2018/11/21 のログ
ご案内:「職員室」にデーダインさんが現れました。
デーダイン > 放課後の職員室。
そこにぽつんと、不審人物の影がデスクに向かって座っている。
他の教員は帰ってしまったのかそれだけでがらんとしている。

黒ローブ、フードに真っ白な仮面。
一切の正体を包み隠すと言う不審者スタイルで、だ。

見る人が見ればどう見てもなんか、怪しいヤツが潜入しているようにしか見えないだろう。

デーダイン > 「ふーぅむ…」

そして、妙な唸り声をあげながら、何やら悩まし気なこの不審人物。
その正体は黒魔術を主に魔法の教員を担当しているデーダインその人である。
そうして動かす手すらも手袋で覆われて隠されている。

彼の悩みのタネは概ね、二つ。
そしてその悩みは大体同じような物である。

・危険区域での薬物売買やそれに伴う被害。
・死んだら増える赤いゾンビの被害。

どちらにしても、危ない場所へとよく赴く生徒を増やし、そして危害を加えるわけである。

デーダイン > 危険区域での薬物売買。
これは異能の制御を自由にするという触れ込みだそうだ。

といえば、さてこの異能学園都市という場所ではどれ程の生徒がそれを欲しがろうか?
この学園は、異能によって居場所がなくなった人物も多数いるし、
異能が制御できなくて困っている人物もいるし…また、更なる強さを求めたり、
或いはそんな人々をエサに金儲けの種にする。
そして犯罪が起こればあの街は活発になるだろう。

でも、生徒に危険区域にいくなって言ったって誰がそんなことを聞こうか。
いや誰も聞くまい。
ましてこの不審者が言うならなおさらだ。

「……こちらの問題は私では解決出来そうではないな。」

デーダイン > では、もう一つの方の問題はどうだろう。
死んだら増えるゾンビの被害。
一教師としてあれこれと情報に野次馬根性で首を突っ込み、
この現状の常世を取り巻く二つの事柄について集めてみたが…

どうも、こっちのゾンビの方は…性質こそ厄介ながら、
少なくとも殺されなければ最悪の状況を免れると言う事は明らからしい。
逆に言えば殺されれば最悪になるわけである。

それが、ゾンビの仲間入りというもの。
下手を起こせば、誰かが死んだことをきっかけに、
あの街や、また別の危険区域に足を運ぶ者が出てきそう。

「……が、こっちの方の問題には多少知恵が出せるやもしれんな!」

デーダイン > 結局…どうやったって、
一介の教師がこの事件に生徒達が首を突っ込む事を止めることなんて、出来ない。

それならば、首を突っ込んでも平気で居られる様にするのが良いだろう。
…勿論、首を突っ込まないに越した事はないのだけれど。

「さーて…ちょっと特別授業でも組んでみるかね…」

手袋の手がふわふわっとそれはそれは珍妙な動作でペンを掴んで、
覚え書き程度に紙の上に走らせていく。

さて、これを職員室の窓の外から覗くなら、
やっぱり落書きにでも来た不審者にしかみえないだろう。
コイツ一人で職員室に籠ると実に…怪しい。

デーダイン > さて、思い立ったが何とやら。
ダンッ!!と結構勢いよく職員室の一室から立ち上がれば、

帰り際に特別授業の触れ込みでも考えようか。
ゾンビ対策…いや、ゾンビの知識の方が良いか。
それから、末尾にはこの授業は危険区域での戦闘を推奨するものではありません、
との一文も付け加えなければならないな。
とはいえ、こうした授業を必要とする大体の人物は、恐らく推奨されずとも…という点で、
本当にやはり、そこだけはどうしようもないと思う。

不審者のいた職員室は明かりが消え、施錠の音が為され、がらんと静まり返った。

ご案内:「職員室」からデーダインさんが去りました。