2017/08/19 のログ
ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 「うう、……ん゛~……っ。今日もお疲れさんっと。」
日も沈んですっかり暗くなった屋上に、俺は来ていた。
あまりにも暑くて鬱陶しかった髪は既にポニーテールにされ、髭も綺麗サッパリ剃ってしまっている。
だって暑いしね。もう夏の間だけこうしていようかと思うくらいだ。
「そういや夏祭りはもう終わったんだったか?」
煙草をくわえてフェンス越しに夜景を眺める。
常世神社の方はどうやら静まり返っているようだ。まだ祭前なのか、後なのか、生憎とんと見当がつかない。
ご案内:「屋上」に遼河 桜さんが現れました。
■遼河 桜 >
「あ、此処は屋上なんだー」
扉を開けて勢い良く飛び出てきた人影
きょろきょろと周囲を見渡せば男性の姿が目に入って──
「こんにちわっ!
もしかして、先生ですか?」
ぴょんぴょんと跳ねるような歩き方で近寄って声をかける
■暁 名無 > 「おーん?
いかにもその通り、もしかしなくとも先生さ、一応。」
今にも煙草に火を着けてやろうとしたタイミングで声をかけられた気がして振り返る。
こんな時間に迷子だろうかと一瞬考えたけれど、どうやらそう言うわけではなさそうで。
「もう日も暮れてだいぶ経つぞ、そろそろ帰っとけよ。」
■遼河 桜 >
「夏休みなのに学校が開いてるから見学してたんですけど、
そっかー先生なんですね、結構わかーい」
にこにこと笑顔を零しながら
「はーい♪
先生はこそこんな屋上で何してるんですかぁ?
あっ、喫煙者は肩身が狭いとかそういう」
この島でもそうなのかなーなんて言葉を続けつつ、
口元に加えられた煙草を見上げるようにして見て
■暁 名無 > 「夏休みとはいえ学校の規模が規模だしな。
ほとんど毎日開いてるようなもんだ……
とはいえ、流石に泊まり込みで仕事したがるワーカホリックは居ねえからそろそろ閉まるぞ。」
一応、忠告はしておく。
まあこんな時間に屋上まで上がってくるくらいだ、大方承知の上だろうから忠告のみに留めるが。
「ま、そんなとこだな。
仕事上がりの一服をしに来たってとこだ。」
答えてそのまま咥えた煙草に火を着ける。
生徒の前だろうが一度咥えたものを戻す気にはならなった。
■遼河 桜 >
「あっ、もう閉まっちゃうんですね。わかりました!」
はーいっ、と元気な返事を返しつつ
「大変ですねー…。
あ、私、遼河桜、サクラっていいます♪
異能の開発コース終わったら学校に入ることになるので、よろしくおねがいしますねっ♪」
にっこり笑みを向けて自己紹介をしながら、
そっかーもう閉まっちゃうのかーもうちょっと見学したかったな、なんて零しながら、フェンスから見える景色を背伸びして眺める
■暁 名無 > 「閉じ込められる前にちゃんと帰るんだぞ。」
新入生か、編入生か。
まあどちらにせよ、遅くまで校舎内に居ていい理由は然程無い筈だ。
まあ見学して回ってる間に日が暮れたんなら致し方ねえとは思うけど。
……それにしても引率一人付けずによくもまあこんなクソ広い建物見て回る気になるな。
「いやまあ、半分は慣れっこだ。残り半分はもう諦めてる。
……はいはい、遼河ね。なるほどな、まだ正式に生徒として登録される前か。」
それならまあ、見覚えが無い事も納得がいく。
しかしまあこんな盆暮れに編入とは。何かと事情があるんだろうなこいつも。
「俺ぁ暁 名無。
ペガサスやらワイバーンやら、あの辺の幻想生物学を専攻にしてる。
まあ、興味が無きゃ履行するもんでもない分野だ、あんま覚えとかなくてもいいぞ。」
■遼河 桜 >
