々爺という表現がそのまま当て嵌まる教諭から投げかけられた質問に、こっくりと頷き】
は。腹持ちの良い果実でありますれば、上泉教諭。
自称神様の下賜品であります。
■上泉 和正 > (その言葉を聞けばは~っとため息を吐き)
ダメじゃダメじゃ。若者がそんな量では!
昨今のダイエットブームはついに男子まで来ているのか!
それとも金が無いのか!どちらにしても昼食に柑橘類だけとは
栄養バランスも偏っておる!絶対量も足らん!
(そう力説する)
わしの弁当を分けよう
(そう言って包みを開けると重箱が現れた。
それをさらに三つの箱に戻すと鯉の洗いがメインの旅館や料亭のような
豪華な和食の弁当が姿を表す)
栄養バランスも考えておるし量もある。食べなはれ
(半分命令がこもった強い口調で言う)
■志葉恭介 > は、いえ金は……無いですが……
【気がつけば目の前には展開する重箱。目の前に広がった和食懐石めいた弁当に目を白黒させる】
……いえ、教諭。俺は……
【若干引き気味に首を横に振るが、半ば命令口調で言われては仕方のない事である】
いただきます……
■上泉 和正 > うむ、やはり若者はしっかりと食べんとな
(その様子を見て満足気に言う)
いやはや、やはり弁当は多く持ってくるに限るの
おぬしみたいな食事をしている者に分け与えることが出来る
あっ鯉の洗いは全部食べても構わんぞ。わしの分はまた釣ってくる
だけじゃしな
(本当に弁当を分けたことが満足だったようで上機嫌で言う)
■志葉恭介 > 【鯉の洗いだけでない、合わせて重箱を彩る一品料理もまた見ていて楽しいものであり、実際箸を伸ばせば――】
――うまい。
【万年欠食の志葉が最低限の行儀で弁当を平らげ始めたのもむべなるかな、というものである。そもそもこの島に来てからこういう料理を口にしたのは初めてかも知れない】
そう言えば上泉教諭、此方のお弁当はご自分でお作りになったのでしょうか?
■上泉 和正 > そうじゃ。なにせ一人暮らしじゃからの~
あっ別に死別したとかではないぞ。独身なんじゃ
(上泉が料理ができるのは意外らしくよく言われることだ)
というかおぬし、その様子じゃと毎回あんな食事なのか……
最低限の食事を取るために飲食関係で働いてまかないを貰うか
釣りか狩りの技能を覚えたほうが良いぞ。後料理も
(志葉の普段の食事に呆れつつ気遣いながら言う)
狩りの方は良ければ井戸木先生か士尺先生に紹介するぞ
後、農業の手伝いもええぞ。たまにおすそ分けしてもらえる
こちらも知り合いに良ければ紹介しよう
■志葉恭介 > 成程……毎朝此の量を作るのも大変でしょうが……
ありがとうございます。
【深々と。本当に深々と礼をして、続いた言葉には首を横に振る】
いえ、いつもこうという訳ではございません。依頼……あー、部活動が順調であれば問題無く。
は、はぁ……。
【捲し立てられる普段の食事に対する心配事。そんなに食って無さそうに見えるのだろうか、と少しばかり凹みつつ、大人しく相槌を打つに留める】
■上泉 和正 > 順調な時だけまっとうな食事が取れるというのは問題じゃろう……
(もはや力説する気力もなく力なく言う)
とりあえず……腹が減って飯が欲しければわしの家に遊びに来るがええ
住所は──
(そう言って告げた住所は研究区の住所だった。言ってはなんだが
学生居住区や異邦人街の反対側。少し辺鄙だ)
■志葉恭介 > ……まぁ、教諭や友人には恵まれましたので、今のところ餓死というのは避けられておりますれば。
【受け取った住所を改め、手帳へと挟みこむ。同時に脳裏に地図を浮かべて】
随分とこう、閑静な所にお住まいですな。
ご不便とは思われませんか。
【精一杯言葉を選んで問いかける】
■上泉 和正 > まあ、不便じゃな
(あっさりと断言する)
いや、工房兼自宅での。騒音や地盤の硬さなどなどが理由で
