2017/11/09 のログ
ご案内:「教室」に和元月香さんが現れました。
■和元月香 > 今日の授業が全て終了し、
雑談のために残っていた生徒達も教室を後にした。
しかし、西日で赤く染まったその場所で、
欠伸をしながらプリント類を淡々と片付けてゆく。
「.....小テストの追試...ねぇ...」
...つまんねー。
乾いた心の声を飲み込めば。
監督役の教師も1人だけの追試会場など忘れているに違いない。
ちゃんとやるようにと言い渡して職員室に戻ってから、
30分ほど顔を見ていない。
■和元月香 > 不真面目そのものの態度で
肘をつき、しかし無表情ですらすらと解いていく。
しかしふと何かを思いついたように顔を上げれば、
シャープペンシルを机にカランと落とす。
「...よし、なんか見つけてきて」
少し愉しげに頬を緩ませて、両手でなにかをそっと包む。
見る見るうちに溢れてきた光は、澄んだ青い色だった。
「【青蝶の光精】」
広げた両手から、青い光で出来た蝶が何羽もひらひらと舞い上がる。
月香が見守る中、蝶たちは開いた窓から外へ飛んでゆく。
ご案内:「教室」に岡崎燐太郎さんが現れました。
■岡崎燐太郎 > 放課後、なんとなしに校内を徘徊していた。
寮の門限にはまだ余裕はあるし、いつも通り訓練施設にでも寄っていこうかとかそんな事を考えつつ。
ぼけっと惚けたまま私物が詰まった鞄を肩に引っ提げ長く続く廊下を行く。
「んー……うん?」
教室棟の一角の教室の前で立ち止まる。
室内を覗けば一人机に向かう生徒がいた。
西日に照らされたその姿は記憶にあった姿で。
「補習か? それとも居残り?」
前方の扉にもたれて中にいる人物に声をかける。
扉を支える右腕は以前とは違い茶褐色に夕日を反射していた。
■和元月香 > 蝶たちが窓から出ていくのを見届けた直後、
掛けられた声にゆっくりと振り返り。
「補習!!」
叫ぶように答えた。
やけくそ感満載の叫びであった。
「...やあやあ、こんにちは」
以前会った時とはあまりにも違うだろう。
にまりと浮かんだ笑みも、気さくな雰囲気も。
■岡崎燐太郎 > 「あ……うん。頑張ってんだな」
すごいテンションで返された。
この時間に一人で補習を受けるとは、真面目なのか不真面目さが祟ったのか。
ややたじろいで労いの言葉をかける。
「ああ、こんにちは?
で、なんの授業なんだ? 補習受けるなんてよほどだろ」
雰囲気の差異に特に違和感を覚えることもなく中へとお邪魔する。
歩きながら補習の内容を尋ねる。
手頃な席を見つければ椅子を引いて腰かけた。
■和元月香 > 「頑張ってるめんどくさい」
ぐでぇ、とプリント類をそのままに
机に伸びながら気だるい声を出して。
そのまま席についた相手を見やれば、
補修の理由を少し決まり悪そうに答えよう。
「...少テストの追試。そもそも受けてないの。
つい昨日まで、怪我して休んでたから」
見て見て、と軽い調子で椅子を引き、
スカートを少し捲って太腿の赤黒い傷跡を示しつつ。
「左肩が一番酷かったんだけどねー」
■岡崎燐太郎 > 決して真面目とは言えない気だるげな様子にはにかみ。
机と右腕に体重を預け、ふーんと相槌を打つ。
理由は病欠ということだろう。
本来の成績は知らないが不可抗力でそうなってしまったのならそれはそれで災難だ。
「でもなんでまた……あっ、ちょっ」
見てと示された場所に目をやるが肌を晒した瞬間、やべと言った声を漏らして顔をそむける。
しかしチラと目に入った傷跡は只事ではないはず、と額を小突き改めて目を向け。
「ひっでえ傷……どんなやんちゃしたんだよ。
てか休まなきゃいけないほど、重症だったんだ?」
極力視野を狭め傷跡を注視する。
風邪などの病状ならともかく、外傷で休養していなければならないとなると相当のものだろうと予想し。
■和元月香 > 「あっ、ごめん」
何故か目を逸らした相手に一瞬首を傾けたが、
何かと多感なお年頃だった。忘れてた。
普通に謝って、スカートを元に戻す。
「...んーとね、こう、ドカン、バコン、ズガンみたいな?
まぁ、平気平気。うん」
適当に擬音を並びたてているところから、
説明する気ではないと分かるだろうか。
「これが治ったら右腕に酷い火傷したから、
君みたいに義手にしようかななんて思ったよ」
■岡崎燐太郎 > 「…………」
マンガ的な擬音の羅列だけでは当然分かるはずもなく。
茫然として呆れた顔になる。
一応知らない仲じゃないので心配していたのだが、
まあ本人が平気と言うならこちらが口出しする事でもない。
「簡単に言うけどなぁ……
まだロケットパンチでも撃ちたい?」
以前の会話を思い出しジョークのつもりで聞き。
「それより治癒魔術でもかけてもらった方が早いんじゃないか?
探したら一人くらい腕利きがいるだろ」
と、もっともらしい提案。
と言ってもヒーリングは専門ではないので半ば投げやりだが。
■和元月香 > 相手の呆れ顔には気付かないふり。
これで知り合いに呆れられたのは何回目だろう。
「...撃ちたい。本当に撃てないの?」
前のようにシュッシュとパンチを虚空に繰り出しながら
割とガチトーンで尋ねてみる。
「あ、実はもう治ったんだけどね。
治癒魔術というか能力持ってる知り合いが治してくれた」
おもむろに右腕の袖をまくれば、
シミ一つない白い肌が見えるだろう。
そんなふうにドヤ顔で右腕を晒しながら。
「しかもその能力を貰っちゃったんですー!」