2016/09/26 のログ
ご案内:「職員室」にデーダインさんが現れました。
■デーダイン > お昼休み、丁度お昼前の授業が終わったころ。
9月末、10月も近いと言うのに、昼間もあってほっとな気候であった。
「お疲れ様だッ!」
この不審者、ことに黒魔術師デーダインもまた、暑苦しい声は相変わらずの様だ。
ついでに、ブラックローブにフード、赤マントに極めつけに白くて奇妙な仮面というパーフェクトな不審者スタイルも、相変わらずだ。
ガラリと職員室へ戸を開けて入っていけば、先に職員室にいた者へ同僚として挨拶をする。
そこに所属している職員や教員は、すっかりデーダインの不審者スタイルも見慣れたのだろう。
『お疲れ~!』
『お疲れ様です。』
『おー、御疲れー。』
彼の姿を見たところで驚く者は居らず、誰も彼も席に付いたまま普通に挨拶を返すのだ。
しかし、デーダインの素性を知らん者にとっては、怪奇な事この上ないに違いない。
■デーダイン > とはいえ、職員室の人数は昼時であるが故に、平常よりは少なかった。
ある者は食事行ったりに、またある者は授業が長引いたり…様々な理由で、
職員室の空席が出来ているのだ。
「―――さァ!!
昼飯前にやる事を済ませねばならんなッッ!!」
そうして自分の持ち場、つまり自身の職員席へ赤いマントを揺らして向かうデーダイン。
意外というほどでもないが、やけにカラフルなファイルで書類が綺麗に整理されているのが特徴だ。
あと、デーダインの黒いノート型パソコンとか。
机の上に書類置きっぱなしとかは、しない主義なのだ。
ともあれ、授業から持って帰ってきた書類の束の始末をしようと、
その上に広げようとして―――
「……んむ、なんだ?これは……。」
ゆえに、デーダインは自分の机の上になにやら書置きがされている事にすぐに気付いた。
白地に黒のボールペンインク。
頭の部分にデーダインへと書いてあるから、間違いなくデーダインへと宛てられたもの。
■デーダイン > ぺらり、紙の音を鳴らして、やたらごっつい手袋が書類に添えられる。
持ってあっちとこっちの教員に心当たりがあるか?とばかりに首、もとい仮面を傾げてみるが、
どうやら心当たりがなさそうだ。何時の間に置かれていたのだろう。
「ともあれ、内容は―――」
とりあえず、呼んでみる事にしたデーダイン。
何か文末にピンクのハートマークみたいなのが見えたし、
もしかして念願のラブレターかな?!なんて期待してみちゃったりして~!
『デーダインへ。
この度、結婚前新婚旅行で日本本国へ7日間、遊びに行く事になった。
10月の頭まで可愛い彼女と遊んでくるぜ、ひゃっはー、
どうだ羨ましいだろう。
P.S.
当たり前だがその間授業出来ないんで代わりにやっといてくれないか。
――日の1コマだけなんで。おねがい(はーと)
末山修一』
「………。」
沈黙がデーダインを覆った。
■デーダイン > 「―――おのれ末山ァッ!!!」
デーダインの熱い声。
声と共に書置きの紙を手袋が握り潰して丸めれば、職員室のゴミ箱へと投擲。
まるで操り糸でも付いているかのような滑らかな軌道で半弧を描いてホールインワン。
―――ここで説明しよう。末山修一(すえやましゅういち)とは、
デーダインと同じ職員室に所属するムッキムキの男性体育教師である。―――
何故、激怒したか、と言えば授業を押し付けられたからではない。
なんていうか、こう、妙に丸っこくて可愛いラブレター風の文字を書いているのである。
極めつけにハートマーク。完全にバカにされている気がするのであった。
「……ふう、まあいいか。
腹立たしいが…まぁ、旅行を楽しんで来い…。
それにしても体育か…体育なぁ…。」
自慢された事への黒魔術的な僻みを抱きながら、一応は無事を祈っておく。
体育。平常は魔術の先生をやっている故に、あんまり縁のない教科だ。
ご案内:「職員室」に加冷さち子さんが現れました。
■加冷さち子 >
職員室の戸が開く音。
扉の向こうには、150㎝に満たない程度の女生徒の姿。
誰かを探しているのだろう、周囲を見渡しながら口を開く。
「失礼します。末山先生はいらっしゃいますでしょうか。
聞きたい事があるのですが――」
■デーダイン > 「一体どんな授業をすればいいのだろうか……うぅーむ。
保健であれば是非…ぐっふっふ。いやいやァ、私も悪よのお。
しっかし、困ったな。」
手袋と手袋を重ねた上に、仮面の顎の部分を置いてよからん妄想をしながら、
どうしたものやらと思考するデーダイン。
「……ムっ。」
すると、職員室の戸が開いた。
小さい女子生徒である。誰かを探している様だが―――
その人は見つからない、それもその筈である。
「少女よッ!
わざわざ訪ねてきたところ申し訳ないが…末山は、十月まで暫くいないのだ!」
加冷さち子が探したそれとは別人の、圧倒的不審者スタイルの謎の人物が、
白い仮面を向け他の職員に先んじて暑苦しく返事を返す。
「末山修一に何か用だろうか!
聞きたい事があるなら、預かっておくし、私に聞いて分かることなら答えるぞッ!」
■加冷さち子 >
「うわ」
素直な第一声が漏れる。
妙な装い、妙なテンション、暑苦しいノリ。
"変なのがいる"と思った事が良く分かる第一声だ。
「……失礼しました。」
しかしどうにも先生みたいです。
末山修一が10月まで不在であることを知っている職員室にいる人物だからそうなのだろう。
加冷さち子はそう思った。
「ええ、この前末山先生の授業を休んでしまって。
次の授業で体操に適した衣服や外靴もしくは室内用の運動靴(体育館履き)など、
必要なものがあるかどうか聞きに来ました。」
取り繕って非礼を詫びた後、用件を伝えることにする。
次の講義について何か聞いている・知っているかもしれない。
不在である事を知っているのなら、何か聞いているかもしれないだろうとの希望的観測だ。