そこに建てたんじゃ
それに事故った時住宅街だと被害が大きくなるからの~
■志葉恭介 > ……あぁ。成程。
工房として利用するのであれば、堅牢さや諸々の対策は十全に確保せねばなりますまい。
【得心行ったという顔で重箱に箸を伸ばす。……と、気付けば鯉の洗いは無くなっていた】
ご馳走様でした。
【両手をしっかりと合わせ、半ば拝むような形で上泉に深く礼をする。実際かなりありがたい昼食であった】
まぁ、何というか。これからは人並みの食事を摂るべく、努力致します……
【丁寧に重箱を元に戻し、最後に改めて一礼をして。校舎の中に戻るのであった】
■上泉 和正 > うむ、それは重畳じゃ
(そして志葉を見送り残りの弁当を食べ終われば
その場を後にした)
ご案内:「屋上」から上泉 和正さんが去りました。
ご案内:「屋上」から志葉恭介さんが去りました。
ご案内:「保健室」に蓋盛 椎月さんが現れました。
■蓋盛 椎月 > ふー……。
(デスクに座って、肩をトントンと叩く)
(今日の事務仕事は一段落……と言ったところだろうか。
まじめに仕事をしはじめた養護教諭に
定時帰宅という概念は存在しない。)
■蓋盛 椎月 > 給料、上がんなかったなー……。
(この間のドラゴン退治の大立ち回り。
その主役だった川添はどうやら報奨金をもらえたらしい。
じゃあ住民の救助や避難活動に従事した私も
何かしらいい感じのアレがあるのでは?
と思ったけどそんなことはなかった。
『というか給料減額されるところが相殺されたんだよ
ありがたく思い給えチミ』
とはエラい人の弁。)
■蓋盛 椎月 > ……ま、食うのに困ってるって、わけじゃないからいいんだけどさ。
(買い置きのインスタントカフェオレを一口。)
(食うのに困っているどころか、そもそもの給料が悪くない上に
金のかかる趣味もないこの養護教諭は
むしろ金があまり気味の独身貴族だった……。)
(常世学園はいまひとつ教師の数が足りてないためか、わりかし条件が甘い。
自分のような出自があやふやかつ不真面目な人間でも
簡単に雇うし給料も支払うのだ……。
天職と言えるかもしれない。
もしここを追い出されたらどうしようかと考えるぐらいには。)
■蓋盛 椎月 > (小休止……と称して、ネットをぶらぶらとサーフィン[死語]していると
研究区がヤバい勢いで火事になっている写真がSNSでめっちゃ拡散されているのが目に留まる。
炎がどことなく人のシルエットのようにも見えた。
ああそんな事件あったな……。
事件が起こりすぎて、もはや騒乱が日常とすらなっている。)
■蓋盛 椎月 > 今日は珍しく、重い怪我人が来なくてメリハリのない一日だったな……。
ん?(ハッとした顔)
ということはアレやっとかなくちゃいけないのか……。
(何か思い出したらしく、いそいそと何やら準備をし始める。
デスクから《イクイリブリウム》に用いる回転式拳銃、
カッターナイフ、それを持って保健室のベッドに向かう。)
■蓋盛 椎月 > (チキチキと、カッターナイフの刃を出す。
そして……適当に指のうちの一つにそれを添わせる。)
(当然ながら……切り傷が生まれ、血の珠が生まれる。)
……っつ。
(別に自傷の趣味があるわけではない。
蓋盛にとっては必要な儀式なのだ。)
(精神を集中。《イクイリブリウム》を起動。
輝く弾丸を拳銃に込める。
先ほど自分で作った傷のある指を、枕に押し当て……
そこに銃口を向けた。)
■蓋盛 椎月 > (くぐもった銃声。)
■蓋盛 椎月 > ……。
(どうということもなく、
カッターナイフの切り傷は完全に治療されている。
《イクイリブリウム》の効用だ。
そしてその副作用……現在進行形の傷を治療したことによる
記憶の希薄化に見まわれ。心ここにあらず……そんな表情に。
