2016/07/07 のログ
ご案内:「廊下」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 午後一番の講義の時間割。
蘭の、この日最後の試験が終わった。

「はぁ…」

疲れに、溜息を吐きながら廊下を歩く。

物理基礎と確率物理学を同時に履修するという無謀に挑んでいる蘭。
物理基礎はさほど問題無く、確率物理学もどうにかそこそこ講義についていけてはいるが…

(…あそこ、物理基礎であのやり方持ち込んで良かったんだったかしら…)

時折知識・解法を混同してしまったりとか、まあ不安要素は尽きないのであった。

美澄 蘭 > (…まあ、試験期間もそろそろ終わるし、最後まで頑張らなくちゃ)

気を取り直して顔を上げたところで…ふと、窓に見える緑に気がつく。

「笹?
…あっ、そういえば今日って七夕…」

うーん、と少し考えて。

(…まあ、いい気分転換になるかしらね)

笹が飾られている中庭に、歩を進める。

美澄 蘭 > 笹は、見上げるほど大きい。
それでも天辺近くにしっかり短冊が揺れている辺り、流石にこの学園というべきか。

(…七夕のイベントなんて、まともにやったの小学校以来かしら?)

心が全く踊らないといえば、嘘になる。

(…何、書こうかな…)

笹の天辺の方を見上げながら、顔に手を当てて思案顔。

美澄 蘭 > この状況だと、うっかり「物理の単位が取れますように」とか書きたくなるが、流石にそれは蘭のプライドが許さない。

(…じゃあ、演奏会?うーん…)

これもやっぱり個人の努力の問題だ。…それでも蘭が勉強より「無し」ではないと思うのは、「本番」の重圧の重みが、通常の定期試験と演奏会でまるで違うという認識だからだろう。
…その「重み」が、快感になったりもするのだが。

(………でも、やっぱり無しかなぁ)

というわけで、相変わらず笹の天辺の方を見上げながら、振り出しに戻る思考。

美澄 蘭 > (…じゃあ、何なら「あり」なのかしら?)

改めて、自らに問いかける。

自らの努力がカギを握るものが「無し」となると、勉強、魔術、音楽などなど、蘭の生活の比重を大きく占めるものが一気に消える。

(…恋愛のこととか、書く人もいるんだろうけど…)

残念ながら、蘭には今のところそういったご縁はないし、まだ早いとも思っている。無しだ。

(…運が絡むこと…健康?確かに大事だけど…)

無難ではあるが、何となく感じる「コレジャナイ」感。
笹の天辺を見上げながら、首をひねる少女。

美澄 蘭 > (………もうちょっと、こう…私の気持ちに関わる………)

そう、折角願掛けをするなら、自分の気持ちの問題で、自分の心構えが大事なことを願いたいのだ。
自らに、「誓い」を立てるように。

そうして、演奏会とか、夏の過ごし方とかをしばし考え込んで…
何かを、閃いた。

(………これなら…「あり」、かな?)

鉛筆と…少し色に悩んでから、水色の短冊を手に取った。

美澄 蘭 > 短冊に名前は書かず。さらりとした字で

『自分で自分の服を選べる、素敵な女性になれますように』

と書いて、適当な高さの位置に吊るした。

「…よし」

満足げに頷く蘭。

ご案内:「廊下」に雪城 括流さんが現れました。
雪城 括流 > にょろん、とそんな廊下に蛇が現れる。
見慣れた生徒にはいつもの、小さなピンク色の蛇。

そう、括流先生です。
こちらも今日の試験はおわった頃、帰り時だろうか。

「…美澄さん?」

名前を呼んで…そのあたりで満足げに願い事を吊るす場面をみてしまった。

家政蛇は見た!

いや別に家事してるわけでもないけれど。願い事をまじまじとみるのもーと思ってしまう。
よその神さまだし、なおさら。