2016/10/15 のログ
ご案内:「ロビー」にデーダインさんが現れました。
■デーダイン > 「……つ、疲れた…。癒しが…欲しい…ッッ!!!
私はッ!!癒しがッッ!!!!欲しいぞッッッ!!!!
畜生ッッッ!!!!」
放課後、夕方の事である。
皆授業が終わって和気藹々と帰る中で、
ふらふらーと、ふわりと赤いマントを宙へ靡かせ、
誰も座ってない三人掛けくらいあるソファーへ沈みこむ様に、
横薙ぎに倒れて占領する、黒ずくめの不審者がいた。
黒魔術教師、デーダインである。
疲れた、等と言う割には、結構声は元気だった。
いつも通り、暑苦しい。
■デーダイン > ごろり。ぐでん。
柔らかなるソファーが暗黒神に齎す一時の癒しは、
少ないものではなかった。
そう、普通の人間であれば思わず寝転んでしまうところ…
しかし!このまま寝てはいけない。公共の物を占領してはならぬ。
「ああ、いかんいかんッ!!」
と、大分派手に飛び込んでおいたくせして、やけに意識高い思考で、
寝転がった姿勢からシャンと背筋を伸ばす姿勢へ一変する不審者。
「……うむ。これでヨシッ!いや良くないッッ!!」
これで誰かが座りたくても邪魔になる、と言う事はなくなったが。
肝心の癒しは全く得られていないデーダイン。
「むゥ……困ったなあ。……誰か、私を癒してくれないかなァ~??」
カク、と学校が終わり、放課後の世界へ解散して行く生徒集団に、
チラッチラッと視線(※仮面の穴)を向けるデーダイン。
しかしながら、大体は不審者いる…
とかいう反応になろうことは火を見るよりも明らかであった。
ご案内:「ロビー」にソニアさんが現れました。
■ソニア > 「……………」
凄まじく無言 無表情 無感情 序に気配も薄めの―それは本当に存在が薄かった。
喋る必要がないと呼吸の音も静かな始末。ステルスにも程がある、そんな存在がロビーへと足を踏み入れたのは。
単に放課後になったので これから帰宅をすべく通りかかったんです。
妙に暑苦しく、ソファに寝っ転がって 癒しがどうのとか宣うフードを被って尚且つ仮面をつけた、
存在を モノすっごく 冷たい視線で見かけてしまった。
(どう…関わってしまって…あ、視線が合ってしまった…)
「……」
内心 少し焦っている。が、外面は無表情だった。
■デーダイン > 「ム―――ッッッ!!!」
下校集団を眺める仮面。
ここで不審者、デーダイン。ビビっときた。
そこには、全くちっともほとんど全然、理由など、なかった。
だが、今の状況を端的に表すなら―――「キミに決めた!」である。
こう、存在感が薄れ切った中から宝探しの如く何かを見つけ出した、
そういう感じである。
あえて理由を言うなら、物静かで冷めていたので、
デーダインの暑苦しさがそれを見つけてしまったのかもしれない。
デーダインの完全不審者スタイルは、一切の肌を見せぬ。
それがより一層周囲から浮いていた事だろう。
「―――そこの…少女よ。綺麗な赤い髪の…そう、貴様だ。
フフフフ…フハハハハッ!!!
………貴様の心を当ててやろう。
今、貴様は「なんだコイツ」と思って居る…そうだろう?!」
疲れで思考中枢がやられたのだろうか。
いつも以上に狂った笑い声を上げながら、
ドヤァアアン!と効果音が付きそうな大見得を切るデーダイン。
「飲み物を奢るから、時間があるなら、私と話をしてくれないか!」
それから後に続くは、かなり安い御誘いであった。
■ソニア > 「…」
心の内が読めるのならば この赤髪の少女の打ち所は 『どうせよと?? 』だ。
気配は元々薄め、異能でも魔術でも何でもない 素で薄い。ただし気配が薄いだけで、髪の色や瞳の色は割と派手だ。
一般モブ生徒並みに気配だけは薄いがそれだけだ。見つかって存在を感知されたらそれまでなのだ。
…これ 教師か? 記憶の片隅に受けた気がしないでもない。
や、受けていたとしても 隅っこの席で受けていたから覚えられていたとは考えにくい。
視線が合ってしまって感知された様な気がするので 足は止まった。
(暑苦しいな。)
つと 何か喋ろうとしたが 言い留まって 少し間が空いて喋り始めた。
「…っ、諾。我で良ければ だが。」
ソファを占領していたフードを被って正体が如何せん不明と聞くデーダインへと歩み寄っていく。
■デーダイン > 「………。」
気 ま ず い 。
という感じは多分、デーダインだけであったことだろう。
考えてみて欲しい、貴様の心を当ててやろうと言って、大見得を切ったはいいが、
まさか完全スルーではいともいいえともどちらでもないとさえ言われず、
完全に沈黙された理由が、全く明後日の方向へあったと言うのであれば。
何か言ってくれよと思ったのだが。
ちなみに、デーダインの側はソニアに覚えはない様だ。
授業を取っていたとして、この沈黙、気配遮断では多分目立たなかった事だろう。
「……うむ。」
とりあえず、話はしてくれるらしい。しかし、なんだろう。これは。
癒しを求めて下校集団の女子生徒を捕まえた。
ここまではカンペキにパーフェクトだ。だが、ナニカが違う…ナニカが……。
癒しを求める筈が、逆に気まずくて喋るのが詰まるデーダイン。
大見得切ったのを完全沈黙されてしまったので懲りたのかも。
「―――あ、で、話してもいいかね。
…おっと、どうぞ。」
どうするか、と思ったが。迷う時間はそう長くなかった。
ついでに懲りてる時間もそう長くはなかった。
三人掛けのソファーの片隅へどうぞとご案内しつつ、デーダインはその反対の隅へ掛ける。
■ソニア > 片や全く喋り慣れていない気配薄めの存在。
片や先ほどまで癒しがどうのとか叫んで今とてつもなく声が途絶えたフードの教師?