どこか白昼夢を見ていたような、独特な感覚――それが目的であったわけでもない。)
■蓋盛 椎月 > (ふう、と溜息を付く。)
……変わりなし、と。
(異能というのは、一般的に知られている通り変化する。
極端な話、瞬きをしている間にも何の前触れ無く
別のものへと変質している可能性だってある。)
(蓋盛は毎日必ず、自身の異能《イクイリブリウム》が
昨日と同じそれであるかを確認していた。
《イクイリブリウム》による治療を行わなかった場合は、
自らの身体を使って。)
■蓋盛 椎月 > (とはいえ……蓋盛は少し慎重過ぎる。
さすがに、何のきっかけもなく異能が変質するという
不条理なことはまず起こらない。)
(もう少し別の異能……たとえば火を吹く異能であったり
超パワーを叩きつけてなんかする異能であれば
入念に確認する必要もなかったかもしれない。)
(しかし……蓋盛の《イクイリブリウム》は
治療――おもに他者を――する異能だ。)
■蓋盛 椎月 > (仮に傷を治す効果が、
いつのまにか傷を殖やす異能に変質していたとするなら――
治療するものにとってこれほど恐ろしい事態はない。)
(人体の神秘が未だ解明されないブラックボックスであるように、
異能もまたそれ以上に複雑怪奇な未知の概念だ。
そうならないとはけして保証できない……『杞憂』とはわかっていても。)
(枕カバーには少量の血が付いている。出血が零れたのか。)
あ、ティッシュ敷いときゃよかったな。
あとで洗わないと……。
(傷は消えても血は残る。
果たしてどこまでが自分自身なのだろうか……
なんて哲学的なことを考えてみたり。)
■蓋盛 椎月 > (……もちろん、こんな懸念を日々抱えて過ごしていることなど、
けして外には漏らしはしない。言ったところでしかたないことだし、
メスをおっかなびっくり握る外科医に誰が治してもらいたいと思うだろうか?
厳密には養護教諭は医者ではないが、保健室というのは身体や心に
なんらかの変調をきたした生徒が訪れる場所だ。
そこの主は泰然としていなければならない。
……そこまで考えて、日々をちゃらんぽらんに過ごしているわけでは
ないのだけれど。)
■蓋盛 椎月 > はあ~。
(盛大にため息を付いて、ベッドから立ち上がり、デスクに戻る)
(孤独な作業というのは常に余計な思考がついてまわる。)
……もうひと踏ん張りだな。
あとで酒でも買って飲もう、っと。
■蓋盛 椎月 > ……あ、金のかかる趣味、あったわ。
趣味って言っていいのか微妙なとこだけどさ。
(少し前のカッコ内に反する発言をすると、
厳重に鍵されたロッカーを開き、その中に入っているカバンを開く……。)
(普段使っているリボルバーよりも、全然大きい銃、ショットガンが姿を現した。)
(もちろん本物である。)
ん~これだよねこれ~機能美~かわいい~。
(仕事疲れのOLが飼いハムスターを撫でるような表情で
黒光りするたくましい銃身を撫でた。)
(あまつさえショットガンを構えて
何やらかっこいいポーズを取り始めた。
保健室が無人だからといってやりたい放題である……。)
■蓋盛 椎月 > …………。
(しばらくして、粛々としてショットガンをケースに仕舞いこんで
ロッカーに納め、元通りに錠をかけた。)
(いざという時に使うかもな~、と思って個人的に取り寄せたモノなのだが
当然というかなんというか一人で戦車に対抗できるような能力者が
ゴロゴロしているこの学園では基本的に出番はなかった。
護身用としては携行性や隠密性に優れる拳銃で充分であるわけだし。
……わかってはいるのだ。)
む、無駄な買い物じゃないし……。
■蓋盛 椎月 > (しばらくデスクで作業をした後、
ほどほどのところで切り上げて、
蓋盛は帰路へとついた……。)
ご案内:「保健室」から蓋盛 椎月さんが去りました。