2016/05/05 のログ
ご案内:「ロビー」にフィアドラさんが現れました。
■フィアドラ > 五月、入学式が終わって一か月が経ちました。
クラスメイトとも話せるようになって学校生活も楽しくなってきています。
そんな中私が頭を抱える一つの問題があるのです…。
それは…。
「…部活動どうしよう。」
そう、なんの部活に入るかなのです。
■フィアドラ > ベンチに置いた入学式の時に貰った私の身長の半部ほどはある部活動の勧誘のビラをめくりながら考えます。
例えばスポーツをする部活。何かを作る部活。売ったり買ったりする部活。
部活で売ってるものの広告。音楽をする部活。写真を撮る部活。
芸術作品を作る部活。部活で売ってるものの広告。そして、売ってるものの広告。
すごい種類の部活があります…。似たような部活も多くてこのままだといつまでも決まりそうにありません。
「うーん…。」
■フィアドラ > 部活動、部活動…。
ペラペラとめくってもどれが私に向いているか見当もつきません。
スポーツなんてじゃんけんのルールを最近覚えたくらいで他のスポーツは分かりません…。
料理するのは私の体質上毒物ができたりすることが最近分かりました…。
絵とか音楽とかはあまり得意ではないって言われてます…。
もしかして、これは何も向いてないのではないのでしょうか…?
そう思いながら次のビラに手を伸ばすとバランスを崩したチラシは倒れて辺りに散らばりました。
「あっ…あー。」
手を伸ばしてもチラシは待ってくれません。
■フィアドラ > バタバタと音を立ててチラシの山はベンチから床へと雪崩れていきます。
高く高く積まれたチラシは私から少しでも離れようとするかのように遠く遠くへと…
前の自販機の方にまで飛んでいってしまったのです。
これはやはり、私に向いている部活なんてないということなのかもしれません。
■フィアドラ > 落ちたチラシをしゃがんで拾って集めて。
どうやら、一枚は自販機の下に入ってしまったみたいです。
覗き込むと大分奥にいってしまってますが腕を伸ばせば届くかもしれません。
廊下の床に寝そべって腕を奥に伸ばします。
「あとちょっと…!」
服が汚れるとか、他からどう見られるかとかそんなことは気にせず自販機の下に腕を伸ばし続けます。
■フィアドラ > 「あとちょっとだけ、腕を伸ばせば…。」
ミチっという音がしてなんとかチラシを取ることができました。
右腕が少し長くなってバランスが悪いですが少し休めば同じ長さに戻ります。
ここまで苦労したちらしいったい何の部活なんでしょう?ワクワクしながら中を見ると
『カフェテラス橘。新入生入学お祝いキャンペーン!この広告をお持ちでお飲み物をご注文の方に限り
にケーキを一つ無料で提供させていただきます!期限4月8日~5月1日まで。』
「…。」
…しばらくすれば、きっと私に向いている部活も見つかるでしょう。
きっと…!
ご案内:「ロビー」からフィアドラさんが去りました。