対極過ぎる存在が出会ってしまって 現在に至る。
喋り倒すほどの会話好きだったら まだよかった。
が、残念乍必要最低限喋る必要性がないと全く黙ってしまう少女の場合、癒しどころか デーダインに齎すのは。
恐らく 気まずいのとストレス!
「諾。我 余り 喋り慣れておらんのだが。」
目で会話する、そんな事をしそうな、いやしかねない位
じっとデーダインを見つめ始めた。と、立っているのも、と
ソファの片方を譲ってくれたので そちらへと腰かけて背筋伸ばして
有体に言えば 姿勢はよかった。落ち着けば また気配は…元々薄いから、左程変わらない。
「……ど、努力するので 。 」
精一杯だった。何が まぁ 表情は変わらないが。
■デーダイン > 「そう…そうか……そうかぁ………。」
気が遠くなっていったデーダインの暑苦しい声。
これはいけない。キミに決めたは良いが、完全にダメなやつだった、
所謂あれだ、鋼鉄の蛇に毒とか、幽霊にパンチとか、そういうダメな感じの相性である。
冷ややかなる寡黙な少女は、デーダインの暑苦しい多弁なる性格とまるで合わぬ。
「………ウム。」
色んな生徒が居るものだ。
否、色んな生徒が居るのはいいのだが、話すとなると、苦労してしまうのは…。
デーダインも先が思いやられる。
おまけに、顔を晒しているとはいえここまで一切表情が変わらないソニア。
他方、仮面を付けて顔が一切見えないのに感情が豊かに溢れるデーダイン。
どこをどう切り分けてもダメな方にしか行かない。
「話すぞ。本当に話すぞッッ?!……い、良いな?」
等と、まるで押してはいけないアンタッチャブルなスイッチを押すかのように、
確認する。
話をしだしては、このダメそうな組み合わせが乗った歪み切った会話と言う名の
ジェットコースターが、止まる気がしなかったのだ……。
■ソニア > 色々な意味で出会いから対極中。相性としてはとてつもなく最悪だ。
まだ 此方が逃亡しないだけ 此方としても日々努力しているのだ。
序にいると最近生徒になった方だ。生徒にしては寡黙職人気質過ぎ。
顔色が変わらない 声質も表情と手伝って変化の上下がない。
感情が欠落しているのは ちょっと正体が関係しているのだがこれは後回しだ。
じっとデーダインを見ている。何をそんなに確認を取るんだろう??
