2017/11/20 のログ
ご案内:「屋上」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 屋上の扉が開かれてメイド服姿の生徒が入ってくる。
丈の長い落ち着いた印象の黒と対照的なフリフリとしたエプロンドレス。
その生徒の黒い髪にもホワイトプリムが映える。
手に持った看板からこの常世祭の出し物…メイド喫茶的な物である事は分かるが
それにしては非常に衣服のクオリティが高い、そこらで売ってるコスプレ衣装とはレベルが違う。
正に完璧なメイド服!ただし!それを着ているのは男子生徒である!!
「いやぁ!!参ったなあ!実に参った!!」
そんな風にいいながら執事服の男子生徒の座っているベンチの隣のベンチに腰を掛ける。
…見た目がどうみても女の子にしか見えないとかせめて、中性的であるとかそんな風ならまだいいが
そのメイドはどう見ても男。その鍛えられた体と相まってその服装にはかなりの違和感があるだろう。
■岡崎燐太郎 > 客層に偏りはあまりなく男性客も少なくはないが、やはり圧倒的に女性客が多い。
年齢も様々な相手に本職でもないのに「いらっしゃいませ、ご主人様」なんて台詞を吐いて、
ウェイトレスみたいな真似をしていたらそれは疲れるだろう。
と、変わらず疲れを纏った顔で力無くうなだれていると、
愉快な声が屋上に響いた。
「……えぇ……」
チラと声に目を向けると何ともその服装と不釣り合いな体格のメイドさんがいた。
奇妙な光景に思わず嘆息がこぼれる。
そして隣のベンチに腰かけたのを見て、目が合えば会釈でもする。
この人も付き合わされているのか、自分の意志でやっているのか……
いずれにしても、お互い苦労しますね的な同情の視線を向けて。
■真乃 真 > 隣の執事と目が合えば会釈を返して呟く。
「…慣れない服は動きにくいよな。
これなんて足元が凄いスースーする…。」
自らのスカートを触りながら言う。
生地の質が良い為に触り心地は無駄に良い…。
「…欠員が出て困ってる知り合いの所に手伝いに行ったら文化祭特有の悪ノリに巻き込まれたんだよ。
ほら、看板にも『※お店には可愛いメイドしかいません。』って明らかに書き足してあるだろう?」
…言い訳するようにそんな事を話す。
身内ではその場では少しウケていたがそれを外に持って行けばどうなるか…
その結果がこれだ!
「…引き受けたからにはやらなきゃだよね。」
■岡崎燐太郎 > 「あぁ……うん」
スカートと自分の服を見比べればギリギリ届くくらいの声で答える。
別にメイド姿に引いているとか、そういうわけじゃない。
単に一時的な気力の欠落ゆえの態度である。
「大変だな、あなたも……俺も」
ああ、文化祭になるとなぜか女装したがる男子がいるアレか。
自身の場合悪ノリに巻き込まれたわけでもないし、幸か不幸か格好がこれということもあって
周囲からの扱いなどで困った事はないのだが……
「いやでも、やっぱり慣れないことはするもんじゃないね。
学園祭もまだ序盤だってのにこの様……」
そう喋る彼の目元に隈があるように見えるのはきっと気のせい。
それくらい疲れ切った表情をしている。
■真乃 真 > 「まあ、でも僕は一昨年と比べたら大分マシかな…。」
一昨年の常世祭では石膏の像の中の人をやっていた。
殆んど動けない状態で長い時間いる苦痛…。
…あれはもう二度としたくない、
「せっかくだからこういうのも楽しまないと損だって思うんだけどね…。
…ちょっとまだスイッチが入らないんだよ。
君もあんまり根詰めすぎたら駄目だぜ?こういうのは楽しさが一番なんだからさ!」
執事服の彼と比べればメイド男子の方はまだ元気があるようでその目は死んでいない。
だが、普段の真と比べれば確かにテンションは低めであった。
■岡崎燐太郎 > 去年は何したかな……
機械の稼働に必要な電源が足りないとかで小一時間人間バッテリーしてた記憶がある。
「どーも。別に作業が嫌になったわけじゃないんだけどな……
まあ結局はそうなるか。うん、そうだな!」
祭り自体は嫌いではない。今年も満喫してやろうと意気込んで臨んでいたことだし。
楽しさが一番、その言葉を聞き思い出す。ハチャメチャなお祭り騒ぎも醍醐味であると。
「ありがとう、メイドさん。ちょっと活力戻った。
俺、二年の岡崎燐太郎。今はこんなナリだけど普段は普通の生徒な」
自らの頬を軽く叩くと生気の戻った顔を上げる。
落ち着いた会話をしたことと休憩のおかげで幾分体も回復したのだろう。
お礼とともに名乗り、当たり前の事ではあるがついでに補足を。
■真乃 真 > 「ああ、そうさ!
何事も経験だよ!メイドとか執事とか一生に一度出来るか出来ないかだし!
楽しまなきゃ損さ!」
スイッチが入った!
「そう言ってもらえればメイド冥利に尽きるってものさ!!
僕は4年の真乃真!勿論僕も普段はメイドじゃないからね!」
自己紹介を返しながら無駄にカッコイイポーズをとる。
…そのメイド服姿も相まってその様子は非常にシュール。
「…本物のメイドなんて凄いレアだしね!僕は一回くらいしか見たことないよ。」
■岡崎燐太郎 > 「そりゃそうだ。普段からこんな格好している人なんて片手じゃ足りないくらいしかいない。」
案外居るのかという疑問はさておき。
シュールなキメポーズと一転した物言いに思わず頬が緩む。
しかし四年フロアでテンションがハイな先輩が出没するという噂を聞いたことがあるが、まさかこのメイド……?
「メイドか……確かにあんまり見ない……
じゃあ執事も同じくらいレアかな?」
くくっと笑って冗談交じりに返す。
まあ確かに本職の方々は滅多に見ることはないし、それを体験する場もそうあるものじゃないだろう。
となればやはり貴重な経験だと思っておくのが得だろうか。
「ん、そろそろ時間か……」
クイズ大会終了のアナウンスが鳴り、同時に自分にとっての自由時間開始の合図であった。
「さてと、さっさと着替えて見て回らないとなー。
それじゃあ真乃さん、先に行くとします。メイドさん、頑張ってください」
襟を正し乱れた服装を直すとベンチから立ち上がり。
敬礼のように額に手を当てると踵を返して立ち去っていく。
■真乃 真 > この島ではメイドも執事もいない事もない。
会う機会はかなり限られてくるが居るところにはやはり居る。
分かりやすい恰好をしているかは置いておいて…。
「ああ、執事もレアだな!
本物の執事は僕も見たことがないよ!」
メイドも野良のメイドを一人見かけたことがあるくらいだから相当レアである事には違いない。
「ああ!岡崎君も楽しみなよ!
良かったらこの店にも行って見てくれ!紅茶にはかなり拘ってるらしいから!!」
そう言うとメイドっぽいうやうやしい礼をした後、看板を見せて宣伝しながら見送る。
「いや?メイド的にはご主人様とか言った方が良かったのかな?
まあ、次からは気を付けるか!」
一人になった後そんなどうでもいい反省をして再び祭りに繰り出すだろう!
ご案内:「屋上」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「屋上」から岡崎燐太郎さんが去りました。