「はい。ちょっと色々あってー、
叔父さんの紹介で此処に来たんです」
口元に指をあて、可愛げのポーズ
「丁度高校受験の準備をはじめるところだったし、丁度よかったんですけど。
──ペガサス、ワイバーン…すごーい。お話でしか聞いたことないです。
興味ないわけないですよそんなのっ暁せんせーすごい!」
なんだか目を輝かせつつ興奮気味に話す、が…
あっと気がついたように
「もう閉まっちゃうんでした。じっくりお話聞けないの残念です…」
■暁 名無 > 「ちょっと色々、ねえ……
そいつはまあ、何と言うかご苦労なこったな。」
案の定、訳ありという事らしい。
まあこのご時世、この島じゃ特別珍しい事でもない。
当の本人がそこまで悲壮感を滲ませていない所為か、どうにも何て返せば良いのか分からなくなる。
「お話の中の存在ってだけで済んでたら良かったんだけどな。
異能や異邦人に混じって、そういう連中もこの世界に表立って現れ始めちまったからよ。そのうち嫌でも実物を見るかもしんねえな。」
ふーむ、と俺は己の顎に手を添え考える。
どうも既視感がある。容姿に?いや、それは間違いなく初見だ。
名前も聞き覚えがない。けれど、どうにも既に見知った印象が……
「まあ、興味があれば履行すりゃ良いさ。
とはいえ必ずしも俺が受け持つとは限らねえんだけどな。
基本は生物学だ、齧ってる先生も何人かいるしな。」
違和感はひとまず腹の奥に置いといて、俺はニヤリと笑みを浮かべた。
■遼河 桜 >
「はわぁ、そうなんですか…。
でもこのへんは安全なんですよね……どうしたんですかぁ?」
編入手続きの時にそういう話も聞いた、それはそれとして…
何やら考える様子に首を傾げ、上目遣いにその顔を見上げる
…が、とりあえず答えは出たのだろうか、
興味があれば履行すれば良いという言葉に大きく頷く
「是非!そうしようと思います!
ありがとうございました、お仕事中でもないのにちゃんとお話してくれて…いい人ですね、暁せんせ♪」
言いながら、ぺこりと髪を揺らしてお辞儀をする
■暁 名無 > 「安全にしてんだよ、色んな人が苦心してな。
……あいや、なんでもない。少し言葉を選んでただけだ。」
今は考えていても仕方がない。
とはいえ、何となくだが既視感の正体も掴めてきた。
……場合によっちゃとてつもなく失礼な気もするけど。
「そりゃあまあ、生徒の前なら先生をしなくちゃならねえのが教員ってもんだしな。
……さぁって、煙草も吸い終わるし、校舎ン中戻って帰り支度でもするかね。」
遼河のお辞儀に対しひらひらと手を振って応じる。
そんな礼を言われる様な事でもないってな。
■遼河 桜 >
「色んな人のおかげで安心して暮らせるんですねっ、感謝しなきゃ」
笑顔を浮かべ、胸元に手をあててそう宣う
「ふふ、煙草は吸うけど真面目な先生さんなんですね。
私も帰らないと、それじゃあまた!授業で会ったらよろしくお願いしますね」
可愛げのある仕草ではにかみ、手を振ると軽やかな足取りで屋上の入り口へと歩き去っていった
ご案内:「屋上」から遼河 桜さんが去りました。
■暁 名無 > 「おう、じゃあな遼河。
暗いから足元気を付けて帰れよ。」
吸殻を燃し尽くしながら歩き去る背を見送る。
「……んー、まあ疑うわけじゃあねんだけどな。」
既視感に似た違和感の正体。
それはアレだ、水商売系の女の子たちがよくやるやつ。
以前何度か行った事のある店の、彼女らの言動が既視感となって重なって見えたのだろう。
「ふーん……遼河 桜、か。」
俺以外に誰も居なくなった屋上を後にしつつ、その名を呟いたのだった。
ご案内:「屋上」から暁 名無さんが去りました。