猩々緋色の瞳が 教師を貫く様に 見 つ め て い る 。
「 どうぞ 」
イケないスイッチは推しても即 爆発はしない たぶん。
噴射もしない 破裂もしない 色々な意味で まだ 安全の筈。
どうぞ、と促すように 促そう。
■デーダイン > 「………。」
逡巡。彷徨。迷迷―――
ソニアは「どうぞ」という。
しかし、何を持ってただただ単発で「どうぞ」といったのだろうか。
そもそも、「どうぞ」の意図する所は何だろうか。
やけにこちらを伺う様に仮面を見つめるその目は一体なんなんだろうか。
一切感情が乗らず、ただただ一言「どうぞ」。
そうだ、これはイケない爆弾のスイッチではなかった。
ジェットコースターの発信装置であった。
その先は、地獄への急降下か、或いは天国への急上昇か。
推した時には即爆発するわけではない。
しかし、きっと徐々に速度を増していくはずだ。
そもそも、デーダイン。癒しを求めていたはずだ。
内心結構疲労してるし苛々感もあるにはあった。
それを周りに打ち明け賑やかに語らうべく、誰か構ってくれないかなァ
等といったわけだ。
なのにどうしてこうなった。
―――この間、時間にして僅か0.4秒。
「………あー、今日の事、なのだが…。」
暑苦しさを失った言葉が、放たれ始めた。
しかし、デーダイン。ここでまた振り返る。
そもそもデーダインは何故疲れていたかといえば、
今の今まで話が中々通じない学生を相手にしていたから疲れたのだ。
ここで、話を通じない学生の話をしてしまえば、
まるで今目の前のソニアの悪口の様に聞こえるかもしれない。
それはいけない。
「―――。」
デーダインは、再び逡巡した。
■ソニア > 特に問題なし。待機だ。
かの存在をソファに座りながらだが 見つめているしかない。
赤い瞳で かの存在を見つめているだけなのだ。瞬きはしているので一応それが人形でも死体でもない。
仮面をじっと見つめてる。感情なんぞこちらも読めない。仮面の内側なんて知らん。
時限式爆弾でも爆裂焼夷弾でもない。序に機雷かも知れないが あれは触れられたら ドカン な訳で。
割と いう言葉には 裏は な い 。
さて、賽は振られた、かの存在が会話のかの字を始めたのだ。
それに応じるべく 瞬きを もう一度 し た 。
「 本日 。本日はまだ嵐の前日の如く、静寂に包まれており。
いつ 喧騒溢れる いくさばの坩堝に陥るか 否 これからも続く何気なき日々の通過点か。
特に わ…私は 粗相のない行動を致している積りで御座いますが、
何か問題は御座いましたでしょうか?
…――デーダイン師範。」
寡黙の筈が一気に喋り始めた。感情は相変わらず欠落だが割と喋るそれがこの赤い少女。
丁寧だがどこか冷たく操作方法を誤ると 爆裂しそうな存在に進化しているような。
■デーダイン > 「………。
―――ッッッ?!?!」
大袈裟に驚くデーダイン。仮面を付けていても、その仕草と声で感情が溢れているのだ。
どこぞのハンバーガーチェーン店で売っている子供向けの幸せセット、
あれに同梱されているスポンジのオモチャが喋ったのを見て驚いた、そんな感じ。
しかし!
問題はそこではない。
表情こそ無表情だが、喋ろうと思えば喋ってくれるのだ。
それだけ分かれば充分だ。この機に乗じて喋ろうと意を決したのだろうか。
「ウムッ!今日はやけに外の天気が冷たく静かである!
近頃は夏と冬の境である秋という季節だが、これから益々冬にかけて涼しくなっていくだろう!!!
そういう意味では、今日と言うこの日は、紛れもなく、何気ない日々の通過点であると、私は思う。
いつ、日常が崩れるか、懸念し出せばキリがない。だが、油断せず未来を心配し、憂う事は大切だ。
賢い者は安全な時でも危険を想定する!一方、愚かなものは危険なところに居ながら自分は安全なところにいると思いこんでいるものだ。
いや、落ち込んでいたのもあって、少々話の調子が出なかった!
それだけだ。すまないな。問題は一切ないッッ!!
さぁ、それで今日と言う通過点であるこの日に、私は多大なる苦痛を味わい、
癒しを求めてさまよっていた、というわけだよ。
有体に言えば最近セクハラっぽい事もしてなかったので…ぐふふ。
…クックック!少女よ、私の事はダイン先生、若しくはダイン様―――だが、
ダイン師範でもいいな。そう呼ぶが良いぞッッ!!!」
一切息継ぎせずにそれだけ喋り終えれば、やっと口を紡いだ後に。
「貴様の名前を伺って良いだろうか!」
そう続けた。
爆弾は変形していく―――。
■ソニア > 喋り慣れてはいない。そう喋るきっかけを与えられれば
感情は込められないが喋ることは出来るのだ。きっかけという起爆剤とこの場を打開するという燃料さえあれば
後は勝手に爆裂するかのように喋るのだ。何か爆弾の例えになっているが仕方がない 例えになる例がないのだ。
「天気の事を申しているのでは…いえ。
冬は苦手。早く過ぎ去れ冬将軍。こたつとどてらとミカンが恋しい季節。
常に常時戦場、未来の先行き 未知数。残念乍ら 私では癒し処か爆裂粉砕雨あられストレス直下ではありませんか?
セクハラは被害届を提出されると 少しばかり公安委員か風紀委員に通報され
最悪の場合拘束されるかも知れませぬのでお気を付け下さいませ。
セクハラか犯罪の違いは些細であり、相手が恐怖感を抱いたか否かです。
あと 私は 少女の格好をしておりますが…ああ、いえ何でもないです。
・・ ・・
ダイン教授もしくはダイン師範。
私の名は ソニア。人の轍を外から見つめる存在です。」
言い回しは微妙だが それは人外です、と言わんばかりの含み言葉でした。